【科捜研の女13】スペシャル 感想

科捜研の女
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スペシャル 疑惑の観光タクシー…予告された転落事故!

奇妙なタイヤ痕、飛沫血痕の罠!! 冤罪を生んだ鑑定ミス!?

父親に尋問されるマリコ! 辞職を要求する元管理官!

ゲスト:小野武彦、戸田菜穂、山崎直子、柴田善行、永田彬、三津谷葉子、水崎綾女、赤塚真人

脚本:櫻井武晴
監督:田崎竜太

テレ朝、東映ともに公式を見ると「スペシャル」の表記であり、「第9話」は年明け1月16日の話のようなので、こちらもそのように表記します。

ということで、やっぱ「クリスマス」っつーか「クルシミマス」だったな。誰が苦しんだかはともかく。

そんなこんなで、今回の感想へ!


◆「スペシャル」だからか、いつもとOPがちょっとだけ違う。最後の色が赤いね。
クリスマスカラー……いや、血の色にしか……

◆相馬さんの中では亜美ちゃんは「亜美さん」呼びで、藤倉鑑識課長は「あのオジサン」「(現場を)荒らされるってひどくないっすか?」扱い。
事故現場の鑑定は一刻を争う、とかどうやら基本的なことっぽいのにそれを知らなかったっぽい藤倉鑑識課長の鑑識としての手腕を問う。いや今回、最初の鑑定間違いに気づいたのは彼なんだけど。

「ちゃんと全部のタイヤ痕、採取しました?」
ニヤつきながら藤倉鑑識課長を煽ることが出来る相馬さんは、やっぱりねらー気質なんじゃないかと思うんです。若者だからかしら。

◆木島さんはおそらく土門さんのために必死になって調べてきてその結果を嬉しそうに報告しようとしてんのに、それをしれーっと聞いちゃう土門さんって案外人情味ないな。
なんでしょうね、もっとこう、最初ぐらいは興味深げに聞いて差し上げなさいよ。

◆タクシー会社の社長の小松原さんのところへ行こうとしたマリコさんの腕を掴んで止めた藤倉鑑識課長のシーンがなんだか好きです。

◆いきなり電話もらって「あの遺体、解剖してほしいんですけど」(たぶんこう言われたんだろうな)とか言われて、それを素直に呑んでくれる風丘先生はどれだけいい人なのか。
しかし風丘先生の差し入れなし記録が更新中。来年の第9話こそはあるといいな。

「もういい! 君の優秀さはよくわかったよ」
なんつーか、出番自体が少なかったんで仕方ないんだけど、それは今までの前半クールでもっと見せておいてほしかったなぁというのは望み過ぎでしょうか。
嫌でも出番が増える後半クールだと、もう鑑識じゃなくなっちゃうしなぁ。私、刑事部長vsマリコさんってよりは、ある種の職人である鑑識のプロvsマリコさんが見たかったので、正直に言うとポジションチェンジは残念です。ものすごく残念です。
と、言わせてもらってもよかですか。勿論、後半クールを見てこの意見を覆す可能性は十分ありますが。

◆ということで、過去レギュラーから2人登場。
芝さんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
たった1年足らずで、「近畿管区警察局主任監察官」とかめちゃくちゃ上り詰めてないか。どんだけ優秀なのよ芝さん。別に元から無能とは思ってなかったけど、いくらなんでも短期間で上り詰めすぎじゃね?

◆そしてマリコパパキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
科学監察官として登場。相変わらず存在感のある人だなあ。
でも、科捜研で所長してたとかそこに自らの娘がいるとか、その時点でもう中立性ないよね、とか言っちゃダメだ。絶対言っちゃダメだ。

◆土門さんが監察官相手に大荒れ。どうしたの、ご機嫌斜め?
まあ、相手の監察官の態度が横柄だったのにブチギレたって感じだが。なんでお互い、あんなに喧嘩腰なんだよ。落ち着け。
そんな大荒れ土門さん声を出すだけで宥められる佐久間刑事部長ってすげーな。惜しい人をなくしました。

◆科学監察の人たち、面白いな。こっちも横柄っちゃ横柄な態度なんだが、こっちはコミカルに横柄なので。
指摘されたミスやら不備の中で、一番マシっぽいミスが亜美ちゃんの書類記入不備っていうのが。

