【新・科捜研の女’05】 だらっと感想 完全版

科捜研の女
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ということで、再放送見たので加筆修正いたしました。ものすごいことになってますが、それでもよろしければどうぞ><


ページ内リンクです。サブタイくっつけるとすごいことになったので話数で。わかりづらかったらゴメンなさい。

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file.1 疑惑の女刑事! 誤射それとも殺人? それは18年前の夏の夜に起こった! 京都~信楽高原を結ぶ殺意の点と線

面白かった!
最初は銃の弾道と2人の刑事、麻薬の密売人を巡る警察組織モノ? と思わせておきながら、後半は2時間サスペンスの世界へ。この落差が結構好きだったりします。実際上手くまとまったかなー、と。
もちろん色々ツッコミどころもあったりするんだけど、「戸田山さんはやればできる子」と確信した。偉そうでごめんなさい。こっそり「実は戸田山さんはネタ回しか書けないんじゃないか」とか思っててごめんなさい。
で、銃弾の軌道がキーになるこのお話、08年SPとよく似ているなと(いや、こっちが先なんですけども)。こちらは『2時間サスペンス要素を混ぜるとどうなるのか?』、あちらは『トコトン銃弾の軌道にこだわり硬派にいってみるとどうなるか?』って感じだなぁ。SPだったら、個人的にはこの2つが双璧。
最近の戸田山さん(『相棒』の『錯覚の殺人』とか劇場版とか)は微妙ですけど、もしこのクオリティを出してくれるなら、来年元日の『相棒』SPも大丈夫……ですよね? 少なくとも『カシオペア』レベルは望めますよね? と、これはまぁ関係ない呟き。

◆事件解決して朝帰りすると、マリコの父さん(現所長)の伊知郎さんが唐突に登場。
しかしマリコママといい父さんといい、いくら家族といえど勝手に娘の家にあがりこむのはどうかと。マリコさんも仕事とあらば、ずかずかとどこへでも入っていくし、ああ、これは遺伝だなと思った。
そんな濃い登場をかましてくれた父さんですが、今回の話では「科学に必要なのは、あらゆる視点から物事を見ようとする意思だ」「科学は嘘をつかない」などの名言をしたものの、事件捜査には全く関わりなし。なんというかこんなすっとぼけた父さんに、あんな重たい過去があるなんて誰が予想したんだ当時。ラスト、所長として現れてマリコさんにものすごい顔されてましたけど。
宮前所長はこの話でフェードアウト。事件捜査の面では活躍していたものの、本当に最後まで『重大発表』をさせてもらえてなくて可哀想……でもないか。超・栄転しちゃったし。

◆マリコさんが自分のことを「37歳」って言ってるんですけど、今手元にある『月刊ドラマ』の設定のところには、今年のシーズンでマリコさんは38歳なんだそうで。
旧3では34歳、旧4では35歳とか言ってたんですけど、いつの間にかサザエさん時空に突入したか、歳の取り方が捩れているかどっちなんだろう。どうでもいいですかそうですか。
そんなことより意外だったのが、何かマリコさんおとなしい。いや、実際はいつもどおりむちゃくちゃやってはいるものの、なんていうか事件自体が硬めだったせいもあるんだろうけど、あまりはっちゃけてなくて櫻井脚本でのマリコさんぽかったのが意外。
なんだよ戸田山さん、こういうマリコさんも書けるんじゃん! なら右京さんも、あまりはっちゃけさせないでほしいなぁ……

◆そのマリコさんのキャラ設定が、「これでもか!」と強調されていたのもこの話。キャラいじり得意だもんなぁ、戸田山さん。
父さんには何度も「一人身で」とか「一人で」とか言われるし、彼女持ちで高級レストランなんかにデート行っちゃうリア充・乾くんには気を使われるし。「何で黙るのかな」
そういや序盤、久崎さんと出会った後の検死解剖でマリコさんは土門さんにちくちくと厭味言ってましたけども、アレは米倉さんが囃し立てた通り美人さんに嫉妬してんのか、それとも徹夜明けに呼び出され、自分が見つけた証拠品かっさらわれた上、向こうに土門さんが味方したからイラっときたのかどっちだ。おそらくは半々、ってとこでしょうが。
まぁ、それといいパトカーの中でよりかかって無防備に眠っちゃうことといい、戸田山は狙いすぎなんだよ大好きだこの野郎

◆で、この新2でもキャラ設定が色々マイナーチェンジ。土門さんがスーツになってます。当然ながら(?)、特に説明ないね。アメちゃん時代も嫌いじゃなかったんだけどなぁ。地味にこの話では、マリコさんを「アンタ」呼ばわりしていて、「ああそういや、アメちゃん時代は『アンタ』って呼んでたなぁ」と懐かしくなったり。
そして僅か3話でフェードアウトした谷口くん。後の『相棒』では伊丹に「馬鹿野郎」呼ばわりされてましたけど、こちらでは愛すべき馬鹿という感じでしたねぇ。好きだったのに(´・ω・`) ポジション的にも、視聴者目線というか科学用語やなんかに「それなんですか?」と聞ける貴重な一般人ポジだっただけに、惜しい。

