【科捜研の女13】第13話 感想

科捜研の女
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File.13 美人すぎる仲居殺人 残された灰の謎!? 広報警官の闇! 漏洩した捜査情報!!

ゲスト:池内万作、池津祥子、吉川まりあ、大河内浩

脚本:戸田山雅司
監督:石川一郎

やっぱり何事も「行き過ぎ」はよくないですよねって、そう思うんです。
まあ、マリコさんからそれを奪ったら、きっと話はつまらなくなるのでしょうが。


◆京都の旅館のガイドブックを和帆ちゃんに持ってこさせるマリコさんマジ女王様。女王様と信者、か……いや、冗談ですけど。
で、マリコさんがガイドブックをお求めになった理由→マリコママ京都来襲(予定)
普通のホテルはもう飽きたって……なんてリッチな。
どうでもいいけど、マリコママ来襲で科捜研メンバーがワタワタ回は……やりませんよね……やっぱり……

◆ガイドブックに載る高級旅館特集を見る相馬さんの「美味そう! ってか高そう! ってか高っ!」
相馬さんが非常に庶民的で好感が持てますね。
んでもって亜美ちゃんはといえば「あっ、Wi-Fi完備してませんね。今時あり得ない」だそうで。
そこはもうモバイルルーターでも完備しとけ。それかスマホでテザリング。まあ、金かかるけど。

◆京都の高級老舗旅館・紀澤屋に母親と一緒に泊まったことのある、親孝行な宇佐見さんの完璧男っぷりェ……
もう嫉妬する気も起きねー。くっそ! くっそ!

◆高級老舗旅館の経営者交代による評判の下落にかけて、相馬さんの皮肉&顔芸&モノマネ。
相馬「そういうのってありますよね。上が代わって、組織の本来の良さが無くなっちゃう、みたいな」
亜美「それって何気に藤倉刑事部長批判?」
相馬「おお~! 少しはわかってきたみたいだな!」
相馬さん、最後のヤツは藤倉刑事部長の台詞にかけてるんだろうけど、似てねっすよ。ただの顔芸っすよ。でもみんな笑ってあげてる辺り、優しいな。

◆やっぱり夜8時代ドラマだと、たとえ背中でも女性の肌をむやみに見せるのはNGなのかしら、とワケのわからないものことを検死シーンと解剖シーンで思いました。
あとこれもほぼ本筋に関係なくてすっげーどうでもいいかもしれないんだけど、最初の美人すぎる仲居さんの死体の第一発見者が誰だったかって、作中で言ってたっけ。私が聞き落としただけか?

◆ただ思いついただけ。
宇佐見「灰かもしれません」
???「はいぃ?」
いやマジでごめん。

◆練香について説明できるさすがウサミディア、いやもとい人間検索エンジン。
そしてお香についてガイドブックに載ってたことを覚えてた相馬さんの記憶力マジグッジョブ。

◆紀澤社長に関するゴシップを語っている時の亜美ちゃんの手の動きが、いちいちまるでワイドショー好きのオバチャンみたいで……君、若いんだからさぁ。
その割に、「大事なことログったの忘れてました!」だしなぁ。若者なのかオバチャンなのか、はっきりしてくれ!

◆で、タクシーの運ちゃんはあんなところにタクシーを30分間も停めて何してたのよ。

◆オチを知ってから見返してみると、科捜研内で「被害者のために」事件を解決したいと言ったマリコさんの台詞が、和帆ちゃんが道を踏み外した最後のきっかけだったように思えるなぁ。
何事でもそうだけど、狂信者って面倒だよね……っていう。マリコ教。

「証拠が足りないなら、その証拠を見つけろ。それがお前たちの仕事だ」
藤倉刑事部長は言い方は嫌味でも、いちいち正論しか言わないから困る。
「それ(物証がない)なら、俺の中ではシロってことだ」
か、カッコいい。やっぱ藤倉刑事部長、いいキャラしてるわ。

