【特命刑事 カクホの女2】最終回 感想

特命刑事 カクホの女
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最終回 ヨコハマ最終決戦! 7人の刑事VS爆破テロ 遂に最後のカクホ!!

ゲスト:東根作寿英、寺島進(駐在刑事)

脚本:秦建日子
監督:本田隆一


 最終回。
 に限って、まさかの録画ミス。辛い。いや、保存用の録画はあるんだけども……
 なので今回は、配信(TVer)を見ながら感想。つらい。


◆開幕「ハローエブリバディ」


 前回のあらすじから。
 コウちゃんからのテレビ電話のシーンで、ここ選ばれるのは悪意しか感じないんですけどw




◆木材で相棒の頭を全力でぶん殴るアラカン女性


 後の描写でもわかるとおり、亜矢さんは結構な武闘派なわけだが、ブレーン担当のはずの百合子さんが不意討ちとはいえ亜矢さんを昏倒させているという事実。木材は最強武器。
 今回でも見せた動きといい、打倒コウちゃんのための2年間でスキル磨きすぎじゃろ。百合子さんは愛が重い人だ……




◆亜矢「そうだった……悔しい! あの女!」


 ここでこの台詞が出てくる亜矢さんが好きw
 色んな解釈があると思いますが、ここから病室までの亜矢さんは、「自分は北条さんを信頼してるのに、裏切られた!」みたいな気持ちもあると思うし、そんな信頼を勝ち得ず裏切られて不意討ちされた自分の不甲斐なさが何より悔しい、って感じに見える。亜矢さんの激情は、大体自責の感情のような気がする。真面目だよね。
 実際は、亜矢さんのことを利用したのは事実だけど、それは亜矢さんが縄切って病室まで駆けつけてくれて、演技じゃなく本気で百合子さんを止めてくれるって信じてたからこそのムーブなんだけど。
 百合子さんの亜矢さんへの信頼感情の発露は、普段の猫かぶりモードじゃなくて素の時は結構捻れてて、あんまり素直じゃないと思うw 素だったら亜矢さんの方がちゃんとわかりやすい。そういうところも対象的なふたり。




◆百合子さんの光がない目


 病室の前の警護の警官を追い払った後の、光のない瞳がすげぇ好き。
 ああ、闇堕ちしてしまわれた……と思ったらあの展開、なんだけども、了承も得ず(一応は)民間人に怪我負わせる時点で闇堕ちではある。そこから最悪まで堕ちないように引き止めたのが亜矢さんなのである。だから、亜矢さんも正しく主人公。




◆竹宮さん、有能


竹宮 「けど……なーんか怪しいっすな……猿芝居のニオイがぷんぷんするんすなぁ……」

 竹宮さん、鑑識能力だけじゃなくメタ読みも優秀。なお、百合子さん決死の芝居により、欺かれる模様。
 ここでの百合子さんは、竹宮さんに語りかけつつも、リアクション担当の亜矢さんたちが来るのを待つために必死に展開を引き伸ばしていたってことなんだろうか。って考えると、あの縄を切ったナイフも百合子さんが用意しておいたものってことなのかもしれん。じゃあもっと安全な場所に配置しといてよw




◆ルビコン川を渡る


 重大な決意をすることのたとえ。
 百合子さんがこう言ったのは、コウちゃんが前回、AI爆弾の爆発キーワードに「賽は投げられた」と設定してたからってことなんだろうけども……
 『カクホ』今期で「賽は投げられた」といえば、第2話ラスト屋上で証拠品のグラスのキャッチボールしてたあそこですよね。百合子さんが覚悟を語ったあそこ。あの時、百合子さんのコウちゃんへの復讐譚本編の賽は投げられた。
 あの投げた「正義のグラス」=サイコロをキャッチできるかどうか……という話だったわけっすな。結果、第2話のラストシーン通り、亜矢さんがいてこその結果になったなという感じ。演出もきっちり回収してくる……!




