【科捜研の女 season19】第25話 感想

科捜研の女
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File.25 シャンハイ捜査線

ゲスト:中村俊介、奥田恵梨華、北香那、入来茉里、諏訪雅、菅裕輔、長南洸生、いわすとおる、吉田輝生、まつむら眞弓

脚本:櫻井武晴
監督:田﨑竜太

『科捜研の女』番組オリジナルグッズ第3弾が登場!|ニュース|木曜ミステリー 科捜研の女|テレビ朝日

 主要キャスト8人のシーンが映った映画フィルム風しおり。12月24日より、テレアサショップやオンラインショップで発売開始! 税別600円!
 クリスマスプレゼントには間に合いませんが、新年最初のプチプレゼントにどうぞ。買いに行こう!

 通年放送も今回が年内最後なので、これをやってみたくて。

『科捜研の女』流行語大賞2019(非公式)

 せっかくの通年放送なので、やってみようぜ「流行語大賞」。
 2019年に放送した正月SP~S19第25話までの各話から1つ以上、印象に残ったワードや台詞等を抜き出しました。
 「なんでこれが挙がってるの?」「どうしてあれが入ってないの?」ってのはあると思いますが、それは本家もありがちってことで……

 非公式なので、投票数制限は特にありません。ネタもガチも推しもどどんと投票しちゃってください、常識の範囲内で。
 すなわち、複数選択も複数回投票もアリ!
 その代わり、結果に信頼性を求めないでくださいw

 1月5日締切予定! もうちょっと早く締め切るかもしれない。非公式のお遊びなので、ゆるゆるでも許してクレメンス。投票できなかったらごめんなさい。
 ってな感じで、ぜひぜひ投票よろしくお願いします! 結果は第26話の感想で発表、予定!!!!

 年内最後のアンケート結果。投票してくださった方、ありがとうございました!
 「リアルタイムで見た!」トップ。半数以上。
 「再放送とかで見た」派と合わせれば、実に9割超が泰乃ちゃんの卒業劇を知っている。そこでの宇佐見さんのモテぶりも。妬ましい……
 「他の出演回は見たことある」。再放送頻度舐めんな、って話かもしれない。一時期はS6~10をひたすらループしてた気がするが、最近は一桁台シーズンはあまり再放送しないねぇ……
 「泰乃さんを知らない」。そういう人もいる。そんな人も、今回の泰乃ちゃん再登場で興味を持っていただけると嬉しい!

 そんなわけで、泰乃ちゃん再登場の今回!

全く伝える気がないから公式をちゃんと読んでほしいあらすじ

 成長してけ若人。

20の見どころ

◆1.土門さんを腫れ物のように扱うんじゃない

宇佐見「それって異動した土門さんの、最後の事件」

 なんか知らんが、今回の宇佐見さんは割と人の地雷を踏みがち案件であった。どうした? お疲れなのか? ガラル地方にでも行く?
 土門さんの話が出た途端、みんなしてマリコさんの方を見てる。その「やっべ……」みたいな反応が酷いw

マリコ「今頃、警察学校で、先生やってるのよね……」

 本人はそこまで気にしてないけど、周りが過剰に気にしすぎてるってこと、あるよね。物事を消化するために、冷静でいようとするっていうのもあるよね。
 マリコさんの隣で露骨に固まってる亜美ちゃん。確かに、このメンバーだと一番強火のどもマリ担だったからな……亜美ちゃんは実質、『科捜研』視聴者だから。

◆2.科捜研に馴染み過ぎの蒲原刑事

 資料返しに来たところまでは普通。が、その後、普通に宇佐見さんのお茶を飲んでまったりしてるのが酷いw もっと言うなら、藤倉刑事部長が蒲原刑事を呼び出す際に、科捜研に電話が入ること自体が酷いw やっぱり蒲原刑事、普段から科捜研に入り浸ってんじゃん……
 その馴染みっぷりは、そりゃ呂太くんに「えっ。蒲原さん、怒られちゃうの?」とか言われる。だって普通、他部署に入り浸ってティータイムに混ざるなんて、そうそうないでしょ。「なんでだよ」っていうか、真面目に言うならそういうところじゃない?