◆親子監察対決を前に、まさかのマリコママからの電話。しかしキャンセル。
しかもかつての主題歌(マリコママが初登場した第3シーズン)の着メロ。でもキャンセル。回想のみって。
絶 対 に 許 さ れ な い
今回最後の電話は絶対マリコママからの電話だと思ったのにー(´Д⊂
まあしかし、着メロの演出は粋だなーって思いました。基本的にマリコさんって着信はバイブレーションか普通の着信音だったような気がする。つまり、母さんからの着信にだけあのメロディを……ってことだよね。

「捜査と鑑定は密接な関係がある」なんて言えるようになった土門さんに、第5シリーズを思えば目頭が熱くなるな。設定リセット? 知らんなそれは。

「たとえ親子でいられなくなっても、同志ではいられる。私は今でも、そう思ってるんです」
いやホント、日野所長の言う通りに「因果な親子」だなぁ。面倒だw
「仕事で親子関係が壊れるぐらいなら、所長の私に全部責任を押し付けてしまったほうが、ずーっと人間らしい」
なんという退場フラグ。でもそれを平然とへし折る日野所長。この人は長生きしそうだ。
とか言って、キャラを平然と退場させるのが『科捜研』なんですけどね。

◆相馬さんは藤倉鑑識課長といい、マリコさんといい、割と的確に人を見ているな。マリコさんに対しては「仕事の鬼だから停職になったらキツいっすね」

◆科捜研+風丘先生が、「マリコさんがいないからこそ」頑張ってるのを見ると、この前の『ドキドキプリキュア!』の扇子の喩えを思い出すな。要を失っても扇子のようにはバラバラにはなってない、っていう。

◆一番腹黒いのは、真っ先にお茶に紛れてiPadを仕込んで捜査情報をマリコさんに教えた宇佐見さん。
次に、指紋の話だけに指紋で採取の方法を教えたマリコさん。
そして「急いで返したい」で察する辺り、お前ら、ツーカーか。腹黒コンビか。洒落たことするなぁ。
というか、あんな何もない部屋に放り込まれても思考をやめないマリコさんの鋼メンタルっぷりよ。

「急いで返したい」だけで「四酸化ルテニウム」というのがマリコさんの考えだと見破る芝監察官、やっぱりマリコさんのことが大好きなんじゃないの?

◆廊下で佇んでた土門さん、どうやらメールでマリコさんに小松原社長に残ってた指紋についてメールで伝えようとしてたっぽいけども、携帯電話は取り上げられてるから意味ないよね。

◆どっからどう見ても娘思いで根っからの科学バカのマリコパパに
「科学者の先輩として、そして、その時こそ親として」
とかいうダメ押しをすることでマリコさんに引導を渡す役目を押し付けられる辺りが、芝監察官の有能っぷりを表しているな。
いや、別に皮肉じゃないんだけど。相手がどう思っているか、どう動かせば最適なのかってのがわからない人間は無能だからね。
それがわかってる「櫻井脚本の」芝監察官は有能だと思います。それだけに、第12シーズンの時は櫻井脚本が少なくて残念でした、と今更ながらに言っておくよ。

◆やり方は認めないけど鑑定の腕は認める。そんなツンデレ藤倉さんが職人ポジションじゃなく、上役ポジションになっちゃうのがすっげぇ悲しいと更に言っておく。
まーでも、下手に現場のことを知っている人が刑事部長になっちゃってる辺り、そこが厄介そうではあるけど。

「だったら私が言います。クビを言い渡すのは、上司の仕事です。今の所長は、私です!」
日野所長age。
最後までマリコパパについていこうとしたのは、やっぱなまじ2人が一緒に働いてた姿を長年見てたからなのかねぇ。
そこで、
「私たちは、私たちの仕事をしましょう」
「マリコさんなら、きっとそう言いますよ」

と言える宇佐見さん、相馬さんの頼もしさよ。特に後者、ホント今シーズンで成長したなー、と甥っ子を眺めるかのような気分になる。

「何をしているのかわからなくても、信頼関係だけはある。捜査と科学も、そういう関係になれないだろうかって……」
佐久間刑事部長が残した言葉とともに、これが今シーズンの最終的な結論のキーワードになる……んですよね……?
そうなんですよね……?