◆亜矢「如月はなんとしても捕まえたい」


亜矢 「でも違法な手段に訴えたら、それは如月と同類の人間になってしまうということよ」

 亜矢さんは百合子さんの傍にいて、百合子さんが道を踏み外すことがないように守れるつもりでいたし、だからこそ道を踏み外したと思えば自分が引き戻すつもりでいたんだけど、そんな亜矢さんを百合子さんは利用したんだもんなぁ。その結果、百合子さんは立派な傷害犯に。
 そりゃ自分が不甲斐なくなって、キレたくもなろう。たとえ殺人じゃなくたって、亜矢さんは百合子さんに誰かを傷つけてほしくなかったんだろうになぁ。
 百合子さんは、やっぱりこういう人だよな。百合子さんが亜矢さんを大切に思っていることは間違いないんだけど。亜矢さんの糾弾に、あっさり自分の非を認めて「如月捕まえたら自首します」って言ってるのが辛い。自分の非を認めてるところの悲しげな表情だけでも、百合子さんが決して良識がないわけじゃないってことも、亜矢さんのことを大切に思ってるってのもわかるんだけどさぁ。




◆まさかのサバゲーが伏線


 「恒例レクなの?」みたいな前回の感想がバカみたいだ。ちゃんと伏線だった。
 肋骨折れてるかも、ってペイントガン怖いな! そんなもんぶっ放してんのかサバゲー! 周囲の人に気を配って安全に気をつけてプレイしようね!
 修羅場る上司たちを見て、止めるタイミングを図ってたっぽい黒木刑事。若干遅かった感じもあるけど、まぁこの雰囲気に割って入るのはなかなかできないよな……




◆全力の亜矢さん


 全力で百合子さんを止めようとするし、全力で百合子さんにビンタするし、全力で百合子さんに利用された自分にキレる。百合子さんを止められない自分に全力で苛立つ。全力で棚を蹴っ飛ばす。

亜矢 「アンタのしたこと殺人ではなくても、立派な傷害罪よ!」

 もう、この病室のシーンだけでも亜矢さんのデレぶりがわかるようで。態度はキツくても、百合子さんへの信頼がカンストしておる。むしろ百合子さんの手段選ばなさっぷりがどうかしてるんだよ……




◆谷崎放置は草


 そりゃ悪徳医師の上に犯罪者なのは確かなんだろうけど、さすがに肋骨折られて放置されるのは……




◆浜口班のデレ


 S1の皆さんはまだ日常的に捜査描写があったのでデレも感慨があったけど、浜口班トリオはちょっと出番少なかったからなぁ……
 でもなんだかんだ、横浜臨海署の皆さん勢揃いで並んで捜査に向かうところは好き。みんなで捜査してるの好き。
 『七人の侍』なんだな。『刑事7人』とかじゃないんだな。他局だから。




◆駐在さんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!


 わざわざ奥多摩から。『駐在刑事』とのバトンタッチコラボ。
 『カクホ』の百合子さんも、前期の『ゼロ係』最終回に出てバトンタッチコラボしてたけど、その時は事件解決後のラストに出てきて漫才して終わったけど、今回は本編のシリアス展開中に出てきた上にヒント係まで務めてて、強いなぁと。
 好みの話になりますが、私は今回のみたいな感じの方が好きかな。




◆瓶の字が読めない


 百合子さんは老眼、亜矢さんは「漢字苦手」
 ……亜矢さん、初回で「文系だった」って言ってませんでしたっけ?




◆黒木ぃーーーーーーー!!!!


 すげぇあっさり殺されるもんだから驚いた。いや前回、小籠包食ってた辺りでヤバいとは思ってたけども、まさか本当にそうなるとは思わないじゃん。
 黒木刑事の犠牲は、コウちゃんの演説に説得力を持たせないため、コウちゃんのやってることが如何に薄っぺらかってのを表現するための尊い犠牲……なんだけど、それにしてもあっさり殺されちゃって。うわぁ。もうこうもあっさりだと涙も出ないな。逆につらい。でも百合子さんのことを命がけで守ったようなものなんだから、君はナイスガイやで……