◆3.堀切「蒲原さんは捜査一課では科捜研担当のようですから」

 新キャラ堀切さん。飄々としてるけど切れ者名探偵刑事。次回年明けも出るぞ。
 蒲原刑事が異動になる理由。この京都府警、いっつも組織改革してんな。作中でも「科捜研担当」とか言われててダメだった。だからそういうところだって!
 なんか堀切さんがごちゃごちゃ言ってますが、リアタイ当時はマリコさんと風丘先生が術着着るの手伝い合ってて集中できませんでした。っていうか、見てた光景が信じられなくて。「もしかしてこれ、お互いに術着着せあってんの?」って。目の前の光景が信じられない。アイコンタクトも多めだし。なにこのサービスシーン。年末だからって供給過多じゃない? 早めのクリスマスプレゼントかなんか? っていうか今回、全体的にマリコさんと風丘先生がイチャイチャしてませんでした? 土門さんがいないと、途端にイチャイチャ度が増すこの2人である。
 ちょうど放送当日、若村さんのインスタに沢口さんとふたりのオフショットが載ってて、そのやりとりがまぁ……もう……ありがとうございました!!!!!!って感じだったんで、そのせいで余計にね、こう……心の中に温かいものが染み渡っていく感覚というかね。なんというか。うん。

◆4.マリコ「だから、先生にお願いしているんです」

マリコ「先生ならきっと、最小限の誤差で(凶器の重さを)割り出せますよね?」

 「条件によって変わっちゃうから、難しい計算なんですけど……」(要約)を「信頼」の二文字でぶっ飛ばしていくマリコさん。マリコさんの無茶振りは信頼の証ではあるけど、それは普通の人間には早すぎるコミュニケーション手段なんだ。「信頼」の二文字でスプラッシュシールド越しに風丘先生をぶん殴っていくよぉ。マリコさんは上に立てない人間だろうし、人に教えるのも向かないよな……

堀切 「お二人はよほど、信頼が厚いんですね」
マリコ「えっ?」
風丘 「はい?」

 堀切さんの理解は間違ってないけど、このやり取りだけ見てそれが出てくるのは、『科捜研』視聴者かただの熟女百合好きだけだよ!!!!
 そして、堀切さんの言葉に対する本人たちの反応が酷い。風丘先生はさておき、マリコさんの「えっ?」ってなんだよ「えっ?」って。
 まぁでも、風丘先生って「無茶振りこわい」みたいなところがあるからな……まんじゅうこわい、無茶振りこわい。嫌よ嫌よも好きのうち、的な。知らんけど。

◆5.蒲原刑事の「したいこと」「すべきこと」

蒲原 「今、藤倉部長から異動の内示を受けました。残念です。土門さんには、刑事として大切なことを学びました。それを生かす前に異動なんて……」
マリコ「蒲原さん」
蒲原 「わかってます。警察の人事は絶対です。個人の意向は関係ない……わかってます。土門さんもそうだった」

 ここでめちゃくちゃはっきりと、蒲原刑事の「したいこと」「すべきこと」が提示されてますよね。今回の話は、やっぱり生き方の選択の話。
 それに関して、マリコさんとか科捜研メンバーが介入することなく、蒲原刑事が自分でちゃんと選択できたっていうのは、とても大事な話だと思います。蒲原刑事は特に誰に相談もしないし、周りも特に助言とかしない。そりゃあ、自分の生き方を決めるのは、最終的に本人ですからね。他の誰も、生き方の選択に責任はとってくれないわけですから。
 それはそれとして、土門さん、やっぱり現場に未練あったんじゃないすか……
 20は年下の部下にまで見透かされてんじゃねーよ! そんなだったら周りに言うぐらいはいいじゃんな! 「性格:いじっぱり」かよ!(ポケモン脳)

