CASE.7 殺人カメラ
ゲスト:松澤一之、山下容莉枝、原田佳奈
脚本:真部千晶
監督:吉田啓一郎
いっそ「空飛ぶ鉄の塊の中で容莉枝がブラジャーのワイヤー使って被害者の首をぶっ刺しました」の方が、まだ色々と収まりよかったよねと思うんです。
ということで、今回の感想へ!
◆開始冒頭で「本日は終了しました」の看板。
つまりは事件解決! だな!
それはともかく、事件が起きた時間って何時頃なんだろ。外はまだ明るかったのに「本日は終了しました」だもんな。今ぐらいの季節は結構日が長いとはいえ、明るくなかった?
写真展開始前にしては陽が傾いてたようにも見えるし。画面の色合いのせい?
◆写真展の主催さん(?)の前で、「そんな写真家、聞いたことないな」(要約)とか言い出す青ちゃんさんさすがです。
そして「青酸性の毒物」と聞いて「毒殺ですか」なんてマヌケなことを尋ねてしまい、青柳さんと矢沢さんに揃って「おかしいよ……」と言われちゃう浅輪さん。
揶揄された浅輪さん、さりげなく矢沢さんを叩いてる。なんなんだ、やっぱり巡査部長になったから、矢沢さんへの遠慮が無くなってるのか。失礼だなお前。
◆現場に残されてたカメラを見た係長の「このカメラ、フィルムが入ってないよ」って指摘に、「係長、フィルムはよくわからないですけど、まあ今はデジカメの時代ですからね」って、会話が全く噛み合ってないと思うんだけど。
そもそもカメラの存在を係長に教えたのが浅輪さんなんだし、カメラマンである被害者の遺留品のカメラにフィルムが入ってない、ってのがおかしいよねって話なのに、どうして「今はデジカメの時代」とかいう台詞が出てくるんだ。
せめて「本当だ。おかしいですね」ぐらいの反応はしようよ。
◆青柳「ところで、私たちが何者かは気になりませんか?」
そこで珍しく警察手帳を取り出す青ちゃん、と思いきやいつも通り手帳を出したのは矢沢さん、しかし出した警察手帳は青ちゃんのものだっていう。
なんで矢沢さんが青ちゃんの警察手帳を持ってるんだ。本当に仲いいなw
◆現場にいた関係者のひとりである甲田さん。いくら元々被害者のことをよく思ってなかったとはいえ、同じカメラ仲間なのに松浦さんのことをボロクソに言ってたなw
死んだ人間のことを悪く言うのもなんだけど、的なありがちな前置きもせずに。どんだけだよ松浦さん。いや、これは甲田さんの問題なのか?
◆捜査に直接関係してるわけじゃない早瀬川先生に、毒物の摂取方法の謎について喋っちゃう浅輪さん。
なんか今回の浅輪さんは、その場の状況をちゃんと理解できてない場面があったという意味でポンコツっぽかった。
解剖医の早瀬川先生にそんなこと言っても、どうしようもないだろう。ただでさえ、余計な疑問を口にすればいつも「それを調べるのは(ry)」って言われてることを忘れてるのだろうか。
そもそも先生は、現場の状況なんてまるっきり知らないのに。そりゃあ早瀬川先生じゃなくても、「そんなこと、私に言われてもね」と返すほかない。
なんなんだ、今回の浅輪さんは。ボケてんのか。
◆わざわざ浅草まで出向いて老舗カメラ店に出向く係長。被害者が、あそこでカメラとかフィルムとか買ってたのかな。特にあそこに行った理由は説明されてなかったよね。
係長っていうか渡瀬さんは、「キャメラ」「キャメラマン」と発音する。某十津川警部でもそうだった。ディーヴィーディー……
◆二眼レフカメラとフィルムを一緒にご購入なされたらしい係長。超どうでもいいけど、それは経費で落としたんだろうか。それとも自腹だろうか。
矢沢さんを被写体にしようとしたら、操作に手間取り、焦れてでしゃばってきた青ちゃんのドアップを撮影してしまう係長。本当に残念そうだったw 酷いw
でも青ちゃんのドアップだったら、たぶん(一部の大人の)ファンに高値で売れるんじゃないすかね。あとは妙子さんにとか。
◆今の撮影機器事情。
×フィルムカメラ
△デジカメ
○スマートフォン
今の学生さんたちって、インスタントカメラとか使い捨てカメラとか知ってるのかな……
と思いきや、実は今、使い捨てカメラが復権傾向にあるのだとか。理由は「フィルムならではの質感」「様々な制限があることが逆に魅力」「現像に出して写真が手元に来るまでのワクワク感」がウケているのだそうです。
要約すると、「不便なのが逆にいい!」ってことみたいです。係長も似たようなこと言ってましたね。
便利が溢れるこの時代、不便はむしろ娯楽になるのか……と、なんか不思議な感覚です。こう思うようになってしまったということは、私も歳を取ったということなのだろうか……
◆藤尾さんの喫茶店は個人経営っぽいのに、ずいぶん広いし綺麗だな。お金の掛かりそうなカメラ趣味を続けられてるし、自分の撮影した写真を喫茶店に飾れるぐらいの腕前だし(ってことは機材にも結構お金かけてるんだろうし)。なんだかんだで儲けてんのかな。でも真相タイムの直前に、なんか意味深なことは言ってたんだよな。
藤尾「あなたも、カメラやるんですか」
係長「今日から始めました」
ぶっちゃけ、係長のスキルなら、あっという間にそこらのセミプロカメラマンレベルの撮影技術ぐらいは体得しそうだから困る。
なんというか、係長って料理ができるのを除いても、刑事じゃない別方面で働けそうというか、生活能力高そうだよなって思う。突然サバイバルな状況に放り込まれても、生き残る確率が高そうっていうか。
◆村瀬「うん。君はそこまでの恋愛、したことないからな」
なんか最近、村瀬さんは小宮山主任を全力で煽りに行きますね。どうしたんだ。なんか心境の変化でもあったのか。
◆いくらでも撮り直しのきくデジカメやスマホじゃないんだから、フィルムカメラの前にいきなり出てきちゃダメだよ、青柳さんも矢沢さんも。フィルムもったいないじゃん。下手したら、フィルム代弁償しろとか言われちゃうかもよ。
「私たちが何者なのか気になりませんか?」って、今回の青ちゃんのブームなの?
