【刑事ゼロ】第1話 感想

刑事ゼロ
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第1話 新ミステリー誕生! 記憶を失った名刑事が五感で難事件に挑む!!
古都1000年の復讐トリック!? 源氏物語が結ぶ5つの殺人の点と線

ゲスト:小林稔侍、富田靖子

脚本:戸田山雅司
監督:及川拓郎

 アンケート結果です。投票してくださった方、ありがとうございました!
 これしかなかったよね質問。他にネタがなかったし、ここでしか訊けないし。
 そして「そりゃ木ミス見てる私がTwitterで訊いたら結果はこうなるわな……」って質問。
 それでも訊いておきたかった。

 そういうわけで、ビフォー時矢さん体験済トップ。普通にスマートなイケメンでしたよね。爆ぜればいいのに(暴言)。

沢村一樹&瀧本美織、撮影所で餅つき!「ナントカ男爵」封印宣言も

 なるほどすなわち、「ゼロ男爵」……?
 誰もそれ言わないから、これで合ってるのかよくわかんないw

 事前の番宣。拾えてないのもある。全部じゃない。ニュアンスで読んでね。

 『はい!テレビ朝日です』。1月6日分。沢村さんゲスト回。
 どっちかといえば沢村さん個人へのインタビューの意味合いの方が強かったと思う。沢村さんファンなら見て間違いない感じのアレでしたね。
 意外とカッチリ答えてたというか、真面目に対談してたなーって感じでしたけど、冒頭でネタフリしたネクタイネタを最後、意地でも回収しにかかったのは好きですw
 他の番宣でも思ったけど、バラエティ慣れしてる人が主演だと強いわぁ……

 『4姉妹が現場突撃!! 見のがせない冬ドラマまとめ!』
 テレ朝女子アナが、今期ドラマの撮影現場に差し入れを持って突撃取材の番組。
 『刑事ゼロ』組には島本真衣アナが突撃。
 個人的見どころ。

 ・冬の京都東映撮影所に欠かせない「ガンガン」。缶の中に炭を入れた京都の撮影所ならではのストーブ。火を点けて、焼き芋焼いたりするんだってさ。
 ・ってことで、差し入れは「和歌山県産 足赤エビ」。これをガンガンで焼いて塩焼きで食べてた。美味しそうだった……お腹減った……
 ・カメラ大好き寺島さん。カメラに向かってポーズとったりサービス精神旺盛で本当に好き。
 ・寺島さんに新年早々失礼厳し目の島本アナ。寺島さんおこワロタw
 ・13係のセット内を案内してくれる瀧本さん。なんかここだけじゃなくて、全体的にぽわぽわしててかわいいw
 ・時矢さんのデスクはシンプル。
 ・瀧本「まだスタジオ撮影がそんなになくて……(この日までに)2日ぐらいですかね?
  沢村「そう……? たっぷりやってる気が……
  横山「もう結構やったんじゃない? 2日ってことはないんじゃない!?」
  沢村「あれ、やってる内に入らないのね!?」
  瀧本「ホント!? 違う違う違う……2日ぐらいじゃないですかね……?」
  寺島「いやいやいやいや……」
  沢村「もう4日とか……ねぇ」
  瀧本「ちょっと凝縮されてるのかも。思い出が」
  ここで出る「この日が撮影4日目」テロップ。酷いw
  瀧本さんはぽわぽわしてて柔らかい感じでかわいいなw
  でも確かに、東映系のドラマは早めに撮れるだけ撮っちゃうとかで日程キツいらしいと聞くから、凝縮されるのもわからんではないw 忙しいと日程感覚狂うよねw

 ・内海おにいさんの机はオシャレ。13係イチのオシャレ男だから。
 ・福知さんのデスクには筋トレ中なのでダンベルやら、禁煙中なので「禁煙中」の札やら我慢のための駄菓子屋セットやらが。
 ・京野菜マイスターの認定証がある! たぶんドラマ内では気づけない。
 ・瀧本さんは笑い上戸(by寺島さん)。そんな感じがするw かわいいよね。
 ・ドラマにちなんで。「ひとつだけ記憶を消せるとしたら?」
  沢村「いらない記憶は大分消してますね。台詞は言ってOKとなった瞬間に消えますから」
  瀧本「酔っ払ってハンドバッグを首から下げてたことがあって……それはちょっと恥ずかしかったなと思います。帽子かぶって出ていこうとしたら、それがバッグだったっていう……(笑)」
  寺島さんに「結構、天然ちゃん」呼ばわりされる瀧本さんかわいいな……って、さっきから同じこと言ってるなw

 ・「このドラマの見どころは?」
  沢村「僕の役は素人がポンと現場に入っているようなものだから、もしかしたら謎が解けないかもしれない」
  瀧本「新しいですね、それ。……解けない話があってもいいのかな!?」
  沢村「いや、ダメでしょ」
  横山「ダメでしょ! 絶対ダメでしょ!」
  総ツッコまれ展開好きw

 ・改めて見どころ。
  寺島「『刑事ゼロ』なんで、見てる方もゼロで見てほしい」
  横山「ミステリーだから難しいシーンもあるけど、広い年代の方に見てほしい。事件の外でドタバタしてたり、面白いシーンもたくさんあるので、そこも楽しんでほしい」
  瀧本「初回は2時間スペシャルなので、ダイナミックな事件から始まる。すごく見応えがあるものになっていくと思います」
  沢村「新春のドラマにふさわしい、心を新たにして今年一年を元気づけるドラマになってると思います。ご家族皆さんで楽しんでいただけると嬉しいです!」

『羽鳥慎一モーニングショー』。放送当日番宣。
 ・まだ沢村さん登場前の天気予報の段階でネタフリしていてくれるバードの優しさが身に染みる。
 ・羽鳥「沢村さんだったら、俳優の自分を忘れたらどうなるんですか?」
  沢村「僕は刑事になって、『現行犯逮捕する!』って言いたいです」
  羽鳥「おおー……ちょっと話し合いが必要ですね、これはね
  このやり取りの意味がわからなくて泣いてる。玉川徹が「一般人でも現行犯逮捕できますもんね!」(要約)って言ったら「刑事になってです」って訂正してたし、バードには「ちょっと頭いいからわかんない」ってdisられてたけど、私はバカだけど意味がわかんない。えっ、どゆこと? 自分の読解力のなさに震える。でもバードも「ちょっとわかりにくい」って言ってるから、わかんなくても大丈夫……だよな?

