【新・科捜研の女’08】 ぴりっと感想。

科捜研の女
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別にぴりっと上手く纏まっているわけではありませんが、ようやく書きあがったぁー!
実は地味に新1書くより前から書き始めていたのに、どうしてこんなに時間かかったのかしら。
何だかすごく長くなっちゃいました。しかも感想の書き方が全く安定していませんが、その時の気分の問題です。もう仕様だと思ってください。「読み辛いんだよ!」と言われれば……ごめんなさい。

ということで、相変わらずの雑かついい加減な感想ですので、お暇な方だけどうぞー。


以下、ページ内リンク。わかりづらかったらゴメンなさい。

スペシャル   File.1   File.2   File.3   File.4
File.5   File.6   File.7   File.8   File.9


スペシャル  真夜中の大爆発! 狙われた京都サミット!! SPがSPを射殺!? 疑惑のテロリスト銃撃戦…監禁されたマリコ

厳密には新4シリーズ扱いではないらしいし期間も開いてますけど、実質新4初回SPみたいなもんなのでここで。
銃弾の軌道についての話を、トコトン硬派に書くとこうなります、という感じの回。マリコさんがトコトン科学バカなので、新・科捜研SPの中ではこれが1番好きかも。
なんというか、旧時代のトンデモ科学と新以降のシリアス路線を混ぜて、勢いにまかせてみました! という感じ。嫌いじゃないぜ。
常々テレ朝ドラマってのは爆発に金かけない(かけられない?)よねと思ってたけど、スペシャルだからか気合入ってましたね。爆発だけじゃなく、全体的に。2時間SPをこのテンションで突っ走れるドラマ、他にどれだけあるのか。
「人情? お涙頂戴? 何それ食えるの?」なノリのこの話。木8って制約はありつつ実は自由度高い枠だとは思うけど、その中でも本当に『京都迷宮案内』と『科捜研の女』は好き勝手やらかすドラマだなぁと思います。もちろん褒めてますよ。

何かマリコさんと乾くんの髪型が……変。
と、それはさておき初っ端から日野さんが雷管にビビったり、美貴ちゃんが暢気に爆発物ぶらさげてみたりと濃いオープニング。
そこを颯爽と助けたのが警備部第四課・要人警護担当の久保さん。かっけぇ。
今回は彼女がキーキャラなワケですが……仲間を撃ったのではないかとの疑惑をかけられ弱気になったり、肩に被弾しながらも逃走したりする超人ぶりを見せたりといいキャラしてたし、なんか懲戒免職取り消しフラグも立ってたしでもう1回登場しないかなぁ、と思ったものの、中の人の滑舌があまりに悪くてちょっと萎えたので、やっぱりいいです。

◆ハチについて色々教えてくれた、大学の先生みたいな人のキャラが素敵過ぎた件。「そりゃあ、踏まれりゃ刺すでしょ」
それ以外にも、ハチを使って被害者の身元を特定するところはご都合主義っぽかったけど、旧時代のようなノリが笑えたのでよし。
そういえば日野さんがハチに刺されて応急処置はしてたけど、病院行ったのかね。

◆マリコさんを評して、「根っからの『科学バカ』」と言う名言を遺した光子さんが出ている最期の話がこれ。本当に惜しい方を亡くしました。
そういうところも含め、やっぱり『科捜研』にはこういう一般人ポジションの人が1人は必要だと確信した。今何をやっているのが、どういう事件なのか、そういうおさらいをするためにもね。今回の話では、特にその役割が際立って見えた。
今年のシリーズでは美貴ちゃんや土門さんがその係だったのかもしれないけど、それだと何かあまりに2人がアホの子っぽかったので。

◆マリコさん、気休め程度とはいえ治療行為もできるってスーパー過ぎる。もちろん医師免許は持っていないので、ラストで刑事部長にしっかり始末書を書けと言われてしまってますが。
そして最後まで科学を信じてこだわり、ついにガラスの振動の起波点から真実を見つけ出すマリコさん。後半30分の怒涛の展開はすごいの一言。このジェットコースター的な勢い、トンデモ科学っぷりを上手く合わせて料理できるってすごいなぁ。逆に言うと、やや尻切れトンボでもあったかな。この密度なら、いっそ2時間半でもいけたかと思ってしまう。

