【遺留捜査 season7】第10話(最終回) 感想

遺留捜査
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最終回 最終回! 糸村、最後のメッセージ


ゲスト:高橋英樹、津田寛治、崎山つばさ、森日菜美、大石吾朗、浜田学、渋谷謙人、水沢エレナ

脚本:大石哲也
監督:長谷川康


 折り鶴の話なら岩下脚本読んでこいよ!!!!!!!!(無茶振り)



3分でわかるあらすじ

ダークウェブサイトの組織“土竜(もぐら)”を追っていた氷室刑事(崎山つばさ)が殺害された!数日後、元警察官の岩瀬隆介(津田寛治)も何者かに襲われる。岩瀬のそばには、小さな折り鶴が…。岩瀬は5年前、婚約者の仇でもある、通り魔事件の犯人・沢村直哉(渋谷謙人)について調べていた。しかし、沢村は通り魔事件の半年後、河原で焼死体となって発見されていたが…!?

【今回のあらすじ】
糸村たちは、2人を襲ったのは同一人物かつ、“土竜”の中心人物なのではないかと睨む。そんな中、科捜研の村木が、折り鶴から衝撃の人物の指紋を発見する!そして懸命に捜査を進めた特対メンバーは、またしても大病院の院長・物部泰弘(高橋英樹)の存在に行き当たり…!?
刑事の死に端を発した複雑にからみあう事件の謎が、ついにすべて明らかに!糸村が折り鶴から解き明かした、悲しくも切ない真相とは…!?




3分で読めるかもしれない感想

 本当に伝えたいこと最終回。
 テレ朝がこういう話やると、まぁ毎回「プロパガンダ」って言われがち。私もこういうの洒落臭い、鬱陶しいと感じる側の人間ではあるからわからなくはないけど毎回そう言うのは可哀想だよなぁとどっちつかずの無思想派なんですけど、今回は割と否定よりの感想かな。別にプロパガンダ云々ではなくて。

 このご時世ですから、そういうメッセージを伝えたいという欲(と、あえて言い切る)はわかるんだけど、それを「木曜ミステリー最終回」でやってしまうと食い合わせの悪さを感じる。
 木曜ミステリーは、そういう「平和」のメッセージを伝えようとしてきた枠や作品群ではないからなぁ。もう少し身近な、もっといえば、もう少し下衆い人の様々を描いてきてたんじゃないか? と思ってるんです。
 もしかしたら、この考えがちょっと古いのかもな、と思ってはいるんですが。最近の作品群である『遺留捜査』『捜査一課長』は、描き方に違いや賛否があったとしても、人の綺麗なところを美しく描いてた作品だと思うから。
 でも『京都迷宮案内』とか『京都地検の女』とか、時には現行作品である『科捜研の女』だって、人の弱さや愚かさを正面から描いた作品だったと思います。
 そういう意味では、実は『遺留捜査』ってあまり木ミスっぽくない作品だよなぁ……と、ずっと思っていた。後出しジャンケンみたいになっちゃったけど。それの思いを決定づけたのが今回、ということになってしまった。残念ながら。
 人の思いを綺麗なものだと位置づけるのはいいんだけど、その分に見合う弱さや愚かさが足りない……と思っちゃうんだよな。実はそこまで徹底したお涙頂戴でもないと思うんだよ、木ミス枠作品。

 要するに今回を「木曜ミステリー枠の最終回」と位置づけるなら、折り鶴に込めた反戦だの平和だのの思いなんていう高尚なメッセージではなくて、もっと身近なメッセージにしてほしかった、ということなんです。
 身近な街中で起こる事件(時には街中を飛び出したりもするけど)から、人の思いを汲み取るのが木曜ミステリー枠だったと思うので、そこからスケールアップしたメッセージが最終的な結論だとしてしまうのは、「枠の最終回」としてはあまりピンと来なかったなぁという話です。
 これが『遺留捜査』の単発2時間SPとかだったなら、たぶん「洒落臭い、鬱陶しいいつものテレ朝ドラマね」ぐらいの感想で済んだんだと思うんですが。
 今回は枠の最終回なので、それなりにそれを象徴する最終回を期待してたんですよ。勝手に。それを勝手に裏切られたな、という話をしています。この文章でちゃんとこの気持ちが伝わるか、ちょっと不安w

 それ以外。
 高橋英樹とツダカンの存在感がすごかった。さすがでした。
 特に高橋英樹、おそらく初めてこういう役をやったんじゃなかろか。違ったらスマン。でも声の通りがひとりだけ違ってワロタ。やっぱり今も生き残る大御所は、何かしらが違うから生き残ってるんだなと実感する。
 そんなお二人含めてキャスト陣の好演はともかくとして、話はなんつーか……微妙でした。上に書いた「木曜ミステリー枠最終回」問題もそうですけど、「こういう事情があるから犯人たちは可哀想!」な雰囲気に傾きかねない描き方がヤバかった。冷静にならなくても、今回の犯人は少なくとも2人殺してもう1人も刺してるし、たまたま?起きた火事に紛れて身を隠しながら各企業の情報を売り捌いてた超極悪人ですからね。そしてそれを庇ってたんですからね。めちゃくちゃヤバいヤツらじゃねーか。
 そんなヤツらを「実はこういう事情があって……」とか描いちゃうところは、確かに「プロパガンダ」とか言われかねないし、言われても仕方ないのかなと思っちゃう。犯した罪の大きさは自覚しろよという話。

 糸村木。
 いくら村木さんを働かせるためとはいえ、「だって僕が頼れるのは村木さんだけですから。信頼してるのも、村木さんだけです」はさすがにちょっと……他の人の前で言うのはちょっと……ついさっきまで鑑定をお願いしようとしていた綾子ちゃんの前で言うのはちょっと……サイコパスっぽさが溢れていた。なんなんだ。
 糸村木のやり取りというか村木さんの言動は、結局「村木さんが福田監督作品の佐藤二朗みたい」感が薄れることがなかったので、まぁそういうことです。佐藤二朗に失礼かもしれない。アレを良しとしちゃうから、私は『遺留捜査』に信頼を置けなかったのかもしれない。どうしても受け入れられなかったです。

 特対。
 この前の雨宮くん回で「今回は雨宮くん回です」ってことに触れるのを忘れるぐらいには薄味だったのも含めて、毎シーズン「メンツが薄味だ……」と言っていた気がする。今回も薄かったと思う。知り合いが殺された神崎さんぐらいか。本当、知り合いが巻き込まれないと本気出せないのはどうかと思うよ。

 終わり。
 正直に書くなら、「これで木曜ミステリー枠が終わりかぁ……」という感じ。
 いくら『科捜研』が作品として続くとはいえ、枠は終わっちゃうわけなので。寂しいし、悲しい。
 何はともあれ、3ヶ月間ありがとうございました。
 そして23年間、本当にお疲れ様でした。

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