◆6.クッキーの話

日野「ハーブクッキーだ」

 日野所長の口からそんなオシャレなワードが出てくるなんて解釈違いです。冗談です。でもちょっとビックリした。日野所長は確かにグルメだけど、ハーブクッキーを嗜むとは思いませんでした。
 一度でいいから体験してみたい、宇佐見さんの手作りハーブティー。そこにハーブクッキー持ち込んでさ。美味しいお茶とお茶菓子でティータイムしてみたいもんっすな……

風丘 「クッキーの話してる」

 ここのひょっこり風丘先生がかわいすぎたので、満点。それだけで今回は100億満点でーーーーす! なにこのアラフィフかわいい。
 抹茶山椒ゴマ、京都の素材を使ったクッキー! クッキー食べたい! 口の中クッキー、ちょっとわかる。「これ食べたくて仕方ない!」みたいな時ある。今、私の口はおーいお茶。
 蒲原刑事が普通に呂太くんにクッキーを要求しててダメだった。しれっとした顔しながらちょいちょいと手招いてやがる。いくら長年科捜研に馴染んでるっつーても、一応他部署がもらってるクッキーを当たり前にねだってんじゃねーよw いやマジで真面目に、蒲原刑事そういうとこだぞ。

◆7.堀切刑事は名探偵

 らしいです。東映公式。
 それがどうかはさておき、確かに今回の堀切刑事は飄々としてるけど出来る刑事さんだった。でも完璧じゃない、理想像然としてないところがまた面白かった。蒲原刑事とのコンビも悪くないな。
 だけに、スピンオフいけるっすよ。イケメンだし。いけますよ。どっすか。

◆8.泰乃ちゃんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 よかったっすよね今回の登場。お客様感があまりなく、日野所長とやり取りが続いてたのもわかって。そりゃ、同じ組織内で働く、広義では今も同僚ですもんね。
 亜美ちゃんとのコンビもいい感じでした。USBメモリのところや、2人が頷きあうところがエモすぎて。
 これはもうスピンオフすべきでしょう。イケメンとかどうでもよかった。時代は女性バディだって『カクホ』も証明してます。泰乃ちゃんと亜美ちゃんのデジタル女子バディいけますわよこれ!
 亜美ちゃんが、呂太くんと泰乃ちゃんお互いをびしっと紹介してるお姉さんぶりに、涙がちょちょぎれますよ。こういう自然な形の共演ありがとう……! よかったよなぁ。マリコさんや日野所長とのやり取りを見るに、そんなに頻繁ではなくても、たまーに連携して捜査してたのかなぁって妄想できていいっすよね。また自然にすっと出てきてほしい。特別感がないところが、逆にいいんです。

◆9.粘着厨

 そんなワードが『科捜研』にも出てくる現代。つらい。字幕の文字あってるから余計に辛い。たぶんここ、マリコさんと日野所長は「ねんちゃくちゅう……?」って内心思ってたんじゃないか。ツッコミがないから余計に辛い。なんでネット民の一部は粘着してしまうのん。

◆10.蒲原「ゲームしながら鑑定してもらいます」

 今までの若手刑事で、科捜研をこんな風に使ったヤツはいない。蒲原刑事、もう科捜研に対してはどんな無茶振りされても大丈夫だし、どんな無茶振りされても大丈夫なんだな。無茶振りでわかる信頼関係。
 科捜研側、すなわちマリコさんもそれに応えてくるからすごい笑う。「そう思って、これを借りてきた」とモバイルDNA解析装置を予めスタンバイさせてましたけど、マリコさんは一体どういう事態を事前に予想してたの!?
 あれだけ周りでがちゃがちゃやられてもゲーム続けられるのは、むしろもう才能じゃなかろか。私だったら途中で鬱陶しくなって、「いいよもう、持ってけよ!」ってなると思う。
 ここまでゲームに集中できるなら、You Tubeで「レトロゲームをクリアするまでノーセーブ」実況みたいなことをすれば、再生数稼げるかもしれない。視聴者との耐久レースじみたゲーム実況、たまにあるよね。あれ好き。
 特に話には関係ないけど、バイトテロが主題の話で「沢口靖子がユーチューバーに!?」って出す提供画面は底意地悪いと思いますw

