【警視庁捜査一課9係 season8】第3話 感想

警視庁捜査一課9係
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CASE.3 逃亡者の殺意

ゲスト:三浦理恵子、矢柴俊博

脚本:徳永富彦
監督:吉田啓一郎

『オトナファミ』『9係』特集の2ページ。イノッチのインタビューつき。
インタビューで「次の主任は浅輪!?」とか言ってるイノッチも面白かったが、個人的に驚いたのは5話の脚本があの須藤Pだってことでしょうか。『相棒』『853』『探偵はBARにいる』でお馴染みの。須藤さん、テレビドラマに復帰するのかー。また『853』やったり、『相棒』に復帰したりはしないんだろうか。
色々見どころがあったので、気になる方はぜひぜひチェック!

ということで、今回の感想へ。


◆小宮山さん、背中を刺された上に階段から転げ落ちるとか災難すぎる。しかもリテイクで何回も……
テレ朝東映制作刑事ドラマでは大体必ず1回はヒロインが襲われるが、小宮山さんもそれをきっちり守ってるなーと……

◆前回の腑抜けた青ちゃんにはっきりとモノを言えたのが村瀬さんだけだったように、今回のイライラ村瀬さんに掴みかかれたのは青柳さんだけ。という、この2人の相容れないけど認め合う関係は面白くてカッコよくていいよね。

◆作中で青柳さんは「振り込め詐欺」っつーてたし、係長は「オレオレ詐欺」って言ってた。
この脚本を書いてる頃はまだ「母さん助けて詐欺」という名称がなかったんだろうか。それとも、ただたんに一般的な名称ではないと判断されたのか。まあ確かに、作中の詐欺の手法だと「母さん助けて詐欺」って感じではないよな。

◆今回の青柳さんがやたらカッコいい。
青柳「『振り込め詐欺』ってよ、ATMの限度額が引き下げられてから、7割が現金の手渡しになってんだってよ」
矢沢「そっか。手渡しってことは、被害者、犯人の顔見てるかもしれませんもんね」
その他にも、現場にあった綺麗な靴から「振り込め詐欺の際、直接手渡しされる際に信用に足る人物であることを装うアイテム」であることを見破る青柳さん。
主任時代のへっぽこ加減がなくなり、妙子さん絡みじゃない時の青ちゃんはカッコいい。やっぱり青ちゃんはどんな意味でも「権力」はダメなんだな。
矢沢さんも「今日の青柳さん、冴えてる!」って褒めと貶しが絶妙に織り交ざったテンションで言う。
しかしそれでも村瀬さんへのイヤミを忘れない青ちゃん、そこでKAP(カッコいい青ちゃんポイント)が無くなる。そこがなければ真っ当にカッコいいんだけどなあ。でもそこがなければ青ちゃんじゃあない。

◆確かに、青ちゃんの声と口調で「警察官です」は信じられない……かもしれない。でもガチャ切りはあまりよくないよね。自分も反省します。
「しかしこれ、自分が言い出したこととはいえ……地味な仕事だなぁーオイ! ええ? あと何百件……あるんですかね? 頑張りましょう!」
捜査二課の刑事さんに睨まれる青ちゃん。そういうところが好きだよ、青ちゃん。

◆爆破で死んじゃった人が、グロいというか不気味で怖い。こんなこと言っちゃ悪いのかもしれんけど。

◆最近のコインロッカーって、鍵にプラスして暗証番号も入力しないとダメなのか……しかもアレ、駅のロッカーでしょ?
科学の発展ってすごい。

「すみません。お似合いに見えたものですから」
なんか村瀬さんと小宮山さんの恋愛フラグ的な描写って、ものすごく久しぶりな気がする。
小宮山「そうですよ……誰でもいいってわけじゃないですから
そりゃあ村瀬さんじゃなくても「え?」って言う。小宮山さんが酷い。酷すぎる。