 ・沢村一樹が京都滞在中に挑戦したいこと→ダイエット
  しかし、既に達成済み。1ヶ月で5キロ痩せたとか。
  しかも初回撮影中にダイエット達成してしまったので、場面が繋がらないところがある。よく見ると顔(頬)でも判別できるらしい。自分でも言ってたけど、逆にダメじゃんそれw
  ちなみに、「エロ封印、刑事『エロ』ダメ! 『刑事ゼロ』!」というバードの予想は、「綺麗に精算してあります」「もう封印できないことが発覚しました。やめました」だそうです。なんなんだよw
  玉川とバードがラーメン推ししてて笑ったw 確かに夜中のラーメンは美味いもんな……あんな魅惑的な食べ物はないよ……

 ・沢村「なんと言ってもミステリーは手が込んでます。戸田山さん……あの、『科捜研』の戸田山さんが脚本書いてくださったんですけど。戸田山さんならではのミステリーもあるので、そちらも楽しんでください
  ここで沢村さんが『科捜研』と戸田山さんの名前を出してくれたので、これから『刑事ゼロ』と沢村一樹は余念なく推していくつもりです。イケメンサイコー!

 『ワイド!スクランブル』
 ・大下アナが「カッコいいところと可笑しみがあるところがあるんですね!」(要約)と見どころ勧めてくれてるのに、「カッコいいところありました?」とぶち壊す沢村さん酷いw
 ・番宣ポイント忘れる沢村さん大丈夫かよw
 ・「記憶のカギ」は武田鉄矢演じる生田目さん……かも?
 ・撮影中は武田鉄矢が最近習い始めた合気道の話、「演技と合気道の共通点」とか訊いたりするらしい。

 大二郎がおらんと、番宣生出演も結構ぎこちない感じになってるな……
 大下アナは相変わらず素敵なんだが、何が足らんのじゃろうか。番宣生出演があるときだけ、大二郎復活しねぇかなぁ。
 でも、やっぱり番宣させるなら『ワイド!スクランブル』な気がする。一番落ち着いて番宣させてくれるのが好き。

 はい長くなったー。
 というわけで、ここから本編です。
 ここからも長い。内容はないようなのに。

OPまで

◆季節は視聴者たちと同時進行系。

 ということは、時矢刑事は真冬の貯水タンクに叩き落とされたことになるが……それで記憶以外はほぼ外傷も何もなしってすごいな。

 そういうわけで、冒頭から逃亡劇。
 画面がめっちゃ『スペシャリスト』だぁー! 演出とかズブの素人でもわかるぐらいのアレだー!
 それもそのはず、今回の監督さんは『スペシャリスト』も撮られていたのでした。あと劇伴もそうみたい。
 今までの木ミス枠にはなかったスタイリッシュさ……!
 これ、メンツ的にも本当に木9でやっててもおかしくないよなぁ。

 貴重なビフォー時矢刑事の活躍。いや、これから結構ビフォー時矢刑事が出てきてたらどうしようw いいんだけど。大歓迎だけど。
 冒頭から拳銃向けられたりビルの屋上から叩き落とされたりする時矢刑事。さっきも書きましたけど、落ちたの真冬の水だでな……

 意味ありげにチーフをキャスティングされた割には、時矢刑事の奮戦込みとはいえあっさり捕まってる能見さん。さすがに出番がこれだけとは信じられない。
 っていうか、たぶん能見さんの不可解な行動と時矢刑事のモノローグと記憶喪失って、繋がってる……よね?
 時矢刑事が言ってたとおり、ただ「殺人犯を捕まえる刑事」から逃げたいだけなら拳銃を奪った時点で躊躇いなく撃てばいいだけだし、わざわざ非常ベルを鳴らした理由もわからない。

時矢 「どうしてだ? 撃ちたきゃ撃ちゃいいだろ。なんでこんなマネをする?」
能見 「アンタが刑事だからだよ!」

 で、水に叩き落とされた時矢刑事のモノローグ。

時矢 (俺は、どうして刑事になったんだろう? 刑事じゃなきゃ、こんなことにはならなかったのに……)

 めちゃくちゃ月並みな予想だけど、これは命の危険に晒されたことではなくて、能見さんに関係することなのでは……
 そしてそれは、「刑事だから」できなくて、「刑事じゃなきゃ」できたことなんだろうなぁ。能見さん関連で、今までの刑事としてのキャリアを自分で全否定する何かがあった。
 ってことは、ベタだけどやはり最終回にまた能見さんが出てきて、能見さんが関連する事件についてアフター時矢さんが再捜査する……
 と予想してるんだけど、これ外れたら恥ずかしいなw 外れたらこっそり笑っといてください。

◆時をかける時矢さん(体感)

 目が覚めたら20歳も年取ってるって、これコメディタッチの描写だけど実際に体感したらめちゃくちゃ恐怖体験だろうなぁ。

時矢 「なんだ? このアメリカンポリスみたいなヤツ」

 ここから『絶対に笑ってはいけない記憶喪失の名刑事』開幕。

時矢 「いや、あの……ど、どちらの組の方でしょうか?」
福知 「ハハハハ……! お前、京都府警捜査一課13係組のもんだよ! そんだけ冗談言えるんだったらお前、大丈夫だな!」

 また寺島進がヤクザみたいな京都府警捜査一課刑事やってる……(『京都地検』脳)
 後に「時矢出し抜いたろ!」(要約)とか言い出すけど、時矢刑事が落ちたら犯人確保後にでも真っ先に屋上から声かけてるし、なんだかんだ真っ先に見舞いには来てるし、めちゃくちゃいい人な福知市郎さんである。
 隣にいる看護師を紹介されかけた内海おにいさんも、なんかインテリ的な見た目と違って、佐相ちゃんへの対応とかを見るに結構気のいい兄ちゃんっぽいし。
 意味なくギスギスしてないのはいいよねぇ。意味のある対立だったら大歓迎ですけど、意味なくギスギスされても反応に困るし。

