CASE.1 狙われた科捜研! 残された指紋 容疑者にされた研究員 DNAの罠!
仕組まれた誤認逮捕!! 接点なき二つの殺人
ゲスト:岩崎ひろみ、浅利陽介、園英子
脚本:戸田山雅司
監督:辻野正人
えーと、なんか要素がてんこ盛り過ぎて、何から書けばいいのかよくわかんないです。
いつも感想書く時はそんな感じなので、あえて何も考えず思いつくがままに書いてるんですけど、何か今回はそれすらできないぐらい要素がてんこ盛りでした。
いやでもなんつか、久々に「『科捜研』見たな!」って感じがしました。にわかファンですけど。
なんつか、こういう「ノリと勢いに任せてみました! こまけぇこたぁ(ry」なハッタリかますの上手いよね、戸田山さんって。逆に言うと、思い返したり見返したり、ちょっとでも深く考えたりしながら見るとボロが出るっていう……あれ、これなんか貶してるな。褒めたいのに。
と、序文を書いてもまだ感想の方向性を決めかねているので、いつもどおり勢いに任せて小ネタ拾ったりツッコんだりしてみます。
ってことで、今回の感想に行ってみよう!
◆新キャラ、吉崎泰乃ちゃんかわええ(*´∀`*)
・車の前にいきなり出てきたり、人を呼び捨てにしたり思わず口が滑っちゃったりする天然ボケ
・でも、仕事上では結構優秀
死体を見て吐き気を催したり、新2辺りの美貴ちゃんポジっぽい。でも、当時の美貴ちゃんより(というか、今の美貴ちゃんよりも)科学知識はあるか。
しかも、初日早々マリコさんを呼び捨てに出来る大物っぷりで、「乾さんが犯人なんですか?」とか言えちゃうボケっぷり。これは期待できる子やで。
その後のマリコさんの言動、アレってやっぱり、呼び捨てにされてイラッときたからなんですかね。死体見て吐き気を催してる人が解剖見るのは無理だろう。
私は結構好きになったんですけど(綺麗でカワイイは正義!)、母親は何故か「この子、嫌だ。嫌い」と嫌ってた。なんでだ。
しかし、この科捜研にはことごとく天然さんばっかり集まるなぁ。「類は友を呼ぶ」ってヤツですかね。
地味に美貴ちゃんとの絡みが面白かったです。なんか「永遠の後輩」ポジだった美貴ちゃんが、いきなり先輩になった感じで可愛らしいというか。
でもそんな後輩に、科学知識では負けている美貴ちゃん。精神保健福祉士の資格を取るためにも、色々勉強頑張れ!
◆で、そんな美貴ちゃん。まさかの初回でサヨナラ。
初回で降板っていうと、宮前所長もそうでしたけども、なんつか……いきなりすぎるだろオイ。
てっきり、「負傷してシーズン途中までリタイア」する、旧2の高野さん(ママさん解剖医)コースだと思ってたんだよ……(´;ω;`)
しかも、既にもう公式の人物相関図から、美貴ちゃんの姿が消えている件。
……宮前所長とかと同じく、もうサヨナラなんですか……たまにひょっこり、ゲストとして出てきてくれるとか、そんな期待を抱いちゃダメですか……行き先、東京だもんなぁ……
土門兄妹の掛け合いとか、マリコさんと美貴ちゃんの姉妹みたいなノリとか、日野さん・乾くんとのボケツッコミとか、すごく楽しくて好きだったんだけどなー……今シーズンは無理でも、次シーズンではゲストとかでまた出てくれたらいいのに……
美貴ちゃん(の中の人)が、本当に泣きそうになってたように見えたのは、私の思い込みじゃないと思いたい。せめて、そう思ったっていいじゃない……orz
◆美貴ちゃんの携帯電話の電話帳。
マリコさん→「榊マリコ(マリコサン)」
土門さん→「土門薫(オニイチャン)」
なんかカワイイなー、と思った。
今回で卒業だからか、捕らわれの身になったり重要な証拠を残したり、今回は実質美貴ちゃんスペシャルでしたよね? ね?
