File.7 爆弾配達人
ゲスト:渡辺大、大島さと子、松浦雅、松田賢二
脚本:戸田山雅司
監督:濱龍也
日野所長こと、斉藤暁さんのバースデーサプライズ話。
みんなでノリノリすぎてかわいい。そして自分の誕生日忘れちゃってる斉藤さんおちゃめ。風間トオルは嫉妬するのすら無駄なほどイケメン。
画像がホント好き。
『科捜研の女』相馬涼役・長田成哉が卒業「感謝しきれない5年間でした」 | ORICON STYLE
そんなわけで、今回・次回は相馬さん卒業の花道回。長田さんの言葉に日野所長役の斉藤さんが涙、っていうのが本当に目頭が熱くなる。
しかし5年間か……数字にされると実感がわかないな。そんなもんだっけ、とも思うし、長いな、とも思う。
これ以上の言いたいことは来週までとっておこう。そうしよう。
今回!
◆日野所長の引きつりっぷりからガチかと思いきや、今期2度目のお芝居オチ。訓練だとしても、日野所長をわざわざ鎖で縛って手錠までかける意味は全くわからんw
宇佐見「へぇー。これが爆発物解体シミュレーターですか」
相馬 「リアルっすよね。所長、マジで死んだと思ったもん、俺」
椅子にくくりつけられた日野所長を激連射する相馬さん。今回、シリアス方面でもそうだけど、こういうチャラけた方面でも相馬さんが生き生きしてたな。
◆マリコさん、訓練では爆弾解除失敗。これは本番では成功フラグ。
マリコ「そうだったんですかー! 本番のときは、絶対に引っかからないようにします」
宇佐見「……本番でも、やる気みたいですよ」
っていうか、今までマリコさんって爆弾解体やったことなかったっけ? と、しばし考えてしまったw 一応、ない……んだよな?
本職の柿沢さんすら認めるマリコさんの肝っ玉。マリコさんは今までくぐった修羅場の数が違いすぎるんで、下手な爆弾くらいならするっと解体できそうな気もする。なんていうか、言い方は酷いけど殺されても死なない気がするヒロインっていうか。
◆亜美「……酔っぱらいトゥナイトに巻き込むつもりだ」
亜美ちゃん、この様子だと相馬さんの酒癖の悪さ(推定)に何度か巻き込まれてるな。
っていうか、前にこれが出てきたときから思ってたけどそもそも「酔っぱらいトゥナイト」ってなんなんだよ。絶対これあの回限りのギャグのつもりだっただろうに、また掘り起こされてるw
◆亜美「それに、科捜研はいつだってマリコさん頼みじゃないですか」
それ言っちゃうのか、亜美ちゃん。なんか私は悲しいぞ。そんなこと言うなよ。少なくとも、亜美ちゃんレベルのデジタルスキルを、マリコさんは持ってないぞ。
で、相馬さんが「マリコさんがいなくても」と言い出すのは前の相馬さん回を思い出すわけですが、やっぱり相馬さんの中ではマリコさんの存在ってデカイんだなーと実感します。さすが弟子。
なんつか、よくシリーズ開始前の番宣とかでは「マリコさんも成長・変化して」って言われてるけど、むしろマリコさんが周囲を変化させてるイメージの方が強いよな。
マリコさんの周りのメンバーが安定しないのって、マリコさんの傍にいると、その人のレベルが急上昇しちゃったり、ものの見方が変わっちゃったりして新しい世界への躊躇いが無くなっちゃうから、なのかもしれない。
つまりマリコさんはアレですよ、魔界から来た魔人探偵なんですよ。人間の脳のレベルを引き上げちゃうんですよ。或いはタコ型の元超凄腕の暗殺者。ジャンプ読んでないとなんのこっちゃな喩えだ……
それはともかくそう考えると、長年一緒にいる方々って、マリコさんレベルの超人ってことになる。確かに残ってる面子を見るとすごいよな。亜美ちゃん・蒲原青年はまだ成長途上だから除外。
卒業していった面子を見ても、だいたいマリコさんに影響されて変化して、自分の中に「軸」を持って卒業していくんだよな。今回の相馬さんにとっては、「マリコさんがいなくても」を証明することこそが「軸」。
つまり相馬さんが自分の「軸」を証明するのが今回の前後編。