◆光子さん、産休中。『I’ll be back!』の写真は、スタッフや中の人々の信頼関係、気遣いが見える1コマ。
そして光子さんの代わりに美貴ちゃんが京都府警から出向してくることに。一言で状況説明済まされてるー!! 新3初回ではいきなり本格的に科捜研の人になってるしで……いや別にいいですけども。
その美貴ちゃん、この頃はマリコさんに仕事をまかされるとすごく嬉しそうです。何か仲のいい姉妹みたいなノリ。後々科捜研入りしてるところから見ても、元々科学捜査に興味があったのかなぁ。新4最終回では、「この仕事に誇りを持ってます!」って言ってたし。
で、科捜研に入ったら……あそこまでコキ使われることになるとは思ってなかったろうに。

◆今回のキーキャラ、ついてない女久崎刑事。
まぁ中の人繋がりってワケじゃないけど、18年前の過ちに捕らわれ振り回され、自分がどうなろうとも憧れの人を守ろう、と思ったが故に暴走してしまうという、ついてないといえばついてないよなぁこの人、と思わされるキャラでした。あっちとはベクトルの違う不幸っぷりですけど。
内容には関係ないけど、鈴木杏樹の髪型に、ものすごい違和感を覚えたのは私だけだろうか。なんつーか……変。

◆序盤~中盤は、「あれコレなんて櫻井脚本?」と思わせられる展開でした。事実がハッキリしない段階での警察発表や監察官登場など、vs.警察組織モノ!? と心躍ったのは私だけじゃないはず。
しかしさすがにシリーズ初回にそんな重たい話やらないだろう、なんて身も蓋もないこと思ってたら、確かにその通りでほっとしたと同時に肩透かしも食らいました。わがままですね。
でも佐久間刑事部長は、基本的にあの問題児コンビをちゃんと信頼してるんだなぁ。だからあんな無茶振りをするわけで。しかし1回無茶振りしたからか、それが後々何倍にもなって返ってくるとは思わなかっただろうなぁ……

◆中盤~終盤は、「あれコレなんて土ワイ?」な展開へ。再放送組だからカットされてるのかもわからないけど、18年前への事件の繋がりとか死体発見の強引さ、真犯人のくだりはどうにかならなかったのかなぁ、とここはちょっと不満。
結局、麻薬の密売人になってしまったかつての仲間に情報を流していたのは、今回撃たれた組織犯罪対策課・角田警部だった。序盤に殺されていた川添を殺したのも彼。角田警部は18年前に犯した過ちと、彼らに捜査情報を流していたことを清算するため、薬師寺を射殺した後自分も殺せと久崎に伝えていた。
しかし憧れの人を殺すことなどできない久崎刑事が、角田を薬師寺から守ろうとして撃った銃弾に、角田自身が飛び込んだというのが今回の真相。
しかもマリコさんたちが捜査しに来たことにビビったのか、18年前の真犯人・金は盗むわロリコンだわと救いようのないバカ息子の父親が自首してきたことにより、どうしようもない後味の悪さが残ってしまったのでした。本当、久崎刑事の言うとおり、「もっと早くにわかっていたら」、きっと違う結果になったんでしょうなぁ。

結局、どんなに強く生きようとしていても、「人はひとりじゃ生きていけないんだよ」ってことですな。


file.2 vs文化財Gメンの女! 二つの凶器に潜む血の涙の秘密

京都枠・櫻井脚本職人モノ。プライドが高く、自分の仕事に誇りを持つ者が、それに溺れて墓穴を掘るという王道展開。
「文化財が大切ですか。人の命よりも」という台詞に全てが集約されているこの話、いつぞやの『副署長』とダブるなぁ、ってアレも櫻井脚本だったか。

◆マリコvs.佳子ちゃん……ではなく、文化財Gメンの麻生さん。
似た者同士だからこそ、お互い一歩も譲らずの戦いを繰り広げる。直前の「口出しするな、これは自分の仕事」と言い合う問題児コンビのやり取りからも明白ですね。そこを的確に見抜いてた刑事部長は、慧眼の持ち主。

◆自信満々なだけあり、重要文化財相手に様々な鑑定で真実をあぶり出す科捜研と文化財についてアレコレ、がメイン。
文化財Gメンや贋作、『古色付け』、『炭素年代測定法』、『年輪年代法』などなど、色々「へー」といえるプチトリビアが満載。
科捜研で働き始めて興味津々なのか、美貴ちゃんがやたらメモ魔だった。