……あとね。
ごめん。襲われて気絶させられた美貴ちゃんの声がエロいとか思ってゴメン。本当にごめん。
◆風丘先生の髪型がええ感じですわー。っつーかかわええ(*´∀`*)
これで中の人、既に40超えてらっしゃるんですよ……信じられん。
豪快なマシュマロの食いっぷり、「メスで切るだけが、解剖じゃないんだなー」、「去年、私がピンチになった時に助けてもらった借り、やっと返せたかな?」、盗聴器を前にした小芝居などなど。地味ながらしっかりと脇を固めてくれた風丘先生。
ちょっと話がズレるけど、やっぱ中の人は脇でこそ輝くタイプなんじゃなかろかと思うわけです。決して中の人のこと、嫌いじゃないんだけど。
◆なんか今回、10周年だからか音楽が結構リアレンジされてたり、新規追加されてたりしてましたよね。
序盤の検査シーンにあった、やたら壮大なギター重視のリアレンジとか、すっごいカッコよくてよかったです。あれは今までのシーズンになかった……よね? 噂のサントラに収録されるといいなぁ。
で、そんな検査シーンの「コツコツやってます」感と、画面の分割・切り替えのオサレっぽい演出が面白かったなぁと、映像演出のド素人が言ってみる。
◆自分のクビすらかかってる状況で、「科捜研の一員として、事実じゃないことは認められません」と毅然と言い放った乾くんを見て、「なんかマリコさんみたい」と思った。
しかもその後、「科捜研にいなくても、調べられることはあるはずです」と自分から行動してるのを見て、なんか去年の3話と比べると迷いが一切なくて、精神的に成長してるのかなーと思った。
そんなところも含めて、なんていうか今回、色々と過去作とのリンクというか、今までの話からの流れとかが感じられて、シリーズの節目になる10作目の初回っぽい始まり方だと思いました。というか、細かいネタ入れるの好きだよね、戸田山さん。
ザッと思いついたのを挙げると
・警察犬ネタ(香坂さん&ハリー出してくれたら最高だったんだけど、まぁいっか)
・風丘先生の「去年、私がピンチになった時に助けてもらった借り、やっと返せたかな?」(去年の4話)
・後姿と声だけ出てきた、乾くんの彼女(おそらく、アレが新2で触れられていた『さやか』ちゃん?)
・所長を狙った毒ガス装置(去年の初回だよね)
・所長の鑑定に対する姿勢の変化(新2の8話を連想した)
◆それでもマンネリにはならないよう、新しい科学ネタを入れるところが『科捜研』のいいところ。
・人の臭いは、状況によって変わる
・“Ai”(死亡時画像病理診断。CTやMRIを使って、遺体を傷つけずに死因を調べる方法。だそうな)
・前頭葉の損傷『対側損傷』で事故か他殺か見分ける(前にもあったっけ)
・梵鐘には独自の周波数がある(らしい)。梵鐘が聞こえる範囲は2キロ範囲(らしい)。
◆それにしても、今回の実行犯である脇田さん。
結局、科捜研への逆恨みと金目当ての男だったのか……ただの小物じゃん。
それにしては、あまりに手際がよすぎるというか、粘着質というか。
事件の構造とオチで目立たないかもしれないけど、春先のSPのトンデモスナイパー以上に働いてましたよね、彼。
・科捜研に盗聴器を仕掛けて
・乾くんと日野さんと土門さんをストーキングして
・乾くんを罠に嵌めるため、偽装工作をして
・日野さんから書類ぶん取って2ちゃんもどきにうpして
・土門さんを嵌めるために偽装工作して
・美貴ちゃんを拉致監禁して
・所長を殺そうと毒ガス装置作って渡して
この働きっぷり、ここで出番が終わっちゃうのはもったいない逸材でしたな。うん。
マリコさんのジグソーパズルとか(あれは脇田さん発案ではないっぽいが)、彼の部屋とかが出てきた瞬間、家族が「キャー!」「ギャー!」「キモー!」と声をあげました。私も声あげちゃったよ。なにアレこわい。絶対、実況とかでも「ぎゃあああああああ」とかなってたろ。な。知らんけど。
◆っつうか、榊親子を嵌めようとしてリストアップされたメンバーに、科捜研の人以外に当たり前のように土門さんも挙がるんだ。
確かにマリコさんも「土門さんと科捜研は近い立場にある」とか言ってたし、もうほぼ常時マリコさんにコキ使われてる協力体制だけどさ。実は京都府警の中では、土門さんって、もう科捜研の一員ぐらいに思われてるんじゃね? と思ってしまった。それか、もう夫婦扱いとかされてるかもわからんね。いっつも一緒にいるし
◆今回の黒幕、尾形さん。
「マリコさんに笑顔で近づく人は怪しい」パターンと、「最初から出てきてあからさまに怪しくないように見せかけてるんだけど、実は怪しい人」パターン、綺麗に満たしてたなぁ。逆に犯人じゃないんじゃ……と思ったぐらい。
