File.4 着ぐるみを殺した声
ゲスト:国生さゆり、黒坂真美、斉藤祥太、辻本祐樹、篠原真衣、辻沢杏子、吉田悟郎、浅田祐二、西川諄
脚本:真部千晶
監督:濱龍也
#科捜研の女
『科捜研の女』第3話では、着ぐるみマリコさんが目玉。
すっかりお馴染みになった「印象的なマリコさん」のシーン、現時点のS18で一番印象的なのは?— そらいろ (@akanegarnet) 2018年11月11日
今回のアンケート結果です。投票してくださった方、ありがとうございました!
設問で『第3話』って書いてた阿呆。気づいたのがだいぶ経った後だった。数を数えられないヤツでごめんよぉぉぉぉぉぉぉぉ
納得しかない1位。文句つけられないことが文句になっちゃうパティーン。4話前時点でやるお題じゃなかったかな……
2位。エスパーマリコさん。入るところまではいい、入ってチャック締めたままもぞもぞ動くのがダメだw
3位。名探偵マリコ。あの話の本当の名探偵は……と、話の洒落た締めにきちんとかかった、ネタバレはしてないけど意外と話には関係してた衝撃的シーンだった。珍しいパターン。
最下位はきっとくるマリコさん。あれ、夜に他の電気を消して大画面で見てみ、結構怖いから。私はまだやってないですけど。
「衝撃的シーン」も、なんかクールの中盤に入ると視聴者もだんだん『科捜研』のノリを思い出してきて、「お、こうきたかー」とか慣れてくるの草。
序盤と終盤でめちゃくちゃインパクトデカいのがねじ込まれて、中盤は実はそうでもない、みたいな印象。
どうなんだろ。「衝撃的なマリコさん」が始まったS16以降で、中盤で衝撃的なマリコさんってどれぐらいあるんだろ。どこらへんを「中盤」と捉えるかにもよるんだろうけど。
そんなわけで今回。
OPまで
◆キッズファッションショー
結構フレンドリーな雰囲気。
子供服ブランドのことはわからないけど、園児に満たなさそうな子から小学校高学年くらいの子までをターゲットとしてカバーしてるっぽいってことは、結構な大手ブランドなのかね。
それでもこんな地元と触れ合うフレンドリーイベント開催して好感度をあげなきゃいけないなんて、この数分にも満たないワンシーンで現代の少子高齢化が見て取れますね。冗談です。
◆中の人などいない。
マリコ「被害者は、着ぐるみの中の人……」
「洛北医大に運ぶ前に、着ぐるみを脱がせましょう。付着物を調べる必要があるわ」
もちろん言ってることは間違いではないんだけど、大人と子どもの間に交わされた大きな秘め事、隠し事、お約束を非情なまでにぶち壊していく『科捜研』のストロングスタイルに惚れる。これも、子どもが大人になる第一歩なのかもしれない。夕飯時の夜8時って、親にくっついて子どもも一緒に見てそうなのにな……冒頭のキッズファッションショーのシーンで、あれだけ子どもたちを映しておきながらこれだもんな……ストロングスタイルだわ。
元々、「中の人など」は違う使い方だったんだっけか。Nice Boat. あれももう10年以上前かぁ。平成の終わりを感じて震える。
日美子「ヤンヤンが殺されたって……どういうことなの!?」
ヤンヤンは死なぬ。私たちの心の中で、永遠に生き続けるさ。
たとえ平成が終わろうとも、平成ライダーたちは死なない! みんなの心の中で生き続けるんだ!
冬映画フォーエバー。劇場で見た予告編がカッコよすぎて、それまで騒いでた小さな先輩たちがピタッと止まって「ジオウ……」「仮面ライダー……」って釘付けになったの本当にすごい。ニチアサの影響力ぱねーわ。
今回の被害者は双子斉藤兄弟。TBSの『警視庁機動捜査隊216』で沢口さんと共演してる方です。ちなみに、『科捜研』S16正月SPに出てきた方は、共演してない方な。
あと、「結婚を報じたネットニュースで画像を取り違えられた方」です。覚えやすいね!
