CASE.10 追憶の殺人
ゲスト：小野武彦、多岐川裕美
脚本：徳永富彦
監督：細川光信
先日の『オールナイトニッポン MUSIC10』・火曜日の名取裕子さんがパーソナリティ担当回にて、今期『9係』主題歌の「Beautiful World」がリクエストされて流れてました。
「『はぐれ刑事』『はみだし刑事』『相棒』『遺留捜査』『おみやさん』『科捜研の女』……もちろん、『京都地検の女』も大好きです！」
「今シーズンも斉藤由貴さん（木曜日パーソナリティ）が出てる『捜査一課長』、渡瀬恒彦さんが出てる『警視庁捜査一課9係』、どっちもチェックしてます！」
と語るリスナーさんに、「すごいね！ テレ朝の回し者か！」とツッコんでました。
……自分が出したメールじゃないのに、テレ朝の回し者扱いされた……
んで、「私、『9係』で『神宮寺桃子』演じたんですよ！」と桃子ママの存在に触れられてて涙。覚えててくださったのか……また出てもええんやで、桃子ママ……
いや真面目に、早乙女さんっつー別ベクトルの超強力キャラがいる今期に出てきて、2人の強い女に挟まれてうんざりしてる係長とか、桃子ママの存在にあらぬ疑いが生まれる9係・倫子ちゃん・早乙女さんとか超見たかったわ。早瀬川先生は、スピンオフ小説でもう桃子ママと対面済み・ライバル関係構築済みなので……
東映サイトでは未だに桃子ママの存在は生きてるっぽいけど、本編に出てほしいんですよ。
そして最近の渡瀬さんのご病気の報道についても触れ、「思わず東映にファンレターを書いて出しちゃいました。やりようがないんだもん！」と仰ってました。意外にお仕事とかで会わないのだろうか、と思ったんだけど、なんか共演（主に木ミス枠でのコラボ）してるイメージが強いからそう思うだけなのかもしれない。
ご病気のあるなしに関わらず、皆さんにはお体大事にしていただきたいです。
『9係』はひとりでも欠けたら『9係』ではない、と渡瀬さんご本人も仰ってましたし（ソース曖昧）、視聴者もそう思ってると思いますよ。
ということで、今回。
◆パトカーの中での渡部さんの笑顔、アレは「晴れやか」なのか……小野さんって案外強面だし、たぶんラストの光の演出と合わせたんだろうけど光線の加減もあり、「してやったり」な笑顔に見えるけど……
まあ、どっちにせよ意味は通るけど。
◆渡部「あんた、あんまり上手くねぇな」
超売れっ子漫画家に認められるトップアシスタント（経験者）になんてこと言うんだ。
確かに「漫画が描ける≠似顔絵が描ける」ではあるけど、矢沢さんの場合は両立してるからすごいよな。職場のデスクにはデッサン人形もあるし、日々練習してるってことなんだろうか。
自分のスキルを（青柳さんにまで）バカにされ、完全に激おこプンプン丸な矢沢さん。なんか今回、全体的に矢沢さんが珍しいぐらいピリピリしてたな。村瀬さんの精神的余裕の無さを受け継いだのかってぐらいピリピリしてた。むしろ今回に限っては、村瀬さんの方が余裕あった。そこまで似顔絵スキルをバカにされたのが腹立ったのだろうか。
◆近所のおじさんに似顔絵見せて目撃証言を得ようとしてるところ、青ちゃんが似顔絵を斜めらせて見せてるところ（本人曰く子ども視点らしい）、結構ガチでおじさんが戸惑ってるように見えるんだけど、気のせいだろうかｗ
◆今回の矢沢さんアヴァンギャルドカラーシャツはライトグリーン。他にもピンクとかブルーとか着てた。
あのカラーシャツシリーズ、何着持ってるんだろう……
◆小宮山「一課長に絞られたわ。『こんな簡単な事件、何グダグダやってんだ』って」
マジかよ、大岩さん最低だな。
冗談はともかく、『9係』の世界にも一課長っているんだな。いつもは影薄いじゃん……
◆関東監察医務院の外観が出たのって、初めて……だっけ？
あんまり覚えがない。
◆検事さんにまで信頼されている係長。「あなたのことです。何かあるのかもしれません」っていう理由で捜査延長を認めるって、すごいことなんじゃなかろうか。
そんなに係長含めて9係って有名なの……と思ったけど、そもそも警視庁で検挙率ナンバーワンなんだから当たり前の話だった。
◆倫子「今の顔、昔とそっくり。大嫌い。全部ひとりで背負い込んで、周りが全然見えてない。そうやって、お母さんが最期だって時も仕事してた。まだわかんないの？」
倫子ちゃん、それに関してはseason3までで散々やったでしょ。
先週の時点では「結婚を意識しだした倫子ちゃんにとっては過去の係長はトラウマ」だからこの発言になったのだ、と思ってたんだけど、今回の話は2015年、つまり今期初回の逆プロポーズよりも前の出来事（むしろ去年のseason10の時系列）なので、それ以前からこの発言が出るってことは、元々相当こじらせてたんだなーみたいな……
