第7話 女タクシー運転手の秘密! 消失した絆
ゲスト:伊藤かずえ、野村真美、風見しんご
脚本:安井国穂
監督:池添博
そりゃあまあ、先週のむさい男同士が泣きあっての抱擁よりは、オバサン同士でも女同士が抱き合って泣く方がいいよねっていう……
◆とうとう最終章(最終回に非ず)に向けたネタフリを始めた冒頭ナレーション。
もうあと2話だもんなぁ。早いもんだ。
◆相変わらずデコに甘々な吉永さん。いい旦那さんだ。確かに「過保護」かもしれないけど、妊婦なんだしアレぐらいの対応でも間違ってないと思う。
テンパりすぎて、5,000円札と間違って1万円札を出しちゃう吉永さん。関係ないけど、私もタクシーの運転手さんに「お釣りは結構です」って言えるようになりたい。
◆いつぞやかの吉永さんジュースの時は、吉永さんには料理上手属性はなさそうに見えたが、今回の朝食は美味しそうだった。熱を出して気分悪いって言ってる人にはちょっとボリューミーで重たそうな朝食な気はするけど。
いや、これは菜摘ちゃんが料理上手なのかしら……いいお嫁さんになりますね、これは。私のお嫁さんになってください。お願いします。
◆今回の小沢さんは、理香さんが「主任!」っつーて呼んでるのに「なになになに? 何かあったの?」とすっ飛んできたところぐらいしか印象的なシーンが思い出せません。
あ、あとは塚田主任に「口を動かさず手を動かせ。いつまでデカ気分なんだ」とか言われてたところぐらいか。
この2つだけでも十分ウザいのに、普段はそれ以上ってところが小沢さんのいいところ。「いいところ」って言っていいのかはわからんけど、私は嫌いじゃないですよ。
◆「(「決めつけるな」なんて)吉永さんには言われたくないですよ」
玉田さんって気が短くて直情的に見えるけど、案外冷静に状況や相手を見てるよね。私も、吉永さんの感情移入するところは悪い癖だと思ってるよ。私も吉永さんには言われたくないですよ。実際、今回の吉永さんはどーかと思いましたよ、私も。
それがたまたま合ってたからいいようなものの、先週の繰り返しになったらどうしようとか思ったよ。
◆「ああ、保身だ。保身で悪いか。勝手な捜査するバカなお前たちを守るのも、俺の仕事なんだよ!」
えっ、今まで辰巳管理官が片山班を守ってくれてたことってあったっけ?
吉永さんの「正論」に、根拠を持った的確な援護射撃をして自らのクビをも(もう何度目かもわからんが)かける片山班長△。片山班長素敵。片山班長抱いて!
◆代議士の立花真弓さん相手に、相手の役職とかそういう細かいことを考えないでストレートにモノを尋ねる貴一くんを敢えて野放しにしておいたのは、話をする突破口を開こうとしていたから説。そこでするっと貴一くんのフォローに入りつつ、ちゃっかり話をする時間まで作りやがってるしな。
つまりここらへんの一連の流れは、貴一くんの性格・行動を利用した吉永さんの策だと思うんだ。吉永さんってたまにあくどいよね。
◆末期がん?の旦那さんを気遣いつつ、それを負担に思わせないように言葉を選ぶ洋子さんがマジでいい奥さんすぎて涙がちょちょぎれる。こんな伊藤かずえに最期を看取られたい。
◆「よかった……誰かが死んでも、次に生まれてくる命がある……おめでとうございます」
とても穏やかに優しくこんな言葉を言えるような境地になるっていうのは、なんというか、とてもすごいことだなぁと思います。本筋にはあまり関係ないんですけども。
◆結局、被害者の奥さんと、奥さんとできてた男は事件には何の関係もなかったっていう……まーでも、金づる(秘書の森田)も捕まっちゃったし、新たな犯罪の芽は摘み取られたということで、これはこれでハッピーエンドなんじゃないでしょうかね。よろしいことだ。
◆これ以上太ってオヤジになったら困る、と菜摘ちゃんに言われてショックを受けてる吉永さん。でも実際、既にオヤジだしな。
でも今はまだまだ可愛げのある言い方だけど、これから成長したらもっとキツい言い方になるからな、それを頑張って乗り越えていただかないと。なんだかんだで、仲良しほのぼの親子な吉永家が好きなので。
◆「できるわ。本当に愛している人のためなら、どんなことでもするのが、女じゃない?」
今までの話じゃ、事件に対してそんな私情混じりの意見は言わなかった気がしたのに、今回はいきなりどうしたの片山班長。なんかが琴線に触れたんですか。どうしたんですか。
◆「勇気ということは、震える肩のことだと思った。泣きそうな声のことだと思った。震えながら、それでも誰かを助けようとする人間が、この世界にはいると知った。いつか、そういう震える肩を持つ人になろうと思った」
こういう、ともすれば「カッコつけ」とも言われそうな台詞が私は好きです。
話をしたこともないまゆみさんを助けるし、卒業文集なのに2年生2学期の頃しかいなかった相手との思い出を書いている、って洋子さんはどれだけ真弓さんのことが好きだったのか。き、キマシタワー。
◆「あ゛ーーーーもうウンザリなんだよぉ!!! あなたにはここで死んでもらいます。『自殺』という形になりますけども、よろしいですか?」
いやいやいや、よろしくないですよ!