 今作のヒロイン・佐相智佳ちゃん。字幕表示だと「智佳」なんだけど、この字が一発で変換できないので私は「佐相ちゃん」でいきます。
 っていうか、実は「時矢」も一発で変換できない。なので既に辞書登録済みです。登場人物の名前が変換に優しくない……
 それはさておき、この初対面の時点でおそらく佐相ちゃんが抱いていただろうビフォー時矢刑事のイメージからはかけ離れてる気がするのだが、それでも最後まで付き合ってくれた辺りからしてもう……信者。

◆一応、入院中の身の時矢さんを前にポンポン話を進めていく……

 佐相ちゃん、この時点で時矢刑事信者なのが見えてていいよーかわいいよー
 この怒涛の話の進み具合、記憶を失って現状がまるでわからない時矢さんと視聴者を重ねる演出だよね。めっちゃ時矢体験!
 時矢さんは1967年12月24日生まれ。えっ、じゃあ最近お誕生日だったんだ、おめでとうございます!
 そして現状確認のために鏡を見たら……ぎゃあああああああ
 いきなり悲鳴を上げるのではなく、「誰? 見間違いでは?」みたいに考えるのリアルw
 自分の姿を鏡で見たら、いきなり20歳老けてるんだもんなー。これ、再度言うけどやっぱ結構な恐怖体験だよな。

1回目のCMまで

◆武田鉄矢ナレーション

 割とこのOPの口上、好きです。
 っていうか、初回始まるまで「なんか武田鉄矢は黒幕っぽい」とか思っててごめんね……なんだよ、黒幕って。
 いや、なんかとりあえず時矢刑事の記憶喪失の原因が、割と個人的な心情である「刑事になんてならなければ」だとは思わなかったんだよね。もうちょっと、なんかショッキングなものを見たとかそっち系かと思ってた。
 ……まぁ、まだこれからはわからんけど(しつこく疑る)。

 叔父さんであり町医者の生田目さん、に縋ったり漫才やったりな時矢さん。本人の自覚としても31歳のはずなのだが、それにしても落ち着きがないw アラフィフとしてもアラサーとしても結構な落ち着きの無さ。
 いや、記憶喪失で不安なのでこの落ち着きの無さがあるってのはわかるんだけど、佐相ちゃんと事件捜査してるときも、動きがシンクロしてたりなんだり、なんか行動がかわいかったしな……
 20年の年月って残酷よな。20年でああも人が変わるんだな。拳銃向けられても命乞いすらせず「撃ちたきゃ撃てばいい」とか言ってたタフガイも、20年前はこんなだったんだな……
 と考えると、ちょっと人生に希望が生まれる気はする。31歳であの落ち着きの無さでも大丈夫。生きていける。よりによって刑事という命の危険がある職業でもやっていける。と考えれば、なんかこの現代にも希望はある気がする。
 ……いや、さすがにこれは悪意ある冗談です。しかも時矢さんの場合、刑事拝命直後にあの立派な五戒を書き残しておけるぐらいには元から立派な人だしな……

◆刑事が記憶喪失になったらどうなる?

佐相 「地方公務員法上は疾病による懲戒は難しいです。その場合は、分限処分が適当かと。
    (中略)心身の故障で職務の遂行に支障が出る恐れがあり、刑事の適格性を欠く可能性がある場合、当該職員の意思には関わらず、分限処分として職を解くことが可能です」

 時矢さんは「ということは、つまり……記憶喪失になったら、刑事は、クビ……」と仰ってますが、分限処分には「免職」の他にも「休職」とか「降任」もあるみたいで。
 でも記憶喪失なんて治る見込みがあるものかわからないものに関しては、やっぱクビになるんだろな……心は本当に厄介だ。

◆根本「何、殊勝なこと……くだけた格好して」

 これとか、あとは福知さん辺りの反応とかその他諸々見てると、ビフォー時矢刑事の普段がめっちゃ気になるんですがw
 そのうち、おいおい出てくるといいなぁ。刑事としてのビフォー時矢さんも気になるが、その中での日常のビフォー時矢さんがどんなだったのかも知りたい。
 少なくとも、ビフォーの頃はカチッとスーツ決めてたっぽいよね。それだけでもだいぶアフターとイメージが違うw
 『科捜研』正月SPのアレは、まぁコラボだし……と思ってあまり真に受けてない。でもビフォーはあんな感じだったんだろうか。じゃあ爆ぜろ(暴言)。

◆「初」臨場にはしゃぐ時矢さん

 白手に鑑識に靴カバーにはしゃいでてかわいいかよ。これが本人の自覚としてはアラサーの本当はアラフィフ……?
 鑑識の背川さん。やっぱり下の名前の「葉奈」は一発で変換できないので名字で。名字もちょっとアレなんだけど。

佐相 「鑑識6係の背川葉奈さんですね? 噂は聞いています。職務中の追っかけ行為は控えてください!

 厄介なファンから対象を守る敏腕新人の図、ではなく、ここはオタクvsオタクの図だった、というのが最後に明かされるアレ。おまいうのアレ。
 正直、時矢さんが記憶喪失になってなければ、現場でちょっと絡んで妄想で遊んでくる背川さんより、相棒としてずっと一緒にいることになるガチヲタの佐相ちゃんの方がかなり厄介な気がするw
 「佐相ちゃんと組む」という一点に限れば、時矢さんは記憶失っててよか……いや、よくないか。よくない。うん。
 背川さんを恋人かなにかと間違えてたっぽい時矢さん。小声で、しかしながらしっかりと、「よかった……」とか言うなよ、(アフター時矢さん的には)まだ初対面だよ!

背川 「時矢刑事のために、心を込めて現状保存してあります」

 どんな動機が元になってても、きちんと職務をこなしてくれるならそれでいいと思う。プロはそういうもの……とかいう私の偏見。

◆木曜8時ではギリギリじゃねーの?

 な、あの遺体。
 むしろよく佐相ちゃんは堪えた。偉い。
 ビフォー時矢さんが吐き気催してるのは、予想ついてたのに笑ってしまったw 悔しいw
 遺体から離れてもまだ吐き気催してたしな。いや、アレが一般的な反応だと思うけど。

◆さすが時矢刑事!

