第2話 マリコvs野鳥と会話する誘拐殺人犯!?
ゲスト:浅野ゆう子、庄野﨑謙、中尾百合音、小林きな子、谷口高史、上川周作、大塚宣幸、浅野琳
脚本:真部千晶
監督:柏木宏紀
マリコさんのぬいぐるみが届いたわよー!
意外と小さかった。かわいい。
2つ買いました。かわいい。
東京駅のテレアサショップにも、たくさん並んでました。かわいい。
みんなも買おうね! ひとつ2,970円です。3,000円でマリコさんが手に入る!(言い方)
と言おうと思ったら、通販サイトロッピングでは「完売御礼」でした。早いな!
今だと入手方法は、都内のテレアサショップ各所か、京都の映画村か……
くれぐれも、フリマアプリなんかでは買わないように。5,000~6,000円でも売れてるってなんだべや。
今回。めちゃくちゃボロクソ言ってます。嫌な人は回れ右。
あらすじ
香道の家元・宝居茅子(浅野ゆう子)の孫・麗華(中尾百合音)が誘拐された!身代金は5億円!麗華が連れ去られたモーターボートには、謎の小さな金属の“輪”が…。そんな中、茅子の長男で野鳥研究家の雅臣(庄野﨑謙)の存在が浮上。雅臣は野鳥写真家を志した事で、15年前に茅子から勘当されていたが…!?矢先、驚きの身代金受け渡し方法を指示するメールが届く。果たしてマリコたちは麗華の監禁場所を特定し、救い出す事ができるのか!?
見どころ
◆今回の舞台は香道……じゃなかった!
香道ならではの要素とか、特になかったしな……犯人の動機付け(説明セリフのみ)にしかなってなかった。伝統や歴史があれば、別に書道でも茶道でも華道でも、なんでもよかったんじゃないかな。要素だけが面白そう、真部脚本ではよくあること。
◆吉田龍司
さて、誰でしょう。正解は今回のメインモブ(矛盾概念)刑事。字幕情報。蒲原刑事がいないからね。有給休暇中です。何してんだべかね。
イケメン枠……ではないのだろうか。髪型の問題な気がする。蒲原刑事と間違われないように、ってことなのかな。いや、それは双方に失礼だな。
◆茅子「でもそんなものは、趣味で続ければいいんです」
「そんなもの」は野鳥観察のこと。
最初からめちゃくちゃ譲歩してる……優しさを隠しきれてない母親では……?
とか思っちゃった。こういうの、その行為自体を趣味でも認めないのが多いからさ。
◆マリコさんのマジレス
マリコ「声というのは、声帯を振動させて発生するものです。鳥は声帯を持っていない。気管支の出口にある鳴管という器官で、音を出しているんです」
これがマリコさんの性格だとはわかっているものの、よくこういう性格で引っ叩かれないな……と感心してしまうw やはりビジュアルなのか。
それでも雅臣さんには怒られるものの、優しい人でよかったな……となる。マリコさん、レスバにはある意味強そうなんだよなぁ……
◆マリコ「あの部屋の中を見せてください」
マリコ「ここが監禁場所かと思ったけど、違った」
私が真部脚本を苦手にしている理由のひとつは、「何を根拠にそれを言わせてるのかわからない台詞がある」から。これもそう。
仮にも人を疑い、監禁場所として疑うような台詞を言わせるなら、それ相応の根拠を持たせてほしい。マリコさんは科学者なので。
これで言うなら、なんでマリコさんは雅臣さんの部屋を監禁場所と思ったのか、その根拠がないのにこういうこと言わせるから、ホント嫌い……となります。マリコさんをフィーリング100%の人にしないでほしい。
この台詞を言わせるなら若手刑事役にさせりゃいいじゃん。それこそ、今回のメインモブの吉田刑事に言わせればいい。なんでマリコさんに言わせるんだ……
◆身代金運搬時のBGM
初出かな? 緊迫感あって好きだ。
シーンや話の出来はともかく。やはり川井憲次サウンドはいい……と、しみじみしてしまう。これで話にもう少し緊迫感があれば……
◆専門家(?)に頼り切りの科捜研
雅臣さんのことを信じるのはいいんだけど、ほぼ雅臣さんの知識に頼り切りになってるのは、事件捜査としてどうなんだ感。ほぼ雅臣さんの知識だけで事件捜査進んでないか、今回。これ、もし雅臣さんが犯人側で嘘つかれてたら詰みじゃん。
一応、君嶋さんが動画の鳴き声をサウンドスペクトログラム化するという鑑定をしていたけど、肝心のマリコさんが特に何もしてない。君嶋さんの発想は素晴らしいが、この作品の主人公はマリコさんなのでな……マリコさんが活躍しなければ、別に『科捜研』である必要ないので……
今回のマリコさん、言っちゃえば捜査の過程で得た物証に対して当たり前の鑑定をしてただけで、いつもの閃きなんかは全く感じられなかったからなぁ。マリコさんである必要はなかった。
◆ボールスピン対決
CM。バスケW杯中継権を持ってるテレ朝ですので、その宣伝コラボですな。
『科捜研』からは君嶋さんこと小池徹平が。ボールスピン対決、勝者は小池徹平!
