【遺留捜査】第8話 感想

遺留捜査
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第8話 つぶされた指輪

ゲスト:星野真里、長谷川朝晴、吉本菜穂子、二反田雅澄、大塚良重、草野康太、福井博章

脚本:坂田義和
監督:猪崎宣昭

全編にわたって漂う、どこか空回りして見える男の哀しい愛情のお話。
自業自得っちゃそうかもしれないけど、それで割り切っちゃうのも寂しいよねって。


◆離婚式。話には聞いたことがありますけど、実際にこうやって映像にして見せられると、他人事かつそもそも作り事ながら、なかなかにえげつないな。

◆指輪に詳しい糸村さん。いや、アレはもしかして常識の範囲内なんだろうか。

◆離婚式の様子を映したビデオを見ながら、他人事なのにいちいち騒ぐ捜査一課の皆さんは意外にピュアだなぁと思った。別に他人事なんだから、するっと流せばいいのに。

◆横山さんのキャラが、先週と違う。先週の心変わりが一週間でパア。まぁ、今回は出番自体が少なかったような気もするんだけども。
そういや、村木さんのお姉さんの結婚ネタ、まだ続いてたんだ。
村木「プラチナは、変色・変質しないのが特徴だから」
横山「一生、色も形も変わらない……つまりは、一生変わらない愛の証!
村木「そう! だからプラチナが好まれるの!」
2人「あははははは!」
こんなポエミーっつーか、うら若い女子がランチタイムにしそうな話題を(事件絡みとはいえ)笑いながらするこの2人は、本当に仲いいね。そりゃあ、科捜研の若い人も不審げに様子を伺うわけです。

◆合成写真に気づいたのは、捜査一課の中ではお嬢が最初だった(それより前に、遺留品係+科捜研が気づいてたっぽいけど)。
そうか、お嬢も優秀なんだよな、ってことを思い出す。いつもは置いて行かれてる描写が多かったからなー。
その写真の偽造を(捜査上で手がかりを得るためとはいえ)容子さんに教えたのは、やっぱり糸村さんの影響を受けてるんだろうかなぁ。

◆ちょっとずつ道を踏み外し、その結果、自分のせいで自ら命を絶った男性を目の当たりにして精神のバランスを崩しちゃった水嶋さんの心情風景(あのチンドン屋)が、個人的に『かまいたちの夜3』「よいしょ。よいしょ。えい。」に匹敵する怖さでどうしようかと思った。
とか思ってたら、割と周りは笑ってて、「もしかしてここは笑いどころなのか」と思ったんだけど、でもやっぱりあそこは私にとっては恐怖演出です。

◆愛する人のために、どこまでも哀しい道化を演じる水嶋さん。
その大元になった事件は自業自得かもしれんけど、終盤のピエロの物悲しさは異常。
「ピエロって楽しいものだろ?」
「大人には、色々あるの」
そんな言葉を思い出しました。

今回の真相だけは、明かさなくてもよかったんじゃなかろうか……と思う一方(殺された本人が隠したがっていたわけだし)、あのまますれ違ったまま、誤解したままよりは、真実を知って受け止めさせる方がよかったのかなぁ、とも思う。
難しいところだよなぁ。
そんな苦いような切ないような話。
何にせよ、私は今回の話、好きだよ。

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