◆早瀬川さんの「何か気になることがあるなら……もう少し調べてみましょうか」が意外だった。いつもだったらお得意の「それを調べるのはそっちの仕事」で流すかと。
いや、死体に関することだったからこれでいいのか?
早瀬川さんがこれ以降スルーだったのが意外。小宮山さんと早瀬川さんって飲み友達、テニスとかも一緒に行く仲じゃなかったっけか。心配してお見舞いぐらい来るかと思ってたが。

◆やっぱり品物の値段に気づける細かな観察眼って、女性特有のものなんですかね。私女だけど、小宮山さんみたいに細かな観察眼はないけど。
……そういや、レシートにこだわってたのは係長もだな……つまり、係長はお父さんじゃなくてお(メモはここで途切れている)

◆村瀬さんに掴みかかれるのは青柳さんだけ。しかし村瀬さんを正論で言い負かせられるのは、主任となった小宮山さんだけ。なのかもしれない。
「前から言おうと思ってたんだけど、同じ部署内で競い合うなんて馬鹿馬鹿しいから! チームとして純粋に事件解決だけを考えるべきよ」
「とにかく、私が主任の間は方針に従ってもらいます」

クールぶってるけど熱くなりがちな村瀬さんを止めるストッパーとしては、感情的になりがちに見えて実は一歩引くことができる小宮山さんは適任なんだね。いいコンビだな。村瀬さんが大人しければ、まあ青ちゃんも優秀だし(証拠隠しとか妙子さん絡みの云々とかあったりするけど)、小宮山さんがバランサーな現在の状況は、なんだかんだで9係には適当なのかもしれない。

◆青ちゃんをパシリに使えるのは俺たちの矢沢さんだけ!!!!!!

◆様子のおかしい単独行動の村瀬さんに電話をかけるかかけまいか悩む小宮山さんの様子が、なんか個人的には今回で一番好きなシーンかもしれません。

◆係長と青年が廊下を歩いてる時の会話、「しかし、おかしくないかい?」「麻生って指名手配されてるんだろ?」っていう係長の口調がちょっとおかしいっていうかびっくりした。少なくともここ最近はこんなにサバけたっていうか、「~だろ?」的な口調で話してたことあったっけか。

◆自分が刺された時に、真っ先に係長に連絡を取れる小宮山さんはやっぱり優秀なんだろうな。決して間違いではないと思う。
小宮山さんの身体を探った犯人(男の方)はうらやまけしからん死刑で。

「犯人に聞けばわかりますよ」といい、麻生を取り押さえた時に額をぶっ叩いてたところといい、今回の浅輪青年は熱血だった。そのせいで、係長がトンチンカンなことを言い出すのはいつものことなのにそれに対して冷たく拒絶したりとやや冷静さを欠いていたようではあったが。
なんだかんだで青年って割と物事に動じないというか、優しくてお人好しで熱血な中にふっと冷めたところがあるヤツだと思ってたんで、頭に血が上りきってる今回はちょっと意外だった。

◆取り調べの極意とは、ムチのあとにアメを与えると見せかけてムチを与え続けること。
今回の矢沢さんのマジギレ→青柳さんの「話す気がないなら帰っていいよ」→青柳「外でゆっくり話そうか。ゆっくり怪我させてやるからよ」麻生、取調室の椅子に駆け戻る
そりゃこうなる。ドアの閉まり方といい、ホラーだ……

◆手帳の番号が電話番号ではなく、駅のロッカーの暗証番号を暗示していたと見破った村瀬さんが久しぶりにイケメンだった気がする。いや、前回の村瀬さんもカッコよかったよ!
しかしその後ぶん殴られて空中二回転して倒れる。それでも執念で追いついてちゃんと殺人犯を捕まえたのは偉い。いつの間にか村瀬さんは格闘戦弱いんじゃねとか思っててマジゴメン。腐っても刑事だよな。
「俺の相方、なんで刺したぁー!」