時矢 「でも同じだ。同じ匂いがする」
背川 「ひょっとして……2つの事件は繋がってるってこと!?」
時矢 「えっ?」
佐相 「お言葉ですが、手口も全然違いますし……」
背川 「『京都府警に時矢あり』とまで言われた私の時矢刑事が、『繋がってる』って言うんだからこれは絶対何かあるわよ!」
時矢 「いやいや、そんな繋がってるとかそんなあれじゃなくて、なんていうのかな……」
刑事 「府警本部! 雛祭公園のヤマ、女性議員殺しと、連続殺人の可能性が! 至急、捜査本部の設置を!」
時矢 「あ、いや……」
背川 「私も、鑑識に増員を要請してきます!」

 『笑ってはいけない記憶喪失の名刑事』再び。
 でもこれ、今回はたまたま合ってたけど、ここの京都府警、時矢信者が行き過ぎてて怖いw
 周囲の信頼をここまで築き上げられるぐらいにキャリアを積んできたってことなんだろうけど、たったひとりのたった一言で捜査本部設置とか影響力ハンパねーわw
 連続殺人だと思った(思ってない)根拠を言え、って場面でも、捜査員の皆さんの期待の眼差しが痛いほど突き刺さるしw しかも福知さんですら(皮肉込みだけど)「さすがの時矢も」っつーてるのよな。ライバルでも認める時矢刑事のカリスマ性。
 時矢さん本人も、新人佐相ちゃんもドン引き案件。
 まさかこの京都府警、いつもこんなノリで捜査してんじゃねーだろな……冤罪生み放題っぽくて怖いw

2回目のCMまで

◆ドローン

 確かに、ここ20年間の中で一般市民にも影響を及ぼすレベルの大きな発明だよな、ドローン。これからもっと進化していくという意味でも。
 その大きな可能性を秘めた未知の分野、という意味では確かに忍者(忍術)っぽいとも……
 なんで私はこんな時矢さんを必死に弁護してんだろ。

時矢 「ああ……! ドローン。今はもうね、もうなんでもドローンですよね」

 割と外れてはない気がするw
 厳密には「これはドローンとは呼ばないです」とかあるかもだが、これからこういう刑事ドラマ系ではドローン技術は無視できないものになっていくと思うし。

◆落ち着きのない中年男性

 被害者遺族のところへ行って、
 ・後妻と顧問弁護士に向かって「お二人、デキてます?」
 ・香炉を見て「これ、なんですか?」

 とにかく落ち着きがないw これ、見た目が沢村一樹級イケメンじゃなかったら許されない所業だよなぁ。
 ここで時矢さんを引っ叩かなかった佐相ちゃんが大人すぎて、いや時矢信者過ぎて辛いw

◆「適当に」

 スマホのバイブレーションにビビる時矢さんかわいいかよ。

佐相 「時矢刑事の口から、そんな言葉を聞くとは思っていませんでした」

 今までは好意的解釈し続けてくれてた時矢刑事信者の佐相ちゃんの堪忍袋も緒が切れそう。いや、もう切れてたのかな。
 後のエピソードを聞くに、ビフォー時矢刑事のカリスマ性はすごかったみたいだからなぁ。神仏のたぐいは間近で見ちゃアカンってことなのかな。メッキが剥がれるのが見えちゃう、っていうか。いや、違うけど。

◆時矢「佐相さんは、今の俺以上に俺のこと信じてくれてるんだね」

 佐相ちゃん視点で見ると「何言ってんだ」だけど、記憶喪失で何も拠り所がないまま捜査に参加してる時矢さんにとっては、これはとても心強いことだよな。自分を信じるべき根拠が、この時矢さんにはないわけだから。
 と同時に、重荷にもなりそうだけど。それは次回以降、佐相ちゃんと分担して背負っていくのかな。

佐相 「……お礼を言われるようなことでは」
時矢 「だったらさ……だったら、これから、どうすればいいと思う?」
佐相 「……またそうやって、私をテストするんですか?」
時矢 「いやいやいや、あの、あの……これもほら、あれ……『組織捜査』ってやつ……?」
佐相 「あ……捜査のイロハから言えば、2人の被害者の接点を見つけ出すのが急務と思われます。……ですよね?」
時矢 「……正解」

 ここで佐相ちゃんかわいいターン発動。時矢さんの言葉にはツン対応だったのに、時矢さんのテスト(違う)には得意満面な顔見せたり、褒められたら喜んだり。超かわいい。
 なんだろう、私の性癖がバレている気がする。こういう可愛げなさそうな生真面目な子が可愛げを見せる瞬間大好きぃー!
 記憶喪失とバレた上で本格的に捜査をしていく次回以降、ここのやり取りみたいな得意げな佐相ちゃんとか見られるかがわからないのは、唯一悲しいところではある。でもずっと記憶喪失アンジャッシュコントやってるわけにもいかんしなぁw 難しいね。

◆稔侍キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 今回の稔侍の使い方めっちゃ好き。めっちゃ正しい稔侍の使い方過ぎて好き。頭ぶっ飛んでそうなところとか、謎の居合とかめっちゃ好きw

 世間一般の常識においてもHDDの役割を果たす佐相ちゃん。記憶喪失を明かす前からこれなので、佐相ちゃんは元々資料とか記事とか読み込むのが好き、というかもう習慣なんだろうなぁ……すごい。

3回目のCMまで

◆お香を聞き分け体験する時矢・佐相組かわいい

 刑事の「赤ん坊」同士が組んでると、なんか妙にリアクションがかわいい。ここはそのひとつ。かわいい。
 50過ぎの男性に掛ける言葉が「かわいい」で合ってるかは知らんけどw

 現場にあった謎のメッセージは「源氏香」に使う「源氏香図」であったことが判明。ここまで約37分。ちょっと長いなw 「粋」が足らない方多すぎィ! でも2時間の尺だからしゃーない。

