【科捜研の女13】第8話 感想

科捜研の女
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File.8 身勝手な証言者! 放火犯を擁護する男の罠 25年目の真実! 壊れた石地蔵の謎

ゲスト:高橋和也、佐川満男

脚本:岩下悠子
監督:森本浩史

あーつまり、「犯人はスズキ」ならぬ「犯人は速水(ヤマダ)」なのね。同じ岩下脚本だから(絶対違う)。

話は違うが、どちらも「狭い範囲の集団心理は怖いね」っていう……そしてどちらも斉藤暁さんが出ている。

ってなわけで、今回の感想へ!


◆今回はマリコさん、宇佐見さん、相馬くん、亜美ちゃんでうどん屋さんで夜ご飯。日野さんはどうしたんだべかな。
極太うどんに舌鼓を打ってご満悦の相馬さん。対してお茶に興味津々の亜美ちゃん。そして宇佐見さんは、なんかよくわかんないお茶ソムリエ的なことを言ってる。
残されたのは茶柱が立ってるマリコさん。それに「願い事をしながら飲むと叶うらしいですよ」と宇佐見さんから聞いたマリコさんが最初に思いついたことは、
「所長が早く最新鋭の質量分析器を買ってくれますように!」
しかし相馬さん曰く、「ちょっとちょっとちょっと! あれだけしつこく頼んだら、そろそろ買ってくれますって!」……
日野所長の苦労が忍ばれますな。頭髪が……
そんなこんなで、亜美ちゃんに「他にないんですか? 願い事」と促されたマリコさんの答えがこちら。
「犯罪者を生み出さない、よい世の中になりますように」
マリコさんもそういうことを言うキャラになりましたか。
でもそうすると、マリコさんの出番激減で我々視聴者が困ります。とか言っちゃダメですか。ダメですね。もちろん、現実ではその通りになっていただきたいものですが。

◆今回、鑑識さんの出番ありませんでしたな。
ま、次回がクリスマススペシャルっつーか(マリコさん含めた科捜研たちが)クルシミマススペシャルっぽいので、藤倉鑑識課長もたくさん出てくれるでしょうけど。
あと、ついでではないけれど、ここ2週間ほど出番のなかった風丘先生も来週は大活躍してくれるといいなぁ。そうでなくても、そろそろお菓子の差し入れをしてあげないと、日野所長とか相馬くんが……

◆宇佐見さんが入れた自作ブレンド茶を飲んだ途端に、皆の頭が冴え出したってことは、やっぱり宇佐見さんのお茶には何か入ってるんだね……だから相馬さんがいきなりキリッとしてたんだね……怖いな。

◆話には何ら関係ないが、引越のサカイのCMが変わってて衝撃を受けた。もう昔のようなおふざけCMは帰ってこないのね……

◆スイッチが入っちゃうと、もう周りが見えなくなるマリコさん久々。
ちょうど帰ってきた日野所長の白衣を笑顔で「脱いでください、所長!」で脱がせ、予告の白衣バッサバサ。そして日野所長に押し付け返す。事件再現のためとはいえこれは酷い。
亜美ちゃんのぼそっとした「自分の使わないんだぁ……」に、亜美ちゃんっぽさが出てていいですね。
ちなみに言っとくと、私はマリコさんに「脱いで」って言われたら「喜んで!」っつーてルパンダイブしたいと思っとります。で、マリコさんからも周りからも冷ややかな目で見られて、土門さんたちに逮捕されたいです。すみません、言いたかっただけです。やりません。

「指紋を照合して、疑いを晴らしてみないか?」
「科学は嘘をつかない」を言わなくなった今のマリコさんの決め台詞である、「○○(科学鑑定)で疑いを晴らしてみませんか」のお株を奪う木島刑事。たぶんこれはマリコさんの教えだな。
そしてその言い逃れできない雰囲気にとうとう自白するクソガキどもいわく、
「イジメじゃないですって! ただのイジリですよ」
「そうそう! よくお笑い芸人とか、イジられて喜んでるじゃないですか! あんな感じっすよ」
「アイツ、絶対楽しんでたよな。ヘラヘラ笑ってたし」

そんなクソみたいな言い分に対してクソガキの胸ぐら掴みあげる木島さんも、有無を言わせず一喝する土門さんも、どっちもそれぞれカッコ良かったです。土門さんの一喝よかったなぁ、迫力あって。
一喝だけじゃなくて、この台詞もよかった。
「憎かったか? 自分にない強さを持っている、彼が」

◆脅されてたとはいえ、放火は重罪だろうなぁ。サトル少年の未来がせめて明るいものでありますように。

◆町内の人たちを集めて科学実験教室するマリコさんのドヤ顔が可愛すぎてもうきゅぅぅううううううううううってなる。
相馬さんのドヤ顔もなんか可愛らしいな。
その後ろで控えている土門さんだけが普通。それもまた面白い。
そしてマリコさんの科学実験教室の結果(水分と冷気で岩石が壊れた)を見た時の桜庭町の皆さんのいい反応。アンタら、バラエティ番組に出られるわ。