◆ま、マリコさんがシャレオツランチのできる店を知っていた、だと……!?
そしてマリコさんとランチできることにキャッキャとはしゃぐ和帆ちゃんがまさしくキマシタワー。
しかしそれとは対照的にシリアスなマリコさんから、今までの事件で起きた違和感のある出来事を指摘された途端、今度はヤンデレ化。
「……どうして? 被害者と遺族のために決まってます。私たち警察は、1分1秒でも早く犯人を逮捕することでしか、被害者や遺族を救うことは出来ないんですから。マリコさん、前に言ってくれましたよね。現場に立つ人間だけが、事件を解決に導けるんじゃないって。(中略)私は、間違ったことをしたとは思ってません」
ヤンデレっつーか、狂信者だな。「正義狂」とでも言うべきか。
第8話の感想でも似たようなことを言った気がするんだけど、「正義」を声高に掲げる人間はそれしか信じないから厄介だよね、という。
マリコさんが信じるものは「真実」で、和帆ちゃんが信じてたものは「正義」。その差が、ラストの台詞に繋がったのかも……とか思うと、なんとも重い話だコレは。

◆羽村記者、まさかの死亡退場。
1回目のCM明けの羽村記者の遺体検死シーンから解剖シーン、検査シーンまで流れ続ける音楽が、もう完璧にRPGとかの戦闘音楽じゃねーか! しかもボス級の。

「私情は挟まず、きっちり開かせていただきます」って、いや信念としては正しいし良い台詞なのかもしれんが、なんか怖いよ風丘先生。

◆やっぱり現職警官の不祥事ともなると、刑事部長が直々に取り調べしたりするものなんですかね。
私だったら、藤倉刑事部長が相手ってだけで、何もやましくなくてもきっと何も話せなくなると思うんですけどね。顔怖いし。いや、信念の人でいいキャラだとは思うんだけど怖いし……

◆羽村記者の家のPC、なんで宇佐見さんが調べてんの? そこは亜美ちゃんじゃね? いや、すっげーどうでもいいんだけど。カメラ係で忙しいからかしらん。
っていうか、羽村記者って、家族持ちだったのか。
あれだけしつこく無茶苦茶やってるから、守るもののない独身なのかと勝手に決めつけてた。ごめんなさい。父ちゃん、家族のために頑張ってたのね……だから強引だったのね……

◆マリコさんが取調室で和帆ちゃんに厳しい言葉を言えるのは、クリスマスSPで一回折れかけて辞表を書いたからからかもしれない、と思いました。
和帆ちゃんとマリコさんが似ているからこそ、信念が折れかけた和帆ちゃんに厳しい言葉をかけられた。という。

◆お香に纏わる不正のからくりはもう知ってたくせにわざわざ尋ねるマーちゃんと土門さんマジドS。
真相解明のシーンは2人のドSっぷり全開。そりゃ犯人さんも崩れ落ちるわけだ。まあ、それは前から知ってた。

「バッカじゃないの! あんた自分が騙されてることも気づかないの? ただの金づるじゃない! じゃなきゃ社長があんたみたいなオバサンと寝るわけないじゃない」
口は悪いが、言ってることは正論だから困る。あの男がそういう理由じゃなきゃ美人でもねーオバサンは好き好んで抱くわきゃねーわな。今回の被害者さん、特にそこまで悪いわけじゃないよね……
羽村記者に呼び出された時も、いつの間にナイフを取り出してたんだよっていう。しかもためらいなく刺したし。その後に動揺はしてたけど。コイツ、最初から殺す気だったんじゃないのか……

◆その殺されちゃった羽村さんですが、最後に自らがしてしまった過ちを後悔してたところを見るに、そこまでのクズ記者だったわけじゃなさそうだ。ただちょっと、この人も「行き過ぎてた」だけで。

「刑事の思い込みや失敗が結果的に何を引き起こすのか言ってみろ。(中略)冤罪は人ひとりの一生を大きく変えてしまう。だからこそ、我々警察にミスは許されないんだ。わかったら絶対に失敗を犯さない刑事になれ」
藤倉刑事部長もここでやめときゃいいのに、土門さんからの「それはつまり、刑事もまた道具になれということでしょうか?」の言葉に「わかりきったことを聞くな」とか言っちゃうから土門さんに反感を持たれるのですよ。道具扱いされて喜ぶ人はそうそうおるめぇ。
というかこれ、藤倉刑事部長の信念もまた「暴走」し始めてるフラグ……とかだったりするんですかね。前までは「刑事」の領分にまでは口を出さなかった気がするのですが。いや、それは刑事部長になったからなのか……?