今回、「科捜研はマリコさん頼み」って言った亜美ちゃんには、まだその「軸」が自分の中に確立していないんだな、と思う。
私は亜美ちゃんがその「軸」を発見して証明するときが、今から楽しみです。っていうと、それは亜美ちゃんが卒業するときになっちゃうわけだが。
◆1件目の被害者はともかく、2件目の被害者はなんで屋外に放置されてる怪しげな箱を開けちゃうんだ。しかも外で。
◆日野所長よりテキパキ指示を出すマリコさん。そしてそれに素直に従う皆。昔じゃ考えられなかったよな……
頑張れ、日野所長。
◆最近じゃ抑え気味になってた不謹慎モードの相馬さん、大爆発。「犯行予告だ」に「まだ」、そして「ボム・メッセンジャー……地獄の配達人!」に「俺の予想通り」。
第11シーズンの宇佐見さん回のときとか、あの頃はめっちゃ空気読めないし不謹慎なことをぽろぽろ言ってたよなー。でも一応、その場の空気が変わったことは察せるから悪いヤツじゃないんだな、と思ってた記憶。
相馬さんについて「懐かしいなぁ」と遠い目をする日が来るとはな……
◆3件目の被害者、爆発直後にまだちょっと動けているのがエグい……うああああ。
◆50代に見えない沢口靖子が50代の肌の悩みを語る50の恵。
◆佐伯本部長、久しぶりちーっす。
佐伯本部長は憎めない。なんつーか、言っていいことと悪いことの区別があんまりついてなさそうなところが。今回、被害者を松竹梅に喩えて「大した男じゃなかった」のに出世しすぎということを教えて下さいましたけど、あんな言い方でもどこか憎めないのは、やっぱりキャラなのかね。
そんな本部長の言動を咎め、さりげなく本部長にかなり冷たい視線を向けてた藤倉刑事部長。私は藤倉刑事部長のそんなところが好き。
◆今回から『科捜研』作中も冬の装い。マリコさんたちも冬の赤ジャンパーに変わりましたし、土門さんたちもコート。
◆柿沢さんが何か隠していることに気づき、そこから過去の写真を見つけ出したりと、今回は蒲原青年回でもあった。
蒲原「科捜研だから、そんな悠長なことが言ってられるんだ」
相馬「……なんて言った?」
蒲原「次の爆弾では、もっと犠牲者が出るかもしれないんだ」
相馬「だからって、柿沢先輩を疑うなんてどうかしてんだろ!」
蒲原「俺は刑事だ! 1つ判断を間違えれば人が死ぬんだよ! 俺は、怪しいと思えば同僚だって誰だって疑う。……疑わなきゃいけなかったんだ……」
前期のキーキャラクター・死神落合刑事の遺した爪痕は大きいよな。そりゃ引きずるだろ、と。土門さんだって権藤さんのこと引きずってんだぜ。
むしろ今のレギュラーで、身近な人が死んでないのが相馬さんと亜美ちゃんしかいないという事実。日野所長も友人が殺されてるしな。
ってことは、いつかあるかもしれない亜美ちゃん回では、亜美ちゃんの身近な人が死んじゃう可能性が大なのか。うわぁ。
◆土門「『引きずってる』か……だとしても、案外それが蒲原の軸になるのかもしれないな」
今回は相馬さん回であり隠れた蒲原青年回であり、マリコさん・土門さんというメインキャラクターが後進育成をする回。土門さんの場合は、既に実績あり。
土門 「刑事というのは、嫌でも人の生き死にや、運命の関わる仕事だ。だから、何があってもブレない刑事としての軸がなければ、勤まらない」
マリコ「刑事としての軸……」
土門 「蒲原は、落合佐妃子という強烈な毒に最初に出会って、刑事を始めた。だからこそ、落合を信じたこと、そして裏切られたこと、その落合が殺されたこと……そのすべての事実を飲み込んで糧としたとき、蒲原の中にあいつだけの、刑事としての軸ができるはずだ。……俺は蒲原を信じてるから、榊が悩むことじゃない」
後進育成という意味では、土門さんの方が大先輩なんだよな。権藤さんの最期とか木島っちの消化器ぶしゃーなんかを思い起こせば、信頼感と頼もしさマックス。土門さんがそう言うんなら大丈夫、的な。
マリコ「科捜研としての軸……土門さんみたいに、私も相馬くんや亜美ちゃんに、示してあげなきゃいけないのかも」