◆福知「よっしゃ!」

 その頃、福知・内海組はまだ取り調べをしていた。

内海 「ちょちょちょ、何、喜んでるんすか。このままじゃ2件目の殺害と議員殺しは無関係ってことになっちゃいますよ?」
福知 「っていうことはよ、時矢が見当違いの筋を読んだってことになるだろ」
内海 「まさか、それが狙い?」
福知 「いつまでも『イケメン時矢のヤクザみてぇな相方』なんてお前、言わせねえからなお前!」

 相方の内海おにいさんも引いてる案件でワロタ。
 で、「これからは、『京都府警にタフガイ福知あり』だ」
 ……でも福知さんの声ってつまり寺島さんの声なわけで、それって耳元で愛を囁やけば9割の女性が3秒ほどで落ちるんでしょう?(脳内調べ)
 一瞬、「おっ、福知さんも私の仲間だな! 打倒イケメン!」とか盛り上がりかけたけど、なんだかんだで福知さんも時矢さん側の人だったわけです。くっそ! 世の中くっそ!
 それはともかく、酷い動機だw でもビフォー時矢刑事と組まされた悲劇、かもわからん。
 これから佐相ちゃんが、事情を知らない周囲から謂れのないやっかみを受けないか、今からちょっと心配です。バレンタインの頃とか、めっちゃ被害受けそう……

◆よくわかる源氏香のお話。

 いや、私はぼんやりとしかわかんなかったけどw
 でもこういうのは、お話の前提条件がわかればいいはずだから……
 源氏香図を熱心に見る佐相ちゃんがかわいい。
 で、20年前の源氏香図に見立てた殺人だ! とわかるくだり、「ミステリ大好きの戸田山脚本だぁー!」って感じですよねw 見立て連続殺人とか、ミステリ好きはヨダレ垂らして喜ぶんでしょ、知ってる(偏見)。
 敢えて人聞きの悪いことを言いますけど、「好きに書いていいですよ」って言ったらめっちゃウキウキと連続殺人書いてそうなイメージがある戸田山脚本。こう書くと、本当にめっちゃ人聞き悪いなw

4回目のCMまで

◆源氏香図の記録、もしかしてそっくりそのままもらってきたの!?

 紙の端っこ、破れてるし。
 確かに近隣にコンビニがありそうなところにも見えなかったが、コピー取ったとか、写真撮ったとかじゃないのか……
 と、割とどうでもいい驚き。
 いや、演出としてはあの紙をそのまま持ち歩いてるの、雰囲気あって好きですけどね。

◆時矢「大至急、手に入れてほしいものがあるんだけど……」

 『源氏物語』全8巻、28,800円(たぶん税込)。
 ディアゴスティーニっ(違う)
 なお、図書館という選択肢はなかった模様。まあ、借りられてるかもしれないし、返却期限までに事件が解決するとも限らないから、そこらへんはね?

根本 「これ、経費で落とせるのかな……?」
佐相 「私がまだ庶務係にいたとしても、絶対通しません」

 どのシリーズでも経費に悩まされすぎな京都府警。まだこれはそれこそ赤子レベルに可愛い話だから困る。慢性的に財源不足というか、金食い虫が多すぎるっていうか……
 しかも、時矢さん時空にはあの科捜研の女王もいる設定なんでしょ、一応は。
 でもちゃんと領収書切って早めに書類提出してくれるだけマシだよな。ギリギリになって出してくるより全然マシ。ギリギリに訳解んないまま出してくるのだけはやめれ……

◆時矢「51歳、独身。叔父の家に下宿って……」

 そこだけ抜き出すと、確かにキツいな……w
 でも、なんでわざわざ叔父さんの家に転がり込んでんだろ。
 やっぱり離婚して家を叩き出されて、「どうせ帰っても寝るだけだし、無駄に金かけたくないから叔父さんの家でいいやー」なのか。
 だとしたら、住まわせてあげてる叔父さんが超いい人すぎて泣けるw 51歳独身を住まわせてあげてる叔父さんめっちゃいい人。しかも時矢さん、ビフォーでもアフターでもそんなに家事しなさそうだもんなぁ、部屋の状態を見ると。あの部屋は、1~2日でああなったわけじゃないでしょさすがに。

◆ビフォー時矢さんの19年前がイケメンすぎワロタ

 あそこまで行くともう笑うしかない。スーツもびしっと決めちゃってさー、なんだよ! 福知さんとか今とまるで変わりないのに! なんだよ!
 でもアルバムに残ってた写真は1枚だけ

時矢 「刑事として20年間……俺は何をしてきたんだ……?」

 ビフォー時矢さんの積み上げてきたキャリアは間違いなく立派なものだったと思うけど、本人としては「どこか足りない」「何か違う」と思ってたんだろうか。
 だから冒頭の「刑事じゃなきゃ……」になるのか?
 じゃあこれ、一種の「なろう系」だったりするのか。前世がイケメンエリートだった主人公が異世界転移で記憶と引き換えに異能を得て無双する系。あ、こう書くと本当になろう系にありそう。
 ただ問題は、時矢さん自身がいつか過去のビフォー時矢刑事や過去に向き合わなきゃいけないってことで……いや、早速次回で向き合うのか。早くね!?

◆個室型じゃないネカフェでお香焚くなよ

 いや、個室型でもダメw 匂いや火はダメ、絶対。
 ワード?っぽいのが使えるってことは、そこそこいいとこのネカフェなのかな。それとも、今どきのネカフェはワードくらい使えて当たり前なんだろうか。

◆ワイヤー巻取りで首吊り殺人

 これ、めっちゃ怖いな……死ぬまでの間、絶望しかなさそう。エグい殺し方だ、これは……

 「事件現場のデッカい布」=「暗幕」。これを的確に翻訳できた福知さんすげぇw さすが付き合いが長いだけある。

◆佐相「記憶喪失といえば、一昨年、宝良岳で殺人の被疑者が記憶喪失になった事件、あれ覚えてます……よね?」

 佐相ちゃんは「そんな事件、ありません」って言ってたけど、あったんだな、これが……
 まぁでも、この事件は結果的には「殺人事件」ではなかったけど曲がりなりにも警察が動いた「事件」ではあったので、時矢さんの「あの事件はややこしかったから、忘れられないな」って言い分も通るっちゃ通る。かなり苦しいけど。山狩りに駆り出されたであろう捜査員にとっては、はた迷惑もいいとこの話だったよね、アレw
 これが佐相ちゃんへの記憶喪失バレイベントなわけでしたが、それにしても『科捜研』メインライターは当たり前のようにネタのキャッチボールしてんな……って震える。打ち合わせの様子とかめっちゃ見たいんですけど、ってなる。
 『刑事ゼロ』の感想じゃなくなるけど、『科捜研』正月SPの締めとか、今回のネタとか。めっちゃコンセンサスとれてるというか、どういう感じに打ち合わせしてんだろ。気になる。