全然関係ないけど、『警視庁機動捜査隊216』ではおそらく唯一、舞子さん以外で離脱したことがないのが斉藤さん演じる佐藤くんじゃなかったっけ。他の面子は怪我とか親の死に目に、とかで離脱アリなんだけど。
佐藤くんはあの中じゃ一番の若手だし、危なっかしいなぁ、いつか怪我するか死にそうだなぁと思いつつ、元気にしぶとく生きてるのが偉いと思う。煽り耐性も意外に高いし、雑談シーンでは軽い雰囲気で場の空気を変えられるし、佐藤くん好きだ。
アカン。どんどん関係ない話になっていく。本編に関係ない話をこんなにべらべらと。
まあ今回は、個人的には本編のことでそんなに書くことがないし……いつも以上に脱線上等でいこうと思う。
「File.4 着ぐるみを殺した声」 1回目のCMまで
◆風丘「肩の手術でも受けたかな?」
またそーやって適当に返答するからマリコビームが……
っつーか、前回は一応克服してたけど、通常回に戻るとやっぱりダメか。でも一応、抵抗を試みた辺りは抗体ができてきてる……のかな。
まあ、今回は(も)事件解決に多大な貢献はしてるし、多少はね? これで事件解決にそこまで影響ないとかそういう話だと(たまにあるけど)心折れそうになるだろうけど。常人なら。風丘先生も常人ではないしなぁ。
◆呂太「聞き取りにくいから、字幕つけてみたよ」
呂太くんさん、気が利くね。じゃあTVerやアマプラの配信作品にも字幕つけてもらっていいかな? 残業代は出ない!
私はブログ書くために(台詞とか拾うために)字幕つけながら見てるんですけど、字幕ひとつ取っても各局の特性があって面白いです。テレ朝ドラマは意外とほぼ役者さんの台詞を忠実に書いてる、とか、TBSは端折り気味、とか。前もどこかで書いたなこれ。
◆マリコさんを「パワハラ」も知らない人扱いされても困るんですけど……
この話の舞台が2010年代以前なら飲み込みますけど、これ一応現代劇ですしおすし。
しかもマリコさん、科捜研の人だよ? 今までにそういうパワハラも絡んでくる事件の鑑定とか携わったこと無いの? とかいう話になっちゃいますやんけ。
あの台詞のニュアンスだと、そもそもマリコさんが「パワハラ」の言葉自体の意味を問い返したかも曖昧なのはちょっと。ただ単に鸚鵡返ししたら、宇佐見さんや日野所長がバカ丁寧に説明してくれたようにも見えちゃう。
視聴者のための説明っていうのは別に構わないけど、さすがに「パワハラ」は少しでもニュース見てたらニュアンスはわかるだろ。なんかもっと上手い説明の方法なかったんか。
だから逆に言うと、被害者がボイスレコーダーを持っていた意図を訊くところはきちんと明確にマリコさんから訊ねていて、それに返答する形で説明してるから、まあアリ。
◆開始9分でようやく土門さん登場。
仕方ないね。前回が(出ずっぱりだったかはともかく)スポット回だったからね。
今回も通常回にありがちな土門さんの存在感出張気味回、と思いきや案外そうでもなく、どっちかといえば存在感が出張してたのは中盤までの亜美ちゃんとか、終盤の蒲原刑事だった。亜美ちゃんは一応、中盤までも「それどういうこと?」係には収まってたのかな。
今回、出演シーンと存在感のバランスが取れてたのは、マリコさんを除けば呂太くんさんかもなぁという気はする。でも呂太くんさんも中盤以降はなんか微妙なんで、結局みんなどこかしらで「あれ、どこで何してる?」状態にはなってたのかな。
◆加藤「うーん……うちは邪馬台国だから……」
曲がりなりにも警察の聴取なのに、いきなりこんなこと言われたらフザけてんのかと思うなw
日美子さんの名前にかけた嫌味。名付けたヤツは「上手いこと言ってやった」と思ってるパティーン。でも実際はそこまで流行ってないパティーン。実際、使ってるのこの加藤さんぐらいだったし。
よく「織田信長は歴史上の人物だけどフリー素材」みたいなネタがありますけど、実在するかとかどういう存在だったかはともかく、卑弥呼も負けず劣らずのフリー素材ぶりだよな……と思う。歴史上の人物とかあらゆるものを二次創作的に取り込んでいく姿勢。人間ってたくましいな。
そうすると、そのうちマリコさんもレジェンド化されてフリー素材化するかもしれない。現時点で法医学・科捜研系のネタになると比較対象として挙げられることも多いぐらいの結構なレジェンド化はしていると思うので、フリー素材化まで本当にあと一歩かもしれない。
