第3話 最高の日
ゲスト:かんのひとみ、柏原梓、山﨑千聖
脚本:徳永富彦、金丸哲也
監督:田村孝蔵
どこが!!!!?>サブタイ
この話の見どころ
◆今回は村瀬さん視点の総集編
過去映像満載の総集編。村瀬さん視点。
以前、渡瀬恒彦さんがツダカンを指して曰く、
「台詞のキレの良さがいい。面倒くさい説明セリフをとうとうとわかりやすく言えるのは、お前さんじゃなきゃできない」
と評していたんですが、そのセリフセンスが遺憾なく発揮されていた今回だったのではないかと。
総集編とはいえ、村瀬さんの心の声(ナレーション)は当然ながら全て撮り下ろし。新撮も多めで、今回総集編+次回への導入としてはすげー気合入った回だったよなと。
わかるか『科捜研』。総集編はこれぐらい気合い入れて作るんだよぉ!というメッセージを感じ、ますん。いや、私は『科捜研』の総集編も好きですよ。
◆掃除当番
国木田班長、掃除当番決めてたのか……
国木田「(掃除を)『やらされる』とはなんですか? いいですか? 警察官の仕事は捜査だけじゃないんですよ。事務的なこともきちきちとできなきゃいけない。なのに、君らはそこらへんがどうも緩いんだな。もう、この部屋を見ればわかりますよ。ほら! 隅々まで意識を持つということが捜査への姿勢にも繋がるんです。だから掃除から始めると言っているんですよ。捜査のことはともかく、こういうことにはバシバシ口出ししますからね」
父親のような加納係長、おじのような宗方班長と来て今度は学校の先生みたいな国木田班長。
逆に言えば捜査のことは信頼している、ということではある。
確かにこの特捜班(9係時代も)、緩いボスばっかりだったからな……ちょっとぐらいは厳しく締めないと。厳しいボスは新鮮だ。
◆村瀬さんから見た浅輪さん
「浅輪の真っ直ぐな優しさが、係長と化学反応を起こしていたのだ」
「いつも目の前のことで一生懸命で、余裕がないのは加納係長と真逆だが、言葉じゃない部分で教えるところはそっくりだ」
『9』シリーズの本質来たな……
このシリーズ、特に『9係』の頃なんかは、浅輪さんがその婿養子力で係長を攻略していくシミュレーションゲームだ、ってのは私ずっと言ってますから。
◆村瀬さんから見た新藤くん
「新藤は初めて会ったときから好感が持てた。浅輪と初めて会ったときとは真逆だ」
「多少、自信過剰だったり早計なところもあるが、愛嬌で済まされる範囲だろう。あの若さで冷静で人徳があったら気持ちが悪いというものだ」
そうなの!?
そこらへん含め、割と温かい目で新藤くんを見守っているんだな、ってのが意外。村瀬さん本人の言う通り、年をとったってことなんですかね。
みんなで成長を見守っている、という面では浅輪さんと一緒かもしれないけど、新藤くんはなんだかんだ要領いいのよね。そこらへんが違う。いや、浅輪さんが要領悪いとは言わないけどさw
◆国木田班長に叱られる新藤くん
先生の赤ペン指導を受ける生徒……
新藤くんは報告書作成が苦手な様子。セルフチェックは大事です。
◆村瀬さんから見た青柳さん
「世の中に刑事を職業とする人間は数多くいれど、自分とこんなにも合わない刑事は彼だけだと思っている」
「もし万が一、青柳さんのことを『アウトローでかっこいい』と思う者がいるとしたら、そういう人間とさえも自分は合わない」
「彼の刑事としての能力が低いとは思っていない。むしろ類まれな捜査センスを持っていると思っている」
「彼のいない職場は、おそろしくつまらないことに気づいた」
「青柳さんとはとことん合わないけれど、そういえば人間性を嫌いになったことは一度もない」
青ちゃんに関する回想、事件を知ってればほぼ全部が青ちゃんのカッコいいシーンであることにお気づきいただけると思う。
なんなの? 村瀬さんは口ではなんだかんだ言いつつ、実は青ちゃんの夢女なメンタルでも持ってんの? ツンデレなん?
