File.6 遺品は語る!! 京都五山送り火をめぐる“点と線”
ゲスト:夏八木勲、鈴木一真、柴田善行、かでなれおん
脚本:森下直
監督:山下智彦
ごめんなさい。正直に言うと、私には今回の話の意味がわからない。ネタ回としてなら許容範囲。
◆かでなれおん(死体)こっち見んな。
◆鳥居家の朝、つかの間の平穏。共通の話題があると、結構仲良くなれるんだ。この2人も。
いっつもこうだったら……つまんないだろうな。いいや、今まで通りで。
※今回のおみやさんマメ知識
東京は『八百八町』
大阪は『八百八橋』
京都は『八百八寺』
洋子ちゃんは『八百八酒(朝食・朝風呂付き)』
すずさんは『八百八小言』→『八百八厭味』
この時の2人、ドスがききすぎてて怖かったです。洋子ちゃん、仮にもヒロインなんだからさ……
◆OPは3話仕様でいくようです。じゃあ4話のアレはやっぱミスか。
◆桂子ちゃんのポケットは異次元ポケット
コーヒーに紅茶に抹茶まで出てきたよ。どっから出してんだ。
◆今回、やたら変わったカメラワークや演出が目立ったなぁ。好き嫌いはともかく、色々印象的でした。
◆正直、今回の話に入り込めなかった理由の一つが、いくらなんでも飛躍しすぎた神崎さんの妄想があったんですけど、なんなんだコレ。「憎む相手がほしかった」って理由つけてたし、おみやさん自身は理解して許してたみたいだけど、私はその高速錐もみ回転みたいな思考の飛びっぷりに、早速置いていかれた。
結果的にはアタリだったけど、あのマークと「2冊の本は12年前の新刊」「娘はこんな本を読まない」ってだけで「この本を貸したヤツが犯人」って決め付ける思考がわからない。
それ以外にも、いくらなんでも色々と思い込みすぎです。さすがに、あれだけの根拠でかつての後輩を疑って、尾行までする元警察官はいないでしょう……ものすっごい本気っぽかったし。
そのせいで、クライマックスがとんでもない空振りになってた気がするんだよなぁ……せめて、「被害者遺族がおみやさんへ見当違いの憎しみを向ける」お話と、「おみやさんが警察の代わりに土下座する」話は別にすべきだったんじゃないかなぁ……
◆意地でも映らないおみやさんの一課時代。
かでなれおんの制服姿と幸せそうな父娘の姿に……それぞれ別々の意味で泣けた。
◆自称「そんなに勉強家ではない」らしいおみやさん。謙遜とかそういうレベルじゃなく、嘘つけよ。これが最後の資料課2人のやり取りにかかってたのはクスッときたけど。
◆なんか、膨大な資料と格闘してる2人を見て、「そういやこの2人、資料課だったっけ」と思った。いや、今更なんだって話ですけど。意外にこの2人って、フィールドワークとツテと推理で事件を洗い出すじゃないですか。
それ含めて、『おみやさん』シリーズの新たな方向性を探ってる感じがあるのはいいんだけど……いいんだけど……なぁ……
◆ぶっちゃけ私、洋子ちゃんと全く同じ推理してました。鈴木一真ってだけで、絶対幼馴染の升田さんが犯人だと思ってた。だって見る度に雰囲気が胡散臭くなっていくんだもん、鈴木一真。疑ってごめんなさい。普通にいい人じゃないか。私、洋子ちゃんと同じレベルらしいです。
にしても洋子ちゃん、「バカにされてる気がする」って今更か。
花わさびの湯びたしとかをおみやさんから奪ったりしてましたけど、なんだかんだで神崎さんに疑われてるって知った時から必死におみやさんをフォローしたり、「なんでその時に『僕じゃない』って言わないの?」って拗ねたりする洋子ちゃんが可愛かったです。洋子ちゃん、やっぱりおみやさん大好きなんじゃないか。可愛い。
◆いくら元上司でも、ぺらっと現一般人に捜査情報を漏らしちゃう岡崎さん(立ち番の人)はどうなんだろう
◆あかねさんはファザコンだったんですかね。水尾さんと並んだら、親子もいいとこじゃないですか。
あの犯人の様子だと、付き合ってたとか告白されたとかそういう描写はいらんかったようにも思えるなぁ。要するに、途中まで幼馴染の升田さんに疑いが向くようにミスリードして、それを解消するためだけのエピソードっていうか。
でも本やラベンダーオイルの貸し借りするには必要だったのかな……いやでも、ちょっと親しいくらいの関係でも成り立ったような気がするし、そっちの方がより犯人の異常性が際立ったような……うーん、でもそこまでいくともう『おみやさん』ではないのか。いやしかし……
