【警視庁捜査一課9係 season12】第1話 感想

警視庁捜査一課9係
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CASE.1 かかし連続殺人

ゲスト:伊東孝明、成瀬正孝、平野貴大、富永沙織

脚本:深沢正樹
監督:杉村六郎

サブタイトル、「かかし殺人事件」とこれと2つあったんですけど、東映公式や作中での表記ではこっちだったんで。

『9係』でもやってみたよ、アンケート。
小宮山さんと村瀬さん首位。わかっちゃいたが、やっぱりこの2人って人気あるんだなぁ。
次点が青ちゃんと矢沢さん。意識してなかったんだけど、この選択肢の中だと唯一同性コンビだったな。
3位が主役たち。浅輪さん、お前がいつまでも煮えきらないからだぞ! いやこれは結構マジで。
4位の係長と早瀬川先生は、コンビと言っていいのかはわからないけど、早瀬川先生がなんとなく係長気に入ってるのが好きだったなぁ。過去形で語るしか無いのが悲しいけど……

そんなこんなで、season12! 初回!
色々あったし、色々あっても、本編いってみよう!


◆冒頭から係長。
season10の映像ですね。ネクタイ締めてる……
もう冒頭から胸がきゅうっとして、何を言っていいのかわからない。

◆複数人に運ばれる生(死んでるけど)案山子。
怖い……
死体を発見するのは散歩途中の犬。これは絶対的なこの世のルール。

◆9係部屋での村瀬さんと小宮山主任のやり取り、これ急遽撮り足された感じがバリバリだな……
そしてここ以外は、主のない係長席をなるべく映さないようにしてたのが印象的だった。映すにしても、手前を強調したり、誰かが立って隠してたりで。おかげで9係部屋が狭く感じた。ああ……
内対改造準備委員会。テロ組織対策の組織を、激変する社会情勢に対応できるようにするために、アドバイザーとして係長は引っ張られたらしい。確かに、係長はどんな組織ででもその能力を遺憾なく発揮できそうなので、適任も適任だと思う。この9係をまとめ上げられてたお方だし。
この話をさもとっておきのように話すけど、実は他の皆さんも知ってましたよ村瀬さん。ってのが可哀想だった。今期の村瀬さんも扱いが雑なのかなぁ。
でもまあ、ここでの村瀬さんは視聴者と同じ立場、ってことで視聴者に係長の現在を説明するために必要だったと思うんで、こればかりは仕方ない。
9係の皆さん、事件に対する引きも強いし検挙率だって(おそらく今も)ナンバーワンだろうに、4件目発生まで案山子事件担当じゃなかったのが意外。

◆おっ、やっと式場の下見行く気になったか! 浅輪さんと倫子ちゃん! 何年目だよマジで!
浅輪「俺の仕事の都合に合わせてると、なかなか行けないからさ、申し訳なくて……それに、係長だって気にしてるしさ」
倫子「……嘘。あの人が気にするワケない」
浅輪「気にしてるんだって。お父さんなんだから……」
そうだよ。係長はどこでもいつだって、気にしてるんです。今もきっと。
倫子ちゃんがお菓子作りにやりがいを見出し始めた! あの手紙の中身が今期のこの2人の鍵なんだろうか。
もしかして、倫子ちゃんもつかさちゃんみたいな「仕事にやりがい見出しました」で結婚ルートからフェードアウトとかないよな……ここまで引っ張っておいてそれはないよな……まさか……

「警視庁捜査一課名コンビ選手権」というパワーワード。
矢沢さんがそれの出場に乗り気で、対照的に青ちゃんが面倒臭がってるの好きだw
青柳「お前、刑事が面白くある必要があるのかよ」
青ちゃんがこれ言ってもなんら説得力がないが、たぶんこれが青ちゃんと矢沢さんのスタンスの違いなんだろうな。
どっちかっていうと、矢沢さんの方が結構露骨なウケ狙いをしがち。矢沢さんが面白い時は大体自覚的。青ちゃんはウケ狙いと天然が半々ぐらい。そんな感じだと思う。私の印象ですけど。