◆11.マリコ「大丈夫です。料理してもらいながら鑑定できます」

 どんどんエスカレートするマリコさんの「しながら鑑定できます」。そのうち、曲芸師が曲芸しながらでも鑑定できるかもしれん。

◆12.仕事熱心過ぎる部下を持つと、管理職は大変だ

 宇佐見さんも、普段はまぁ早く帰るだろうけど、この人もなんだかんだでスイッチ入るとマリコさん側の人だからな……
 その上、亜美ちゃんまで自主残業。着々と感染が進むマリコウイルス。呂太ウイルスとか目じゃない感染力。
 まな板の鑑定結果報告を聞いたマリコさんの「そう……ありがとう」のしょんぼり加減が超かわいかった。思いっきり(´・ω・`)な顔してたから余計にかわいい。これが……アラフィフ……? あざとかわいい枠っぽい呂太くんより、よっぽどあざとくない? かわいすぎない? かわいさの暴力だー!

◆13.マリコ「行ってきます」

 この一言でみんながどよめいててダメだった。
 まさか上海に行くのか、とヒヤヒヤした日野所長(と視聴者たち)の懸念(期待)とは違い、マリコさんは「いえ。カバン屋さんを回って、同じカバンを探してきます!」
 これは……無理難題を通す時は、まずは実現不可能な案を出してから、それよりも条件が緩くなっている本当に通したい案を提示するっていう、一種の交渉術……
 なわけはなく、たぶんマリコさんは鑑定における合理性を追求しただけなんだろうな。カバンだったら日本でも同じものがあるかもしれないから、それを国内で手に入れられれば上海に飛ぶより早く鑑定できるから。
 だから逆に言えば、代替品がなかったらマリコさんは躊躇いなく上海に飛んだと思うw マリコさんは本当にすごいな……

◆14.タッグ鑑定もえますわゾ^~

亜美 「(ソフトも)古い方が使い勝手がいい場合もありますし……私の最新の自作ソフトもあります!」

 着々と増え続ける亜美スペシャル。このUSBメモリのアレ、なんか『仮面ライダーW』ネタかもしれないらしいっすね。
 で、次回には『オーズ』のヒロイン役の人がゲストで出るし、演出は今回も次回も田崎監督(ニチアサのパイロット演出でお馴染み)。
 アレなんかな、『W』『オーズ』も知らないんだけど、それってもしかして『NARUTO』を知らずに『BORUTO』を語るとか、『ネウロ』を知らずに『暗殺教室』を語るとか、『ニセコイ』を知らずに『ぼくたちは勉強ができない』を語るようなもんだったりするんだろうか。

泰乃 「いつも科捜研に泊まり込んで、こういうもの作ってるから困ってるって、時々聞いてました!」
亜美 「えっ……? ちょっと、所長?」
日野 「泰乃くん。亜美くんと一緒に鑑定をお願い」
泰乃 「はい」

 ここの泰乃ちゃん、ちょっと登場初期の生真面目天然キャラっぽくて好き。悪意なくとんでもないこと言ってる。笑顔で他人の愚痴をバラすんじゃあないよ!

亜美 「ちょっと、所長? 私のこと、いつもどんな風に人に喋ってるんですか?」

 亜美ちゃんが必死に日野所長に説明を求めてて笑うし、日野所長が全力で話題を逸らそうとしてるのが余計笑う。ここ、台詞自体も面白いんだけど、亜美ちゃんと日野所長の掛け合いのテンポで更に笑う。この二人の掛け合いも安定しててホント好き。
 日野所長の愚痴、結構エグそうではある。そしてそれは言っても仕方ないぐらいのことはしているという自覚を持とうよみんな!
 聞いてあげてる泰乃ちゃん、超えらい。優しい……女神……
 そして始まる新旧イエロータッグ鑑定。頷きあうカットを入れようと思ったのは天才の発想では? いいですわゾ^~

◆15.これは経費で落ちません?

