【新・警視庁捜査一課9係】season2 第8話 感想

警視庁捜査一課9係
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第8話 歩く死体

ゲスト:蟹江一平、小西美帆、小林高鹿、小野真弓

脚本:真部千晶
監督:杉村六郎

趣味が悪いと思いつつ、ついつい覗いてしまうアクセス解析の『検索ワード』。
色々ヘンなことを書いている私がいけないんですが、これがなかなかにカオスです。いや本当、趣味悪いんだけど面白いんだよね、見るの。こういうこと言うと、退かれるなうん。ゴメン。
で、先日、このような検索ワードが。

小宮山×村瀬

しゅ、主任がぁぁぁぁぁぁ!
とうとう、小宮山さんに喰われたぁー!!

ああまぁ……確かに……小宮山さんなら主任ぐらい、とって喰っちゃっても……違和感はない……かな……
ただ、とって喰う前に、つかさちゃんとの決着は、ドラマ内できっちりつけてくださいよ……
今期中に決着する気配がないのがすごい嫌。このまま、なあなあにされたらたぶん、泣く。錐揉みしながら泣く。

ってなことは置いておいて、とにかく本日の感想へ行ってみましょうか。


なんつか、森野さんカッコよすぎ。
実際に彼の行動を冷静に考えれば、
・襲われていた彼女を助けたから、とはいえ、その後やさぐれて暴力団なんかと関わっていた
・友人の頼みとはいえ男をボコりに行き、はずみで起きた殺人の片棒担いでしまう結果になる。その上、友人のためとはいえそれを黙り続ける
・知らず知らずのうちに8年ぶりに再会した友人の不安感を駆り立ててしまう
・今度は、過去の罪を被ろうとした
・で、その(間違った)決意を彼女にぶつけて別れようとしたら、態度の取り方がアレで誤解される(これは相手もアレだったけど)

と、「不器用」という言葉では足らないぐらい、結構どうしようもない男。友達に恵まれない、というか、図らずも自分から遠ざけてしまっていた面も間違いなくあっただろうと思う。
でも、蟹江さんがハマり役すぎた。今回の森野さんの魅力の半分以上は、間違いなく蟹江さんの演技のおかげだと思うんだ。もう、これは理屈抜きですわ。
親父さんもいい役者さんだし、これはいい二世俳優。っつーか、親子だから当たり前だし今更ですけど、やっぱり顔似てるなぁ……

◆交番って、AED設置してるのか。知らんかった。本日の豆知識ですね。
で、今回の死因:側頭部打撲による外傷性硬膜外出血
頭部を硬いものに強打した衝撃で、頭蓋内面と硬膜の間に出血が生じたもの。しばらくは普通に歩けていても、脳が圧迫されて死亡。
だそうで。
っつーか、結果的に打ち所が悪かったとはいえ、彼を殺すほど強く突き飛ばしたり、痣できるほど強く掴んだり、脇田さんって怪力やな。担当楽器、チューバかなんかだったんか。
そして、期待はずれの期待しちゃったり、その結果があのはぐれ倒しだよ! とか、そもそも(セカンドレイプ覚悟で)せめて佐藤先生辺りには昔の事件の真相を話してもよかったんじゃね、とか、そこらへんでちょっと微妙な感じがした。
しかし、こんなにやりきれないはぐれ死は久々だわ……ラストの演出のせいで、涙腺に来たじゃないですか。

◆途中に出てきた高校のブラスバンド、全国大会の常連とか言ってたけど、あの演奏は、絶対全国レベルじゃないだろ……
そして、とうとう『9係』にも『威風堂々』が出たな。アートネイチャーのCMといい、前期の『臨場』といい、この曲はこの枠の常連なのか。
それはさておき、あの高校近くの文房具屋のオバチャンはいいキャラしてた。
「バラ売りはしてません」「130円です」
そしてさりげなく(未来の)婿養子に風船の代金払わせたり、小平市に行くのを「そっちお願い」の一言でおしつけたりするお義父さん。
(未来の)婿養子は、逆らえないから大変だな……

◆いやまぁ、ものすっごい細かいし、新宿知らんって人には伝わらんネタだけど
相沢さんが路上の音楽家だった頃の回想、数年前(少なくとも8年以上前)なのに、最近できたばっかりのコクーンタワーが思い切り映ってて噴いた。

◆なんか、今回やたら演出凝ってましたよね。
森野さんが死ぬ時の演出とか、カーブミラーの歪んだ鏡像を映したりとか、ラストの走馬灯とか。

先週の回想にはちゃんと別人使ってたのに、どうして今回に限って回想に本人使った。どんなに真面目にやってても、アレはコントにしか見えないからやめろ。
アレか、重くなった話に笑いどころを入れようとしてくれたのか。

今回の青柳・矢沢コンビ
・被害者の身元を洗ってきた主任に対して厭味を吐く青柳さん
「さすが主任さん、仕事が早い。その調子でどんどん出世して、早くここからいなくなってください」
っていうか、青柳さんがこれを言った時、地味に矢沢さん笑ってなかった? にこっ、って。矢沢さんは怖いお人やで。

・そして主任からの命令を拒否する青柳矢沢コンビ
主任「というわけで、被害者の三鷹での足取りを洗ってきてください」
青柳「嫌です」
主任「『嫌です』!?」
青柳「行くところがあるんで。矢沢、行くぞ」
矢沢「嫌です」
青柳(黙ってグーを出す)
矢沢「嘘です」

・ギプスを叩く高木さんを見て
青柳「入ってまーす」
こういうアドリブについ噴き出してしまう、私の悪い癖
高木さんへの率直な言い方(「森野さん、実は殺されたんだ」など)に、このコンビの不器用さ(実直さ)を見た。
関係ないけど、やっぱり、若い女の子相手の青柳さんはぶりっこっぽい話し方になるよね。なんでだろ。