しかもCMまたぎで語り、たぶん青ちゃん関連の時間は一番多いんじゃないだろうか。ちゃんと測ってないけど。
◆矢沢「まずいですよ。小宮山さんに見つかったら大変なことになりますよ」
矢沢さんがむらこみコンビのことをどう思っているのか、大体わかるセリフ。
乱れてますね、っていうか、そもそもイヤリングだけポケットに入ってる状況ってなんなんだよって感じではあるんですけど。その種明かしは来週かな。
◆子どもと一緒に跳ねる矢沢さん
ぴょんぴょん跳ねてかわいいな。
◆村瀬さんから見た矢沢さん
「矢沢を見る目が変わったのは、自分が主任からヒラ刑事に転落してからだ」
「青柳さんが熱くなればなるほど、自分は意識して冷静になっていること。9係のメンバーを常に観察していること。妻と子どもを愛していること。そしてそれ以上に、青柳さんを愛していること」
「たぶん、この男は、いつも自分のことを後回しにして行動している。常に他人のことを一番に考えている。それは被害者や加害者に対しても」
「チームの中で一番頼れるのは矢沢ではないだろうか」とまで言っている。
今気づいたのかよー、と私は言いたいですねw さすが既婚者で愛し愛されている余裕があるからなのか、やっぱり矢沢さんのメンタルってどっしりしてるんだよね。そこが魅力。このメンツの中で一番モテメンタルなのは、間違いなく矢沢さんである。
でも矢沢さんは浮気なんてしませんけどね。早苗ちゃん一筋! そこがまた魅力なのよ!
◆たいやきはんぶんこ
たい焼きを落とした子どもに、自分の分のたい焼きを全てあげる矢沢さん。
そして、それを見た青ちゃんと村瀬さんはたいやきはんぶんこ。どっちもしっぽw
ホントこのチーム、いい人ばっかりだな……
◆村瀬さんから見た加納係長
「被害者も加害者もひとりの人間として向き合い、心からの言葉をぶつけていく」
「俺が思い描いていたものとはまるで違うが、確かにそこにも正義があった。もっと深い、父親のような正義」
こんなにたっぷりと、『9係』時代の映像も使って回想してくれるの、愛しか感じない。加納係長、そして渡瀬恒彦さんへの敬愛も感じる。
時間としては短かったけれど、そして直接的な言葉は少なかったけれど、村瀬さんから係長への思いが伝わる語りだった。
同時に、ツダカンから渡瀬さんへの敬愛の感情も伝わるようでねぇ。
上のように渡瀬さんがツダカンのセリフセンスを褒めたところ、ツダカンは「泣きそう」になってたんですよね。
過去映像を見るだけでもそうなのに、心なし、村瀬さんもといツダカンの語り方もしんみりしててねぇ。
いなくなった父親に思いを馳せる息子、って感じだ。でも、加納係長はこの世界では、まだちゃんと生きてるんだよね。それが嬉しい。
◆村瀬さんから見た宗方班長
「しかし、時折見せる、何かを背負っているような表情に触れる度、徐々に信頼を預けられるようになった」
「加納係長が父親だったとしたら、例えば、おじのような……」
去年の再放送で改めて見て、宗方班長もいいキャラしてたよなぁと。
食えないキャラであったのは間違いないけど、特捜班のメンバーに全幅の信頼を置いていたのは宗方班長も同じだったんだよね。
その上で、締めるところは締める。けども、過度な介入はしない。
まさしく「おじ」のような温かい存在感、それが宗方班長だった。村瀬さん、結構詩人よね。
◆村瀬さんから見た国木田班長
「自分が作ってしまった冤罪事件に対する強い後悔。やはり彼も過去を抱え込んでいた」
警視総監、なんかこの特捜班のメンツを「ワケあり上司のリサイクル場」くらいに思ってないだろうか……w
それはともかく、国木田班長。好きなんですよねぇ。1シーズンかけてデレてくれたのがすげー好き。