つまりマリコさんは織田信長に匹敵する存在ですよ。目指せフリー素材。敵はいらすとやにあり。
◆日美子「……いいわ。(声紋検査を)受けましょう。でもそれで、誰も(パワハラを)やっていないと証明できたら、あなたたちを名誉毀損で訴えてやる!」
「パワハラなんかあるわけないでしょ? うちの会社はハラスメントの研修もちゃんとやってる!」と名取課長への問い詰め方の曖昧さ(パワハラがあったと認識しているかどうか曖昧)とこれはオチを知ってから見ると印象が反転する場面、「言葉と声が強いだけで、本当は社員想い」という表現……
のはずなんだけど、国生さゆりの演技と日美子さんの言葉がばっちり噛み合ってて勢いが強すぎるのと、中盤辺りから日美子さんの存在感がなくなる(話の中で描かれなくなる)ので、印象が反転してもインパクトがない、「情緒不安定?」みたいに思ってしまった。
いやでも、ここらへんの声紋検査を受けるかどうか逡巡する様子とか、出番があるところではきっちり演技してて、「国生さゆりさすがだなー」って思ったんですけど。いかんせん、話の中での描かれ方のバランスがちょっと。
呂太 「……ヒミコ様、怖い」
蒲原 (無言で頷く)
呂太くんさんは今までのキャラからも納得の台詞だけど、蒲原刑事はしっかりしてくださいw
あの落合刑事の元にいたんだから、怒鳴られるぐらいなら平気そうな気もする、けども、いや逆に落合刑事の怖さって怒鳴るとかの次元じゃないからなぁと考えると、こういう直接的にメンタルぶん殴ってくる系の女性の怖さには無防備なのかもしれない。かんばれ蒲原刑事。
◆廊下を歩いてくる刑事2人とマリコさん・呂太くんさんのショット
『科捜研』では珍しい撮り方ですよね。この4人だけの組み合わせも珍しい気がする。
◆屋台で一緒にラーメンを啜る仲
親戚の蒲原兄ちゃんが亜美ちゃんと呂太くんさんに夕飯おごってる図。
若手3人組が微笑ましかったのはよかったな。これは被害者のいた会社との対比でもあり、と。でも語ってる内容は事件の話……
亜美 「ガミガミ口うるさい上司がいたらパワハラなの?」
蒲原 「いや。その上司と部下の間に、ちゃんと信頼関係があれば、ガミガミ言われたって、部下はパワハラとは思わない」
呂太 「だよね~」
蒲原 「互いに信頼も尊敬もない。ただ下の者をいたぶったり、脅したり、無視したり。それがパワハラ」
蒲原刑事的には、落合刑事と土門さんを比較してこれ言ってんのかなぁ。落合刑事が蒲原刑事に対してどういう上司だったかは圧倒的に描写が足らないのでなんともだけど、これを穏やかに言えるんだから、今の環境は蒲原刑事的にはベスト、って感じなのかな。
亜美 「毎日そんなことされたら、心が折れちゃうだろうね」
ラーメン奢ってくれる年上にタメ口亜美ちゃん。だんだん呂太ウイルスが感染してきてない……?
◆日野「上に立つ者こそ、謙虚でなければいけないのにね」
美しいハゲに聞かせてやりたい台詞だな。いや別に佐伯本部長は「謙虚ではない」と言うほどでもないけど、謙虚ではないよな。
で、日野所長はもうちょっと自己主張してええんやで。だからぶっ倒れるんやで。ええんやで……「え~……? 何?」が心底うんざりしてるトーンで笑……っていいのかしらこれw 結局笑っちゃうんですけど。
ここでマリコさんが宇佐見さんと日野所長の帰宅をキャンセルしてんの笑う。帰宅キャンセルハラスメント。
2回目のCMまで
◆ラーメンが胸に支えると辛いよな。
お水飲みたいけど、通話中だとそうもいかんし。それでも咽なかった蒲原刑事えらい。
亜美 「マリコさん?」
蒲原 「うん」
呂太 「信頼されてるよね~」
だから突然呼び出されてもこれはパワハラじゃないんやで予防線。
ここで主に亜美ちゃんがニッコニコなの草。呂太くんさんもラーメン食べてるからわかりづらいけどニコニコしてる。お兄ちゃんを褒められて嬉しい妹弟かよ。
っつーか、亜美ちゃんはここでも普通にタメ口で蒲原刑事とやり取りしてるけどなんなん? 確かに付き合いはもう長いけど。呂太ウイルスの感染力ぱないよぉ……
でもここで呑気にしてても、蒲原刑事が音源を確保してきたら翌日、君たちはちゃんと働かないといかんのやで。わかってんのだろうか……
まあ翌日、蒲原刑事が音源を確保してくるまでの間、科捜研メンバーは呑気に宇佐見さんのお茶でティータイムしてやがりましたけどね。これが! 格差!!!