「あなた方には、感謝してるんですよ。悪人よりも、善人の方がよほど恐ろしい。そのことを私に教えてくれたのはあなた方だったんです。おかげで、今の私があるんです。ご住職。この桜、本当に枯れると思いますか? 私はしぶとく生き残ると思いますがね」
不良ぶってても怪我した野良猫をほっとけないでエサをやってたのか。なんだそのアレな……
まー、ぶっちゃければこれで反対派の意見を封じ込めるには十分な材料を得ちゃったわけだな、速水社長はw
勿論悪い人じゃなくていい人なんだろうけど、強かな人だ、とか言っちゃ台無しだな。ごめん。

「自分じゃ気づかずに、周りをこき使ってる女もいる」
いいこと言ってるマリコさんにこう言って茶化せるのは土門さんだけ。でもマリコさん、実際そうだから仕方ないよね。

とある人気ドラマで、「イジメの正体とは、空気だ」って話があったんだけど、まさしく今回はそんな話だったんだな。
「少数のコミュニティ内での集団心理」により生まれた「空気」が、彼らを流し続けていた。
彼らの場合は、正義。
速水社長が言ってた台詞はそういうことだね。人は悪いことより、正しいことを信じこんでしまうから。
桜庭町の皆さんもそうだし、サトルくんをイジメてた連中もある意味ではそうだ。
彼らもまた、「少数の集団心理」により「流され」て歯止めがきかなくなっていた。
「みんなアイツをイジって楽しいんだから、イジメていいだろう」っていうのが、彼らの中での「正しいこと(楽しいこと)」になってたんだね。

そんなどうしようもないのが人間なんだけど、そんな中でも人は、ただ懸命に生きているだけで、誰かを救うことがある。
それってすごいことだよね。

そんなゆうこりん節が今の『科捜研』内ではものすごく久々に感じました。いや、ゆうこりん脚本自体が3年ぶりなのでそう思うのも当たり前かもしれないけど、でもやっぱそんな「綺麗事」が私は大好きだ。
誰も死なないし、皆それぞれが自らの過ちに気づけたりなんだりだったし、異色作で『科捜研』っつーか『京都地検』っぽいなーとか思いました。でも全然悪く感じず、いやむしろ私はこういうの好きです。
はっちゃけ白衣ばっさばさマリコさんとか、お地蔵さんが壊れたミステリーに対する科学実験教室とか、『科捜研』らしさもたくさんあったし。
でも、何より強く感じたのは、「人の悪意を知りつつ善意を信じる」ゆうこりん節。
私はそのゆうこりん節が大好きです。
ということで、今回の話は誰がなんと言おうと大好きです。大好きです!

次回! 12月25日水曜日、夜9時から! クリスマススペシャル!

あれ、公式で「マリコパパ」って使ったの、初めてじゃね? 今まで使ってたこと、あったっけ?
なまじ今回がいい話だったので、「クリスマスSP前に後味いい話を楽しんでくれたまえ。そしてクリスマスには絶望を味わってくれたまえ」にしか見えない。「クリスマススペシャル」っつーか、「(捜査一課含めて科捜研の皆さんが)クルシミマススペシャル」じゃないかと。
そう思うのは、たぶん「櫻井脚本」という刷り込みが大きい。
或いは、「受け取れよ。これが俺たちからのクリスマスプレゼントだ(マリコさんの辞表)」……みたいな。いやこれは他人のネタをパクったんですけど。ごめんなさい。

・芝管理官改め芝監察官が再登場
・マリコパパも再登場
・科捜研と捜査一課が冤罪を作るらしい
・土門さんがさりげなく荒ぶってる(相手誰だアレ?)
・マリコさんが監察下に置かれるらしい
・マリコさんが辞職願を出す

何この盛りだくさんの内容……
2時間で消費できるのか!?
めちゃくちゃ楽しみだ!
テレ朝公式予告動画の最後、マリコさんの泣き笑いの表情がめちゃくちゃドストライク。なんであんな顔してんの、マリコさん……

クリスマス、みんなもテレビの前に正座で待機だ!
デート? 食事? そんなものは却下だ、却下! テレビ前に集合! よろしくね!
仕事だけは可。いってらっしゃい。

そんなこんなで、次回も期待! 超期待! してますよぉぉぉぉぉおっ!!!!

以下与太話。

なんか今期、本筋の事件以外にもシーズン通してのストーリーがあるのはいいんだけど、現時点では戸田山脚本ライン(鷹城さん関連?)と櫻井脚本ライン(マリコさんが間違う?)で2つラインがある気がする。メインライターは今期は戸田山さんの方なのかな。今のところは。
で、その2つのラインは「マリコさんの科学鑑定のやり方は正しいのか?」ってところに集約されて藤倉鑑識課長とのやり取りに対して答えが出されるんだと思うんですけど、どうなんでしょうね。いや、出なかったら困るんですけど。
どうなるんだろう……ドキドキしてる。
次回も期待してるんだけど、今から最終回辺りの展開もめちゃくちゃ期待しててドキドキしてる。肩透かしはホント勘弁。

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