◆美術品を愛する麻生に、それを凶器に使って殺人が出来るのかと言うマリコへの土門の言葉、「人は追い詰められれば、自分さえ裏切る」――ん、聞き覚えがある。『相棒』の『琥珀色の殺人』だっけ。アレも所謂職人モノだったし、櫻井脚本職人モノの裏テーマみたいなものなのかしら。

◆いくら証拠とはいえ、観音様にあんなにぶしゃぶしゃとルミノール試薬ぶっかけていいのかね。重要文化財との扱いの差が酷い。
ルミノール反応によって浮かび上がる涙は綺麗でした。

「紅茶は嘘つかない」と名言を残した日野さん、贋作を作った仏師にガチ切れ。徹夜明けの苛立ちでやさぐれてたのもあったんだろうが、文書鑑定担当としては文字や言葉にこだわりがあるんだろうか。

◆凶器が隠された寺の住職、素晴らしいまでの権威主義ですか。警察手帳を見た途端に態度変えやがった。
土門さんは凶器発見のために「令状取ります」とハッタリをかまし、マリコさんは大丈夫なのかと尋ねるが「大問題になるな。その時は一緒にクビになってやるさ」
腹をくくるのはいいけども、それは間違った覚悟です。見つかってよかったね。

◆凶器に血液と、血液指紋が残っていたことからわかった真実
揉み合う内に本物の仏像ではぐれ殴り→はずみで観音様に衝突、はぐれ死→飛び散った血で観音様にはぐれ涙(血痕)
住職は贋物を作ってまで仏像による金儲けを企んでいた。要するに似た者親子、住職は息子よりタチが悪かった、と。だからこそ佳子ちゃん……ではなく、麻生さんにぶん殴られたわけです。そりゃあ仏像も血の涙を流すわけだ。仏だなんだと大切に扱ってはみても、結局は皆、自分の欲で動いてるだけだったもんなぁ。
麻生さん、めちゃくちゃ混乱していたのか、手袋を意味なく外したりして墓穴掘ってました。
「きっと神様は……いいえ、仏様は見ているんですね」
しかし本当にあの息子に任せて平気なのかな。なんだかんだで売り飛ばしそう、とか思っちゃう私は心が貧しい人間。

文化財の扱いとか贋作についてとか、凶器に関してとか、色々ツッコミどころあったなぁ。ド素人の私でもわかるような。
ドラマのそういう点にツッコむのは野暮とわかりつつ、もう少しこだわってほしかったなぁとも思ったり。
多分、仏像オタクの母がこの話を見たらガチ切れしそうだ、なんてごく個人的なことが感想のまとめってのも何ですが。


file.3 奇妙な遺言状! 猫屋敷DNA殺人事件

ぬこスペシャル。猫の演技力に乾杯!
何か「いい話だなー」、でまとまってる話。榊親子や猫に絡めて、被害者親子の絆を上手く書いているなぁ、でもイマイチ猫関連のドタバタ以外の印象が薄いなぁという。息子と娘の性格がアレなのはガチだし、結局猫は引き取られてめでたしめでたしと人情オチっぽく綺麗にまとまっていましたけども、遺言状にあんなこと書かれたら私も「はぁ?」と思うだろうなぁ。周りの事情をなーんも考えていないわけですし。うんゴメン、最後まで本筋には入り込めなかったよ。
個人的に今回のメインだった猫と愉快な科捜研のコントは面白かった。被害者宅への不法侵入を真っ先に疑われ、同じことを言う問題児コンビとか刑事部長の目の前で暴走する似た者親子とか、何故か網で捕獲しようとしていたりとか猫に引っ掻かれたりとか。今回のノリは、全体的に旧時代っぽかった。
この頃は、仲はいいけどまだぎくしゃくしている榊親子、そのせいで2話では周りに気を使わせてました。この頃から、8話への伏線は張ってあったんだな。「昔より、今を相手にしたくなったのかな」って台詞は、8話見た後に聞くと重たい。で、ラストとうとう皆の前で「マーちゃん」呼び。
事件の真相は相変わらずの唐突な犯人に定評のある櫻井脚本。「遠くの家族より、近くの他人」を真っ向から否定してきたわけですけども、これはこういう話を見慣れていると、「ああやっぱり」と思ってしまうという。それにしてもこの犯人のリアルなDQNさはなんか嫌だ。抗議するのはともかく、猫蹴っ飛ばしておばあさん突き飛ばすのはなんだかなぁ。
今回レギュラーの中で1番被害にあっていたのは、徹夜でコキ使われ、猫に2回も引っ掻かれ、マリコさんに「(日野さんの手当てより)事件の目撃者が先」と言い放たれて猫化していた日野さんということでよろしいか。