◆事の真相は「ミイラ取りがミイラに」なった、警備部・小田島隊長が全ての真犯人だったという。唐突な(ry)
背景説明を、無理やりお涙頂戴にするのではなく事後報告風にしているのは本当によかった。まぁ、今回の話に人情展開なんて冗談でも混ぜられないとは思いますが。
しかしこの隊長、人のよさそうな顔して4人も殺した上、その罪から逃れるためには部下も利用するという極悪人っぷり。まぁ、この役が鶴見さんな時点でただの脇役なわけがないんですけども。

◆SPで櫻井脚本なので、しっかり萌えツボは抑えてくれるニクイ仕様になっています。
・SPが撃たれて取り乱す久保さんを見て、落ち込むマリコさんに「お前はお前の仕事をしろ」
・久保さんからの連絡を受け、小田島隊長に銃を突きつけられたマリコさんをどんぴしゃのタイミングで助けに来る
・事件解決後、刑事部長からの伝言を伝えて可愛らしいやり取り
お約束と言われてもいい、こういう微妙なやり取り入れるだけで釣れるもんなんだよ私みたいなヤツはさぁ!(落ち着け)

話がものすごく硬派なせいか、いかんせん感想が書きづらいのですがものすごく好きなんですよ、これ。ちゃらけた感想しか書けない私が悪いんですけど。


File.1  盗聴された殺人現場! 危険な声紋鑑定!!

ということで、一応新4初回はこれ。風丘先生親子初登場のお話。
マリコパパ登場時といい、新キャラを馴染ませるためにはやっぱり活躍が1番、ということで親子ともども活躍して一件落着。色々「ん?」というツッコミどころもあるけれど、ラストの風丘親子の笑顔を見てたらどうでもよくなっちゃいました。

◆ケーキバイキングで仲良し親子。にしても風丘先生、マリコさんより細くないか。ダイエットは必要ないよ、うん。
で、ホテルの外でいきなり「蚊がいる」と言い出した亜矢ちゃんの証言が今回の鍵。
ラジコンカーがぶっ壊れたことと、この亜矢ちゃんの証言を組み合わせると、視聴者側にはもうわかっちゃうという……いや、意図的でしょうからいいんですけども。

◆そのホテルで死体発見、いつものように捜査に当たる府警と科捜研。
土門さんが自殺か他殺かはっきりさせたいのに、マイペースにひとつひとつ丹念に調べていくマリコさん。「黙ってて」と言われ本当に一旦は黙る土門さん。言い返さないのか言い返せないのかどっちだ。

◆司法解剖で初の遭遇を果たすマリコさんと風丘先生。
初っ端から遅刻かましたり男子更衣室に突っ込んでみたりと濃い登場をかまし、マリコさんに「大丈夫なの? あの人」とか言われる天然さん。そして無類のお菓子好き、どうやらあらゆる意味で日野さんは彼女のターゲットになるらしいなど、新レギュラー登場としてのインパクトはマリコパパに勝るとも劣らず。
何かいきなりおとなしくなっちゃった主役コンビ+残念ながら出演できなくなった光子さんに変わってのコメディ担当兼解剖医担当なんでしょうかね。若干無理やりさはあるけど、新4での彼女の立ち位置は結構好きです。今年は中の人の都合か、えらく目立たなかったけど。
来期ではもう少し、風丘先生をボケボケにしてもいい気がした。いや、アホの子にするってことじゃないよ。

◆被害者はキチガイクレーマー、盗聴犯はヘタレ、殺害犯はどうしようもない子と、清々しいまでに同情できるヤツがいない今回の話。
クズがクズ潰したらそれをクズに聞かれてて、そのクズの口を塞ごうとしたら墓穴掘りましたって感じですねぇ。何がなんだかわかりにくいけど、ニュアンスで察してください。

状況が状況とはいえ、本当にマリコさんは学習しない子。ひとりで「あなたが犯人です」やるなと。
声紋鑑定のくだりはアレ、緊張感出すための展開なんだろうけども、いつぞやの「頭いいんだな、でもバカだ」そのままじゃあないですか。