寺崎「夕日が撮れたら、捕まってもいいですよ」
なんだろ。趣味を職業にすることを目指すほどの人って、やっぱり独特な感性と言い回しが好きなのかな。
◆係長は二眼レフカメラに夢中。マジでキャメラスキル極めようとしてんじゃねーのか。係長はこういう専門知識が関わってくる事件に遭遇する度に、新たなスキルを体得している気がする。
係長「まだ喧嘩してるの?」
でも自分の娘の事情に関しては、致命的なまでに現状認識できてないところが係長が係長たる所以。
浅輪さんと倫子ちゃんのアレは、喧嘩とかいう可愛らしいものじゃないよね。まあこれは、ちゃんと現状を説明してないであろう2人のせいでもあるけどさ。
◆倫子ちゃんの纏うオーラが、どんどんヤンデレになってる……怖いわ。
これは本当に関係ない与太話なんですけど、あの形の水筒だと絶対洗いにくいと思うんだよな。お味噌汁やスープ入れるつもりなら、専用のスープジャーを買えばいいのに。
これから夏場だから水分必要でしょ、ってことなら水筒でもいいけど。でもそれなら、スープジャーと水筒はセットでプレゼントしたらいいと思うんだけどな。
◆CM明け、9係の部屋に集まってるときの矢沢さんのシャツがグリーン。なんかますます矢沢さんのカラーセンスがアヴァンギャルドになっている。私は今まで、グリーンのカラーシャツを職場に着てきてる人なんて見たことない。
アレが許されるなんて、警視庁の捜査一課9係という職場は随分とこう……フリーダムですね。敢えてそれを選んで着こなせる矢沢さんがすごいのだろうか。
◆取調室で寺崎さんの後ろで動く青ちゃんの動きが、どう優しく表現してもなんか怪しげなダンスみたいだ。わざわざ顔近づけて囁くように言うなよw 怖いわw
◆番組開始から30分足らずの時点で、藤尾さんがフィルム(凶器)盗難を自白してましたが、音楽も藤尾さんの告白の雰囲気もずいぶん盛り上がっていたので、「別にこのまま藤尾さんが犯人でもよくね?」と思った。
実際、そっちの方がまだ動機面では通りがよかった気がしないでもない。才能への羨望や嫉妬は十分動機になりますよ。
◆早瀬川先生と浅輪さんによる青酸性毒物の特徴講座。
・青酸性毒物は、舐めただけでは症状は出ない。唾液とともに飲み込むことで、胃酸と反応して体内にガスが発生する。それで呼吸麻痺、中枢神経麻痺が起こって死亡するんだって。
・青酸性毒物は揮発性。
某小学生名探偵も、似たようなこと言ってましたね。だからトーシロが毒殺死体のニオイを嗅ぐのは厳禁なんだって。
青柳「村瀬、バカだなw」
青酸性毒物の特徴を忘れてた村瀬さんに対しての青ちゃんは楽しそう。でも青酸性毒物の揮発性を指摘してたのは、浅輪さんなんだけどね。
◆関わったのは松浦さんだけなのに、「写真家、芸術家の気持ちを理解するのは、私には難しくて」と対象を大きく表現するのはよくないっすよ、百々さん。別に他のカメラ仲間は、そこまで人間性が破綻してたようには見えなかったし。
◆矢沢さんもまた、刑事辞めてもいくらでも他の方法で食っていけそうだから困る。係長ほどじゃないだろうけど、生活能力高そうだよなぁ……セレブだし……
セレブなのを差し引いても、似顔絵は上手いし、売れっ子漫画家の有能アシスタントとしても働けるなら、もうそれは立派に職業になるんじゃなかろうか。そんなに甘くないのかな、イラストや漫画の世界って。
◆あんなにお弁当箱揺らしながら走ったら、中身ぐちゃぐちゃになってしまうやで浩子さん。
ということで、真犯人は安定の容莉枝。容莉枝と火事……つまり、紅蓮次郎の出番だな! 火元はお前だ!