◆4件目の案山子事案。と思いきや、これは本当に生きている案山子こと絵描き俊介再登場。S2だってよ、10年前って凄まじいな。後の回想映像、みんなめっちゃ若い……
浅輪さんにもビシバシ言える早乙女さんが続投なの、私はすっごく嬉しいです。やっぱりいいキャラだ。
ここで俊介さんの荷物を運んであげてる青ちゃんがすごく好き。

◆早瀬川先生が今回からいきなり現場に来始めたのは、その「尊敬する教授」=黛先生と既に対面済みで、黛先生になんか言われてたから、と思ってたら、後の話を見るにどうやらそうではなかったらしい。
ここらへんも、係長不在の煽りなのかなぁと思う。ここらへんのシーン、光とか影とかがかなり不自然だった気がするし。
それはともかく、別に早瀬川先生を呼んだのは浅輪さんじゃないのに謝らせる小宮山主任酷いw 後ろで吹き出してニヤニヤしてる村瀬さんも酷いw
そして素直に、しかし心を込めずに「ごめんなさい」って言う浅輪さんがすげぇ好き。やっぱこの人、「オセロ」だわ。

◆絵描き俊介、倫子ちゃん関係者に救われ過ぎである。
そして案山子に魅せられスケッチしまくっていたのを見せたら、よりによって青ちゃんに「コイツ、不謹慎じゃねぇか?」呼ばわりされるはめに。
たぶんこの俊介さん、社会も世俗も全く興味ないだろうからニュースも知らんのだろうなw

◆係長からの電話はあっても、姿はない……
早乙女「行けー! 行け!」
杉浦ぁー!

◆9係が事件担当するまで10分以上かかったのって、シリーズの方向転換をしたS4以降では最長なんじゃないでしょうか。いつもはだいたい冒頭臨場だし。
青柳「あっ、今度はちゃんと死んでるな」
こんなこと言う警察官、いや人に「不謹慎」呼ばわりされる筋合いはどこにもないよなw 俊介さん可哀想に。
諌められる代わりに、早瀬川先生が(遺体を見るのに邪魔だったからだからだけど)どついてくれて結果的にツッコミになってたの面白かった。

◆遺体を運ぶのを手伝うフリで、ズボンの後ろポケットからレシートを拝借しようとする青ちゃんは通常運転……
じゃなかった。まさかの村瀬さんキャンセル。GJ。さすがに付き合いが10年以上ともなれば、こういう行動の予測もつくのか。まあ、あそこでの青ちゃんはあからさまに動きが変だったしなw
言い訳する青ちゃんが子ども。おまけに、はずみでイヤホン外れてるw ここでの村瀬さん、もといツダカンの笑顔は素にも見えるぐらいだw
八つ当たりで地獄突き食らう矢沢さん可哀想。画面外からの攻撃酷いw

◆現場に佇むサングラス黒コートの竹中直人なんかいたら、目立ちすぎて浅輪さん以外が気づかないとか無理があるよw 立ってるだけで濃ゆい男・竹中直人。

◆小宮山「一課長に命じられて、連続かかし殺人事件は9係が担当することになりました」
マジかよ、やっとかよ大岩さん。
それはさておき、今回は徹底して除け者扱いされる村瀬さん。「音」扱い……
早瀬川先生が9係部屋で捜査会議に加わっているのは、今期からの元からの方向だったのか、それとも……いや、やめよう。

◆今回の矢沢さんのシャツで一番印象深いのは、ここでのダークグレーのシャツでした。マジで矢沢さん、このオシャレシャツは何種類持ってんだべ……

◆小宮山主任がせっせと作ってた案山子の腕をぼきっと折る浅輪さんが怖いよ。
いやこれ、たぶん係長が乗り移ってるんだとは思うんだけど、係長がやってようが浅輪さんがやってようが怖いもんは怖い。

◆今期は恩師である黛先生がレギュラー入り、ってところから、元から早瀬川先生にスポットが当たりそうなシーズンだったんだろうなと思うんで、もしかしたら解剖シーンは多いのかもしれない。
そうだとしたら、個人的に嬉しい。理由はわからないけど、こういう解剖シーンは好き。

