【科捜研の女 season19】感想 まとめ の蛇足な補足風余談

科捜研の女
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 不要不急の外出が出来ない方もそうでない方も、学生の方でもうすぐ春休み終わっちゃう人もそうでない人も、次の木ミス『捜査一課長』が始まる前に、『科捜研』S19を見返してみませんか?
 通年放送も無事終わってから1週間経ち、フルマラソン完走への興奮と感動も収まった今だからこそ、『科捜研』S19を振り返ってみようぜという記事です。

 要約するとこうです。

 たぶん『科捜研』S19のほんのりテーマに気づいたので、それに気づいてなかった頃の話を今こそ見返したい!

 S19終盤の感想で、『科捜研』S19のほんのりしたテーマは、『生き方の選択』じゃない?」と書きました。
 それを意識して見返してみると、結構そのテーマは通年で通底してるんじゃない……?と。
 ホントかそれ。
 もちろん、こじつけだの勘違いだのは大いにあるんでしょうけども。
 そんなわけで、

・メインライター脚本執筆回で
・なんか扱いが大きめ(私体感による)な回

 を、「生き方の選択」というテーマを念頭にさらっと振り返ってみようぜ、ってことです。
 「なんで全話分やらないの」ってご意見は聞こえないことにしておきます。そんなことやってたら、まず間違いなく『一課長』が既に始まってますw

 で、本当はこんなの、感想まとめでやれよって話なんですけど。
 忘れてたんですよね……私、バカだから……
 なので、感想まとめの補足というか蛇足というか余談というか、そんな感じだと思ってさらっと読んでみてください。実際、内容も力を抜いてさらっとしたものです。
 当時の感想と合わせて読むと、掌返ししてたりして面白いかも、ってことで各感想へのリンクも貼っておくので、よかったらぜひそちらも読んでみてね!(宣伝)

File.1 科捜研の女 vs 科警研の女

 メインゲストは橘つかささん。科学警察研究所の主任研究員。
 つかささんって、もしかしたらマリコさんのifルート的存在なんじゃないかなぁ。
 「もしかしたらマリコさんにもこんな生き方があったかも……」的な。科警研所属、母親であることからの妄想なんだけど。それに、if的存在との対立→共闘ってのは王道ルートではある。
 まぁ、マリコさんと対立する人はだいたいそういう感じで共通項あるんで、別につかささんに限った話でもないんだけど。
 ちなみに第1話の事件の動機も、芸姑の世界での「生き方の選択」の対立だったし。
 とはいえ、つかささん自体にあるであろうドラマはほぼ明かされなかったので、「生き方の選択」というテーマではあまりパッとしないというか、そこまで重要キャラではないというか。
 だからなのか、最終回では名前しか登場しない上に、首絞めのリアクションで思い出されるし、裏があると勘違いされるとかそういう割と笑えない方で酷い扱いだったし。つかささんは真面目にお仕事しただけなんですよ……

マリコ「もしかしたら、大切なことを変えないために、私たちは変わり続けなきゃいけないのかもしれない」

 最終回のテーマっすな。ちゃんと初回で振ってあるよ!

File.3 カナダから来た男

 メインゲストというほど出張ってはいないけど、視聴者に印象と謎を残したのは精神科医でカウンセラーの越田由美子さん。
 そして作中に出てきた人間株「ヒューマンストック」。
 もしかして「ヒューマンストック」って、「生き方の選択」を金に変える手段、みたいな位置づけなのだろうか……
 
「何の成果も出していないのに、見知らぬ人からお金をもらっていると悩んでいた」
「おかげで研究費には不自由しなくなったけど、自分には、お金をくれた人に返せるものがない。人としていいんだろうか? せめて、マスメディアに取り上げられるような成果を出して、自分の株価を上げて、株主たちに還元しなきゃって……」
「成果を出せずに生きるより、業績を残して死んだ方が、研究者としてはずっと幸せだ」