嵌めてやりたいほど憎んでる相手に対して、信頼させ油断させ、情報を得るための演技といえど、笑顔を見せたりできる演技力と、懐に堂々ともぐりこむ度胸に乾杯です。
しかし今回、割と事件自体が派手で、身内に危害を加えてくる話だったにも関わらず、黒幕である彼女が「可哀相」な境遇だったせいか、ものすごい後味悪く感じちゃったよ。そういう話なんだけど。
仕方ないといえば仕方ないんだけど、オチも「科捜研の鑑定結果は間違ってなかった、父さんは悪くなかった」で済まされてしまった感じだからなぁ。
それを念押しするかのような、最後の「科捜研バッシングがすっかり止んだ」のくだりは、ちょっといらなかったかも。
「まだバッシングは止まないけど、私たちはそれを受け止める」ぐらいの方が、ドラマのオチ的にもしっくりきたんじゃないかなー。と思ったんですけど、どうでしょう。
◆犯人を嵌めるためとは言えど、(おそらく)救急隊や病院までも巻き込んで「所長が死んだ」とか演技できる榊親子と土門さんは、そりゃあ佐久間部長に目をつけられて、問題児扱いされるわと思った。だってそこまでの大芝居、絶対困った時の佐久間部長頼みがなきゃできないでしょう。そんな描写はなかったけど。絶対「またか」ってボヤいてるよ、佐久間さん。
っつーか咄嗟に、罠に嵌め返すっていう発想が出来ることがすごい。さすがマリコさんの父さんだわ……
そして、演技といえどマリコさんを抱きかかえながら歩く土門さんの図に大層萌えて、「いいなぁ、私もああされたい」なんて思っ
(((((;`Д´)≡⊃)`Д)、;’.・でもそのシーンで、「やっぱ2人とも老けたなぁ」とも思っ(ry)
◆佐久間刑事部長に頭を下げる所長と、「責任を取るのは、私の仕事だ。早く2人を呼び戻せ」と言い切る佐久間刑事部長がカッコよすぎた件。特に佐久間部長。
ゴメンよ、今まで散々バカにしてて……っつーか、この人って要所要所で結構いいとこ取りするよね。美味しい立場だ。
◆20年前の事件資料、アレが眠ってたのは間違いなく鴨川東署だろ。いや、セットが一緒ってだけですけど。そうだったら面白かったのに。
◆話の都合とはいえど、寺の鐘のデータベースって。そこにツッコんだらキリないですけど。
あと、「鐘の音だ!」ってそれ、誰にでもわかるって。
◆「まさか寿……?」「違います。っていうか、『まさか』って何!?」の時の美貴ちゃんの顔こわい
送別会ぐらい顔出ししてやればいいのに、土門さん。あれだけ心配してたぐらいなのに、素直じゃないなー。
割とほのぼのしたラストが、主題歌のしみじみ加減と合ってていい感じ。
◆何はともあれ
今回1番可哀想だったのは、ただ土門さんと会っただけで犯人に利用され、犯人に仕立て上げられそうになり土門さんに捕まりそうになった上に2階から転落した元チンピラの館山さん
ということでよろしいか。たぶん、あのトンデモ合成丸出しな転落は、犯人にとっても想定外だっただろうなぁ……
地味に、館山さんの彼女の演技が面白かったです。後ろで煎餅食ってたりとかしてたよね。
◆事件に関するツッコミは3つだけ。
・乾くんの指紋つきのコップ、あれは少なくとも乾くん以外に店員の指紋がなくちゃおかしくない?
・いくら科捜研全体を嵌めるためとは言えど、どこまでも手間のかかることを。
・実行犯が脇田だと絞り込む際の決め手が、ちょっと強引だったかなー……
一言で言えば「戸田山脚本だなぁ」って感じ。
事件は結構無理やりでしたけど、それをノリと勢いで誤魔化したり、キャラをそれぞれ活躍させたりさせたりしてたところは、さすがに上手いなぁと思った。
去年感じた、「事件優先しすぎて、キャラ置いてけぼり」感がなかったのがよかったです。うん、やっぱキャラ立ちした話を書かせると戸田山さん上手い。
予告で想像してたよりかは、そして本当に科捜研がターゲットになってた割には、トンデモ度も低くちゃんと話が着地して解決しててよかった。
あとは、「証拠を科学的に分析して、鮮やかに事件解決!」な部分と、「捜査してる側にもされる側にも、色んなドラマがある」ってところが、程よい感じに混ざってたと思う。そういうところがこのシリーズの魅力だと思ってる身としては、満足できる回でした。
好きなシリーズであり初回であり、久々の戸田山脚本で幾分評価が甘めになってる感じではありますが、シリーズの節目にふさわしいスタートだったと思います。
新キャラ・吉崎泰乃さんと、上記の感想で全然触れるところがなかった権藤刑事には、これからも頑張ってほしいところっす。
いや、いい人だとは思うんだけど今回目立たなかったし……>権藤刑事
で、ものすごいテンション上がってんのに早速次週休止だからね。そりゃあないよ。今年は全部で何話やるのかなぁ……
何はともあれ、次週以降も期待してますよー!