亜矢ちゃん可愛いなぁ亜矢ちゃん。子どもである彼女にしか聞こえない「モスキートトーン」が今回の盗聴犯を捕まえるための手がかりで、それが今回の事件の犯人を捕らえるための鍵だったわけです。
というわけで、親子が和解するところがオチだったところから見ても今回はまさしく風丘親子顔見せ回、風丘親子のための回だったわけで、多少粗が多いのは、個人的には許容範囲です。
べ、別に風丘親子がかあいいから和まされたわけじゃないんだからねっ
どうでもいいけど、あんなにケーキ振り回してたら絶対もうぐちゃぐちゃだろうなぁと思ってしまった。
ケーキは日野さんが美味しくいただきました


File.2  消えた現金輸送車! 空白の2分40秒の謎!!

風丘「はい、愛想なし!」 が地味に初登場した回。
……終盤のお涙頂戴展開が、どうしてもとってつけました感ありありで受け付けないんです。

◆というわけで個人的に風丘先生の名言のひとつは上記のそれなんですけど、どうでしょう。別にマリコさんがそこまで愛想ないとは思わないけど、仕事となると周りが見えなくなる突っ走り型の性格をよく表している気がするので。
なので今年に期待したんですけど、言わなかったねぇ……お約束だと思ってたのに(´・ω・`)

◆警備会社の社長が……うるさい(声量的な意味で)。
あの無意味な怒鳴り声の意図が謎過ぎる、勘弁してくれぇ。

◆科捜研なのに非科学的なことを言って、美貴ちゃんにおなかをはたかれる乾くん

事件自体を好きになれないと、拾えるところはこんなもんです。
犯人は途中から丸わかりだし、2つの事件の繋がりも強引な上、肝であるはずの動機は後出しじゃんけんでなんだかなぁだし。しかもよりによってはぐれ死って……


File.3  科学捜査vs心理捜査! 第三の犯行の秘密!!

ネタ回としてもそうでなくとも結構好きだったりします。ツッコミどころはいっぱいあるけど、最後まで『科学』にこだわったマリコさんが真実を見つける、ってのが、なかなかベタだけどもいい。小ネタもいっぱいあるしね。

◆今回は全体的に、東映・京都の小道具班の本気をお楽しみいただける回です。
どう見ても……エロゲですな「セーラーミュウ」を見た科捜研の面子がドン退きしてるのを見て、「ああ、思えば私も遠いところへ来たもんだ」と思った。そうだよなぁ、普通の人があんなエロゲ絵見たら、ああいう反応するのが普通だよなぁ。でもアレ、子どもが知ってたところから見るとアニメ、しかも地上波で放送してるらしいという驚愕の事実。絵柄はどう見てもエロゲなんだけどねぇ……まさか変態開発に熱心だった頃のNHKの仕業じゃあ……
そして途中に出てくる、模倣犯の部屋はまさしく美術班の無駄遣いといえるマジキチっぷり。何あのオタクのテンプレみたいな部屋、よくあそこまで作れたもんだ。
しかし何を思ってあんなキャラにしたのか、東映に小一時間問い詰めたい。

◆今回のMVP、胡散臭くてどうやらアニオタらしいプロファイラーの田淵さん。彼がいなかったら、この話の魅力は4割減だと思う。
何だろう。土門さんそっくりの彼といい、科捜研ワールドでのプロファイラーってのは、みんなあんな風にキャラが濃いのか。
自信過剰で失礼なこともいうけど、正義感はある。自分の仕事に対してプライドが高く何故かマリコさんに張り合おうとしている、けれど負ければ素直に非を認める。無意識なのか故意なのか、何故か科捜研の面子(特に美貴ちゃん)をお茶汲みのようにコキ使ってみたり、マリコさんを「生活に潤いがない」呼ばわりしてみたり、別れ際、マリコさんにはお土産を渡したのに土門さんには「ありませーん!」(←清々しい笑顔で)とのたまってみたり。非常にいいキャラしてたので、是非香坂さんのように再登場していただきたいんだけど……無理かなぁ。