◆別に直接犯罪に関わってたわけじゃないとはいえ、藤尾さんがことごとく事態を悪化させる加速装置にしか見えないんだけど。その上、悪意がないって厄介だよね。
あのマスターがいなければ、ここまでややこしいことにはなってなかった気がする。少なくとも、凶器はすぐに見つかってたはず。
◆「あんたは生きなきゃダメでしょう! チヒロの分も、お母さんのためにも……! ワタルまでいなくなったら……あなたは生きるの……お母さんと一緒に、生きるの!」
自殺を図った不安定な息子にそう言って励まして、「他の人が(水を)飲んだらいけない」というところまで気が回ったなら、是非とも息子さんのために殺人そのものを思いとどまっていただきたかった。
これじゃ、今度こそ息子さんを繋ぎ止めているものがなくなるぞ。むしろ、「自分のせいで母さんまで」とか思い込みかねない。
◆今回の浅輪さんはやっぱり人の話をちゃんと聞いてないんじゃないか疑惑。
係長「あなたのしたことは、息子さんのためになったんでしょうか?」
浅輪「松浦さんは放火の犯人じゃありません。彼を殺しても、復讐したことにはならないんですよ」
係長の言ってることは全くその通りなんだけど、浅輪さんの方はイマイチ言ってる意味がわからん。
浩子さんは自分の写真にこだわり続ける松浦さんの無神経さにキレたんであって、彼が放火犯じゃないことは百も承知で毒殺したんじゃないの? 彼女の話を聞く限りじゃ、そうにしか聞こえなかったけど。
その言葉で泣き始める浩子さんもよくわからん。じゃあ一体、何のために松浦さんを殺したんだよ。毒殺という手段の割には、実行が衝動的にしか見えん。
◆おせんべいを食べながら、今回の事件の総括をする小宮山村瀬青柳矢沢さん。
……それは、こうやって台詞でがーっとまとめて説明するべきものなの? もっと自然に視聴者に理解させなきゃダメな類のものじゃないの?
寺崎さんは「実家が工場経営してて青酸化合物が手に入る」って理由で疑ってたのに、真犯人の息子の方の毒物入手経路は説明なしっていうのはおかしい。
もっとツッコミたいのは、犯人の動機と被害者の抱えるドラマの食合せの悪さだな。中途半端に犯人にも被害者にも事情を持たせようとしたら中途半端になった感じ。
被害者が写真のために放火したようなド外道なら、係長と浅輪さんの説教もちょっと言葉を変えるだけですんなり通る。
犯人の動機がもう少し理不尽なら、最後ああやって「被害者にも仲間を思いやる気持ちがあったんだよ」っていうフォローがあっても受け入れられる。
被害者が中途半端に人の気持ちがわからんヤツで、犯人の動機がなまじ理解できるだけに、「中途半端で気持ち悪い」としか言いようのない状態になってる。
というか、最後の被害者の想いのフォローがおかしいんだな。あの喫茶店での締めは、係長と浅輪さんの意図、遺されたカメラ仲間たちが感じたものがどうあれ、視聴者にとっては被害者のフォローになってるどころか逆に悪印象しか抱けないんだけど、いいのかコレで。
この話の流れだと、「結局被害者は、自分の好きなものしか思いやれなかったんでしょ」としか思えんぞ。それで感化されてカメラ仲間たちが泣いてるのを見ても、どーだかなってなっちゃうよ。
犯人の「息子が目にするかもしれないから写真集の表紙を替えて」も結構アレなお願いではあるんだが、本人なりに切羽詰まってて事情も説明してるのに、「じゃあ試しに(本人に写真を)見せてみたら」は意図がどうあれ言葉のチョイスがおかしいだろう。それが嫌だって言ってんのに。「その写真は炎の写真。火事の写真じゃない」は「何言ってだお前」って感じだし。日本語でおk。
なんにせよカメラ仲間の方々は係長と浅輪さんのフォローで多少救われたっぽいけど、本当にフォローされなきゃならんのは、たったひとり遺された犯人の息子の方じゃねーのかと思う。でも完全放置されてしまった。
自殺未遂起こした息子を顧みず人を殺した母親のせいではあるんだが、それにしても息子本人にはどこからか毒物手に入れた以外は全く非はないのにな。
総括するなら、「みんな、人の話をもっと聞け。もっと他人のこと考えろ」ですかね。
被害者の松浦さんだけじゃなく、犯人の浩子さんも恋人の百々さんも、他のカメラ仲間の方々も、それぞれコミュニケーション能力に問題あるよなぁ。
次回!
妙子さんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
気のせいか、妙子さんは拳銃と縁深い気がする。というか、そろそろ本気で全国のお祓いできるところを巡り始めた方がいい。
村瀬さん筆頭に、なんかわちゃわちゃやってましたね。サブタイの『3つの大追跡』からして、どうやら大混乱になる模様!?
一体どうなる?
次回以降も楽しみに! 待っておりますよっ!