 カバン58,300円とスーツケース40,700円、合わせて約10万円。
 果たしてこれは、経費で落ちますかね、森若さん……(円盤出してほしいし続編希望)
 宇佐見さんが迅速にフォローしてて笑った。鑑定以外では今回、宇佐見さんの扱いって結構酷いと思うんだけど、ここだけでポイント取り返すからズルいよなぁw
 でも約10万円で国際問題の回避ができるなら、安いもんじゃねとも思う。もし仮にマリコさんが上海飛んでたら、間違いなく現地でトラブル起こすか、また別の事件拾って帰ってくるよ。これは断言してもいい。
 マリコさんが国内に留まるリスク管理に10万円払ったと考えれば、そこそこお得なんではなかろうか。たぶん。
 まぁでも、この10万円は事件解決には直結しなかったんですけどね。いーちゃん、犯人じゃねーし。科学は試行錯誤と失敗の繰り返しだって『Dr.STONE』でも似たようなこと言ってた。

◆16.亜美「そんなことより」

 マリコウイルス感染重篤患者の亜美ちゃん。日野所長が固まってるよぉ。だから愚痴言われちゃうんだよ。
 このマリコウイルスには、ワクチンも治療方法もないからな……

◆17.コラボCM

 結局、秋クール内の新作コラボCMは『取調室編』7回、『風丘先生編』が2回。か、偏り……!
 ってことで、年明けからは『風丘先生編』重視でおねしゃす。おのれ蒲原……

◆18.あんなことになるとは思わなかった

 想像力の欠如!
 バイトテロなんてやってもウケへんぞ話。ネットタトゥーって怖いよね話。色々残っちゃうデジタル時代、こわい。
 せめて、動画に映る岡村さんの顔を隠すぐらいの技術と気づく余裕があれば……今や、スマホで動画編集だってできる時代なのになぁ。それもできなかった情弱なのが悪い。目の前にある機器でレッツ検索。
 ここで堀切刑事が諭す言葉通り、土門さん前後編から今回は「生き方の選択」の話。正しく生きるには、それなりに想像力が必要なものらしい。失わないようにしたいですね。

◆19.宇佐見おまえ

 いそいそと白衣用意して泰乃ちゃんに着せたり、お茶に誘ったり、お前どの面下げてそういうことしてんの? どういうつもりでやってんのそれ?
 って思うのは泰乃ちゃんの恋心を知っている視聴者視点だからであって、宇佐見さん本人は泰乃ちゃんの気持ちを知らないから仕方ないんだ
 
 なんてフォローは絶対しません。何故なら羨ま妬ましいから。イケメン爆ぜろ。除夜の鐘と間違われて108回突かれればいい。私の呪詛を聞き入れてくれる神様、どこかいないかな。むしろ煩悩の塊の私こそが108回ぶん殴られるべきでは?

泰乃 「宇佐見さんのお茶は魅力的だけど……もう行かないと」

 はいイケメンがフラれたー! ざまーみろ! さすが泰乃ちゃん!
 真面目な意味でもこのシーン、めっちゃ好き。この一言だけでも今回が好き。

◆20.堀切刑事という人は

 被疑者を叱って追い詰めるのではなく、諭して寄り添う人。そして愛妻家。中村俊介が愛妻家を演じてるってじわじわくるな。『アウト×デラックス』のアレ以来、バラエティ出演を見てないんだけど、さすがにあのキャラで売り出すのはやめたんだろうか。それがいいと思うw
 それはさておき、堀切刑事のスタンス。確かに、落合刑事も土門さんも、「諭す」人ではなかったかも。土門さんの場合は相手によるかな。
 蒲原刑事はまだまだ発展途上。色んな人に出会って、色んなやり方を模索してください。
 「土門さんでも、落合さんでもない、自分の正義を探したくなりました」ってS15で大言壮語吐いたわけですから、そりゃ土門さんの下だけで満足してたらダメですよ。この『科捜研』世界ってそこらへんが案外シビアで、「現状のままでいいやー」とか思った瞬間にマジで犠牲が出るからな。最悪、自分が死ぬ。だから蒲原刑事は、これで死亡フラグは回避しました。たぶん。
 この長年続く修羅の都は、意外とピーターパンが存在できない世界なんです。本当は怖い刑事ドラマの世界。