◆で、田淵さんからもどこからか聞きつけた風丘先生からも「仕事が生きがいで生活に潤いがない」呼ばわりされたマリコさん。久々に突っ走り型かつ科学にこだわる性格が前面に出ていて、そこがいい。
科学でそんなことまでわかるんだ! っていう、ある種のインチキというかトンデモ的な勢いが感じられる話が好きです。今回で言うなら、四葉のクローバーひとつから様々なことを解明していってましたよね。
そして田淵さんの発言に周りが振り回される中、ひとりだけクローバーにこだわり続けて真実が明らかになる。って流れが、「ああ、『科捜研』だなぁ」って思います。スーパーマリコさんでも、こういう方向性なら大歓迎です。
久々にみんなでひとつひとつ積み重ねていって証拠を見つけていく流れだったのも好印象。刑事側も足使って頑張ってましたし、科捜研メンバーも証拠のクローバーを見つけるために頑張ってましたしね。

◆というわけで、事件捜査やそれを取り巻くキャラたちの描写は個人的には満点に近いんですが、対して事件がなんだかなぁという。
あんまり事件そのものにこだわって見ることが少ない私でも、「いやいやいや」とツッコミを入れてしまった。
たとえば、事件に共通点を持たせるのに、なんでわざわざコスプレかねと。あとは交換殺人だとわかるときのヒントタイムは、開き直る所長が素敵過ぎたのでいいけど、もうちょっと早くその可能性に気づいてもよかったよなぁ、とか。

何かネタ回的な扱いを受けがちなこの話ですが、職人vs.職人みたいな変則的物語として見ると面白い話なので結構好きです。
最後、マリコさんが田淵さんから金魚もらってましたけど、アレは厭味か天然かどっちだ。多分素なんだろうけど。
そーいや旧1だったか2だったか、マリコさん金魚飼ってなかったっけ? そこから金魚なのかね?


File.4  脳指紋は語る! 7年前に見た殺人現場!!

新2最終回の焼き直しと言えるこの回は、ゆうこりんお得意の人情展開。
最後の綺麗すぎるオチはアレですけども、すとんと上手くまとまった感じで嫌いではなかったりします。

◆今回のキーキャラは、階段から落ちて7年ぶりに目覚めた割には元気そうな星野さんと、その婚約者・柴本さん。
要するに今回の話は、互いが互いを犯人だと思い込んでしまって庇いあったが故に起こってしまったわけですね。確かに、目の前に死体転がってたらああなるだろうなぁ、という感じ。でも、彼女が先に家を出たのに、彼の方が早く着いちゃったのは何故だ……特に説明なかったけど、近道したってことでいいのかな。
ここらへんの心の動きとか、それぞれの行動とかその理由の描写は、よくも悪くもゆうこりんの人情モノだなぁと思った。

今回の乾くん
確かに行方不明のはずの女性が目の前に出てきたらビックリするけども、指差すのはよくないよ君。
それはともかく、被害者の家の留守電に残されていたテープから、ビックリするぐらいの情報を引き出したりと今回も相変わらずの活躍っぷりでした。
関係ないけど、骨見つけるくだりはちょっとご都合主義……うんごめんなんでもないよ。

もう記憶喪失の人には、片っ端から脳指紋検査したらいいんでないかい。
というのは冗談にしても、台詞からしてもやっぱり新2最終回意識して書いたんだろうなぁ。こっちはあれよりもうちょっと事件描写は捻ってありますけど、こういう風に、過去の話を踏まえての描写があると「おお」と思ってしまう。まぁ、私の場合はこの話を見てから新2最終回見ちゃったので、その喜びが半減しちゃいましたが……
そういえば、どこかで現在の日本警察では脳指紋検査は証拠として採用されないとか聞いたことあるんですが、そこんとこどうなんでしょうかね。

唐突な犯人に(ry)
これも特に関係ないけど、唐突な犯人系統だと何でこうもクズな犯人ばっかりですか。

◆被害者が柴本さんのことを本当に友人だと思ってたかどうかはもう知る術がないんですよね。なんで、「友達だもの!」って言われても微妙だなぁ。個人的に、この綺麗過ぎるオチは好かんのですが……まぁ、いっか。

ということで、拾ってるポイントの数は少ないけど嫌いなわけじゃないですよ。ただオチが微妙……ってだけで、話のまとめ方の上手さはこのシーズンの中でも1、2を争うくらい綺麗だと思います。なので、ゆうこりんの人情モノじゃない科捜研を見てみたいなぁと思った。『副署長』の逆さ吊り回書いたゆうこりんなら行ける! と、信じてる。


File.5  7年前の白骨死体! 結婚指輪が語る過去!!