file.4 vs謎の美人気象予報士! ずらされた死亡時刻

橋本監督は遊びすぎだと思うんだ。大好きです。
まぁ、これもまた基本的に事件ではなく、散りばめられた光る演出や洒落た台詞を楽しむ回と解釈。特に貿易会社社長と谷口くんのところはワケわからなさすぎて、異空間化してた。
うん、気象予報士の悲哀とか先物取引云々とかもし自分が犯人だったら、殺したくなるくらい鬱陶しいだろうなぁコイツらって感じの問題児コンビとか、お天気キャスター同士の戦いとかもメインなんでしょうけども。
事件の真相は『冷蔵庫の原理』、しかしそれを利用して意図的に死亡推定時刻をズラしたというのは「んなバナナ」って感じだし、風でぶっ飛ばされたのに証拠がたまたま被害者の身体に付着してたってのはどうかなー。「お天道様はみんな見てた」ってことなんですかねぇ。
今回のMVP:谷口くんがぁぁぁ! 「ハイキングですかね」「なるほど……さっぱりわかんねぇや」とかものすごい体勢でコケたりとか、眼鏡発見したときの輝きっぷりとか。アホの子でいいキャラしてたのに、何でリストラされたん?(´;ω;`) でも今回、手錠かけるのを譲ってもらえたことを筆頭に小ネタも多かったし、実質今回は谷口くんSPだったしいい……のか?
そして今後の代役であるイケメン刑事・木佐貫君登場。イケメンなのにズレてて笑える登場をしてくれた彼は谷口くんと張り合ってましたけども、決着はつかず。そういや唯一シーズンまたいで登場してた土門さんの相棒なのに、新4から出なくなったなぁ。どこも経費削減ですかね、わかりません。
「そんなの決まってるでしょ!」「決まってませんよね?」「決まってるよ」「あ、決まってんだぁ……」
というわけで、山の中に吹っ飛ばされた眼鏡を探せと周りに無茶振りをかます問題児コンビ。確かに日野さんの言う通り、吹っ飛ばされたのがコンタクトでも探せって言いかねない。……そうなったときの日野さんの反応が見てみたいもんだ。
ラストのCG丸出しの虹そのものはともかく、土門さんとマリコさんのやり取りにきゅん!ってしちゃったのは私だけじゃないと信じたい。アレですよね、素直に教えてもいいけど、何となく意地悪したくなっちゃったんですよね。
予報士の現状みたいな「へー、なるほど!」というプチトリビアはともかく、夕方の虹云々は小学生レベルの理科の問題ですよ、土門さん。先物取引については知ってるのに、科学知識はからっきしな土門さん。結局マリコさんには教えてもらえたのかしら。


file.5 魅惑の殺人マジック! 密室の転落死体

戸田山脚本+橋本監督=ネタ回
というわけでもないんでしょうけど、トリックは途中でわかっちゃう上ベタベタ、オチも無理やりな人情オチっぽくてなんだかなぁだし、見所は演出とマリコさんの暴走だと思うこの話。特に演出なんぞ、細かいの含めて逐一拾ってたらキリがないくらい。全体的にテンションが吹っ飛んでた回だなぁ。

◆最初のマジックショーのBGMが……10代後半~20代前半なら聞いたことある、あの大人気アニメ・愛と正義の! セーラー服美少女戦士!! だった件。東映繋がりかっー!! 猫も杓子もセラムンだった時代に生まれた者として言わせていただくと、アレはR劇場版からだと思うんですがどうでしょう。あ、どうでもいいですかそうですね。

◆マジックを見たことがないせいか、マジックについてはからっきしなマリコさん。クロースアップ・マジックに対して「私の人生にかけて」とかムキになったり、美貴ちゃんが見抜けたマジックのタネがわからなかったり。何この人。可愛い。

◆榊家のルール=新たな鑑定依頼+ゴミ出しと洗濯はバーターできる、らしい。洗濯のランクが高い。

◆乾くんに彼女の名前=「さやか」。後ろの人形も頭抱えてるし、このペースでコキ使われてるところからすると、これはフラれたな。

◆英のファンであることにつけこまれ、体よく奢らされる佐久間刑事部長。こんな風に何だかんだで甘いから、この後、この問題児コンビに何度も無茶振りをされるわけですが。

意図が全く分からない、プールサイドの水着美女と花火

◆いつもよりテンションが高くKYさが3割増し、旧時代っぽい暴走をかますマリコさん。このノリはモロに戸田山脚本だなぁ。途中、マジック道具をやたら買い込んでましたけど、あれ経費で落としたんだろうか。光子さん復帰後、キレられたんじゃねコレ。