◆鋼メンタルを誇るマリコさんも、やっぱ24時間監察状態だと辞職願書くんだなぁと、そこがちょっと意外というかなんというか。
それを突っ返す佐久間刑事部長はホントカッコいい。ここまでカッコいい上役、刑事ドラマのレギュラー枠だとなかなかいなかっただけに本当に惜しい人を(ry)

◆みんな捜査情報をマリコさんに集約させすぎ。いやまあ、遺体とかそういう法医学に詳しいのはマリコさんだからそうなるんだろうけど(っつーか主人公だし)、お前ら誰もが何度も面会してんじゃねーよw
監察ももっとチェック対策を万全にしなさいよ。大丈夫か監察官。

◆風丘先生がマリコパパには「お久しぶりです」のご挨拶をしているのに芝監察官にはノーコメなところで気づいたんだけど、そーいや風丘先生って芝監察官と会ったことがなかったんだっけ?
言われてみればツーショットなり同画面にいた記憶が無い。そういうところ、細かいなー。しっかりしてるわ。

「榊監察官。鑑定を手伝ってください。(中略)監察官である前に科学者です。科学者である前に、マリコくんの父親でしょ?」
今回は本当に日野所長のage話。途中まで、大真面目に雑誌バレされてた佐久間刑事部長じゃなくて日野所長が辞めるんじゃないかとビクビクしてたぐらいに。
それにプラスして佐久間刑事部長の言葉の後押しもあり、榊前所長が白衣に再び袖を通して検査なんていう胸熱展開。
ついでに言うと、風丘先生が白衣を着て科捜研で鑑定なんていうレアショットも。なんという胸熱。しかしあのロングヘアはあのままでいいのかしらん。

「もし、これを榊マリコに書かせようと考えた人がいたなら、その人はよほど彼女を信頼している。そう思ってね。しかし彼女は……榊マリコは、自ら辞めてはいけない。ちゃんと監察官の処分を受けるべきだ」
佐久間刑事部長が、最後だからっていってめちゃくちゃカッコいいこといってる……今回で一番、何より中立であろうとしたのは彼だったのかもしれませんね。
「あなたはこれを、『京都府警の傷が最も浅くなる方法』だとおっしゃいました。しかしもしかしたらそれは、榊マリコの傷も浅くなる方法だったのかもしれません」
そして芝監察官はまたひとつ勉強した、と。なんでしょう、頑張れ芝さん。

◆土門さんの取り調べのアレは強要とか脅迫とか、そういうのになりません? 監察官が来ているような状況なのに大丈夫?

◆目的がいくら不純であろうとも弁当作って手紙書いてやるぐらいの手間暇はかけられたんだし、弁当箱を返却してもらった時に涙を流せていたんだし、元々奥さんが殺そうと思った理由を辿れば夫が別れた女と会ってたのに耐え切れなかった、つまり夫への愛情故、ってところが悲しいよなぁ。
その普通だったら「愛情の証」になるであろう料理や弁当が殺人の凶器、ってのも悲しい話だ。まあ、結婚してる男性からすると怖い話なんだろうけどな。塩分大量摂取で云々、の怖い版みたいな。
「だってもう、やめる気なかったもの!」は奥さんのシャブの話だけじゃなくて、夫が別れた女と会ってたこと(夫側の話)のことも含んでんのかな、なんて思ったんですけど、どうですかね。でも土門さんが「『もうやめられなかった』の間違いじゃないのか」って言ってたから、やっぱり覚せい剤のことだけなんですかね。

◆っつーか、最初の被害者の職場のロッカーって調べなかったんか。最初は事故死かどうかわかんなかったから?
でも無理心中かも、となった時点でロッカーは調べなきゃダメだったんじゃ……ってのがすっげー気になるんだけど、どうなんでしょう。
そこもミスだと思うんですけどそこらへん、ちゃんと監察された? 大丈夫?