風丘先生フィーチャー回。トンデモ科学あり、やるせないオチありの、フィーチャー回としても通常回としても傑作。
こうして見ると、風丘先生は結構優遇されてるキャラだよなぁ。いや、新レギュラーなのでこれぐらいして当たり前なんですけどね。

◆白骨死体が見つかったところでね、足場が悪くてね、降りてくる時に土門さんが「大丈夫か」って聞いてマリコさんが「はい!」って言ったとこできゅんとした。
……え? 細かい? あ、そうですか(´・ω・`)

◆ということで、今回は失踪した夫が、よりによって白骨死体となって発見されたことでシリアスモードな風丘先生がメイン。
そのせいってワケでもないんでしょうが、本日は遅刻しなかった風丘先生。それでも口の悪いマリコさんに「遅刻は先生の専売特許ですもんね!」とか言われてるってことは、あなた初回以降も遅刻してたんですか(2話目だかでも遅刻してたっけ、そういえば)。
そんなことはともかく、普段は気丈に振舞いつつも、実はずっと夫を想ってた風丘先生。切なすぎるだろ……前の話では、7年前の白骨死体ってだけで血相変えて科捜研飛び込んできてたくらいですよ。しかも、ずっと結婚指輪を、お守りに入れて持ち歩いてたんですよ。
金の指輪を握り締めながら泣き崩れる風丘先生と、「さぁ、家に帰ろう」のところはこのシリーズの中でも上位にくる名シーンじゃないかと思うんですがどうでしょうか。

◆再び登場の亜矢ちゃんと、これが現時点では唯一の登場の大樹くん。
地味にセミレギュラーの位置を獲得している亜矢ちゃんは、1話のモスキートトーンに続き、こちらでは『胎児記憶』というトンデモ科学でバッチリ活躍しておりました。次期でも活躍してるし、この子も優遇されてるなぁ。
そして、何故か現時点では登場がこれっきりなお兄ちゃんですが……意外にちっちゃいね、大樹くん。背丈もそうだし、年齢的にも亜矢ちゃんと大して変わらないんじゃなかろか。1話での先生の台詞から、中学生~高校生くらいと勝手に思ってたので意外。
それでもさすがお兄ちゃんというべきか、DNA採取の時には何かを感じ取っていたよう。あの様子じゃ、風丘先生が話をする前にはもう、お父さんが死んでたことは薄々感づいてたんじゃなかろうか。そう考えると、ますます切なくなるなぁ。
でもラスト、3人で仲良く帰っていくところを見て、「きっと、あの3人なら大丈夫だろうなぁ」と思えたのは本当によかった。

◆今回捕まってた髭の男・牧原さんが、『相棒』でまさかのアッー!ネタをやった時の湊さんだと気づいた方はどれだけいるのでしょう。私はエンドロール見て茶を噴き出したクチです。いやぁ……数年経っているとはいえ、大分イメージ変わってたなあ。
それはともかく牧原さん、部屋中ナイフやらモデルガンやらが飾られてて、あからさまに日野さんがうわぁって顔してましたけども、彼もコレクション売り飛ばされそうになったり、あやうくバラバラ殺人の犯人にされそうになったりと被害者といえば被害者……なのか? 殺人犯ですけども。
なんつーか、今回の話のメインじゃないから仕方ないけども、そういや八木さん殺したのこの人なんだよなぁと終盤ごろには既に忘れ去られそうな存在になってましたな、彼。

◆で、7年前の2つの殺人事件の犯人であり、今回の事件の被害者である八木さん。
家賃滞納して人のコレクション売りさばいてみたり、人のコレクションで殺人してみたり、その死体見つかって風丘先生の旦那まで殺したりともう何ていうか、目立たないながらやってることはそこらへんの犯人よりえげつねぇ。話が話なので、殺されて当然とまでは言わないまでも全く同情しようのない犯人でしたな。ここまで救いようのないクズも珍しい。