主人公が後進育成を考え出すって怖いな。えっ、終わるんかみたいな。そういうのはシリーズクライマックスか、エピローグとかにやるもんやで。
◆暗号解読に必死になる相馬さんと、それに付き合わされつつも文句は言わない亜美ちゃん。
亜美ちゃんに「本当に暗号解いちゃっていいのか」(要約)と言われて、今期第2話のマリコさんの台詞にめっちゃ影響されていることを打ち明ける相馬さん。
ジャンプ的に言うなら、今回の話はマリコさんという「父」を相馬さんが超えなきゃならん話なのよね。今回の相馬さんにとっては、マリコさんは母でもなければ同僚とか先輩とかでもなく、はっきりと明確に乗り越えなきゃいけない「父」。
つまり、今回のマリコさんは主人公でありつつ師匠ポジ。マリコさん、マジでとことん少年漫画を体現してるな……
マリコさんが部屋に入る時、今までずっと見ていたにも関わらず「どこまで終わってるの? カードの検証」って言ってたのは、直前の土門さんとの会話が響いてるってことですね。犠牲者が懸念されるので暗号解読は早急に行わないといけないので手伝うけれど、それ以上の余計なことはしない。「軸」を証明する邪魔はしないってことやね。
◆朝一便で解剖鑑定書と差し入れの八つ橋を届けてくれる解剖医さん。風丘先生いい人すぎるわ……
そしてマリコさんが「あとで拝見します」っつーたら、素直に科捜研内で待ってるし。いい人すぎる。
マリコさんの突っ走りっぷりを、「はい、愛想なし。朝から元気だねー」「相変わらずのワーカホリックぶりね」で流せるんだからなぁ。なんかもう風丘先生、色々麻痺しすぎじゃないか?w
八つ橋を掲げる風丘先生と、それに喜ぶ日野所長が今回の癒やし。
◆折り紙をめちゃくちゃ折るぐらいの態度なのに、一応相馬さんの推理には付き合ってくれる亜美ちゃんの、そういうところが好きだよ。
あと、こういうことを言うとアレなんだけど、正直ここの亜美ちゃんの髪ボサボサっぷりが好きだ……亜美ちゃんに限っては、髪がボサボサの方が好き。なんだろこれ。誰かわかってくれないか。
◆まさかの風丘先生の差し入れがインスピレーションを起こす展開。八つ橋すげー。
そして相馬さんが解く暗号講座。魔方陣が鍵。ドラマチックに輝かない方の魔方陣。ここで風丘先生が「まほうじん? 『異邦人』なら知ってる……」とボケを挟んでくれてたのに、亜美ちゃんも相馬さんもシリアスモードなので流されてた。可哀想に。
さらっと魔方陣の数字を導きだしてたのが相馬さん・亜美ちゃん(そして宇佐見さん)というところが、それぞれの専門を表しているってことですかね。物理とPC。どっちも数学はめちゃくちゃ大事です。いやまあ、数学が大事じゃない専門はないだろうけど……
◆相馬「マリコさんがいなくてもできることあるでしょ!」
日野所長的には相馬さんを押しとどめる方便としてマリコさんの名前を持ち出したようにも見えるんだけど、それは今の相馬さんには逆効果だったっていうアレ。
さりげなく、亜美ちゃんも相馬さんに続いて自分から動いてるんだよな。今回で、亜美ちゃんの中にも「軸」が育つのかもしれないなぁ。
子どものために一目散に駆け出していった柿沢さんとマリコさん。
しかし、同じように駆け出そうとした相馬さんは足を止めた。果たして、足を止めさせたものは何だったんだろうな。それがどんなものであれ、それこそが次回の鍵になるんだろうな。
前編だけで言いますけど、今回大好きです。現時点でものすっごい大好きです。相馬さんだけじゃなく、落合刑事の死を引きずる蒲原青年が見られてよかった。あと亜美ちゃんの冷めっぷりも、土門さんとマリコさんの後進育成の様子が見られたのもすごく好き。
次回! 後編!
土門さんも爆発に巻き込まれるっぽい?
果たして相馬さんは「父」を超えられるか!
そして連続爆破事件の行方は!
次回も皆で定時ダッシュだ!
ってなわけで! 次回もそれ以降も楽しみ! にしてますよ!