簡単雑感

 上でも書いた通り、今回は蒲原刑事の「したいこと」「すべきこと」のせめぎあいのお話。モチベーションのお話と言ってもいいかもしれない。
 蒲原刑事のしたいことってのは本人も言ってた通り、「土門さんの遺志(死んでない)を継いで生かすこと」。そのためには、今まで通り科捜研の皆さんとともに捜査一課の現場でいたい。
 でも彼も組織の人なので、やはり「すべきこと」がある。それが「組織の命令に従うこと=異動」。それがわからないほど幼いわけではないんだけど、それだけにどうしたらいいのか迷っている。むしろ真っ向から異動に反発できるぐらいの人なら、自分の生き方で悩まないかもしれない。
 でも、なんだかんだで「すべきこと」から「したいこと」を見つけたり、「したい」を「すべき」にすることもできんじゃね?ってのが今回のテーマなんじゃないかな。使命とモチベーションは対立しないし、折り合いをつけていくことだって出来る。

 その象徴として、今回は泰乃ちゃんが来たのかなぁって思ってるんですよ。
 だって泰乃ちゃんは、未だに宇佐見さんを慕っているし、日野所長の愚痴を聞いたりもするし、亜美ちゃんともナイスコンビネーションなわけですし。たぶん今も変わらず、この科捜研は泰乃ちゃんにとっては居心地のいい職場なんじゃないでしょうか。
 それでも、泰乃ちゃんは最後、宇佐見さんのお茶のお誘いを断るわけですよ。その台詞がそのまんまじゃないですか。

泰乃 「宇佐見さんのお茶は魅力的だけど……もう行かないと」

 宇佐見さんとお茶を飲むことも「したいこと」のひとつだけど、それに甘えるわけにはいかない。自分には使命=「すべきこと」があるから「もう行かないと」いけない。
 そしてその「すべきこと」の中にも、ちゃんと泰乃ちゃんは居場所を見出してるわけなんですよね。堀切刑事とのやり取りでもわかるじゃないですか。彼が愛妻家であると知っていて、それを茶化せるぐらいには、「すべきこと」の中に居場所もモチベーションも存在している。
 「したい」と「すべき」は両立できる。だから、職場が変わることを恐れなくたっていい。その体現が泰乃ちゃんの存在なわけです。つまり蒲原刑事の精神的なモデルケースになりえる先輩として出てきたんですよね。

 もっと言えば、久々に登場したけどお客様感が薄かったところもよかったですよね。「久しぶり」ぐらいのやり取りはあったにせよ、すっと科捜研の雰囲気に馴染んでたところが本当によかった。
 そりゃあ、相馬さんみたいにもうこの京都府警にいないとなったら帰還時にはお客様然として迎えることになるけれど、今も同じ組織、同じ建物の中で働く仲間なのだから、そんなに余所余所しくなるわけないでしょって。
 その事実は、この科捜研とともに成長してきた蒲原刑事にとって、そして土門さんの遺志(死んでない)を生かしたい彼にとって、とても重要な話ですよね。
 生き方を選ぶことも変わることも、決して他の選択肢を投げ捨てることとは限らない。選ばなかった方をぞんざいに扱うということでは決してない。どちらも尊重した上で、自分の生き方を選ぶことだってできるはずなのだと。それを表す泰乃ちゃん再登場でした、ってことなのかなと。
 元レギュラーキャラが再登場する際に、帰還して事件解決のために活躍するっていうのはお約束なわけでわかりきってることではあるんですが、こういうメンタル面で先輩であるところを見せるってのがいいなぁ、自分のツボにヒットしたなぁって感じでした。
 今回って、職場に限らず何かしらの変化を控えている人にとっては、めちゃくちゃポジティブな応援になる話でしたよね。そこが好き。

 とまぁ、そういう話だと仮定すると、今回やたら泰乃さんにかまってた宇佐見さんって、人を誑かす悪魔かなんかの扱いってことになるんだけどな……かつての理想郷にヒロインを閉じ込めておく悪夢の類だよこれ。ラスボスが精神攻撃で使うやつだよコレ! エグいやつ!
 文句のつけようがないイケメンに対するどうしようもない嫉妬の発散を感じる。冗談です。私の嫉妬が発散されました。