◆マリコさん、ようやく釈放。
「俺たちは俺たちの仕事しただけだし」
そう言えるようになった相馬さんの成長ぶりに、こちらの目頭が熱くなりますな。まるで甥っ子を見るような目線で見ちゃ(ry)
しかし、マリコさんの処分が停職1週間で済んだところで亜美ちゃんと握手してガッツポーズしててかわいいな。

「責任は、私が取ります!」
本当に取っちゃったよ……
マリコさんは、一体何度こうやって警察の偉い人を辞めさせていくんだろうか……
「違う。それが上に立つ者の責任だからだ。だから処分を受けるんじゃなく、自ら辞めるんだ」
「捜査や鑑定は、夫婦や親子みたいなもの。榊監察官から、そんな話を聞いた。これからの刑事部は、そうなってくれれば嬉しい」

だから藤倉さんが「情報の一本化」がどうこう言い出すの? でもなんか逆効果になりそうな予感。
机の上に残ったコロコロが……
藤倉さんもラストは何かの責任をとって辞職エンドだったりするんかね。やめてあげて。それはやめてあげて。せめてもっと明るい最後にしてあげてくださいね。お願いします。

◆『敵同士』ではなく、『同志』としてならまた会える。甘え合う仲間ではなく、同じ志を持った同志。
土門さんが芝監察官にそんなことを言える辺りに、なんかこう、態度の軟化を感じますね。最初は「あの女」とか「あの監察官」とか呼んでた気がしたが。第12シーズンを乗り越えた感じがいいね。
でもなるべくなら、監察官には会っちゃいけないんじゃないの? マリコさん。

◆こんな重たい話をやった後で、最後の最後でクリスマス話をチラッと出しても遅いんだよ!
罰として、クリスマスにマリコパパ&マリコママが京都に来るスペシャルをするべきだと思います!!!!!!

◆さすがに寒いマリコさん、自転車に乗る時はもこもこなのね。帽子が可愛い。
藤倉鑑識課長が刑事部長になるって、どういうことだべや。実際にありうるんか? いやもうそれを言い出したらキリないんでいいんですけど。
藤倉さんを鑑識課長から刑事部長に動かす意味合いはなんなのかがわからないので、なんともコメントしづらいな……後半クールに期待、ということでしょうか。

◆予告の新キャラ・広報課員ってなんだべや。マリコさんに憧れてんのかよ。
「逆境の時ほど、燃えるタイプですから」とか言ってる楽しそうなマリコさんを見てると、確かに憧れるほどの鋼メンタルだな―と思う。
というか、科捜研メンバー全員メンタル強いし腹黒いよね。色々。

事件がどうこうってよりは、退場劇が正直アレだった(と、私は未だに思ってる)マリコパパと、第12シーズンで存在を活かしきれなかった芝管理官改め芝監察官の救済劇だったような気はした。芝監察官の方は、ちょっと微妙ではあったけども。
マリコパパが再び白衣に袖を通すを始めとして色々と胸熱な展開あったし、面白かったけどでも正直な感想としては「この2人の退場後の救済だなあ、ついでに佐久間刑事部長に最後に花を持たせてやったんだなぁ」です。いや面白かったんだけど。
そして最後の最後でメリクリって遅いです。クリスマスにこんなシリアス話をやる『科捜研』スタッフ素敵。

そして、今シーズンのテーマである「榊マリコの鑑定のやり方は本当に正しいのか?」を再度投げかけた今回。
今回も、それに対してはっきりした答えは出してないよね。だって最初の鑑定が間違っていたのは事実なんだし。厳しく言うと、それがたまたまうやむやになっちまっただけの話だものなぁ。
そんな「榊マリコの鑑定のやり方は本当に正しいのか?」に対する答えのキーワードは、マリコパパと佐久間刑事部長の言葉にあるんだよ……ね……?
テーマの落とし所には本当に期待してるんで、本当に頼みます。
なんか鷹城さん関連がまた絡んできたら、そこらへんの軸がブレそうで怖いです。戸田山脚本でまた出てきそうなんだよな、あの人。
でも佐久間刑事部長もいなくなり、藤倉刑事部長になって後半クールも攻めまくりそうで楽しそうだなぁとは思ってます。
藤倉刑事部長の指示に従って(?)土門さんと疎遠になりがちになる(らしい)代わりに、自分に憧れる女性新レギュラーと仲良く(?)なるって、マリコさんが相変わらず同性たらしだな。そろそろ本当にハーレム作れるんじゃないの?

そんなこんなで、後半クール開始は1月16日!
藤倉鑑識課長改め藤倉刑事部長になったことで、おそらくは波乱必至。
次回も楽しみに待ってるんだぜ!

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