・矢沢さんのパソコンのメール受信履歴が気になった。

・ラスト、高木さんと一緒に交番の前で手を合わせる青柳矢沢コンビ。
……高木さんの問いに答えられないところにも、このコンビの不器用さ(実直さ)を見た。

今回の主任・小宮山コンビ
・青柳矢沢コンビの代わりに、三鷹での捜査を引き受けることにした青年に「『じゃあ三鷹は我々が』ってなんだ! 俺は青柳さんに頼(ry)」と怒鳴ったんだけど無視される主任。
次回予告でも同じようなことでぶち切れてるし、そろそろ大真面目に主任の血管切れるぞ。間違いなく。
いい加減「諦め」って言葉を覚えないと、そりゃあ小宮山さんにも、しれーっとした態度とられるって。

・世間話のように「まだ(バラバラ死体の)手首が見つかってないんだ」とか言い出す主任。
しれーっと言うなよ。そういう重要なことはもっと早く言えよ。
っていうか、小宮山姐さんにしては謎の物体に超ビビってたな。
小宮山「手? 手? ああ、もう手!」
主任「手、手ってうるさいよ!」
まぁ、無駄に小宮山さんをビビらせたのは、あなたなんだけどね。

小宮山さんって、グロ耐性はないのか。いやまぁ、いくら刑事さんでも、さすがに生手首見つけるのは嫌だろうけどさ。

・青年に電話するだけで苛立った様子の主任。本当にどっかの血管がまとめて切れてそう。

・中野刺殺事件の被害者の元婚約者、相沢さんの奥さんがいるマンションに着いた時の、小宮山さんの素敵過ぎる状況説明台詞
アレはもうちょい、なんとかならんかったんか。なんか、早口言葉みたいになってましたよ。

・いきなり来て、捜査のためとはいえど過去の傷を抉るわ、「失礼ですけど、こんなすごい人と、どうやって知り合ったんですか?」とか本当に失礼なことを言い出したり
このコンビも色々アレだな。割とデリカシーないな。
そして、ついさっき家で写真見たのに、すれ違った人が作曲家本人だったと気づかなかった主任の注意力。マジで大丈夫? 主任。本気で老化現象なんじゃね?

・勝手に早瀬川さんのご飯内容を決めてしまう小宮山さん。おごるからって、それは酷い。
しかし、早瀬川さんもさらーっと「スペシャルランチに変更してくれる?」とか言ったり、重要な手がかりをくれたり、小宮山さんと仲良くなってからは、早瀬川さんがいらない子になってなくていいよね。

・人の家の玄関先で「お前の旦那さん、8年前の事件の犯人だよな(要約)」って言い出すこのコンビ。やはりデリカシーないんじゃないかな。

・なんか知らんけど、主任が作曲家さんをずっと「君」呼ばわりしてたのが気になった。
いつもはある程度の年齢相手だったら、「あなた」って言ってない?

「死ぬ瞬間ってさ、人生の思い出が走馬灯のように見えるっていうけど……モリちゃんには、何が見えたのかな?」
そこでかかる主題歌の歌詞が、今回の内容に合ってて、ちょっと涙腺に来た。

『眠る前 君の名前 何度も何度も呼んで
夢の中 君の背中 ただ追いかけた
届かない 近づかない どんなにどんなに遠く
離れても 離れても 消えてさえくれない』

(以上、耳コピなんで間違ってるかも)

そして森野さんの回想シーン……
森野さんが死ぬ間際に誰かの名を呼べたのなら、誰の名前を呼んだのでしょう。
そんなこと考えたら、ちょっと切なくなった。

◆そんな切ない最後、青年と倫子ちゃんがマカロンで「はいあーん」(要約)して遊んでてリア充カップル爆発しろと思ったけど、これがあったからいい締めになったんだと思う。
やっぱり、係長も青から食べますよね。
青は、仲直りの色だもの。

9係のメンバーが脇に回ってましたな。この回のメインは間違いなく、被害者の森野さん。
未解決事件を解決する過程で森野さんの人生を辿っていく、という『9係』としては異色作だったけど、始まりが派手だったり、ちょこちょこ挟まれるやり取りの軽妙さ、序盤~中盤ぐらいの、みんなのバラバラだった捜査がしっかり1つに繋がる展開なんかは、間違いなく『9係』だった、と思う。
なんつか、脚本書いた真部さんが木ミスで結構書いてる方だからか、いい意味で木ミスっぽい回だなーと思って見てました。
ただまぁ、上にも書いたけど、森野さんの行動って結構どうしようもないし、結果的に今回の犯人になっちゃった脇田さんの行動もアレだし、っていうか現実的なのかもしれないけど、今回の登場人物それぞれが微妙に自分勝手で、自分を守ろうとしてすれ違っちゃって。
今回はそのすれ違いっぷりによる後味の悪さの方が気になったので、同情させよう、泣かせようってストーリー展開や演出はどうかなーとも思うんですけど……

いいや。蟹江さんの演技や、ラストの走馬灯の演出がよかった。それだけで、もう今回は満足です。
ドラマって、脚本は大事だけどそれだけじゃないのよね。色んな要素が合わさって、初めて「ドラマ」になるのよね。っていう。

結論としては、森野さんかっけぇってことでよろしいか。

次週。
ベンガルがゲストって、豪華やな。
そして「なんでだよ! なんで誰も俺に報告しないんだ!!」とヒステリーを起こしてる主任見て、それだけで来週が楽しみです。
ゴメン、主任。
去年の『新コンビ誕生』の時といい、ある意味、主任の役割って次回予告で視聴者を釣ることなのかもしれないなぁ。

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