通常更新と同じく、逐一小ネタ拾ってたらとんでもないことになりそうなので、本当にさらっとですが感想ー。好きな話とそうでない話、印象的な話とそうでない話で文章量が違うのはもはやお約束。
ということで、今更誰得と評判のドラマ感想、行ってみようー。
複眼の法廷
裁判員制度、あなたは賛成ですか?
一言にまとめると、そんなお話。どうやら右京さんは賛成派のようですが、話の方向としては反対っぽいなぁ。個人的には別に裁判員制度に対して反対ではないので、何だかなぁと思ったり。
ここで出た三雲判事が一枚噛んでいた、そして最終話でも出演し重要な役割を果たすなんて、誰が想像したんだかなぁ。
事件は、マスコミの暴走とも言える事件でした。対比されている美和子さんの強さというか、真っ直ぐさが救いな気もする。
陣川警部補の災難
ロープ張ってすってんころりん! ←殺害方法
スリスリスリットォ! は間抜けながらもえげつないことするなぁ。その代わり、特命の追い詰め方もえげつなかったような気もするけど。
いや別にそこはもうどうでもいいんです。何ていうか、メインは久方ぶりの陣川くんなので。この時点で、出たの2度目なのにすごいインパクトだよねぇ。出る度に陣川くんの『ウザヤカさ』(ウザい+爽やか)がパワーアップしていく気がする……劇場版ではマトモだったのに。
蟷螂たちの幸福
文学+恋愛=新婚でもないのにラブラブな亀山夫婦でも理解できないトランス状態
自殺するなら人を巻き込まずに死んでほしいもんだ、と思う。飛び込み自殺とかじゃなく、こういう形でも人を巻き込んで死ぬのは本当に勘弁。
何か薫ちゃんと美和子さんがのろけてラブラブしてるのを見ると、今になると何かこう、目頭が熱くなるよねぇ……
TAXI
タコメーターについて熱く語る薫ちゃんが最大の見所。
話は複線も張ってあって意外性もあり、上手く纏まってると思うんだけど、何かいまいち印象が薄いなぁ、という感じです。ロリコンストーカーがすっげぇキモかった(褒め言葉)くらい?
裸婦は語る
えー、うん……ゴメンよく覚えてない。絵の黒子が動機でどうした、だっけ。
右京さんがすげぇキレてたなぁとか特命と捜一、もう完璧に共同部署だろうってぐらいに協力してた(伊丹曰く「利用してるだけ」らしいけど)とか、色々あるけど悪い印象があるわけでもなく、本当に空気な回だったなぁという印象です。
この胸の高鳴りを
米沢さんがギター小僧だったり、伊丹が威勢良く脅したくせに小心者で落ち込んだり、とキャラ小ネタはたくさんあったけど、事件についてはトンデモ恋愛小説でやってそうな展開だったなぁー、と。
この胸の高鳴りをぉぉぉ、と、ここのメロディだけは妙に耳に残ってるのが何かこう、いやだ。
空中の楼閣
この話と次の話で、「ゆうこりんは絶対に人情モノじゃない方が面白い」と確信した。
『deep love』始め、昨今のケータイ小説のヒットを連想させるエピもあり、美和子さんが活躍してたし、何か犯人も被害者もなんだかなぁで久々にいい意味でもやっとしたラストだしで満足です。
ゆうこりん脚本らしく、小ネタもいっぱいあったしね。尻に敷かれる薫ちゃんとか亀山美和子、略して亀子とか、前の話と合わせてトコトン世間の流行に疎い伊丹さんとか。
あの小説家の先生もいいキャラしてたし、もう1回くらい出ても面白そうだよねぇ。
正義の翼
今回の主役はハトだ!