なもんで、今期からはデレ状態なんだけど、たまにはツンを見せてくれてもいいのよ……と思う。1話と今回は結構好きなんだけど、2話の面白おじさんぶりはちょっと解釈違いです(個人的に)。今回みたく、口うるさく色々言うのとか、前期みたいに裏で暗躍してくれるのとか、また見たいわー。
◆イヤリングについて調べてくれる佐久間くん
特捜班は今日暇だろうけど、別に鑑識は暇じゃないだろうに。
とうとう村瀬さんにまでパシられる佐久間くんだよ。快く調べてくれるなんて、マジでいいヤツだな……
◆小宮山「ちょっとこれ、誰がやったの……?」
あんたやで。
◆国木田「変わった人じゃないかなと思ってたけど、変わった人なんですね」
浅輪 「まぁ、みんな変わってますけどね」
浅輪さんもその仲間入り果たしてるんやであんた。係長エミュが身についたばっかりに……
◆浅輪「刑事にとって何もない一日……最高じゃないですか」
そうね。ここまでだったら、そう言えたのにね……
◆村瀬さんから見た村瀬さん自身
幼少期の回想って、新撮でいいんだっけ……?
「二度と迷わない、正義の見方になるために力が欲しかった。そのためにがむしゃらに上を目指した。仲間なんかいらなかった。結婚さえ、その道具にしていいと思ってた」
徳永脚本の村瀬さんって、そういう上昇志向とかを変にネタにしないから好きよ。ちゃんと原点に返ってくれるから好きよ。IQ下がりすぎないから好きよ……
◆村瀬さんから見た小宮山さん
「彼女は……どこか、似てる」
「彼女とのことは、言葉にできない」
そこからナレーションなし、怒涛の回想で小宮山さんとの過去、関係を見せていく。めっちゃエモーショナルな演出ですやん……
何度でも言うが、私自身はむらこみという「CP」に萌えるということはない。性癖の問題です。だけど、むらこみという「コンビ」は大好きです。このコンビの15年も、本当に濃いものだったな……
でも、妹に似てるのに恋愛感情に似たものを抱くって、すげー倒錯的だと思うんだけどw
まぁ、以前ツダカンが村瀬さんのことを「たぶん、刑事フェチ」みたいなこと言ってて、「刑事やってる小宮山さんが好きなんだろう」みたいなこと言ってたんだよね。それもそれで結構倒錯的なので、それが村瀬さんの性癖なんでしょう。すげー誤解を生みそうな文章だな、これ……
◆「あの時」っていつだよ!
それは次回待ちでしょうか。
小宮山さんも言葉濁すしさぁ。気になるべ。
◆フラグを建てる小宮山さん
小宮山「明日もまた、会えるわけだし」
特大のフラグを建てた結果がアレだよ。
簡単雑感
村瀬さん、刺される。
村瀬 「それは、俺の最期の一日……」
おい!!!!!!!
リアルで「は?」って声が出たわ!
まさかの前後篇、まさかのサブタイ詐欺。浅輪、どこが「最高の日」なんだよバカぁ!(八つ当たり)
このまま村瀬さんが死んだら、ご飯行くの断った小宮山さんが後悔しても後悔しきれないので、マジでやめれそういうのは。
放送当時、Twitterのトレンドに「特捜9」と「村瀬さん」が入る事態に。
『特捜9』異例の日常回が一転 村瀬の衝撃ラストに騒然 トレンド1位に【ネタバレあり】
上にも書いたけど、総集編+次回への導入としてはめっちゃ気合入ってて、さすが徳永さん+金丸Pだなと。これが金丸Pの遺作である。切ない……
次回予告とか。
みんな「刺された」としか言ってないから。
青ちゃんが「弔い合戦」っつーたのはいつものことだから。加納係長が謹慎処分食らったときなんかも、確か言ってたから。大丈夫だから(震え声)。
次回サブタイは「祈り」。視聴者全員が、村瀬さんの無事を祈っております。だから頼むよ。