◆今回のメイン・和帆ちゃんは懲戒免職退場。早すぎる退場だったなぁ。
今までの行いは、確かに間違ってはいたけどマリコさんたちを救ってきていたことも事実なわけだ。
それでも彼女は言い訳せずにこう言うのです。
「それでも、私には話す義務があります。私が何をしたのか。何を間違えてしまったのか……」
今回、全体的にキツい話ではあったんだけど、一番キツかったのは「私は……マリコさんにはなれませんでした」からのお辞儀でした。思わず「うあああああああああ」って声が出た。
その後の、マスコミに囲まれての謝罪も「あああああああああ」ってなった。
自分のせいで遺された人たちへの謝罪のために逃げ隠れしなかった和帆ちゃんを、私は忘れません。絶対忘れません。

◆こんな話に対して言うのもなんですが、最後にひとつ思いついたネタを言わせてください。
ランチタイムでの対峙の時は、ヤンデレ+正義厨だった和帆ちゃんが、ラストではすっかり浄化されちゃってるのを見るに、マリコさんはプリキュアの類なのかもしれない。
思い返してみれば、マリコさんに関わった人って大体浄化されるか、科学の力でぶっ飛ばされる(逮捕される)かのどっちかだしな。うん、プリキュアだわコレ。「法医担当・キュアマリコ!」的な。

ということで、「榊マリコのやり方は正しいのか?」という今シリーズのテーマにドストレートに突っ込んできた今回。

「自分が、江崎和帆と似ていると思ったことはないか? 自己満足と紙一重の信念で、周囲の迷惑も、組織の規律もお構いなしに暴走する。しかもそれがどれだけ危険なことかわかっていない」

ずーっと思ってるけど、マリコさんが好き勝手できてるのは、周囲の優しさや自身の能力、運なんかに恵まれているからだよなぁと。
それはもう主人公特権っつーか、突っ込んじゃいけないところだと思ってたところに藤倉刑事部長はズバズバ突っ込んでいきますね。好きです。
それに最終回あたりでケリをつけてくれるなら、もっと好きになります。だから、お願いします。期待してんだよ、マジで。
ちなみに、その「主人公特権がない場合はどうなるの?」を突っ込んできたのが今期の5話やクリスマスSPだと思ってます。最終的に助かるんだけど、どっちも周囲の力にいつも以上に助けられて解決してる話、っていう。

あとついでっつーかなんつーか、勢いだけで書きますけど。
今回、最終的にはマリコさんが和帆ちゃんと話すことを許可しちゃった藤倉刑事部長こそ、マリコさんと似ているのではないかと思ってたりするのですがどうでしょう。
「行き過ぎた信念を持っている」って点でね。
どちらも、端から見れば「横暴」とか「暴走」とか取られかねない信念を持ち、行動している。
その行動原理が被害者や遺族のためにも冤罪を生み出さないよう組織を重んじるものなのか、真実を明らかにすることが誰かを救うことになると信じているからなのか。それだけの差、な気はする。どっちも正しく、否定なんか出来ない。
クリスマスSPで「鑑定の腕は認めるけどやり方は認めない」と藤倉さんが言ってたところで明らかなように、この2人こそ通じるものがあって、それがお互いわかっているからこそマリコさんは藤倉刑事部長に反抗(?)こそすれど決して彼を「否定」はしないし、藤倉刑事部長もなんだかんだで最終的にはマリコさんを認めている。ということなのかな、と思います。
……ごめん、長々書いたけど、的外れだったらまじごめん。

そんな風に、長々書きたくなるぐらいのパワーを持った話で、非常に面白かったです! ということで勘弁してやってくだせぇ。私には深い考察とか無理ぽ。

そんなこんなで次週ぅぅぅぅぅ!

粉じん爆発ってーと、『科捜研』ファンはやはり新1のケーキ回を思い出すかと思うのですが、次回はどうなるのか。
そしてもうひとつ事件が起きて、飛沫血痕がどーたらでマリコさんが「実験しましょう!」……
お、おう。せやな。
予告、公式などで一番気になったのは、テレ朝公式動画で亜美ちゃんにひっつく風丘先生でした。あれなんだべ。き、キマシタワー……なのか……?

ってなわけで、次週以降も期待! してるんだぜ!
……残り、あと何話なんだべかなぁ。やっぱ全16話+1(クリスマスSP)ってところが妥当なのかしら。

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