◆そして、今回のキーキャラ、風丘先生の旦那さんの洋二さん。監察医と外科の夫婦って、すっごいエリート夫婦なんだね。そういや、家も結構広い感じだったもんなぁ。
それはさておき、喧嘩してても愛し合ってるという感じで、実は彼も結婚指輪を大事にしてましたよということが亜矢ちゃんの胎児記憶によって明らかになり、その指輪のおかげで事件の真相がわかったりと、本当にこの話は綺麗にまとまっててすごい。
旦那さんも「オペの度に外すのが面倒」とか言いつつ、喧嘩した後にさりげなく指輪をつけてみたり、風丘先生も「どっかいっちゃった」とか言いつつ、「カッコ悪くって言えないじゃない」なんてお守りに入れて大事にしていたりで、結構意地っ張りで似た者夫婦だったんでしょうなぁ。
関係ないけど、金の結婚指輪は珍しい(@『相棒』の『氷女』)んでしたっけ? うちの両親、その金の指輪なんですよねー。なので、珍しいのかどうかよくわからなかったり。

まるで2時間の話を1時間に濃縮したかのような濃い話。このシーズンの中では、この話が突出して大好き。再放送してたらとにかく見ろ!


File.6  狙われたマリコ! 忍び寄る爆弾魔の影!!

スーパーマリコさんの回。
ということで、個人的にはネタ回扱いなんです。ゴメン。

ヒロコママ、京都にて
いや、中の人が一緒ってだけなんだけど、いかんせん『相棒』での印象が強すぎて……
普通の美容院のはずなのに、どこかいかがわしく見えるのは本当にごめんなさい。

マリコさんのスーパー化に拍車がかかりすぎです
科学や法医学のエキスパートなのは全然構わないのですが、さすがにあそこまでスーパーってなるとなぁ……ハッカーもどきに対応できるとは思わなかったぜ。そして後の話でどうやら親譲りらしいと判明する、その嗅覚の鋭さ。
何にせよ夜中にあの文字列見たら、私だったら確実に泣く。犯人の偏執狂的な執着心が出ているシーンだとは思うが、気味悪すぎですよ。なにあれこわい

主張がどっからどう見てもニュー速民な犯人が釣られすぎな件。ねらーだって描写はありませんでしたけども、間違いなく、ネタにマジレスしちゃってフシアナさんに引っかかるタイプだと思った。
ねらーじゃなくとも、いくらなんでもベビーカーが一斉に動き出したら釣りだと疑えよ。まぁ、マリコさんに間違いなく変態的な執着をして特攻かます時点で、「ああコイツバカだ」とは思ったけど、ここまでガックリ系犯人とは思わなかったよ! 執着してた割には、意味不明な特攻くらいで他には何もしなかったのが……一連の事件の容疑がマリコさんにかかるようにするとかさ、もっと面白く出来たと思うなぁ。

マリコさんに執着する犯人や、それを利用して連携プレーで犯人をおびき出すってのはいいんだけど、いかんせん事件も犯人もショボすぎる。せっかくのマリコさん激昂を使うのはもったいないヘタレ。


File.7  もう一つの鑑定! 誘拐犯vs警察犬

ハリーかマリコママが出る話は良回の法則。いや私好みの話ってだけなんですけども。
見た時、「うわぁ……」って言っちゃった回でもあります。木8でも臆することなく後味悪い話を書いてくる櫻井脚本素敵。

◆連れ去られた被害者が持病持ちのため、タイムリミットつきのサスペンスの要素も含まれていて全体的に緊張感があった今回のお話。
タイトルは「vs」とかついてますけど、今回は前回の登場回のラストであからさまにデレた香坂さん・ハリーのコンビと共同戦線を張って事件解決をする科捜研と刑事たちがメイン。やっぱいいキャラしてるよなぁ、香坂さん。
もうなんていうか、ハリーカワユスきゅんきゅん! きゅんきゅん!! エレベーターのボタンを押すところのカワユスさは異常。
でもハリーが追いかけなきゃ、もうちょっと解決早かったよねとか言わない。