スポーツジムで水尾さんの顔が出てきた瞬間にコイツが犯人だって確信しちゃった私の悪い癖。だから鈴木一真に騙されるんだよ。でもよく、サスペンスドラマのチョイ役とかで出てますよね、この方。顔は知ってる。
……あのサインの理屈は、いくらなんでもこじつけが過ぎると思うけど、そこらへんは(もはや)どうでもいいです。
◆異常に強い自己顕示欲、同じ手口に固執する偏執狂。若い女性を襲うことによって満足を得る、自己中心的愉快犯。
まぁ、女性を襲う時の様子からコイツ、キチガイな愉快犯だなってのはわかってましたけども……なんだかなぁ。
最近だと『副署長』の最終回の犯人とかが記憶に新しいですけど、そんなマジキチ系の犯人を、どうしてこのシリーズにまで出す必要があったのかがわからん。そういうのは『科捜研』辺りにまかせておけばいいんですよ。関係ないけど、彼が最初に女性を殴った時の唐突さは、なんていうか一種のドリフコントに通じる笑いがあるなぁって思った。思わず噴き出してしまった。本当にゴメン。
なんにせよ言えるのは、あんな奇声をあげながら襲ってくる覆面男は怖いっていうのと、犯人確保の時のおみやさんのカッコよさはガチってことかな。特に後者。さすが有段者(中の人の話)……動きも迫力も違うわ。
◆でも、いくら神崎さんを止めるためもあるとはいえ、おみやさんに土下座をさせた理由がわかりません。この流れでする行動じゃないと思う。今回の話、ただこれをやりたかっただけなんじゃないのかと。だから上手く要素が噛み合っていないんじゃないかと。やっぱり、要素を詰め込みすぎて空中分解寸前になってませんかね。
もうひとつ。事件解決後の、あまりの神崎さんの変貌っぷりに笑っていいのかなんなのか。犯人が捕まって誤解が解けたとはいえ、いきなりガラッと態度も性格も変わりすぎだろう。なんだかなぁ。
おみやさんがお宮入り事件にこだわる理由を少し掘り下げてみたり、細かいところでは色々と面白い要素もあったんですけど、自分の中ではネタ回扱いです。どんなにみんなが真面目にやっていても、神崎さんの超推理とかあそこらへんでもうダメ。ごめん、本当に今回のこればっかりはダメ。受け付けなかったんです。
途中から見ていて、何となくいつぞやかの『科捜研』のベビーカー爆弾魔を思い出したんですけど、そういやアレも脚本が森下さんだったなぁ……なんだろう、これが『バクマン』で言ってたシリアスな笑いってヤツ……なのか?
あと、これはあまり今回の感想には関係ないし、まだ終わってもないのになんだか今期総括みたいになっちゃってる、現時点での今期『おみやさん』への感想なのですが。
誤解を承知で言うならば、刑事ドラマに限らずシリーズもののお話は、ある程度マンネリであり、キャラものであってしかるべきだと私は思っています。
それで世界観が閉じて閉塞感を感じてしまうというデメリットはあるものの、「そこにお馴染みのものがある」というお約束の安心感は、多少あってほしいなと思うんです。あくまで、マンネリ感はスパイス程度にあってほしいのですが。
平たく言えば、「らしさ」です。今期の『おみやさん』には、今まで自分が思っていた「らしさ」が足らんなぁって思うわけです。
京都迷宮案内→杉浦さんが走って渚がウザい子で、後味悪くてナンボ
京都地検の女→鶴丸さんが主婦の勘で暴走して、周囲が振り回されて嘆いてナンボ
科捜研の女→科学捜査してマリコさんが暴走して、周りを振り回す変な人でナンボ
その男、副署長→副署長が我慢の限界で走り出し、近藤さんが嘆いてナンボ
個人的に『おみやさん』らしさっていうのは、
・刑事課の皆さんや桂子ちゃんとの掛け合い
・おたまさん(すずさん)との掛け合い
・鴨川沿いを歩いて仲が良さそうな資料課2人
を含めた、どこかのほほんとしたのどかな雰囲気なんじゃないかなぁって思うわけです。
今期にどこか漂う、後味の悪さとか雰囲気の暗さとか、そういうのは『京都迷宮案内』とか『科捜研の女』とか、あそこらへんにまかせておけばいいじゃないかと思うのです。そうです、水9枠の刑事ドラマにでもまかせておけばいいんです。
シリーズで1~2話ぐらいこういう話がある分にはメリハリがあっていいし、内容的なクオリティが上がるのは全然構わないのですが、そういう「らしさ」は失わないでほしいなぁ……と、今回の話を見ながらそんなことを考えてました。
今回はネタ回ですけど。
次回のゲストは保坂さん。コインロッカーベイビーって、なんか懐かしい響きだな……なんだろ。次週には期待してます。