ということで、この話はある意味ネタ回とも言える。こういうトンデモ展開からきっちりとした綺麗なラストに持っていくのが上手いと思うゆうこりん。うん、やっぱ人情モノじゃない方が面白いよ。
もうひとりの主役は大滝さん。その存在感はさすがです。欲を言えば、小野田と絡んでほしかった(CM)。
最後、大滝さんの話はいい話だったのに、鳩さんがぽっぽーくるっぽーと……
編集された殺人
おとり捜査官……じゃなかった、弁護士の武藤さん久々登場。シーズン2のベラドンナシリーズ以来でしたっけ。
事件は櫻井脚本らしく、時事ネタ(取調べの可視化)を混ぜ込みつつ、『捏造が招く悲劇』といった感じでものすごくえげつない、欝なオチを書いてくださいました。あのスナックのママ、無実で釈放されたけどあそこまで周りがめちゃくちゃになって、立ち直れるのかね……それを想像するだけで、何か胃の辺りがおもーくなるんですが……武藤さんのフォローに期待しましょう。
シーズン6の中では、この話が1番よく出来ていると思います。個人的にもものすごく印象深く、好きな話。
寝台特急カシオペア殺人事件! 上野~札幌 1200km間を走る豪華密室! 犯人はこの中にいる!!
戸田山さんはやればできる子のはずなのに。と思ったこのお話。少しダレたし3つの話の繋がりがやや無理やりだったけども、綺麗にオチたと思った。
でもまぁ、基本的には戸田山脚本らしく、散りばめられた小ネタと雰囲気を楽しむ回と解釈。特に捜一トリオの見所(小ネタ)の多さは異常。「寝るなー!!」戸田山さんは本当にキャラいじり大好きだなぁ。
序盤はトラベルミステリ風『相棒』~中盤、特命係・北海道で再び~終盤は爆弾と人情モノ。
うん……このクオリティを今年の元日SPにも出してほしかったなぁ。
ついている女
ねらわれた女
『ついてない女』、月本幸子さん再び登場。何かあまり評判のよくない回ですが、私は好きです。何だろう、幸子と春麗が心を通わせるところをもちっと丁寧に書いてやれとは思ったし、なんかどことなくしょっぱい雰囲気だったのは否定しませんけどね。スーパー右京さんで薫ちゃん空気だし。
それでも、印象的なラテン風音楽に象徴されているように、デカいスケールの話が身近な事件へと矮小化されていく展開、ノリと勢いにまかせて力技で突き進む開き直りっぷりなんかは好き。
あとは、田村さぁぁぁぁぁん!!!!! パイプが直撃した時、死んだ! と思ったけど生きていた不死身のヤクザさん。もう1回くらい見たかったかも。
マリリンを探せ
いきなりのヒロコママ、ドアップはやめよう。な。
今回のお話は犬探し……ではなく、麻薬がらみの殺人事件の悲しいお話。地味に被害者が、過去と現在含め多かった気がするんですけど何人ぐらいいましたっけ。
結局のところ、当然ですが「麻薬は誰も幸せになんかしない、関わるとみんな不幸になっちゃうよ」ってことですかねぇ。警察の麻薬撲滅キャンペーンポスターのスローガンみたいなお話でした。
まぁ、何はともあれマリリンかわいいよマリリン。でもヒロコママはかわ……い……い……?
琥珀色の殺人
何か『相棒』で酒がメインの話は櫻井脚本の割合が多い気がするんですけど、気のせいですかね。といっても、コレ含めて3つぐらいしかないけども(『殺しのカクテル』『殺人ワインセラー』とコレ)。お酒好きなんでしょうか。
ということで、その『殺人ワインセラー』でプロに褒められた味覚を持つ薫ちゃん大活躍のお話。ネタ的にも事件的にもね。
右京さんから高いウイスキーせしめたり葉巻もせしめたり、その時の感想「すっげぇうめぇ」の時の目が本当にきらっきらしてたり、亀山さんが犬と言われる所以がよくわかった気がした。
話自体は、『殺しのカクテル』のまさしくセルフパロといった感じで、好きです。三好さんも再登場。また捕まっちゃいましたけど……今度はどれくらいの刑罰を食らっちゃうんだろう?
最後、犯人さんもほのぼの笑いながら一緒にお酒飲んでましたけども、いいんですかね、アレ?