◆猫どら焼き。
なにそれ美味しそう。絶対かわいいヤツじゃん、気になる検索しよう。
と思ってリアタイ視聴時に検索かけたら、それと思しきサイトが重くて繋がらなくなっていた。みんな、考えることは一緒なんだね……ご迷惑おかけしてすみません……
風丘先生は優秀なので、マリコさんや視聴者が期待する以上の働きを当たり前にこなす。だからマリコビームは止まらない。別にマリコさんは被害者の詳しい手術に至るまでの経歴とか術後の経過まで調べておいてくれとは言ってないし、そこまでは思ってなかったと思うw 他者の想いを汲み取りすぎてしまうのも問題かな……
風丘 「ああ~……! これから歯医者なのー! 」
宇佐見「虫歯かなんかですか?」
風丘 「……はい。これ以上放置したら、『歯を抜くことになるよ』って娘に脅かされて……歯医者通い、始めました」
風丘先生も人の子。私と同じ、歯医者通い仲間だったのか、風丘先生……でも私は、長きにわたる闘いを終えて、そろそろ治療終了って言われてますけどね!(ドヤ顔)
いや本当、お恥ずかしい話なんですけど口の中がボロボロで、「これ絶対、歯医者さんに怒られるヤツや……お金もめっちゃかかるヤツや……」って思いながら半泣きで通ってましたが、どうにか。さすがに面と向かって怒られたりはしなかったけど、前歯の仮歯がぽろぽろ取れまくってイラっとされてたとは思うw 辛抱強く治療してくださって、ありがとうございます……歯磨きがんばります!
娘(亜矢ちゃん)に脅されるまで歯医者通いを拒否してた風丘先生がお茶目。法医学者は歯の大切さを何よりご存知のはずでは……なんで死体になる全体なのかはともかく、歯は大事にしようね。
っつか、亜矢ちゃんって医学部行く(んで京都府警科捜研に採用してもらう)とか言ってなかったっけ。もしかして歯学部行ったとか? じゃあこのまま順調に育成が進めば、歯科法医学のスペシャリストが増えるんですか!? やったね日野所長、人材増えるよ!(なお亜矢ちゃんの暴走癖)
3回目のCMまで
◆本編前の提供画面で「そういえば、『着ぐるみマリコさん』がまだだな……」と気づく。
これは本編にのめり込んでたわけではなく、逆にぼーっと見てたからなんだろうなと思う。そういえば今回の見所はここだったな、って思い出させてくれた提供画面ありがとう。
◆綿詰めたまま会社来るの?
綿ってその場ですぐに取らない?
確かに抜歯の後は「血が止まらない時用に」って新しいガーゼはもらうけど、それをとっさに詰めたとかそういうこと?