風見しんごが本領発揮。はっちゃけブチギレ演技。正直、今回の話の魅力の半分ぐらいは風見しんごのおかげじゃないかと思っている。
女同士の昔の綺麗な思い出を利用して踏みにじるわ、私腹を肥やすために裏金をもらうわ、その罪を真弓さんに被せようとするわ、脅迫者をぶっ殺すわ、その罪は洋子さんに着せようとするわ、そしてそのまま洋子さんを殺そうとするわ、警察に踏み込まれたら洋子さんを人質にするとかいう発想もなく複数人に立ち向かっていこうとするわ、潔く捕まるのかと思えば鉄パイプ片手に大立ち回りをやらかすわ。あとついでに、最初から最後までふてぶてしい態度だわ、案外間抜けだわ、顔芸だわ、似合わないバイクに乗るわ。
いやぁ、個人的には5話の黒田に匹敵する素敵キャラでした。風見しんご、はっちゃけさせると面白いなぁ。
◆そんな森田相手に、「俺は絶対にお前を許さない!」とか、どっかの片山班長のそっくりさんみたいなことを言い出すガチギレ吉永さん。
おそらく検察の取り調べでもそう言われるんでしょうな……とか思ったんだけど、そーいやあっちは東京地検だった。
◆やっぱアレよな、むさい男同士が泣きあって抱き合ってるより、たとえオバサンでも女同士が泣いて抱き合ってる方が画的にはいいですな。個人的な好みの話ですが。
しかし、もう会わなくなってから何十年も経っているだろうによく相手が真弓さんだってわかったな。元々、真弓さんが代議士だって知ってたってことなのか、それともキマシタワーだから面影感知センサーが過敏になってたのか。
どっちにせよ、なんていうか、キマシタワー。
◆吉永さんが同窓会の案内状を片手に迷ってましたけど、デコと菜摘ちゃんに「不倫になるからダメ!」なんていうアホみたいな理由で止められるまでもなく、「吉永の非番の日には事件が起こる」なんつージンクスがあるんだから、吉永さんが同窓会に行ったらデストロイでも起きるんじゃないすか。
たぶん、同級生が犯人とかになっちゃってさ。お前のせいで同級生ヤバイ、みたいな。
◆そーいや、第7話にして初めて吉永さんと貴一くんが歩いてるEDがなかったですね。あれって尺を埋めるためのものだったんだ……
いや、悪くなかったと思ってます。なんかレギュラーキャラ同士のやりとりが少ないなーとかは思いましたけど。小沢さんの影がめちゃくちゃ薄かったですし。あと貴一くんも若干薄かったですし。
でも話は悪くなかったと思ってます。というか、今までの話の所々がアレすぎただけ、な気はするんですけど。これぐらいの話を平均にしてほしいものなんですが、どんなもんでしょうかね。
ということで、次週29日はお休みなので次回は12月6日。
とうとう最終“章”。最終“回”ではない。もはや各局、当たり前のように最終章詐欺をやらかしやがる。
ちなみに『吉永誠一』最終回は12月13日なので、全9回っすな。早いもんだ。
やっと“刑事の鑑”さん殉職事件に触れるのか……
「倒れても、決して怯むな!」
「お前たちの骨は俺が拾ってやる! わかったか!」
かつてない大事件なので捜査員たちにそう檄を飛ばす辰巳管理官ですが、ここに来てようやく株を上げることが出来るんでしょうか。私はたぶん、今までの下がりきった分を取り戻すことは無理じゃないかなぁと思ってますが。まあでも、第5話で彼の行動原理は少し理解できたので、そこまで嫌いじゃないんだけどねぇ。
なんだか貴一くんやら吉永さんに殉職(撃たれる?)フラグが立ってますが、大丈夫なのか?
兎にも角にも次回! 見逃すな! って感じですな。楽しみです。