◆憧れの過去と空っぽの現在、でもどっちも

 時矢さんの「さしょうさん」に笑った。確かに「さそうさん」って言いにくいなw
 ここで時矢刑事過激派信者の片鱗を見せ始める佐相ちゃん。

佐相 「取調室で時矢刑事を見た日から、私は時矢刑事が担当した事件の記録を読み返し、新たに事件が起きる度、その調書も読み込んで、全てを頭に叩き込みました」

 雰囲気的になんかいい話になってるけど、これストーカー気質だよね……と思ったらあのラストだよぉ!
 アフター時矢さんに「もしかしてだけど、ひょっとして、俺のこと……」と訊ねられる途中でばっさりと「違います」って否定する佐相ちゃん好き。推しは崇拝するほど好きだが、その推しが自分に恋愛的な目線を向けた途端に冷めるこじらせタイプと見た。「私の推しは! 私のことなんか好きにならないから好きなんです!!!!!」みたいな。
 それはともかく、佐相ちゃんの口から語られた過去エピソードは間違いなくイケメンエピソード。

時矢 「公判には被害者の家族だって来る。その人たちは、大切な人に何が起こったのか……どんな些細なことでも知りたいと願ってるんだ。適当でいいことなんて何ひとつない。思い出せないなら……一緒に思い出そう

 これはオチますわ。半径1キロメートルの女子が軒並み音を立てて落ちますわ。「思い出せ」と強要するでもなく、「一緒に思い出そう」ですよ。寄り添う姿勢も忘れぬイケメンですよ。
 ごめん、福知さん。私はビフォー時矢刑事につこうと思う。イケメンすぎてもうぐうの音も出ないし。自分がイケメンに屈した瞬間である。イケメンはパワー……!

 そんな風にビフォー時矢刑事の過激派信者だった佐相ちゃんの失望を買い、監察官に記憶喪失のことを報告されるピンチを迎える時矢さんだったが。

時矢 「報告するのはいいんだけど、もう少しだけ、待ってくれないかな?」
佐相 「もう少しだけ?」
時矢 「だって今降りたら、ほら、それこそ適当に放り出すことになっちゃうでしょ?
    (中略)俺の中には、なんにもないんだよ。20年刑事をやってきたはずなのに、誰を救い、誰を助け、誰かを傷つけたのかどうかさえ、なんにも……! 何ひとつ、残ってないんだよ!
    この事件が、刑事として関わる最初で最後の事件なら、殺された3人のためにも、これ以上被害者を増やさないためにも、今……俺が投げ出すわけにはいかないんだ

 時矢さん本人は「何も残っていない」と言ったけど、最後に明かされるように、時矢さんの中にはビフォー時矢刑事の時矢イズムがきちんと根付いてたんだなぁ。根っこは変わらぬ警察官としての正義。熱いね!
 それに絆される佐相ちゃんも熱い。
 ……と捉えるべきか、「時矢刑事信者過激派さすがだな……」と思うべきかw
 さすがに後者は意地の悪い見方か。そうか。そうだね。

◆根本係長と福知さんの間の雰囲気、なんかいいね。

 写真からしてたぶん13係発足当初からの付き合いなんだろうし、確かにああいう打ち解けた雰囲気になるかもなー。
 この2人が京都で並んでると、私にとっては『京都地検』なんだけど。でもいっけいの立場が違うか。

◆どうしてどのシリーズも京都府警は警護がロクにできないのか

 対象を見失いすぎ。

5回目のCMまで

◆遺言書を捜査の一環で先に見られる?

 まぁ、せめて礼状がないと無理そうだよね……
 見せてもらう気満々の時矢さんに笑う。頭下げて手を出してもダメなもんはダメなんだよw
 じゃあどうするのか、ってなったときに、時矢さんはどうするのか。

時矢 「(このパソコン)ロックかかってないよ」

 答え:パソコンの中身を勝手に覗く

佐相 「ちょっと……!」
時矢 「遺言書を作ったのが卯木弁護士なら、内容の写しがあるはずだよね。これか?」
佐相 「法令違反です! バレたら刑事クビです!」
時矢 「まあ、でも……刑事最後の事件だから、セーフでしょ

 酷い理屈だw
 さっきの「時矢イズム」関連、取り消します。ビフォー時矢さんだったら絶対やってねーわこれw やりたい放題だな、ひっどいw
 番宣でゼロ男爵が言ってた通り、アフター時矢さんは捜査の素人がいきなり現場放り込まれたようなものなので、何も知らない素人が権力振りかざして捜査してる状態だもんなぁ。だからってこれは酷いけどw

根本 「そんな重要な情報を、どうやって?」
佐相 「聞かない方が、係長の身のためです……」

 そこであっさり引いちゃダメだろ根本係長w そこが好きになるよきっと。

◆『源氏物語』になぞらえた見立て殺人

 「どこまでも手間のかかることを」なんだけど、一応これにこだわる理由もあったから……一応……
 うるせぇ! 本格系ミステリにそういうこと言っちゃダメなんだよ!!!!
 言ったのは私だな。すまん。
 『源氏物語』を読み込んだ成果が今ここに。28,800円が無駄にならなくてよかった……! 経費で落ちるかは別だろうけど。

6回目のCMまで

◆書店アワード、結構デカい賞だった

 あんなパーティー開くぐらいにはデカい賞だった。授賞式とかやるのね……
 稔侍の正しい使い方(2度目)。キレるイカレた爺さんとか、めちゃくちゃ使い方が正しい。っていうか、現役捜査員を振り切る稔侍強いな。さすが普段から稔侍走りで鍛えてるだけある。