 今回の堀切さんとの出会いと捜査って、蒲原刑事が捜査一課に来たときのリフレインでもあるんじゃないでしょうか。元々は落合刑事に心酔していた彼でしたが、最近は本当に土門さん大好きになってたからな。なんだろう、真面目だから思い込みが激しいのかな。体育会系というか。
 でも今回は割とすぐに堀切刑事からも自分にないものを吸収していきたいと思ったってのは、やっぱりこれは蒲原刑事の成長じゃないですかね。その真面目故に、自分の成長のためには貪欲なところが蒲原刑事のいいところだと思う。
 ただ、「心酔」するほどに落合刑事を慕っていた過去とかもあるし、最近の土門さん大好きぶりもあって、もしも土門さんがいなくなったら君、どうすんの? ってのはあったよなって。だから、土門さんがいなくなった今こそ、蒲原刑事にも同じように生き方を問わなくちゃいけない。君はどういう生き方を選ぶの?
 その答えがラストの電話なわけですが、蒲原刑事は別に今までの自分も土門さんや科捜研の皆さんとのことも、否定したわけじゃない。それらの経験だけじゃなくて、堀切刑事からも長所を吸収してやろうというハングリー精神を思い出したって話です。お前は元々、そういうキャラだっただろって。
 蒲原刑事は今も尚成長中。選択肢(影響を受ける人)は多い方がいい。色々吸収してけ若人。今回はそんなエールに満ちた話なのだと私は思います。

 蒲原刑事は出会った人の数だけ強くなるジャンプ主人公なのかもしれません。
 ちょっと前なら、これは最終回の結論がまさしく「出会った人の数=強さ」と断言された『食戟のソーマ』の主人公・幸平創真なんだろうけど、今のジャンプ連載陣でそういう主人公って誰だろう。意外と『アクタージュ』の夜凪とかなのか?
 それはさておき、蒲原刑事がどんな生き方を選ぶのかは蒲原刑事次第だし、なんならどんな道を選ぼうと、それはもう誤差の範囲であって、彼は正しく生きていけるんだなという希望がある話だったと思います。
 ……視聴者に希望があるかは知らん。君、年明け後に(レギュラー的な意味で)生きてるか? 大丈夫か?
 自分としては、蒲原刑事が選んだ道ならそりゃ当然応援したいけど、それはそれとして、いなくなるならそりゃ寂しいよ。どうなるんだべか。

次回予告とか。

 科捜研メンバーで揃って行った初詣で巫女さん殺人事件。神も仏もいやしない。もうマリコさんを外に出すのやめてもらっていいですか!
 次回予告にも映ってた堀切刑事。このまましれっと準レギュラーぐらいの座をゲットしてくれてると嬉しい。どうだろ。よくてシーズン限定かなぁ。
 ちなみに、次回の時点でもう蒲原刑事は異動済なんだそうです。次回のあらすじでは、もうサイバー犯罪対策課にいる。なのでもう次回の蒲原刑事は、既に選択済みってことになりますな……

 あの男がケィムバーック。次回サブタイは「待ち人、来る」
 ……そうか。佐久間元部長だな!!!!!

 いや上のこれはつまらない冗談なんですけど、マジの話っつーかもう何度も言ってることでもあるんですが、卒業回がある人の中で一番その後が気になるのは佐久間元部長なんだよな。何してるんだろ。コンプリートBOOKでは「別役で出てみたい」(要約)みたいなこと言ってたし、再登場は望めないのかなぁ。
 コンプリートBOOK繋がりで言うなら、マリコパパも再登場しないかなと思ってる。別に「あの男」がマリコパパでもええぞ。なんなら倉橋さんでも可。

 ってなわけで、次回は1月16日! 1ヶ月後! 遠いな!
 だから嫌いだよ年末年始。
 お正月は一課長に頑張っていただきましょう。

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