File.2 その時、罪を償えますか?
ゲスト:大河内浩、奥田達士、木下ほうか、三津谷葉子
脚本:櫻井武晴
監督:森本浩史
ちょっと体調が優れないので今回は簡易……というか、いつも以上に乱文、乱雑な感想になっていますがご了承ください。アップするのも遅いしで、本当に申し訳ない。
2日連続櫻井脚本キャンペーン(違)、堪能させていただきました。
◆キャラ描写が大分こなれてきたような気がします。
舌打ちする真島さんと加茂ちゃんの漫才のような掛け合いがいい味を出し始めていたのが今回かな。
綾松さんとも微妙に仲良く(?)なってるし、浜さんとはもうほぼコンビみたいになってるし。
しかもいつの間にか、生活安全部の刑事2人を味方につけてる加茂さん。あの刑事さんたち、1話でも出ていい味出してた方々じゃないですか!
相変わらず武藤さんとは対立して頭の回転速いし、谷間さんには領収書切ってもらえなかったり共済年金手帳云々でグダグダ言われてるし、三原さんは何考えてるのかわかんない上にスナック『愛口』に来てるし、そこのマスターとサチコちゃんもいいキャラしてるしで、なんつか本当にキャラクターが濃い。
なのに1話で感じたキャラクター描写のごちゃつきはそこまで感じなかったので、今回からが本格始動という感じでよろしいかと思います。
◆対して何か微妙だったなぁってのは
酒井くんはぶっちゃけほぼ空気なので気にならないレベルなのですが、設定とはいえやっぱ髭が似合わないなぁ。
あと、1話から大分出番が減り、大人しくなってたとは思うんだけど、やっぱり佐々木さんが微妙。
こう……もっと可愛げというか、魅力あるキャラにしてあげてください。武藤さんを信頼していて、異分子である加茂さんに冷たいのは全然構わないんですが、セリフや態度がいくらなんでも大人気ない。あれじゃあ、ちょっと好感は抱けないなぁ。徐々に加茂さんにデレてくるらしいが、今のままだとちょっと微妙だ。
最後の、「あなたは罪を償ったの?」というセリフは、どう考えても「事件があったと認識している」程度(本人談)お前が言うセリフじゃあないだろうと。アレじゃ、ただ単に加茂さんへの反発心から言ったようにしか見えないよ……犯人に説教してる時の加茂ちゃんを見やる視線だけで、十分伝わったと思うのですがどうでしょう。
◆今週の加茂ちゃん
クラブに出入りできずに「ケチ」と言い
真島さん、酒井くんには舌打ちをされバカにされ
綾松さんにはバカにされつつも微妙に仲良くなり
谷間さんにはお小言を言われ
浜さんとはなんだかんだでいいコンビで
武藤さんには冷たく扱われ
生活安全課の刑事2人を味方につけ
佐々木さんには暴言を吐かれ
『愛口』のマスターには胸を揉まれて
サチコちゃんにはポテサラばっかり食わされ、湯豆腐を3日遅れで出される。
そんなキャラクターたちとのやり取りも面白かったんですが、過去を匂わす発言をしたり、事件捜査ではカンも運も行動力も優秀だったりと活躍しておりました。生安の刑事との連携プレーは、違法捜査なのか。刑事ドラマとかでは普通にやってるイメージなので驚きました。適法捜査も違法捜査も、バカとハサミのように使いようということでしょうかね。ちょっとこれは喩えが酷いかもしれんが。
USBメモリを何回聞いても覚えられない加茂ちゃん、アナログ人間らしいのに徹夜で音声データ聞いてたり、捜査となれば普通にPC扱えるのでしょうかね?(綾松さん辺りに操作教えてもらったのか?)
◆事件は
何という救いようのないクズどもの集まりだ、これは。
代議士先生はひき逃げ犯の上、ホステスを勘違いで殺しちゃうし
大学教授は女子トイレ盗撮犯でそれを元に脅されたからと黒岩殺しちゃうし
ゆかりさんは代議士先生を脅しちゃうし
誰一人として同情できない、木8流・後味の悪い話。事件関係者がこうもほぼクズばっかりなのも珍しい。
いやぁ、こういうどうしようもない事件、大好きです。
関係ないけど、ちゃんと車が外車だったところにこだわりを感じました。丁寧な演出に定評のある京都東映・木8枠。当たり前っちゃ当たり前だけど、あのミスリードに綺麗にひっかかったバカがここにひとり。
事件自体は本当に木8だなー、って感じですね。
なんで、それそのものにカタルシスを求める人には向かないんじゃなかろうかと思います。
加茂・武藤・三原、三者を巡る『10年前』という過去がどういう風に決着するか、っていうのが見所なのかな。
最終的な評価は、メインストーリーがどこに落ち着くかで決まりそう。こうハッキリとストーリー性を押し出すの、木8には珍しいかも。
ということで、次週の脚本は櫻井さんから岩下ゆうこりんにバトンタッチ。どうなるのか、不安もあるけど期待してますよ!