◆何か今回、日野さんがえらく燃えてましたな。結構正義感が強くて、お人よしだからでしょうか。
もちろん、他の皆さんも決して不真面目だったわけではなく、人命がかかっているのでいつも以上に頑張っていました。

◆ここで初登場(だよね?)した、『もうひとつのDNA鑑定』。新5の4話でも出てましたけど、状況の自然さはこっちが上かな。
親子鑑定の資料提供の際のマリコさんと土門さんのやり取りは、地味ながらぐっと来た。ああいう仕事してると、鈍ってくるものもあるんだろうなぁ。そこを気遣える土門さんに惚れ直したとか内緒だよ絶対内緒だよ。

◆犯人がクズすぎた件。あそこで交通事故に遭って死んだのも、天の裁きだったのかもなぁ。
そして同僚が殺されてしまったことから、死に掛けながらも何とか助かった青枝さんにとっては、自らを責めざるを得ない結果に。そりゃあ周りも「そんなことないよ!」としか言えないけども、そう言われると余計に自分を責めちゃうんじゃないかな……と、何かすっきりしたハッピーエンドではないところが現実的。

結論:ハリーカワユス


File.8  執念の繊維鑑定! 遺品に隠された母子愛!!

なんつか、『人情モノ』のテンプレを綺麗に満たしているこのお話。上手くまとまってますね。
ご都合主義的な展開が鼻につかなかったとは言わないけど、繊維ひとつから状況をひっくり返すところは科捜研らしくていい感じ。

◆ということで、時事ネタには最速で食らいつく東映製作サスペンスドラマ。今回のお話は、08年当時では十分時事ネタだった『ネットカフェ難民』『二重派遣』をキーワードに、『親子の情』を描いていますね。
二重派遣させた会社で、日野さんがくしゃみうんたら言ってるのは引っ掛けのための嘘かと思えば、どうやら本当だったらしい。

◆相変わらず丁寧な演出に定評のある『科捜研』。再現ドラマを2種類作ったり、非常に丁寧に作ってありますよねぇ。

◆もし沢渡さんのお見舞いにマリコさんが行く気にならなかったら、そして沢渡さんが目覚めないままだったら、今回の事件の真相はわからなかったかもしれないんだよなぁ。
若干のご都合主義なら見過ごすゆるい視聴者の私ですが、ここがちょっと気になった。でも、ここから一気に状況をひっくり返していくくだりは好きです。

何度目だ唐突な犯人。そしてまたキレやすく反省もしていないDQNということで、「『唐突な犯人』におけるテンプレ」でもあるのではないかと疑いたくなる……ワケでもないんですが。ただこの脚本家さんの話は3つとも、話のパターンが似通ってるのは気になります。また書くとき、またもや唐突な犯人だったらどうしよう。
別に唐突な犯人が嫌いなワケじゃなく、そういう犯人の話をやるならメインの話が相当キッチリしてないとダメなんじゃないかなぁと。この話は結構上手く出来てると思うけど、後の2つは……ちょっと微妙だったなぁ。と、これは関係ない呟き。

◆履歴書に遺された、子から親への想い。沢渡さんと被害者の擬似的な『親子関係』と、被害者親子の関係が上手く対比されてて、綺麗にオチたなぁーと思います。

◆マリコさんに、被害者が着ていた制服を鑑定すると言われた時の美貴ちゃんの顔が、新2の頃の好奇心旺盛な美貴ちゃんとは違う件。やはりコキ使われる内に、乾くんや日野さんの気持ちが痛いほどわかるようになってきたんでしょうなぁ。でも次の話では、名言を残しているわけですが。

◆最後に。
昼飯だって言ってるのに「ケーキバイキングは?」じゃないッスよ風丘先生。

ややツメが甘い気がしますが、いっそやるならこれぐらい人情に偏ってくれた方が潔いかも。ということで、決して嫌いな話ではありません。


Last File  マリコ殉職!? 葬られた弾道鑑定!! マリコ、科学者の誇りをかけた最後の鑑定!!