20世紀からの復讐
シーズン6の中で1番の高視聴率の割には評判の悪いこの話なんですが、粗はあるけど好きだよ、この話。全体的にこう、お芝居感と言うか白々しい感じが漂ってるみたいで。何だろうねぇ、舞台が閉じたコンビニの立てこもりだったせいもあってか、雰囲気が『イカ』の回に似た感じだと思いました。
まぁ、お芝居感漂うも何も、主な登場人物が白々しいお芝居してましたから、当然なんでしょうけどもね。
突拍子もない強引なお話を、ノリと勢いで引っ張った感じですかね。キャラの掛け合いや小ネタも多いので、そういう意味では『Wの悲喜劇』みたいでしたね。
悪女の証明
アクの強いキャラクターが出てくる回を書かせると、戸田山さんは本当に活き活きしていると思う。ストーリーよりキャラクターで魅せるタイプの脚本家さんだよなぁ、良くも悪くも。この頃のクオリティは、もう帰ってこないんですか戸田山さん……(´・ω・`)
雛子の強かな悪女っぷりを見せ付けてくれたこのお話、何かこのシーズンの他の回と比較してもすげぇ画面が青いんですけど何故ですか。これぐらいだったらまぁ、許容範囲なんだけど最近のは……うん……
そういえば久しぶりに鹿手袋さんの存在が示唆されてたけど、もう出ない……のかしらね。亀ちゃんいないし。雛子さんはもう1度くらい出てもいいと思うんだけど、今度出たらその時こそ捕まっちゃいそうだなぁ。
新・Wの悲喜劇
が……ガスマスクプレイ?
衝撃的な発言を残した米沢さんが、ある意味今回の話の主人公だったのかもしれない。
それ以外にも飛び跳ねる右京さんとかヤケに優秀な薫ちゃん(酷)とか、夢の中だけど何かすごいもん見ちゃったなぁ。
そんなモロにネタ回の今回、小ネタがぎゅっと詰め込まれていたからなのか、小劇場オールスターの皆様が心から演技を楽しんでいる感じで、見ているこちらも楽しかったです。
まさかの夢オチなんていう禁断の手段を持ってきてましたけど、そこからどんでん返しがあったからいいか。最後も夫婦の仲の難しさなどの描写もありで、「『相棒』のネタ回ってのはこう書くんだよ!」と生みの親に見せられた感じです。ノリノリの輿水さんが書くと、こういう面白い話ができるのになぁ。
白い声
監察医制度の不備についてを問うお話。何とも苦い結末になりましたが……
やっぱり被害者のお父さんは、亀ちゃんの言葉で死を決意しちゃったんだなぁ……あそこで漏らさなければ、お父さんは死なないで済んだかもしれない。何で言っちゃったんだよ、亀ちゃん。
しかしその一方で、情担当の亀ちゃんが存在感を出していたのもこの話。熊沢刑事に対しての言葉とかね。なので嫌いにはなれないんだけど……検死官不足問題と絡めて綺麗に纏めてはいるものの、主題であるそれを描くことが先走りすぎて、やや物語としての整合性を失っているかもなぁという印象です。狙ったであろうところでも、そうではないだろうところでも、何とももやっとするお話。
黙示録
「杉下の正義は時として暴走するよ」
「知らなかったの? 相棒なのにねぇ」
何故このフラグを活かさなかったと積もる愚痴はさておき(さておきたくはないけども、長くなるし)、『複眼の法廷』から三雲判事が再登場。
事件自体も、冤罪とそれを巡る『黙示録』とか色々ありで、ものすごく重たい雰囲気。『相棒』ブルーには否定的な私ですが、この話にはピッタリだったなぁと思ったり。
シーズン6はあまり評判よくないけど、初回とこの最終回だけでも見る価値はあると思う。というか、私はシーズン6は特段嫌いじゃないです……薫ちゃん空気化は残念ですけど、それ以外の雰囲気は結構好きだなぁ。だから批判されてるのを見ると悲しい(´・ω・`)
それだけに、やっぱり『杉下右京の正義の暴走』フラグはキッチリ回収していただきたかったなぁと思う次第です。シーズン7の『最後の砦』がそれなのかもしれないけど、やっぱさ、『相棒』の本当の最終回あたりでキッチリ決着つけてほしかったなって思うじゃん。
今の状況から見るに……『正義の暴走』とか、描きそうには見えないもんなぁ。
というわけで、「『相棒』の劣化はシーズン6から始まっていた!」とかいう説が某2ちゃんねるではありますけど、私はこのシーズン、好きです。
関係ないけど、このシーズンぐらいからやたらオサレなタイトル増えましたよね。今までとどう違うんだと言われれば、オサレとしか言いようがないのですが……『20世紀からの復讐』とか、タイトルはすげぇカッコいいのに中身は三文芝居だし。