【853】第4話 感想

853~刑事・加茂伸之介
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File.4 ダメ男に友の盃を

ゲスト:小宮孝泰、山下容莉枝、新納敏正

脚本:櫻井武晴
監督:森本浩史

結論:酔っ払いは本当に手に負えない。

それはさておき、私、平成生まれのゆとり現代っ子で70~80年代の刑事モノドラマって全然知らんのですが、このテイストは好きです。東映公式曰く、ラストシーンをやりたかった話とのことで。
いい意味でのオヤジ臭さと、木8枠ならではの人情展開がうまーく混ざり合ってる感じ。
『ちょこっとメモ』にも書いた通り、前期『副署長』4話を思い出す渋さでした。話が似てるとかどっちがいいとか悪いとかじゃないよ、そういう『熱さ』を持ったドラマという意味では、似てるってこと。
事件がどうとかじゃねぇ。この話は、いやこのドラマは、この雰囲気を楽しむドラマなんだよ。そう確信させる話だったんじゃないかと思います。
私はこのテイスト、好きです。大事なことなので、もう1度言う。

私は、このテイストが好きです。

もう1つ叫ぼう。

女性陣が可愛いよぉぉぉぉぉぉぉ!!!! きゅんきゅん!

……ふぅ。

はい、ということで今回の加茂ちゃん、もとい『853』感想ー。


◆番組序盤、一緒に番組を見ていた母がポツリと。

「このお隣さん、怪しい」
「はえ?」
「普通、小さな子がいる家庭なのに、夜中のお隣さんがうるさいからって見に行く? 私だったら子どもが心配で離れられないよ」
「そ、そぉ?」
「そうだよ。きっとこの人、事件に関係あるよ」
「……気のせいじゃね?」

だがしかし、それが見事大当たりだった件。さすがサスペンスドラマ大好きな母ちゃんなだけあるぜ、ってこれは自慢にもならんな。しかし、母の直感ってのは怖いなー。
ということで、唐突な犯人に定評のある櫻井脚本は相変わらずでしたね。伏線も綺麗に回収できてたと思うし。しかし、逆隣のオバチャンの話まで伏線とは恐れ入った。しかも見返してみたら、ちゃんと犯人のポケットに青いタオル(凶器を包んでいたヤツ)が入ってるのね。相変わらず細かい演出には定評のある東映京都。当たり前といえば当たり前なのかもしれないけどさ。
しかし、台所の血液反応は鑑識が発見してるだろうってことと、傷口から覚せい剤の反応は出なかったのかってことは気になった。どうやらこの世界の科捜研と鑑識は、あまり優秀ではないようです。マリコさんを呼べー!

◆平田のダメさ加減がもう本当にたまらん。成功して慢心し、見栄を張って転げ落ちてどうしようもなくなって、ひとりで空回って、挙句報われずに突き放されて、と。そりゃあ、普通に生活したいんだから、あんなダメ男とヨリを戻すはずがありませんよね。冷たいかもしれないけど、それが現実です。それは本当に仕方ない。
どーしようもねぇなぁコイツ、っていうヤツを描いたドラマ、すごく好きです。趣味悪いですか、そうですか。平田が思いを吐き出すところから、「ちゃんとこうして、罰を与えてくれた」、そして男3人で飲みにいくラストまでの流れがすごく好きです。後味悪いばっかりじゃなく、最後加茂ちゃんと浜さんと飲むシーンがあるからこそ、少しだけでも救いがあるなぁって気になるし。
でも、そんなダメ男に感情移入していた加茂さんですけど、いったい10年前に何があったのか。養育費もいらない、口座も住所も教えないって……回想シーンも最後の娘からのメールも意味深だったもんなぁ。