『9係』世界では、ウエディングドレスを着ると不幸になるっていうジンクスがあるけど(今までのシリーズでの事件絡みのウエディングドレス登場回数が異常)、いやあ今回もそのジンクスはきっちり守られたようで安心(?)しました。
しかしこのままだと、いつか倫子ちゃんと青年が結婚する時にも、青ちゃんと妙子さんが結ばれた時にも何か(たぶん事件)が起きるのか……
それにしても、別にウエディングドレスを破くこたぁなかったんじゃないかねぇ。別に「変わること(今そばにいる人を愛すること)」と「ウエディングドレス(過去や過去の恋人)を大切にすること」は、決して相反しないと思うんだけど私だけですかね。

◆小宮山さんが助かったと聞いた時の係長の反応が、まさしく子を思う親みたいだった。いつか小宮山さんがまかり間違って……いや、幸せに恵まれて誰かと結婚とかいうことになったら、仲人をかって出てくれそうだ。

◆屋上で小宮山さんの車椅子を押す村瀬さんの表情が、小宮山さんを支える村瀬さんの表情が、ここ最近では一番やわらかな感じでほっとしました。村瀬さんに足りないものは精神的な余裕なんだろうが、たぶんそれがあったら村瀬さんじゃあないよな。
自分の怪我の理由を言わない村瀬さんも、屋上の2人に気を使ってそれとなく青年と矢沢さんを遠ざける青ちゃんも、「カッコつけ」という意味で割と似てるのかもしれない。
それにしても屋上まで矢沢さんたちが階段使って息も絶え絶えになって引き返していったあとにしれっとエレベーターで屋上まで来た係長がステキでした。

◆ノベライズプレゼントコーナーのわずか十数秒でも垣間見える9係メンバーの個性。それをあの時間で表現できるってのは、やっぱ長年やってるだけあってすごいよなあ、皆さん。

つまり小宮山さんはほぼとばっちり、勘違い偽装夫婦の激情が理由でぶっ刺されたっていう……
小宮山さんがICUから出たっていう報告を聞いて、夫婦で抱き合って泣いてる場面が非常に場違いというかそぐわないというか、「本当にコイツら、自分がやったことの重さをわかってるのか」と言いたくなる。コイツら夫婦もどきの恋愛ストーリーには、申し訳ないが1ミリ足りとも心が動かなかった。なんでだろなあ。事件自体は別にそこまで悪いとは思わんのですけども。
その代わり、小宮山さんを思って行動する9係メンバーの絆はよかったなーと思うので、トントンといったところでしょうか。
ここ最近、あまりいいところを見せられなかった村瀬さん(くどいようだが、前回はカッコよかったと思ってる)回だったけど、個人的な好みで言えば前回の村瀬さんの方が好きだったなあ。
犯人も思惑も全然違うので当たり前ですし仕方ないですが、最初の詐欺グループ男性殺人事件と小宮山さん刺されちゃったよ事件の流れがものすごく分離してて、そのせいで描かないといけないことも増えてて小宮山さん刺されちゃったよ事件の犯人たちの行がなんか薄っぺらく感じちゃいました。最後の方でがーっと怒涛の説明されてたけど、それにしてもねえ。
村瀬さん回だから好意的に見たいのはやまやまだけど、なんかゴメン、今回は微妙。
あまり関係ないけど、今回は徳永脚本だったわけですが徳永さんって村瀬さんのことが好きなんだろうか。去年の村瀬さん回もそうだし、新2の『高層の死角』も村瀬さんが目立ってたし、新1の『落雷花嫁』も、つかさちゃんが出てたからギリギリ村瀬さん回と言えなくもない。
いやまあ、どうでもいいっちゃどうでもいい話なんですけども。

次回!

小宮山さん、えらく復帰早ぇーなオイ。まあ、今回ラストの屋上でのシーンでも、もう立ち上がれてたしな。体力と回復力ハンパねぇ。
戦前の拳銃? がどうとか。どういうことだい、キバヤシ。

そんなこんなで、次回も期待!

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