◆黛先生、実は昔から東映公式ではシーズン開始前のレギュラーである。あの文面から想像できる愉快なキャラとは、なんかだいぶ雰囲気が違うな。いやまあ、東映公式のアレは皆さんだいぶ本編とキャラ違うよなとは思うけどw あと、まだ初回なんで今回のこれが黛先生の素とも限らないし。
ここで帰国後の黛先生と初対面の早瀬川先生。黛先生を前にした早瀬川先生は、心なし笑顔も増えて雰囲気がやわらかくなっていいなあ。これだけでも黛先生レギュラー入りしてくれた成果だ。よかった。

◆9係の男性陣を次々なぎ倒していく係長。アレはS8-9か……倫子ちゃんの危機再び回か……
マジで係長だと、そこらへんの男性は睨まれただけで吹っ飛びそうだもんな。

「遺体のこと以外はてめーらで調べろ」(意訳)って言う黛先生に対する、浅輪さんの「ですよねぇ」×2がすごい好きです。浅輪さんのそういうところ、なんか元からめっちゃ好き。

◆たとえ係長が特命兼任で多忙じゃなくても、早乙女さんの家には絶対行きたがらなかっただろうし、実際に早乙女家に行くのは浅輪さんひとりだったろうなと思うw
あの、早乙女さんに完全に萎縮してた係長がホントに好きだった。
……係長を語ると、何を語っても過去形にしかならんな……寂しい……

◆今回の俊介さん、ずっとなんか食ってんなw 食ってなかったの、案山子の現場を見に行ったときぐらいじゃねーか?
俊介「一度、探偵やってみたかったんで楽しかった」
浅見坊ちゃんが、なんか戯言を仰ってるわ。ちょうどお母さんもいらっしゃるし。
これ、やっぱりアテガキなのかなぁ。

◆係長がいないから、早瀬川先生からの電話は浅輪さんに。
早瀬川先生が係長と小宮山さん以外の人の名前を呼ぶのがめっちゃ珍しい。浅輪さん、今まで早瀬川先生に名前で呼ばれたことあったっけ?
キチンについての黛先生の説明に「へぇ……」って言ってる浅輪さん、絶対意味がわかってない説。

◆青ちゃんが幼女先輩に声掛けすると事案っぽい。矢沢さんなら「親切なおじさん」だろうにな。これが信頼とか積み重ねの問題か……
差し出した手が里奈ちゃんにスルーされる青柳さん。ニオイの問題じゃないと思うよw 青ちゃんが子どもウケしないのは公式。グラサンがアレなんじゃないかなぁ、幼女先輩的には。

◆里奈ちゃんを通して被害者遺族のケアをしていく青柳・矢沢コンビの安定感・安心感は異常。
今回、このくだりがなかったら本当に辛かったと思う。

◆コーヒーを用意するのは、係長じゃなくて浅輪さん。
いや、本来なら、他の職場なら、これが普通。でもこれは『9係』の9係だから……

◆仕事とはいえ、小宮山さんとアベック(死語)、いやカップルのフリができてよかったね、村瀬さん。

◆浅輪さんが冴えてると、切ないなぁ。
「おい! 気づけよ村瀬!」
「しっかりしろよ、村瀬!」
「冴えてないね、村瀬くん!」

そんななかでも通常営業の青ちゃんにホッとしました。村瀬さん煽るのが大好き青ちゃんである。

◆白石を引っ張る時の矢沢さんの髪型、アレなんだべ。前髪がペタッとしてる……

◆「遺体を案山子にくくりつける」というエキセントリックなシチュエーション、実際の動機は土地買収のためだし、実行犯は「俺が殺されるから」という無言の脅迫への恐怖から動いてるし……
「断れば私が殺されていた。私が案山子にさせられてたんだぁ!」
書いてみると笑えるようにも思えるこの台詞、回想映像込みだと恐怖しか無い。集団リンチの末に毒物飲まされて案山子にされるんだよ……春のホラーかよ……
青柳「……させられりゃよかったのにな」
青ちゃんのそういうとこ、私はホント好きです。