 自分の「生き方の選択」の中で一番決定的なもの、それは「死」にまつわるものかもしれない。
 遠藤さんが言っていた「死」とは、本当の生死ではなく研究者としての命のことじゃないかと思うんだけど、それを都合良いように取られちゃって……的な話なんじゃろか。
 どちらにせよ、決定権がないはずの他人が一番決定的な「生き方の選択」を誘導した、かもしれない。それは「生き方の選択」がテーマになっている(かもしれない)『科捜研』S19の中では、おそらく最大のタブーなんじゃないかなぁと思った。いや、普通にアカン行為なんですけども。
 当時の感想で「なんで相馬くん回にこのカウンセラーさんぶっこんだんだ……」(要約)って書いてるんだけど、「生き方の選択」というテーマを表す上では必要だったんだな。研究者としての命を信じる友人と、死へと誘うカウンセラー。どちらも遠藤さんの傍にはいたんだよなぁ。本当なら、友人の存在のおかげで生きるはずだったのに。
 もし越田由美子先生が再登場することがあるなら、その時は相馬さんも(再々登場まではできなくても)助力してくれたら、めちゃくちゃ燃える展開になりそうだよなぁ。そしたら、越田先生はラスボスみたいな扱いになるんじゃろか。
 実際、「生き方の選択」を誘導した疑いがある越田先生は、S19のラスボスになるんだと思ってた。「生き方は自分で決めるんですけど!」って決意表明するの、なんか規模が大きいっていうか最終回感あるし。だから再登場するなら聡美さんじゃなくて越田先生で、マリコさんと越田先生で「生き方」についてぶつかりあったりするのかなぁって思ってた。違ったw
 それらはそれらとして、「第3話は詰め込み過ぎでは……」みたいな当時の感想は特に変わんないですw
 それはそれです。空白恐怖症感は感じてる。私の処理能力のせいだとは思う。

File.6 愛される悪魔

 メインゲストは後妻業の方、森聡美さん。「女」って書くと映画のアレになるからダメw

聡美 「正しく生きることと、幸せに生きることは違うのよ。あなたがやってるのは前者。私がやってるのは後者」

 あなたはどちらを選びますか問題。
 マリコさんと聡美さんほど極端じゃなくても、大小関わらずこういう選択はあるもんだよね、って。
 私は……正しく生きられる自信は、ないなぁ。だからマリコさんが眩しく見えるのかな。

File.7 消えたパンダの謎
File.8 パンダの中の真実

 メインゲストは和歌山県警捜査一課刑事の熊谷馨さん。第二のカオル刑事です。

熊谷 「バッジよりも大事なものがあるんです」
   「これ以上の罪は犯させない」

 熊谷刑事の「選択」は、24年前の中学生の時なのかな。新浜さんたち3人や食堂を助けるかどうか。いやでも、中学生にできることなんて限られてるよなぁ……
 あとは今、結城さんたちとどう向かい合おうとするか。
 彼が刑事として、人として正しく生きるためには、どうするべきか。
 和歌山編は熊谷刑事が24年前に助けられなかった子どもたちを今度こそ守るべく、「生き方の選択」をやり直す話だったってわけっすな。

File.16 風丘早月のメッセージ

 この回のメインは、サブタイにもなっているとおりに風丘先生。

風丘 「ご遺体の声なき声を一言でも聞き出し、遺族や生前に関わった人たちに伝える。それが私の仕事。だからこそ、目の前で人が死ぬのを見過ごすなんて、絶対にできない」

マリコ「風丘先生は、自分にとって大事なものを、とにかく守ろうとしただけ」
   「解剖医として常に死と向き合っている風丘先生は、人の命の脆さと、そして尊さを誰よりも知っているからこそ、ただそれを守ろうと、必死だっただけ」

 言うまでもなく、この回そのものが風丘先生の「生き方の選択」を表現している。人の命を尊重するということ、それがどういう選択なのかを風丘先生は文字通り命がけで表現してたわけですな。
 なので、この回を簡単に「卒業詐欺」って言うのは、ちょっと可哀想なのでやめてあげてほしいでヤンス。いや、言いたくなる気持ちはわかるんだけども。

File.17 妻と愛人の事件簿
File.18 人質志望の女

 メインゲストは特殊班の玉城(元)班長。
 
詩津香「こんな男のどこがいいの?」
   「そんなセリフ、絶対許さない。人の夫に手出すんだったら、ちゃんと家庭を壊しなさい。ちゃんと悪人になって、不幸になる覚悟をしなさい。それでも一緒にいたいと思える男とそういうことしなさい。離婚届、書いてあげるわ」