そこまでの用意周到さと執念をもってパワハラやってたの? なにそれこわい。
◆妙に子どもたちを魅了しているヤンヤン
『9係』のくまいるちゃんを思い出しますね。でもあっちは作中での言及もわざわざ「そこそこ人気のあるキャラクター」で、かわいくないところがかわいいっていうスマッシュヒットデザインなのは明確に言われてたよな。そこんとこが違う。
本日のメインイベント、着ぐるみマリコさん。
日野 「マリコくん……何やってんの?」
日野所長のリアクションを見ると、「15年って長いよね……」って思います。
マリコさんの奇行へのリアクションでわかる付き合いの長さ。他男性陣は初回で思い切り流されてエスパーマリコ化を手伝ってたし、作中随一のツッコミ・亜美ちゃんも「ヒッ!」っつーてたしなー。
それを思うに、このリアクションで済んでる辺りが日野所長さすがだわってなる。15年は重い。
今期、まだマリコさんの奇行にツッコミ入れてないのは土門さんや風丘先生か。この2人もマリコさんと付き合いが長いので、日野所長寄りのリアクションになりそうではある。
……着ぐるみの頭部を外して髪を直すマリコさんが美の暴力。
っていうか、着ぐるみを着ててもなんか存在感が煌めいている。なんかもうマリコさんっていうか沢口さんだけ2次元と3次元を融合させた存在じゃないかな……
マリコ「着ぐるみを着ても歩き方に個人差が出るかどうか、検証実験をしていました」
宇佐見「ああ、着ぐるみを着てても、歩幅や歩行周期の違いから、個人識別はできそうです」
ニチアサの大きなお友達がアップを始めました。
あの人たち、仮面ライダーをシーンごとに個人識別するんでしょ(偏見)。
意味わかんないよな、仮面ライダーは仮面ライダーなのにな……
マリコ「ヤンヤンは、もう1体あるんじゃないかしら?」
いません!!!!!!
世界各国の夢の国でもあのネズミ王は同時刻別々の場所には現れないんです!!!!!!
仮面ライダーだって確固たるひとつだけの存在なんです! だからそれが失われたら歴史改変になっちゃうんですジオウ!!!!!(OPカッコいいですよね)
しかもヤンヤンまで解剖される(語弊あり)し……
情け容赦なく子どもたちの夢をぶち壊して得る真実は美味いかぁ!ヽ(`Д´#)ノ
ラストまで
◆マリコ「では、DNAを調べさせてください」
圧がすごい。
これは何ハラスメントって呼べばいいの? 鑑定ハラスメント?
マリコ「あなたのDNA型と調べたいので、お願いします」(鑑定キットを取り出す)
土門 「どうしました? あなたが犯人でないのなら、DNA型の提供を拒否する理由はありませんよね? ねえ!」
これ、鑑ハラっすよ!ヽ(`Д´#)ノ
最近書いたけど、こういう嫌な訊き方めっちゃ怖いw ぶぶ漬けハラスメントでもいいよ。
◆民間の警備もザルな京都
警察の警備もザルだし多少はね。
この話の流れだと、会場が盛り上がってるのに目玉キャラクターのヤンヤンが通り過ぎても不審に思ってなかったってことだし、ヤンヤンが2回目の前を通っていっても不審に思ってなかったってことだし、「控室には戻らず逃げました」ってサラッと言ってるけどどうやってなのかわかんないし。
もうここまで警備がザルだと、警備員の証言自体に信用性がなくなってしまうな。「不審人物が誰も通らなかった」という証言の信用性自体が疑われるレベル。
きちんとお仕事しましょうね、ってことかな。でもこれ、警備員はクビレベルの話だよな……裁判とかでも争点になりそう。怖っ。
いやでも、ヤンヤンがヤンヤンを殺しちゃうところは面白かったですよ。「面白かった」っていうと語弊があるけど、納得はいくというか。
ある一面から見れば、犯人もまた裏で糸を引いてた名取課長のハラスメント(脅迫)の被害者だった。ハラスメントひとつで生死すら線引きされてしまう。こういう事態だと今回の被害者の渡辺さんも名取課長のハラスメントの被害者のひとりと見ることもできる。本人が気づかないハラスメント被害もあるんだよ、って。
◆科学的なことを語らないマリコさんは
『遺留捜査』になる法則でもあるんけ?