◆ガチギレする刑事さんたち。久々に取調室の机が青ちゃんの犠牲に……さすがにひっくり返りはしなかったけど。
青柳「ねえ、終わった? いや、能書き。終わったみたいだから、今度はこっちが喋るんだけど……アンタがやったこと、ビジネスでも社会貢献でもないよ。人殺しなんだよ!!」
白石「私は何もしていない。小松原が勝手にやったことだ」
矢沢「くだらねぇ言い訳してんじゃねえよ! お前は、自分の金儲けのためだけに、何の罪もない男を殺したんだよ!」
青柳「妻と、娘を愛する優しいお父さんを……殺したんだよ!!!」
浅輪「その大きな罪から、逃げられると思わないでください」

◆早乙女「もしかして、(倫太郎さんは)私のこと、避けてらっしゃる?」
実はそうかもしれないw 係長、早乙女さん相手には本当に完全に萎縮してたからなあ。
早乙女「直樹さんと倫子を、早く結婚させなさい」
9係  「えっ……」
早乙女「聞こえましたか? 直樹さんと倫子を、早く結婚させなさい!」
浅輪 「ええーっ!?」
青柳 「聞こえてまーす」
小宮山「伝言しまーす」
浅輪 「ええーっ!?」
ここで青柳さんと小宮山さんだけじゃなく、矢沢さんもニヤニヤしてるし、村瀬さんなんか声出さずに吹き出してめっちゃ笑ってるからなw
いやホント、今期は真面目に漢見せないとな、浅輪さん。色々な意味で、頑張ってほしい。

係長からの状況報告はない、か……
早瀬川先生が回想するという体の、「加納倫太郎とは」
ああ、あれはあの話のだ。これは、あの時の。そうやって全ての映像に思い出が蘇る。
もうこれは完璧に、『9係』版の追悼映像……
いや、違う。係長はこの世界では今も生きている。私たちが見られるこのカメラの中には映らないだけで。きっと少しカメラがイタズラをして視線を外せば、そこに係長がいるんだ。またひょいと出てきてくれるかもしれない、そんな雰囲気だったんだ。
だから、これは視聴者の思い出であり、あの世界を生きる早瀬川先生や他のみんなにとっては現在なんだ。私はそう考えておきます。

早瀬川「まあ、一言で言うと……『変人』ですね

この回想映像直後にエンドロールが流れ始め、そしてトップクレジットは渡瀬さん。回想扱いでもなく、トップクレジット。ありがとう。
今期の『9係』ポスター、係長の姿もあるけれど、ひとりだけ影がないのが象徴的でな……寂しいけれど、でも、それでもいてくれてありがとう。係長。

今回は素人である視聴者にも撮り直しによるドタバタが伝わってくる感じだったので、意識的にアドリブを入れられる上に、割といつも通りの役割を振られていた感じの青柳・矢沢コンビが唯一いつもどおりに『9係』をやってくれていたなぁと思う。
小宮山・村瀬コンビは、説明の役回りを一手に引き受けてストーリーをなんとか運んでくれてた感。
浅輪さんは係長の役割もひとりでこなしてて本当に大変そうだった。違和感についてツッコむのが酷だと思うぐらいに。
今期の浅輪さんは「係長と長年コンビだったから、観察力・洞察力が上がっている」状態(テレ朝公式)。それは成長か、或いは憑依か。
どちらにせよ、『9係』ではたまにコンビシャッフル回もあるにはあるが、基本的には3組のコンビがガチガチに決まっているので、今期の浅輪さんはどう扱われるのか。
ひとりで捜査か、或いは早瀬川先生・黛先生がくっつくか、みたいな話になるのかなぁ。9係内のどちらかのコンビにくっついてトリオになると、なんかバランス悪いだろうしなぁ。

作品としては(かなりドタバタしてたのがわかるとはいえ)仕上がっているんだけど、なんかどうしても「ここに係長がいたら」と考えてしまう。これは仕方ないんだろうか。
今回を『9係』として面白かった、とは私には言えないけれど、それでも係長抜きでも、ひとつの作品を作り上げるんだという熱意がすごかった。
今期の、そしてこれからの行方はわからないけど、少なくとも今期は最後まで見届けたい。渡瀬さんが大好きだった『9係』の皆さんが、どうなるのかを見届けたい。
そう思います。

ってなわけで、次回!

消えた水死体!
vs黛教授! 彼の素はわかるんだろうか?

そんなこんなで、次回以降も楽しみにしております。

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