ただし、「まだわかんないの？」は倫子ちゃんなりの不器用すぎる優しさなんですよねって思ってます。「私は“今の”あなたは許しています」っていう。係長にそれが伝わる言い方だったかどうかはさておき。
◆やはり矢沢さんの似顔絵スキルは本物だった。
矢沢「……俺、警官の似顔絵描かされてたんですね」
青柳「上手いよ。……意味ないけど」
そこで敢えてそれを付け加えちゃう青柳さんに痺れる憧れるッ！
◆青柳「だって自分らが捜査した人間がひとり、死刑になるんだよ？ ほんのちょっとでも納得出来ないことをそのままにしてたんじゃ……寝覚めが悪い！」
さらっとこういうことを言えちゃう青柳さんマジイケメン。これは茶化してない、本気で言ってる。これは麻痺しがちかもしれないけど、持っていて当たり前の感覚だと思いますよ。
◆ふっと思った疑問なんだけど、何故手紙を「茨城刑務所」に送ったんだろう？
百歩譲って「受刑者なら自分の孤独がわかってくれるかも」というところまではいいとしよう。でも、自分とは縁もゆかりもない「茨城」を選択した理由がわからない。
被害者の生い立ちは福岡（小倉市→博多→下関）、そこから岡山→広島→神戸→名古屋→東京なので、茨城なんて全く関係ないんだよな。
たまたま茨城だったのか、それとも自分に関係ないからこそ茨城だったのか、或いは複数都道府県の刑務所に同じような手紙を送っていたのか。
◆係長「何故か、亡くなった妻のことを思い出しました……私、あなたほど妻のこと、思えていただろうかって……」
思い出すところまでは倫子ちゃんの台詞というトリガーがあるから理解できる、でも後半の台詞を言わせるのはちょっと……
なんつーか、渡部さんを美化し過ぎじゃない、って思うわ。係長は関係者に感情移入はしても、もう少し傍観者然としてると思ってた。まさか泣くとは。
◆今回の主題歌CDは100名様プレゼント！ 今まではどれぐらいだったっけ。
イノッチ「CDを抽選で20名の方に……」
吹越「少ね……」
イノッチ「……えっと、100名の方にプレゼント致します！」
渡瀬さんの笑みがガチっぽい。毎年そうだけど、『9係』の主題歌CDプレゼント告知は楽しそうでいいよなぁ。
手紙の宛先は、当初の数通の「728番」宛から、きちんと「渡部哲」宛になっていた。
しかし、登志子さんは本当に、「渡部哲」を見ていたんだろうか。必要としていたんだろうか。
彼女は最期に、こう言った。
「私が助けを求めて手紙を出したんじゃないこと、あなたにはわかるでしょ？ 私は……私のままで死にたいの。だから……殺してください」
彼女が最期に必要としたのは、本当に「渡部哲」だったのか。或いは孤独を埋めてくれた受刑者である「728番」なのか。死を望んでまで忘れたくなかった「あなた」はどちらだったんだろう？
3年半も手紙のやり取りをしていたという事実は、決して短くも軽くもないと思う。でも、渡部さんが純愛を貫こうがなんだろうが、私には「想い」ではなく「思い込み」に見える。最期に登志子さんを「妻」と呼んだけど、本当に登志子さんはあの世で「渡部哲」を必要としてくれるんだろうか。
それに（犯罪者だけど）仮にも自分の孤独を埋めてくれてた相手に自分を殺すようにお願いするって人が、果たして天国に行けているのかどうか……自分の都合で他人を殺すよりも、ある意味よっぽど罪深いと思うけどな。
それに、渡部さんの想いを「愛」とか美化して表現するのも嫌だ。愛の定義なんて小難しいことはわかりませんが、少なくともこれは愛じゃないと思いたい。
それとも、この話は渡部さんを「哀れな男」と見ればいいのか。そうだとしたら意地が悪いし、これを「愛」と呼ぶならタチが悪い。
ハッキリ言うなら、「他人に殺してもらおうという根性が気に食わねぇ！」。登志子さんも渡部さんもどっちもそう。「私は私のまま死にたい」でも、「罪を償ってからじゃないと天国に行けない」でも、どっちにせよ他人に自分の命を絶たせようなんてのが本気で嫌です。
なので今回の話は嫌いです。面白かった・つまらなかったではなくて、嫌い。
もうこれは個人的な思想上の理由なんで、これ以上「嫌い」を表現してもたぶん、理解してもらえる自信がない。
次回！ 早いもんで最終回です。
村瀬「この3つが繋がってるとするならば、我々9係がこれを全部解決するってのはどうだ!?」
提供画面でのボルタリングでの落っこちっぷりといい、村瀬さん元気だな。
係長も早乙女さんと一緒に出歯亀してるっぽいし。楽しそうだな。
倫子ちゃんの結婚話、問題決着なるか？
神田川警視総監は……どうなんでしょうね。
そういえば、準レギュラー野際陽子さんに加えて来週ゲストは北村総一朗さんって、もうこれは明らかに杉浦ぁー！ いっそ橋爪功さんも呼べばよかった。そうしたら画面がものすごいことになりそうだが。
ってなわけで！ 来週最終回まで楽しみ！ にしておりますよっ。