【相棒 season8】第18話 感想

相棒
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第18話 右京、風邪をひく

ゲスト:東風万智子、滝直希

脚本:古沢良太
監督:東伸児

古沢ちゃんだなぁ。
一言で言うと、そんな回。
『人の縁』をキーワードにしていた今回、構成に懲りすぎたきらいはあったけど、普通に楽しめる良作ではないかなと。
ただまぁ、樫山の孤独を吐き出すくだりがちょっと唐突でなんだかなー、とか、これはこの話が悪いワケじゃないけどシーズン8の構成がなんだかなー、だったり、最終回直前だからこそ色々と思ったりはするのですが……
ぶっちゃけるなら、サブタイから予想していた出来より遙かにマシだったのと、ちょっと言い方はアレだけどシーズン8の中にあるから相対的に評価が上がっているだけなような気もする。
何はともあれ、とりあえずは今回の感想へ。


◆人が埋まっていると分かったときの老夫婦の反応がおかしいだろう
「人だねぇ」じゃねぇよw

◆あれだ、別のドラマ引き合いに出して悪いんだけど、『行列48時間』を思い出した。
あっちは時系列はそのままだし、こっちはあれほどコメディタッチではなかったものの、やっぱ古典的な群像劇ですよねコレ。より正確に言うなら、アドベンチャーゲームのザッピングシステムに近い。
なもんで、正直今回の話は整合性がどうとか細かいことを気にしてみる話じゃあないんだろうなぁと思う。
そういう意味ではネタ回に分類されてしまうし、話自体が明るめだったのもあるので、どうしても先週と比べられちゃうのが惜しい。先週か今週、どちらかはシーズン前半に持ってきてもよかった、というかしてほしかった。

◆真中瞳、久々に見た。今は芸名変わってますけど。
そんな彼女演じる樫山さん、冒頭にも書いた通り、終盤で吐き出す孤独云々が唐突かなとは思うんだけどね。でも、そんな彼女に対する右京さんの説教は、アレで間違ってないと思うんですよ。
今回のテーマは『誰とも繋がってない人間なんていない』というものですよね。そこに、『私は孤独だ』と思い込む彼女がいる。
それと対比する関係性は、親子だとか夫婦だとか命のやり取りをしてうんたらとか、そういう強いものであっちゃダメなんじゃないかと。それだと彼女は、それらの絆と自らを比べて、ますます独りよがりな孤独を深めてしまう。
今回対比された、梢ちゃんと被害者の接点が弱いからこそ、彼女も救われる。『たとえどんなに関係性がなさそうに見えても、誰とも繋がってない人などいない』ということに気づける。
そう思って序盤の樫山さんと捜一トリオとのやり取りを見ると面白いかなと。伊丹さんが「力になる」と手を差し伸べたから、右京さんの説教により説得力が生まれた、と。そういう意味では、笑いどころかと思ってた「俺の目力だな」発言も、あながち間違ってはいないと。まぁ、捜一の方は何も知らずに、ただ彼女が投身自殺図ろうとしてたように見えたのを止めただけなんですけどね。
関係ないんだけど、そういう意味ですごく重要であるはずの、伊丹さんが決めているシーンで笑っちゃってゴメン本当にゴメン。

◆しかしまぁ、犯人2人のバカさというか運の悪さというか
バカだったところ
戸倉さん全部
正直、コイツがもう少しマトモだったら、こういうことにはならんかったと。まぁそれ言っちゃ、事件始まらないんだけど。
ずっとペンダントに振り回されるわ、捕まっても樫山さんに責任転嫁させちゃうわと本当にどうしようもないなコイツ。