◆あれ、今回土門さん何してたっけ。

◆戸田山脚本だと、マリコさんのテンションが高くなる・職人倒叙モノ(vs.犯人モノ)が多い・犯人の元へ乗り込む・父さんがダメな子になる・何故かドレスアップする・やたら金のかかる女になるってのも特徴か。


file.6 動き出した15年前の誘拐犯! 双子姉妹のDNA鑑定

親を取られたくない。なんてことを口に出して言うのは恥ずかしいし、相手が悪いわけじゃないとわかっている。すぐに納得はいかないけど、血はやっぱり何より濃い絆なのかもしれない。そんなお話。
ここまでベタベタにやられると、ツッコむほうが最早野暮です。

◆初っ端から乾くん、彼女とのデートを断る羽目に。このペースで断ってたら本当にフラれてそうだなぁ、可哀相に。
他にもビデオから犯人の場所を特定したりと、今回は活躍していた乾くん。だからこそ余計にデートの件がかわいそうです(´・ω・`)

◆「誘拐された姉が見つかれば、お母さんは私に見向きもしなくなるかもしれない」
そんな幼くも複雑な嫉妬が原因で、最初は毛髪の提供を拒む美菜ちゃんと、誘拐被害者・舞ちゃんの心の交流が今回のメイン。
毛髪の提供を1度は承諾するものの、すぐさま偽物と見破り美菜ちゃんを引っ掛けるマリコさんパねぇッス。しかし「やるわね、オバサン」呼ばわりされ凍りつくマリコさん。高校生からすると30代はオバサンですよ
そんな、ひねくれてはいても子どもらしい一面も持つ美菜ちゃんと仲良くなっちゃうマリコパパ。jk好きの男性からすればうらやまけしからん光景ですね。はたから見ると、まるで援交……

イケメン刑事、木佐貫くん。女子高生に囲まれて写メ撮られまくり。
そうかこれ05年だから、もう普通に女子高生が携帯電話持ってるんだ。
去り際に「バイバイ」なんて手を振ったり、何か手馴れてるよこの男。学生時代もモテモテだったんでしょうなぁ。

◆とあるホテルから発見された不審死体が、何と15年前の誘拐犯と同じ筆跡だったということで事態は急転。
舞ちゃんは白血病を患い、一卵性の双子である美菜ちゃんの骨髄液を提供してもらうため、15年ぶりに被害者と接触。その時誘拐の片棒を担いじゃった病院の院長先生が、自らの保身のために彼女を殺しちゃいましたというのが事の真相。
証拠も少ないし院長先生を追い詰められるか? というところは、「こんな時間に釣りですか」とばかりにマリコさんの得意技でもある釣り……というか引っ掛けで物証のところまでご案内させ、「人と人が接触すれば、必ずその証拠が残る」という犯罪捜査学の基本、『ロカールの法則』により自白を引き出しました、というオチでしたとさ。

◆ラスト、犯人からのビデオに映っていた舞ちゃんに、自分と同じクセを見出した美菜ちゃんが、舞ちゃんに会うことを決意。実際に対面し、理屈ではない血の繋がりを感じ取ったのか、骨髄液を提供することを決心してめでたしめでたし、というお話でした。

最初にも言いましたけど、ここまでベタベタにやられるとツッコむ方が野暮ですな。
ということで、ひじきをツマミ食いしたことで自ら、『ロカールの法則』の正しさを証明しちゃったマリコパパで締めなのでしたとさ。


file.7 秘密のキスマーク! 祇園祭に渦巻く殺意

舞妓スペシャル。全体的に所長が残念な回でした。
……で、終わらせてもいいくらい今回の事件はその2つに集約されるなー、と。事件もベッタベタだし。いや全然構いませんけどね、好きだし。

「刑事部長にお願いがあります」困った時の佐久間刑事部長頼み。今回はお茶屋代、科捜研全員分を奢らされたんだろうなぁ。
そんな刑事部長の奢りで、タナボタの科捜研の面々。乾くんは彼女持ちのくせして、ものすごく楽しんでましたね。そして妻子持ちの所長も。そのせいで舞妓さんに魅了され、『舞妓パブ・どすえ』で遊びキスマークまでつけられ、父親としての威信が地に落ちてしまう所長。そんな愛しいほどのダメな子っぷりを見せてくれた父さんだからこそ、次の話が活きてたんだろうなぁ。

◆クセ者の「おかあさん」に、ちょっと圧倒されてるマリコさん。後のシーズンで「愛想なし」とか言われてる彼女、基本的に大真面目に変人なので「粋」とは無縁でもおかしくないなぁと思ったり。どう考えても父さんの趣味なのに、大真面目に芸妓さんの格好して潜入を図ってるし。そんなマリコさん、女将さんには「アブラムシ」とか「えづくろしい」とか散々なこと言われつつ、気にいられていました。何となくわかる、大真面目にバカをやられると愛しくなるんだよね。