 源氏香図を探す時矢さんと佐相ちゃんの動きがシンクロ。「何してるんですか?」と言いつつ真似する佐相ちゃんかわいい。
 時矢さんはあざとすぎない?
 かわいい……

◆佐相「他の記憶はいいから、それだけは絶対に思い出してください!」

 人命第一の刑事にとってはそりゃそう言いたくなる台詞、なんだろうけど、これ結構酷な台詞だよね佐相ちゃんw

ラストまで

◆鳴島さんクズ過ぎワロタ

 いや、笑えない。
 そんなわけで解決編。
 今回の事件の肝は途中に犯罪が「託される」連続殺人。派手なモチーフの見立て殺人あるあるですなw でも「託された」のはガチのアクシデントなんだけどね。

 意図的に作られた「不義の子」。
 桜子さんは芳孝さんの命を「托卵」され、芳孝さんからは憎しみと憎悪から来る叫びを「託された」。かーちゃん不憫すぎるやろ……
 それもこれも、鳴島さんが本当にイッちゃってる人だったから。全ての元凶はコイツ。稔侍のせい。悪稔侍!

◆時矢「こんな話を聞いたことはありませんか? 人は二度死ぬっていう話」

時矢 「一度目は、肉体が滅んだとき。そして二度目は、その人のことを覚えてる人が誰もいなくなったとき」

 自らが生きて記憶を生かすことで、死んだ人を遺していく。
 ありふれた話だし、なんだったらつい最近の『一課長』でもやってたくだりなんだけどw、でもこれを記憶喪失の時矢さんが語るという悲しさ。
 この時の時矢さんにとって、ほぼ全ての周りからはビフォー時矢刑事だと思われているけど中身はアフター時矢さんなわけで、じゃあその存在は、誰が「生きている」と証明できるんだろうって。
 逆に、この時のアフター時矢さんから見たらビフォー時矢刑事は「死んだ」も同然だったわけで、アフター時矢さんは何より自身の喪失を体験しているということになる。しかも、周りはビフォー時矢刑事だと思いこんでいるという、最も残酷な形で。
 でも、これは『刑事ゼロ』ですから。プラスから「ゼロ」にはなったけれど、マイナスになったわけではない。まだ、プラスに転じるきっかけは残されているはず。
 それをこれから1クールの間、もう一度プラスにしていくまでの物語が『刑事ゼロ』なのかもしれない。その方向性は、ビフォー時矢刑事とは違ったものになるかもしれないけど。

 なんて適当に書いてるけど、まぁどうせ当たらんしな私の予想は。

◆記憶は……あった!

生田目「ある記憶を引き出そうとすると、脳内で急激に邪魔が入る。それでうまく記憶が引き出せない」

 ははは、そんなバナナ、そんなご都合主義なー、と思いきや、まさかの伏線ありだった。
 ・時矢さんの「看護師さん」呼び
 ・スマホ(とPCもかな)を扱える

 確かにそこらへん、見てて「ん?」とはなったけど「まぁ、話をスムーズに進めるための都合だろ……」とか流してしまう視聴者心理を逆手に取ったアレ。
 嘘ですやん!!!!
 これは素直に「やられたーw」ってなりました。伏線だったらしゃーない。

生田目「覚えていると都合が悪いものは、無意識で覚えていないフリをするんだ。心ってのはな、案外ずる賢いもんでな」

 生田目さんも言ってたけど、20年間のキャリア全てをぶっ飛ばしたくなるほどのストレス、自己否定って相当ですよね。やっぱり、あの場の命の危険だけが記憶喪失の原因じゃないよなぁ……

◆刑事としての初心の「五戒」

 時矢さんが見つけた、刑事拝命直後に書いたと思しき「刑事になったら 五戒」。これ、時矢さんの体感としては数ヶ月後には書いてるはずのシロモノなんですよね……

 ・事件に関わるものは、とにかく目に焼き付けること
 ・遺留品や現場の匂いは、消える前に必ず嗅ぐこと
 ・少しでも気になることは、事件に関係なさそうでも訊いて確かめること
 ・手掛かりに繋がる可能性のある資料なら、とにかく読むこと
 ・良い刑事にとって、見逃してもいい証拠など無い。見逃してもいい供述など無い。適当に見逃していいものなど何ひとつ無い。全ては事件解決と、被害者のためにあるのだから。

 やっぱこの五戒を見る限り、ビフォー時矢刑事にはものすごい後悔があったんでは……みたいな気がする。
 「初心忘るべからず」って言葉がありますけど、あれは「物事に慣れてきても慢心せず、はじめた頃の志を忘れないこと」ではなく、「初心者の頃のみっともなさを忘れるな」ってことらしいんですよね。
 なので、「初心忘れるべからず」には、「時々の初心 老後の初心」が続く。
 慣れてきてもその時々で物事を上手く進められないだろう「時々の初心」があり、老いて若い頃のようにできなくなったときには「老後の初心」がある。
 さすがに時矢刑事の歳で「老後の初心」というのは酷なものがあるのでw、これは「時々の初心」ということになるんだろうか。
 だとしたら、ビフォー時矢刑事が上手く出来なかったことはなんなんだろう、ってことになるんですけど。なんなんだろうね。

◆最初で最後の……

 事件だったはずなのに。
 なんで佐相ちゃんに退職届渡そうとしてんだろw 事情知ってる相方だから、ってことなのかね。

佐相 「時矢さんは記憶を失ってはいますが、刑事として必要な素養は十分備わっているとわかりました」
時矢 「それは……どうも……」
佐相 「特筆すべきは、その直感力と、常識にとらわれない柔軟な思考力です。
    (中略)ですが、今の新・時矢さんなら、旧・時矢とは別の形で刑事としての能力を開花させられるはずです

 「新」だの「旧」だのゴジラか何かかよw

佐相 「今回の事件は旧・時矢には解けなかったし、新・時矢だからこそ桜子さんを救うことができたと、私は思っています」
時矢 「どうも……でも、こんな状態で刑事続けるなんて、やっぱり無茶だよ」
佐相 「大丈夫。補えます」
時矢 「えっ……?」
佐相 「私は、旧・時矢が解決した数々の事件の調書を何度も読み込み、事件の概要や被害者、容疑者、関係者の情報を空で言えるくらい覚えています」