前回ラストも『遺留捜査』だなぁ、とか思ったけど、今回は露骨にそうでしたね。前回は一応、生前の被害者とコンタクトを取った上で意を汲み取り、遺したものに絡めた心情語りだったから納得はいったけど、今回はちょっと……
しかも、瀬戸さん本人と会う約束をした上でスティックバルーンを持ってきていたわけではなく、話の流れだと渡辺さんは常日頃から持ち歩いてたってことでしょ? あんなかさばるものを。なんでだよw
この前、糸村さん(上川さん)がせっかく「『科捜研』にもお邪魔したい!」って言ってくれてたのに、このままいくとマリコさんでも『遺留捜査』展開自体はできちゃうってことになる。
そんなに糸村さんにぶぶ漬けを出したいのだろうか……ぶぶ漬けハラスメント……(これが言いたいだけ)
ざっくり雑感。
最後の会社へのパワハラ告発締めで溜飲を下げる作りなのはわかる。
懇切丁寧なパワハラ説明もわかった。
声紋鑑定や着ぐるみを着た状態の歩様認証とか、細かい鑑定ネタは面白かった。
そもそも最初に「パワハラ加害者=殺人犯とは限らない」と日野所長に言わせてるのに、途中までパワハラ加害者特定の比重が大きかったのはアンバランスだし、名取課長と特定してしらばっくれられてから、名取課長を起点に犯人特定に話を進めるのではなく、被害者の瀬戸さんに対してパワハラ告発の説得にいく(「パワハラ加害者=殺人犯」という線で動いてたとしても、殺人事件の捜査面ではパワハラ告発は特に必要ない)あたりで、今回は「パワハラ行為はやめましょうキャンペーン」「パワハラには勇気を持って立ち向かいましょうキャンペーン」の啓蒙ビデオみたいなノリだったな……と。それが正解なのかもしれんけど。今回を見たあなたは、「ハラスメントに勇気を持って向かい合いましょうキャンペーン」対象者。
ただ啓蒙ビデオとしての出来も微妙だなと思う。
日美子さんが急に出てきて「仕事を打ち切るなんて横暴、私が許しません!(中略)あなたには厳しい処分が下るでしょう!」って御神託を告げるシーンも、「私も責任者として、裁きを受けます。一緒にハラスメントの相談室に行きましょう」も、話の途中から日美子さんの描写自体がなくなるので「お、おう……そうか……」ってなってしまって、いまいち受け止めづらかった。日美子さんの印象が確定する前にひっくり返された感。まだそこまで悪印象も抱いてないし、ただ単に「声量すごいな国生さゆり……」で印象が止まってた視聴者(私)が置いてけぼりになってた。私がぼけーっとしてただけだけど。
そもそも決心してハラスメント告発のシーンも、あの場にマリコさんと土門さんがいるので、余計にカタルシスが減ってしまうというアレ。
だって、警察の前で他者を脅迫するのはただのアホでしょ。2人の前でも「仕事打ち切るわよ!」とか謎に強気だった名取課長がアホだっただけで、そりゃ警察が(物理的に)後ろにいたら本音がどうあれ、あの場は瀬戸さんに味方する方が対処としても正しいし……って。
だからあそこは、「日美子さん良い人だった!」とかいうよりは、「名取課長アホすぎでは……?」という疑問にカタルシスも印象の反転も全てをかき消される。
権力を持つ警察である以上は、ぶっちゃけマリコさんたちはこの場では邪魔。もう少し控えめでいい。
瀬戸さんひとりが名取課長にパワハラ告発宣言
→名取課長が余裕ぶっこく
→ヒミコ様降臨、御神託
→ここでマリコさんと土門さんも陰から出てきて「証拠は揃ってる」宣言
なら、話はまだすんなり通る気がするのにな。演出としてはくどかったりベタだったりなのかな、これは。
とりあえず今回がベタな「パワハラ・ダメ・絶対」の啓蒙ビデオだったとするなら、それはそれでいいと思います。少なくとも私はそのノリを好きになれなかったよ、ってだけなんで。
次回予告とか。
爆買いマリコ
光子さんブチギレ案件。
「全部買い取りましょう」。
マリコさんは(捜査費用的な意味で)金のかかる女。知ってた。だから(捜査上で)付き合える人って限られるよね……
でも鑑定や捜査が絡まなければマリコさん本人の物欲は薄そうなので、東映硬式で「セール会場で絶対一緒になりたくない人ナンバーワンの、鬼迫と執念」呼ばわりは草。そもそもマリコさんは、事件が絡まなければそういうところに縁があるとすら思えないけどなw
「『鑑定(捜査)』の名の下に税金をじゃぶじゃぶ使ってなんでもかんでも買い漁っていく様を『一緒になりたくない』と表現している」
なら百歩譲ってわからんでもないけど、でもそれも可哀想だよ……だってなんだかんだで事件捜査だし……
次のテーマは「フリマアプリ」。それっぽく言うとCtoC。おっ、原価厨に喧嘩でも売るのか?
今回の「パワハラ」といい、まるで狙ってたかのようにピンポイントで最近のネット上でバズった話題がテーマになることが続く『科捜研』。リサーチ力がすごいのもあるんだろうけど、何か持ってそう。怖いw
そんな感じで、次回以降も期待しておりますよ!