……日本代表に勝っちゃっていいの!?
勝敗の是非はともかく、みんなでわちゃわちゃしてるCMはいいな……となります。こういうの、もっとやってくれー。
◆君嶋さんのタメ口
君嶋 「この川の上流に、ヨシ原があるか調べて」
亜美 「はい」
意外な関係性。考えてみれば、君嶋さんのが歳上だろうから、間違ってはないんだろうけど意外。いつまでも敬語ってのもよそよそしいんだろうけど、意外。
そして、物理男子がデータ研究員女子にタメ口、というのが久々すぎて意外。これ、乾くん→美貴ちゃんぐらいまで遡るんじゃない? データ研究員女子は物理男子のお姉さんみたいなところ、あるから。あるのか?
姉にも妹にもなれる亜美ちゃんサイッキョ、という話ですかね。かわいいは最強。
◆マリコ「麗華さんは生きています。必ず」
「何を根拠に」シリーズその2。これ、他の作品の主人公なら別にいいんだけど、マリコさんに言わせるとなるとなぁ。真部脚本、ホント嫌い……となります。マリコさんに科学的根拠のない台詞をバンバン言わせないでほしい。
せめて「麗華さんは見つけ出します。必ず」とか、強い決意を感じさせる台詞だったらよかったのにな。ちょうど、風丘先生との会話みたいな感じで。
そういうところがホント下手というか、「真部脚本、未だに『科捜研』書き慣れてないのでは?」とか思っちゃう原因だったりする。この人は良くも悪くもお涙頂戴系2サスの人だと思う。
◆サイコパスきな子
見た目でそれとわからないから嗅覚障害、犯人の動機付けのために今回の被害者の家は香道家。馬鹿みたいだな。事件には何の関係も意味もない。現実だったらそんなもんかもしれないけど、これドラマなんで……
さっと検索しただけでも、「鳥には嗅覚がないと長年考えられてきたが、近年の研究ではそうでもないかも?なんて結果も出ている」なんて出てくるぞ。そこらへん、活かす気はなかったんだな。
かろうじて台詞の中で「道」は連呼されているものの、別に「道」なら香道じゃなくても、茶道でも書道でも華道でも、なんでもよかったんだろうしな。
もっと言うなら、今回は一応犯人当て要素もあったんだろうけど、ゲストのキャラがどうこう言う話でもないので誰が犯人だろうとどうでもいいし、きな子が突然サイコパスクズになっても「はぁ……」としかならない。きな子の怪演が映えるだけ。話としては何も面白くない。
勘弁してくれ。
◆雅臣さんと仲良くなってる君嶋さん
事件関係者と仲良くなってる君嶋さん。一緒に野鳥の声聞いてる……
沢口さんがインタビューで、君嶋さんのことを「第二のマリコ」と呼んでるんだけど、このシーンを見ると、その理由もわかるかも。
初回にもそんなシーンがあったけど、気になったことがあれば事件関係者だろうとグイグイいく妙なコミュ力があるところがマリコさんっぽい。猪突猛進さというか。まぁ、次回で似たようなこと言われてるから、たぶんそこは意図的なんでしょう。
君嶋さん、歴代物理男子(というか、相馬さんと呂太くん)に比べるとインパクトのない大人しいキャラ付けだなと思ってたけど、噛むと味が出るスルメみたいな感じ。物理男子にしては珍しい味付けのキャラだと思う。
これはキャラ回が楽しみですね。今期にはある……んだろうか?
雑感
何度も言っちゃうけど、「真部脚本、嫌い……」となる話でした。
誤解なきように言っとくけど、お涙頂戴ストーリーがダメなんじゃないよ。そのテンプレに当てはめようとして、マリコさんのキャラとか『科捜研』らしさとか、そういうものが損なわれるのが苦手なの。
でも長年登用されてるってことは、真部脚本は私の知らないところでは人気なり需要なりがあるんだろうな……と、うっすら絶望的な気持ちになるw 私の感性がそれに合わないだけなんだ……と考えると、私が好きなマリコさんのキャラや『科捜研』らしさなんて、砂上の楼閣なんじゃないかと思えてきちゃうな。
色んな面白さがある回があっていいし、それが『科捜研』、ひいては東映刑事ドラマの面白さだと思うけど、そのシリーズの面白さを潰すような回は、別に「色んな面白さ」の中には計上されないんじゃないかな、と思っています。なので、真部脚本にはマジでちょっと色々と考え直してほしい。
まぁ、次回が戸田山脚本で、私の鬱屈を吹き飛ばしてくれるぐらい面白かったので、これは考えすぎということにしておきます。でも、今回は好きじゃないです。