 「時矢ノート」持参。佐相ちゃんが時矢信者すぎて辛いw 新・時矢さんもドン引き案件。
 そういうの、「ガチヲタ」って言うんですよ。

佐相 「要するに、私は時矢刑事の記憶喪失がバレないようにするための最適なバックアップデータ、あるいは取扱説明書と呼んでも過言ではありません」
時矢 「いやいやいや! でもでもでも……! そもそも俺は刑事失格だし、分限処分の対象で、監察官に報告しなきゃならないはずなんじゃ……」
佐相 「それは、もはやできません」
時矢 「……なんで?」
佐相 「私は、時矢刑事の状態を知りつつも報告を怠り、事件捜査に加わりました。私も共犯です

 「最初から」とは言わないけど、もう途中から片棒をかつぐつもりだったんじゃないかと思わせる佐相ちゃんの策士ぶり。いや、信者ぶり。
 最初はボケの時矢さんとツッコミの佐相ちゃんになるのかと思ってたんだけど、初回を最後まで見たらこの2人、両方ともボケだった……

◆最後の遭遇は

 果たして運命だろうか。
 主題歌の扱いにイエモンファンがキレてたのを見た。でも主題歌の扱いって、他枠はともかく刑事ドラマならあんなもんじゃない? と思うのは、私が冷たいんだろうか。

 「アンタ、前世(違う)はモテてたんだよ」、つまりやはりこれはなろう系。
 それは冗談ですけど、アフター時矢さんの身としては、「ビフォー時矢刑事はモテ男だったんやで」って言われたらどういう気分なんだろ。悪い気はしないんだろうけど、でもやっぱ複雑だろうなぁ。20年後の自分がモテてますって言われても、「今は!?」みたいな気もしますし、そもそも20年後の自分なんて予想つかなさすぎてどうしようもないしw

 で、佐相ちゃんからのアドバイスを受けて、早速目の前の美女を口説こうとしたら……元嫁だった。
 バリキャリウーマンな弁護士を元嫁にできるとか、ビフォー時矢刑事はやっぱり爆ぜてほしい。
 でも2012年結婚、2015年離婚って、結婚生活の期間の短さはさておいても、結構最近の出来事なんだな。ほんの数年前じゃん……45~48歳の出来事。マジで数年前。

 ……私は、佐相ちゃんが持ってた「時矢ノート」「時矢刑事の個人情報」ページは何かの間違いだと思ってますから。佐相ちゃんが過激派信者通り越してストーカーだよぉ……
 載ってる項目が行き届きすぎてて笑う。
 だって載ってる項目を一部抜き出しますけど、

 2011年2月 優良警察職員として表彰(通算6回目)
    6月 町内会の役員に就任
    10月 新聞に載る(通算23回目)
       京都日報・10月24日朝刊
       南区連続殺人事件犯人逮捕
 2012年3月 弁護士と結婚
    4月 検挙率が府内でトップに
    9月 「京都府警に時矢刑事アリ」が定着
 2013年3月 府警本部の裏で傷ついた猫を助ける
    7月 ケータイを買い替える。ついにスマホに
    8月 遅めの新婚旅行。海外ではなく沖縄に。少し焼ける
 2014年9月 13係でバーベキューに。焼き係をするのが好き

 どうやってここまで調べたの。これ事案じゃない? ストーカー事案じゃない? 違うの?
 本当にこの子は時矢刑事の外付けHDDという役割を持って生まれた家のような存在である。
 これでもまだ一部ですからね。佐相ちゃんこわいw
 で、隣のページはもっと見なかったことにしてますから。

 ・冬でもアイスを
 ・右の二の腕に
 ・中国語を習って
 ・ハンカチの色は白
 ・ハードボイルド映画
 ・視力が両目共に
 ・おひつじ座
 ・生まれた時の体重は
 ・1日2~3時間しか寝ない
 ・朝食はごはん派
 ・スキーが得意
 ・サッカーより野球が好き
 ・バレンタインデーにチョコを23個
 ・ロッカーの扉の裏に根性と


 
 ……etc.
 でも時矢さん、冒頭の自己申告では「12月24日生まれ」なので、「おひつじ座」ではないんだけどな……
 元嫁の奥畑弁護士の存在含めて、まだまだ佐相ちゃんの知らなかったビフォー時矢刑事もいる、ってことかな。
 ではこれから1クールかけて、佐相ちゃんと、もちろんアフター時矢さんと一緒に、ビフォー時矢刑事を追体験していきましょう。

ざっくり雑感。

 戸田山脚本だぁーっ! 超好き!

 時矢さんが病院で目覚めたのは1月7日(新聞の日付より)。
 で、今回の事件解決は1月9日(書店アワード授賞式が1月9日開催)。
 つまりこれ、わずか2日間の出来事。濃すぎィ!

 『スペシャリスト』から我々を失くした感じですかね? 本格系ミステリを(やれる範囲で)やりたい放題やってる感が超好き。めちゃくちゃ楽しんで作ってそうなところが好き。
 記憶喪失の原因が、とりあえずは時矢さんの個人的心情によるものだったっぽいのが意外だけど、超好きです。
 ゲストの使い方もめっちゃ好き。っていうか稔侍の使い方だね。
 兎にも角にも小さいの含めてネタがてんこ盛りで、めっちゃ楽しかったですし面白かったです。
 1クール、この冬をこの勢いのまま走り抜けてほしい。大好き!

次回予告とか。

 7年前の自分からの挑戦状! ビフォー時矢刑事が解決した事件が冤罪だった!?
 えっ、もうやるんですかそれ!?
 こういう、「過去の自分との対決」的なのって、最終回間近にやるものでは……?
 いきなりハイテンションにぶっ飛ばしてるな!
 次回は「密室殺人」! また本格系だ! ミステリだ!
 とにかくこの勢いのままハイテンションにぶっ飛ばしてくれてれば、私は毎週ベタ褒めしてるだけだと思いますw

 そんなわけで次回以降も期待! しておりますよ!

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