◆酒に目がなく、こだわりを見せる日野さん。甘いものも酒もいけるって、そりゃあ太る。

女を襲うときに、傍に鈍器を置いてはいけません。それは死亡フラグです。――まぁ、そもそも女を襲ったらいけませんってお話なんだけども。犯行回想をわざわざ2種類用意したり、手が込んでるなぁー。

◆あれそういえば、今回も土門さん何してたっけ。マリコさんの芸妓姿見て「(えづくろしいの意味は)自分で調べろ」と、いつぞやの軽い意趣返しとしか思えない厭味を言ったりしてましたけど、どこか影が薄かったのは脚本の問題か中の人の事情かどっちだ。
ちなみに「えづくろしい」=『下品な、派手な、年甲斐のない』という意味の京言葉。意味はわからずとも、どう聞いても流れからして「似合ってる」って言葉じゃないことはわかるだろうに、ポジティブシンキングにも程がありますよマリコさん。

最初も書いたけど、事件自体は特に意外性もなくベタでしたねぇ。5話と同じく、キャラのノリと勢いで押し切った感じ。そう思って改めて見ると、上記5話の感想で挙げた、『科捜研』における戸田山脚本のテンプレを全て満たしている件。うん、このノリはほしい。やっぱり復帰しないかなぁ、戸田山さん。


file.8 15年前の鑑定ミス!? マリコの父が殺人犯

所長フィーチャー回。キャラフィーチャー回としてだけじゃなく、新2の中ではこれが1番好きだなぁ。夫婦愛・遺跡鑑定について・DNAベータベースあれこれとか色々詰まった濃ゆい回であり、珍しく後味が悪い回でもあります。何ともやりきれない話ながら爽やかに終わっているのも印象的。個人的には久々にマリコママが出て満足しました。彼女が活躍する話のクオリティの高さは異常。

◆初っ端から喧嘩して離婚寸前までいっちゃうけども、何だかんだで固い絆で結ばれている榊夫妻。父さんの危機に、マリコママは横浜からすっ飛んできちゃうし。
「あなたぐらい、私が食べさせてあげるわよ!」、『相棒』でも美和子が言ってた台詞ですけど微妙にニュアンスは違うんですよね。あっちは薫ちゃんの背中を押す感じ。こちらの方は、所長の肩の荷を降ろさせてあげるって感じ。どっちのニュアンスも好きだなぁ、絆の固さがよくわかる。
ということで、今回のヒント係はマリコママでした。「甘いのよ、夫婦は。妻はここぞというとき、夫のためになんでもできるのよ」とナチュラルにノロけたり、ラブラブですねー。

◆昔の悪夢を見たり「父さんは殺人犯も同然」「警察の仕事も遺跡の鑑定も、何もかも辞めていいかな」なんて言ったり、精神的に追い込まれて今回はシリアスな父さん。今までが今までなので、余計そのシリアスさが際立って見えましたね。その後も死んだ旧友絡みの事件なので、マンションの小さな公園を掘り起こしたり辞表提出したり、マリコさんのような暴走してました。
そんな父の姿を目の当たりにして戸惑うマリコさんは、「私はずっと、父さんの背中を見て育ってきた」と本人に言えてしまったり、最初から最後まで父さんを信じていたり、自覚ある明るいファザコンのよう。初回では「反面教師って知ってる?」とか言ってたのに。
……そうか、マリコさんはツンデレか。

◆今では作中、当たり前のように使うDNAデータベースですが、この頃できたんですねぇ。三度、困った時の刑事部長頼み。データがヒットしたときの土門さんが、何かちょっとはしゃいでたのは何。

◆榊夫婦、小山内夫婦、須川夫婦。それぞれ違う3組の夫婦の「愛」の描写がもうやりきれねぇ……特に小山内夫婦の、「励ましたつもりが最後の追い込みに」っていうのが切なすぎてもう。結果的に教授は捏造なんかしていない上に殺されていたわけですけども、自殺にせよ他殺にせよ、最後まで信じてあげられなかったと自らを責める奥さんにとっては、何ともやりきれない話になっちまったんだなぁ……

◆自らの鑑定ミス(実は違うんだけども)を突きつけられ、落ち込む所長を追おうとするマリコさんを止める土門さんがカッコよかったよ。

◆事件の真相は、大和石捏造を巡る事件は今回の被害者と真犯人がグルだった、被害者は口封じのために殺されたという相変わらずの唐突な(ry)
主題はそこじゃないので、全然構いません。

◆ラストのやり取り、あれはマリコさんが夕飯作る→皆揃って顔をしかめる5秒前という解釈でよろしいか。


file.9 どうするマリコ! 灼熱50度の監禁状態

新2の異色ネタ回であり、密室舞台劇調であり、小日向祭であり、窓の破片が銀紙だったり不意にフロントガラスに水かけられたりとか色々、変わったカメラワーク・演出が目立った相変わらず橋本監督がはっちゃけてた回。5話と同じく、逐一拾ってたらキリがないくらいです。
とりあえず徹底的に追い込まれる2人と、何とかマリコさんを探し出そうと躍起になる科捜研+刑事2人。「姫抱っこ美味しいです」で終わらせてもいいけど、それだとあまりになんなので。