タイトルで死ぬ死ぬ詐欺してますけど、実際マリコさんはそろそろお祓いにでも行った方がいいと思った。
というのは冗談にしても、マリコママが出ている話は良作の法則がここにも。次のシーズンには出ないかなぁ、マリコママ……

◆確かこれ、ちょうど秋葉原の通り魔事件と時期的に重なってて、次回予告が流れなかったとかそんなことありませんでしたっけ?
一応放送されてましたけど、やっぱどこか編集されてたりしたのかなぁ。
ということで、ラリった通り魔に襲われてしまったマリコママ、久々登場。前回、前々回とは違いそこまで目立ちはしなかったものの、服についた粉や『におい』で重要なヒントを与えてくれたりと、今回も非常に美味しいポジションをかっさらっていってくれました。そういやマリコさんも五感が鋭いみたいだし、そこらへんは母さん譲りなのかしらと思ったり。

細かい演出に定評のある『科捜研』
解剖終わったあとの風丘先生がさりげなく指輪をはめていたり、怪我をした後のマリコさんのPC操作がぎこちなかったり、ちゃんと土門さんが指の怪我に気づいたり。
こういうの見つけると、すごく嬉しくなりませんか。私は嬉しくなります。

今回の事件は警察不祥事モノ
なので、下手したら科捜研vs警察になりかねない雰囲気でしたが、そこは1時間なのでうまーくかわされちゃいましたね。そしてマリコさんが暑苦しいほどに『科学者としての誇り』を語ったにも関わらず、決め手は別に科学じゃなく、何か『相棒』とかでやりそうな政治的駆け引きだったし。そこは残念。2時間SPで見たかったかなぁ、これ。
それにしても、不良刑事の役がハマりすぎですよ保坂さんっ。金髪をツンツン立てて、何か随分若く見えたなぁ。

◆で、その不良刑事に襲われ、脅されるマリコさん。保坂さん怖ぇぇぇぇぇぇぇぇ
これにも書いたけど、おそらく現時点の木8枠主人公の中でダントツの襲われ頻度を誇るマリコさん。うん、本当にそろそろお祓いにでも行った方がいいんじゃないかと思う。

「はい、愛想なし!」きたー!
でもそんなこと言いつつ、なんだかんだとマリコさんを心配してるし怪我の手当てもしてあげてるし、ちゃんと鑑定書も書いてあげた上に、図らずも科捜研メンバーのやる気を引き出しちゃった風丘先生は本当に良キャラだと思った。

◆風丘先生が「ちょーっとしゃべりすぎた」ため、一致団結して頑張る科捜研の皆は本当に仲間思い。いいなぁ、こういう職場、本当に羨ましい。

◆最後の佐久間刑事部長が、珍しくカッコよかった件。
京都地検の検事さんって、枠的に言うとあの人なんですかね。京都地検と京都迷宮案内がコラボしたんだから、科捜研も何かとコラボしてもいいよなぁ。
あっちは脚本家が一緒だったためにコラボが成立したので、この場合……『副署長』『853』? 懐かしの『オヤジ探偵』でもいいな。復活しないだろうか。あ、これは全く関係ない余談ですごめんなさい。

◆ラスト、とうとうマリコと父さんの仕事に理解を示しちゃったマリコママ。
別にいいんですけど、「仕事ばっかりじゃなくって、こっちにも構ってよう><」と夫と娘を振り回す母さんの可愛らしさが好きだったので、何か惜しいなと思ったり。まさかこれ、もうマリコママ出ないフラグとかじゃあるまいな……?

わかったこと。私はマリコママが出てくると、それだけで満足してしまう。
何だろうね、珍しくマリコさんがペース引っかき乱されるのが面白いんだろうな。この話ではそこまで目立たなかったけども。


以下、個人的まとめ。

◆新2以降から事件中心になりましたけども、さらに描写が硬く、事件中心になった印象。そして人情話が増えた。
悪く言うと、暗くなった。やはり、ほっと一息つける間を与えてくれた光子さんの存在の大きさを再確認した次第です。
新4じゃまだところどころに挟まれていた掛け合いと、新メンバーの風丘先生の明るさでカバーしてたけど、今年は……

◆主題歌は、地味ながら良曲ですな。人情話が多かったから、こういうしみじみバラードがいい感じ。

◆風丘先生の髪型は、これが1番しっくり来るよ。
マリコさんは……老け(ry)

◆好きな話はスペシャル、3話、5話、最終回。
嫌いな話は2話と6話。

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