 この回は玉城(元)班長の「生き方の選択」のお話。
 玉城旦那の複雑な嫉妬とか、玉城夫妻の気持ちのすれ違いとか、当時はピンと来なかったんだけど、「玉城班長が『生き方の選択』をするための話」と捉えれば必然なのかなと。
 それはそれとして、この前後編の面白さにそれらが関わってくるかは別問題だとは思いますw テーマを踏まえた上だと、余計に終盤の人質展開がなぁ。
 いや、アレもアレで犯人側の「人生の選択」だとはわかるんだよ。マリコさんの瞬瞬必生ぶりに絆された犯人があの選択をしたから皆が助かったんだよ、っていう話でしょ。それはさすがにわかる。ただ、そうだとしてももっと上手いことやりようはあったんじゃないかと思ってしまうんだ……
 全然関係ないけど、このブログでやった「再登場希望のゲストキャラアンケート」でもそこそこ人気だったんだけど、やっぱりラストのこのセリフで好きになった人も多いんじゃろか。

File.19 刑事部長の憂鬱

 この話のメインは、メインゲストの平野巡査と準レギュラーである藤倉刑事部長のエモい関係性。

平野 「山のてっぺんに登らなきゃ、見えない景色もある」
   「俺はお前、この名の通り、ヒラの巡査がお似合いなんだよ。まぁ、麓には、麓からしか見えない景色もあるんだ。これも案外、いいもんだぜ」

 この話はめっちゃわかりやすいと思う。
 「割れ窓理論」から地域を守るために巡査の道を選んだ平野さん。
 鑑識課長から刑事部長への昇進に迷っていた藤倉さん。
 下からと上から、両方から地域や組織を見ていく正義が必要である。
 もっと言えば、鑑識の菅野さんがミスを隠蔽しながらもガラスパイプを廃棄できなかったという、鑑識の「生き方の選択」の話もあるかな。

File.23 土門刑事の妻
File.24 土門刑事の選択

 というか、この話以降はガッツリと「生き方の選択」のテーマを意識して感想を書いているはずなので、各感想記事を読んでいただいた方が早いと思います。
 一応、以降の対象回感想へのリンク一覧も載せておきます。

File.25 シャンハイ捜査線
File.26 待ち人、来る

 土門さんがいなくなった後の蒲原刑事編。
 まだまだ迷えよ若人。

File.33 ニューヨークから来た悪魔

 第6話のアンサー編。
 聡美さんの負け惜しみは大好き。

Last File 20年目の榊マリコ

 20年間のアンサー編。
 榊マリコはここに在り。

 如何でしたでしょうか。
 「なるほど、面白ぇーじゃん」と思っていただけたか、或いは「何を見当違いなことを……」と呆れられたか、はたまた違う反応かはわかりませんが……
 でも、「もしかしたら、こういうテーマがあるのかも?」と、リアタイ視聴時とは違う色のメガネをかけて作品を見てみるのも、結構面白いかもしれませんよというお話でした。
 実際、私も改めて見返してみて、当時の感想とはまた別に、「なるほど、こういうテーマだからこういうお話になったのかもな……」なんて思えたりしましたし。今回の記事を書いていて、それが楽しかったです。
 なので、「いやいや違うね、『科捜研』S19には、お前が言ってるのとは違うこういうテーマがあるのさ!」という発見をする方もいるかもしれませんし、私のとそれとどちらが正解か優れているかってこともないはずです。たぶん。いや、私のこれはめっちゃ穴だらけの発見なんだけども……
 そりゃ自分が見つけた「答え」には自分にとっての価値があるのでこだわりたいんだけど、それでもそれは他人のそれを否定する材料にはならんのよねって話。
 あなただけの『科捜研』S19のテーマを見つける楽しみ方もありますよ! ってことです。
 不要不急の外出ができなかったり、春休みを持て余してたりする方には、ぜひこういう振り返りもやってみてほしいっすな。見返す時の色眼鏡を付け替えてみるのは、結構楽しいものです。

 キャラ萌えもハラハラ・ドキドキも最新科学技術もある『科捜研』には、もしかしたらこういう楽しみ方もあるのかもしれませんよね。
 やっぱりS19、楽しかったなぁ。見てて飽きなかった。
 そりゃ色々細々と文句や注文はあるんだけどw、それでもトータルで見ると「面白かった! 楽しかった! ありがとうございました!」って感想です。
 きっとあるであろう、S20への期待もこめて。

 今期の振り返り! 録画がない人は有料動画で見返そう。

 今までのシーズンを振り返りたい人にはこちら!

 音楽を聞きながら振り返るのもアリ!

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