◆今回のキーワード:「たいした女だな」――確かに、腕負傷したり3日間も閉じ込められたり脱水症状起こしたりしながらも生き延びる、あの精神的にも肉体的にもタフな様を見せられると、そう言いたくなるのもよくわかります。

◆谷口くんきたぁぁぁぁぁぁ でも、特に活躍は(ry)

◆何か運命とかの類の悪戯で倉庫に閉じ込められてしまう2人。序盤から中盤までの密室舞台劇な楠見さんとマリコさんのやり取りは、コントとして十分成立するレベル。真相を知ると、ますます笑えてくるのは仕様ですかね。

◆「(刑事である)こっちより先に、桐島の行方がわかってたまるか」→現状はそれよりもっとヤバかった

◆科学者っていっても普通自分の専門外のことには疎いんじゃないかと思うんだけど、マリコさんは即席で爆弾作ったり電話線とボルトで電話かけたり基本的にオールマイティだよねと思った。父さんも博識だし。

◆ふとしたボロを出したことから、一緒にいた男が今回の事件の犯人であることを突き止めるマリコさん。しかし、銃口向けられてるのに「あなたが犯人です」なんて言っちゃうマリコさん、「頭いいな……でもバカだ」はその通りだと思った。暑さで頭やられちゃってるのか、ただ単にバカ正直なのかどっちだと思ったけど、終盤ハッタリかましきれなかったところからしたら後者だろうなぁ。

「ベルト外して」が違う意味に聞こえちゃってゴメンなさいすみません本当にごめんなさい。

土門さん、アメちゃん刑事時代に戻る。物に八つ当たりしてたし、情報を得るためとはいえ街を駆け回ってチンピラを片っ端から殴り飛ばしてました。とばっちりカワイソス(´・ω・`) あの分じゃ捕まった楠見さん、取調べ中にぶん殴られてるんじゃないかね。
全体的に必死でしたね、今回の土門さんは。と思うのは、萌え視点に限らないよね?

◆今回の犯人、楠見さん。
今回の被害者のひとりである彼の奥さんは借金取りである桐島と浮気、その現場に出くわしてしまい練炭自殺に見せかけて殺そうとする。が、死んだのは奥さんのみで桐島は助かってしまう。で、その後、工場で改めて桐島を撃ち殺したらマリコさんに遭遇、警察呼ばれちゃ困ると引き止めたら閉じ込められ、猿芝居を続けるも見破られる。
逆ギレして殺そうとしたら自分も死にかけ、脱出できないので自暴自棄になっていたところマリコさんに説得され改心、したかと思えば最後、警察に捕まるのは御免だとばかりにマリコさんを殺そうとするも、すんでのところで駆けつけた土門さんたちに逮捕される。
と、最後の最後までどうしようもない、不幸スパイラルのドツボにハマってた人でした。だからなのか、土門さんの彼に対する扱いが、「はい、邪魔ー」といわんばかりに跳ね除けられてて散々だったよ。
まさしく、「あなたは自分から不幸になってるのよ」 耳が痛い……のは何故なんだぜ。

◆駆けつけるレギュラーメンバーの必死さが可愛い。……あれ、解剖医の米倉さんはどうしてここに?
そして来た姫抱っこぉぉぉぉぉぉ
「ありがとう、父さん……」「父さんじゃねーぞ」ひょほぉぉぉぉぉぉぉ
今回はこれを叫びたいがためにここまで長々書きました。っつか前にも書いたけど、2人の体格差が個人的にすっげぇツボ。だが現実的なことをいってしまえば、救急車待機してるんだし担架持ってきてやれと。いや萌え的にはこれで全然OKなんですけども。

今回の話の結論:マリコさんはたいした女。みんなマリコさんが大好き。


Last file 謎の記憶喪失男が嵐山に現る!!