・タケノコ林に死体を埋めたこと
あんなに早くバレちゃうのは予想外といえど、人気なくても竹林に人埋めたらそら見つかるよ。

運の悪かったところ
・正直全部

特命さえ関わらなければ、こんなことには……なってたかもしれないけど。

◆廊下で鉢合わせしたときの、伊丹と芹沢のやり取りが面白い。いちいち伊丹の真似してる芹沢くんワロス。
毎回、どんなにつまらない回でも捜一の細かな演技に救われている私です。本当に、細かい仕草とか面白いよねー。さすが舞台の人。
しかしあんな風に笑ったり、右京さんも大分性格が丸くなったというか軽くなったというか。まぁ古沢ちゃんだから、で済みますけど。

◆梢ちゃんと被害者は付き合いがあってペンダントあげちゃいました、ってオチが、中盤あたりで読めちゃったのはちょっと残念。
軍手のうさぎちゃんが可愛い(*´∀`*)
しかし、ペンダントを勝手にあげちゃあダメだお(´・ω・`)
今回のお話、梢ちゃんがペンダントをあげたりしなければ……という、後味の悪い側面も持っているのですね。そして、ペンダント自体もまた代々受け継がれていったもので、『縁』を象徴するもの。細かいところまでキーワードにこだわっているんですね。

◆シリーズ恒例、前沢さんきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
しかも4-2でのマンションの大家役で再登場。あの大芝居で大活躍したお方です。あれも古沢脚本(しかも初脚本)だったか。
同一役での再登場って何気に初じゃね? 人気高かったんだろうか。確かに前沢さんが演じた中では1番活躍してたというか、インパクトあったけども。
こんな性格だったっけー、と思ったけど、1回しか登場してないから性格も何も……でも確かにアクは濃かったよなぁ。「法の盲点かっ!?」にはちょっとワロタ
いつも「か↑ん↑べ↑」と言われても訂正しない(廊下ですれ違った時の伊丹、最後の『花の里』でのたまきさんにもこの発音で言われてた)のに、大家さんに言われた時は訂正する神戸さん。こだわりがあるのか?
大家さんが持ち込んだ相談、戸倉さんが二股かけてた宮村さんが典型的なメンヘラ構ってちゃんでもう。あざとらしい訛り方とか部屋にかかってた音楽がウルトラソウッだったりとかいきなり喫茶店でナイフ振り回したりとか高価なペンダントはちゃっかり貰おうとしてたりで、何かインパクトありました個人的には。
樫山さんもある意味ではメンヘラっぽかったし、今回の教訓は『メンヘラ女には関わるな』ってことでいいのかしらん。

◆ひとつひとつちゃんと描写が繋がってるのを確認するの、楽しいよ。
被害者の大家さんが、被害者について丁寧かつ簡潔に語ってたこと。
捜一トリオが樫山のところに来た時に被害者のことを語る際、右京さんが訪ねた時とは違いちゃんと過去形から現在形になっていたこと。
と、ちゃんと繋がっている。タケノコ林うんちゃらも繋がってたりと、細かいところまでちゃんと繋がってるなぁ。そこらへんはさすが古沢脚本。

◆で、今回『人の縁』によって風邪をひいちゃった右京さんですけども。

◆体温計加えながら優雅に座る右京さんに対して、気を遣いつつも「うつさないでくださいね」と人間的な側面を笑う神戸さん酷い

・右京さんが風邪と聞いた途端にマスクする米沢さん酷い
「暇な部署はいいねぇ、こっちは風邪をひく暇もない」と嘆く捜一トリオ酷い
・微妙に特命を私物化して、間接的に右京さんが風邪をひく原因を作った暇課長酷い
・最後、風邪をうつされた神戸さんを特に心配することなく開き直る右京さん酷い

ということで、今回は特に評価真っ二つっぽいんだけども、私は嫌いじゃないよということで。
そして、『臨場』予告きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
益岡徹参入でどうなるか。
まぁ、まずは来週の最終回ですね。何か公式の次回予告見ると、神戸さんのスパイ問題にケリをつけるための『サザンカの咲く頃』的な感じを受けたんですけど、どうなるんだろう……
そして、『853』最終回と『科捜研』SPもどうなるんだろう。本当に仕事量ハンパないなぁ、櫻井さん。大丈夫なのかな、色々な意味で。

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