おめでとう! 佐々木さんはキレデレからクールツンデレに進化した!
初回や2話に比べてコミカルなリアクションしてたり、そうかと思えばあくまでクールにツンデレしてみたり、それでも武藤さんも信頼してたり、腑に落ちないからこそ自分でもう1度現場を調べる熱さを秘めていたり。前回から個人的な佐々木さんへの好感度が上がりっぱなしです。そうだよ、私は佐々木さんにこういうキャラを求めてたんだよ!
ごめんね佐々木さん。可愛いよ佐々木さん。でも初回と2話の佐々木さんは今見返してもやっぱり微妙です。がーっとキレなくなるだけで、こんなに可愛くなるんだなぁ。
そんな佐々木さんのことを、いつの間にか雪子ちゃん呼びしている加茂ちゃんに何故か噴いた。でも、何かあんまり『雪子ちゃん』ってキャラじゃないなぁ。

◆他の女性キャラもいい味出してたなぁ。綾松さんはもうなんていうか、非常に素晴らしい。なんだかんだで加茂さんに優しくしてるところとか、武藤さんの命令で加茂ちゃんに足引っかけをかますお茶目さがあったり。加茂ちゃんとのやり取りの軽妙さは、アドリブもあったりしそうだなぁ。見ていて非常に小気味よくて大好きです。
桃子ちゃんも生真面目口うるさい可愛い。サチコちゃんは、ヤンデレ可愛い、なのか? ものすごくサラッとすごい過去暴露されてましたよね、スナック『愛口』のマスターたち。刺した・刺されたってそりゃまた物騒な。
あと、今回限りのゲストキャラにするにはもったいない、ヤケにキャラの濃いモブたち。逆隣のオバチャンもそうだし、柳原可奈子みたいなタメ口交じりの『佐伯ホーム』従業員、何か知らんけどやたら平田の行動に詳しいメモ魔なオバチャン(これはちょっと都合よすぎだったかな)。また登場……しないかぁ。でもやたら濃くて面白かったのは事実。

◆段々、武藤さんのキャラが崩壊し始めている件。会議や捜査に参加させないとかは今まで通りですけど、川さらいに回したりと加茂さんへの扱いが、ヒステリックじみてきてるような気がするんですが。前回、ちょっと態度が軟化してたけど、今回はまたもや硬化してましたね。
やはり、今まで信頼してきた『適法捜査』が彼に崩され始めて、ちょっとあせってきてるんでしょうか。何でそこまで『適法捜査』にこだわるか、そこまでこのクールでやってくれるかすごく不安。やってくれたら嬉しいんだけど。
別に武藤さんの方針がまるっきり間違っているとは思わないけど、彼はそろそろ『バカとハサミは使いよう』という言葉を覚えた方がいいと思う。最終的には、少しは加茂さんを操縦……できるようになるのかしらね。

◆今回も浜さんはいいキャラしてました。
「お前さん、あんまり勘や憶測でモノ言わない方がいいぞ。特に係長の前では」
この台詞、やはり最終話辺りへ向けてのフラグになるのかしらね。
それ以外にも、係長の言葉が図星だったんだろうと加茂さんに指摘したり、なんだかんだで加茂さんを構ってあげてたり、酒にも付き合ってあげてたりと、加茂ちゃんの次にキャラが立っているなぁ。次が綾松さんね。
2話以来の生安課のオッチャンも、ちょろっとしか出番ないのにいい味出してたし。しかし本当に、加茂ちゃんはオッチャンと仲良くなるのは上手いのなぁ。
真島さんは、次回がフィーチャー回の影響か普通でした。
酒井くんは……相変わらず空気でした。

今までの話の中だったら、これが1番好きですねー。
次週はお休み、そして次回は……真島くん(舌打ちの人)フィーチャー回か。浜さんや佐々木さんより先にフィーチャーされるとはっ。
しかし公式の予告見たけど……え、何で燃えてるの?
そして、全8話決定とのことで、半分過ぎて段々と連ドラ的ストーリー要素も面白くなってきましたね。シリーズ化されなくても泣かないから、最後までキッチリ丁寧にキャラクターたちを描いてあげてほしいところ。加茂ちゃんの過去と、武藤さんとのぶつかり合いはしっかりがっちり描いてほしいな。
とりあえず、次回も期待してますよー!

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