◆初っ端から土門さんにご飯をたかろうとするマリコさん。何かマリコさんはしょっちゅう土門さんにたかろうとしてるが、給料は科捜研主任>巡査部長 なんじゃないかと思うんですがマリコさん酷い酷すぎる。

◆嵐山の中で記憶喪失の男を拾った翌日、その近くで死体発見。しかも男性のものと思われる靴まで発見され、彼は最重要参考人に。
で、その彼につけたとりあえずのあだ名→「嵐山男」 今年の7話で見せたネーミングセンスは、この頃から変わっていないようです。いつの間にか公式な呼び名になってしまっていましたが。

◆記憶喪失なので任意取調べの段階、しかも身元がわからないので警察が身元を保護することに。その間、『嵐山男』の世話をすることになった美貴ちゃんに土門さんが一言、「殺人犯かもしれないんだ、惚れるなよ」――今となっては、土門兄妹のやり取りもあまりなくなっちゃたねぇ。寂しい限りだ。

◆記憶を失うとこうなるのかはともかく、『嵐山男』が何かやたら不気味だった件。いきなりフリーハンドでプロ並の絵を描いたり、記憶取り戻すまでは全然喋らんし、家に異様な執着を見せたりで。

今回の所長
素敵なネーミングセンスを見せてくれたり、何かいいこと言って「マリコ」と名づけた理由を忘れたことをごまかしたり、「『嵐山男』は未来からやってきた」説を打ち立てたり、余計ややこしくなる現状説明をしてみたり、凶器候補の中にとあるものを「念のため」と紛れ込ませたり。
やっぱり基本的に、この人はボケキャラなのか。

◆わざわざ東京まで向かい、様々な手がかりを元についに男性の身元を突き止めた時のマリコさんと日野さんのテンションに噴いた。何故抱き合う。そりゃあ不審人物扱いされるわ。
しかし日野さん、無事に家族の元に立ち寄れたのかしら。家族へ渡すはずだったお土産、食べてたし。

◆光子さんケィムバーック!! で、復帰早々赤ちゃんで科捜研の面々を癒し、早速ヒントをくれる光子さんはサブキャラの鑑。本当に惜しい方を亡くしました。

◆被害者の柴田さんは偽者で奥さんの元カレ→本物は『嵐山男』
奥さんが偽証したのは、本物の夫を捨てて元カレの元へ行ったから。その彼はサラ金のブラックリストに載っていたから、偽者に柴田の名を名乗らせる。
それがキッカケのイザコザで、奥さんは偽者を殺害。それを目撃しちゃった『嵐山男』→「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ(ry)」で、記憶喪失に。後に脳指紋検査がキッカケで記憶が蘇り、奥さんを庇おうとするもその頃にはマリコさんたちも真相に辿り着いていました、という。
真相解明シーンでの、奥さんの滑舌の悪さは異常……萎えるわ。

◆無事事件解決した後、光子さん復帰のお祝いをする……はずだったのが、事件発生によりお開きに。
遺憾なく親バカっぷりを発揮していた所長・「ほーらパパですよー」と赤ちゃんを押し付けられかけている木佐貫くん・子どもがほしいマリコさんに土門さんをレンタルしそうな美貴ちゃん。しかし、本人たちにその気配は(ry)
で、ラストは戦隊モノっぽく一列に並んで終わり。そうか、今年の科捜研が最終回っぽくなかったのは、メインテーマがかからなかったこともあるのかとそんなことを思った。

新4の脳指紋の話は、ほぼこの話の焼き直しみたいなもんなんだなぁと思った。あっちを書いたのはゆうこりんでしたけども。
で、やっぱ雰囲気はこの頃(新2~3くらい)が好きだなぁ。コミカルとシリアスのバランスがちょうどよかったと思うし。


【以下個人的まとめ】

◆主題歌・島谷ひとみ。CDで聞くと地味だなぁ、と思ってたんだけど、EDとして聞くと結構しみじみできていい感じ。
もちろんCDの方もいい曲ですよ、と宣伝しておく。

◆この頃(新2、新3)辺りが1番、キャラも雰囲気も事件も、ついでに言うなら中の人たちの見た目も、バランス取れてて好きだなぁ。みんな、この頃からするとやっぱり老けた……げふんがふん。

◆谷口くんリストラは本当に残念でした。事情は知らないけど、中の人の都合? ああいうアホの子がひとりいるだけで、結構雰囲気が変わるものだと再確認。

◆このシーズンに、『相棒』とも共通する櫻井さんと戸田山さんのパターンを見た。
櫻井脚本→基本的に主役は生真面目かつ自分の仕事に強い責任感と使命感を抱く正義の人。が、たまに茶目っ気や可愛げを見せたりする。上手く本筋と事件ネタを絡めて描き、キャラの設定や描写を大事にする。
戸田山脚本→一言で言うなら『科学バカ』(by光子さん)。全体的にテンションが高く空気も読めず、疑問を解決するためにとことん突っ走り周りを振り回す。事件は職人倒叙モノ・キャラのノリと勢い、雰囲気で押し切るコミカルタッチな話が多い。

◆好きな話は初回、父さんの回。萌え的に好きなのはそりゃあ何といっても姫抱っこ監禁の回。
それ以外も、色々見所があって嫌いな話はナシ。そういう意味じゃ、ベストシーズンかもなぁ。

ものすごく長くなった……ここまで読んでくださったお暇な方(いるのか?)、ありがとうございました!

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