◆亜矢「……アンタってホントに頭のネジが何本かぶっ飛んでるわね」


 S1で散々ストーキングされ、S2の今まででも百合子さんの傍で振り回されてきた亜矢さんが言うと、言葉の重みが違うな……




◆亜矢「そのぶっ飛び具合に敬意を表して、ひとつご褒美あげるわ」


亜矢 「これから私のこと……『亜矢さん』って呼んでいいわよ」

 ここの百合子さんの反応はおちゃらけてるけど、病室でのやり取りとか後の展開とかを見るに、これが亜矢さんなりの信頼感情の表し方なんだねぇ。
 あんなに頑なに「亜矢さん」呼びを嫌がってたのにそれを許可するということは、それだけ百合子さんを信頼しているということ。
 そして、「これから先は、ちゃんと正しく生きて私の名前を呼べるようにしときなさいよ」ってことでもある。
 間違ってもこれ以上誰かを傷つけたり、命を落として私の名前を呼べなくなるようにはならないでねってこと。
 名前呼びという形で、百合子さんに信頼という重石を与える亜矢さんの名バディっぷりよ……!
 百合子さんも、たぶんこの時は瞬時にそれわかってたよね。だから敢えて軽く反応してる。
 もしかしたら亜矢さんがここでこの「ご褒美」をあげるまでに至らなかったら、今回みたいなトゥルーエンドには辿り着かなかったかもなぁ。




◆まさかのアクション展開


 金曜夜8時なのに、しかも50代超えの女性バディが主役で銃撃戦もあるアクションがあるとか思わんじゃん。
 そりゃ亜矢さんがバリバリ武闘派なのはS1初回とかでもやってたし、臨海署の皆さんは現場の刑事だからわかるんだけども!
 百合子さんがめっちゃ強いから驚き。ホント、百合子さんは復讐のために色んなスキルを体得しすぎである。亜矢さんの言う通り、すごい執念だ……
 さりげなく、署長もめっちゃ強いのがわかるシーン。「おっ、なんだよ署長、めっちゃ強いじゃーん!」って一瞬本気でカッコいいとか思っちゃったよチクショウ!




◆クロっちゃクロだけども


 署長はコウちゃんの息子。マジかよ。あまりにストレートすぎて、逆にわからんかったわ。なんか、コウちゃんの昔からの知り合いの息子とか、そういう感じかと思ってた。あと、コウちゃんにあんまり既婚者なイメージがないってのもあるのかなぁ。S1じゃ百合子さんにべったりだったし(語弊あり)、S2じゃもう指名手配のテロリストだし。これでもこの人、今回の署長の話を聞く限りでは、署長の母親とは別のお嬢様とちゃんと家庭を築いてたんだよなぁ……
 コウちゃんのクズぶりがどんどん追加されていく。百合子さんや亜矢さんや黒木刑事の命をなんとも思ってないどころか、家族、血の繋がった息子の存在すらも蔑ろにしていく。S2で明らかになったクズぶりを知った上でS1を見ると、「オメー、それどの口で言ってんだよ!」って感じだよなマジで。
 そりゃ作中でリアルに「如月死ね!」されますわ。私が散々言ってきたこと、間違ってなかった。コウちゃん死ね!(本編が台無しの感想)




◆如月「俺としたことが……失敗しちゃったなぁ……」


 なんか大物ぶってますけど、コウちゃんのムーブは最初から結構小物だったと思うよ!? だって『カクホ』の話の発端って、要するに隠蔽工作のために晋作さんとか亜矢さんを巻き込んだことだし……
 そのくせ、戦闘スキルは妙に高いから困る。その上、元々お偉いさんだからか人脈があるっぽいのも厄介。
 いやでも、コウちゃんは作中でも正しく「憎まれ役」というか、そのための舞台装置ではあると思う。百合子さんや署長の復讐譚の舞台装置。御大層な理想が薄っぺらく聞こえるのも、「こんなヤツに自分の大切な人が!」っていう復讐の感情を掻き立てる意図ありきっぽいし。




◆「正義のグラス」は受け止められた


百合子「如月……カクホして……きちんと……きちんと、法律で、裁いて……晋作さん、お父さん、芹沢さん、黒木くん、きちんと……全部、きちんと、法律で……それが、それが私の……復讐です……」

 あの手段を選ばない覚悟を持ってた百合子さんが、法律で裁くことを選べた。
 これは百合子さんが復讐譚の物語で勝った、ってことでいいと思う。自分の中の復讐心による狂気に勝てた。
 もう、それだけでコウちゃんの負けですよね。コウちゃんの思い描く完全統制された理想郷はつまり人の心を信頼していないってことだけど、あれだけの目に遭った手段を選ばない百合子さんだって狂気に勝てたのだから、もうちょっと人の心を信頼してみてもいいんじゃない? っていう。
 そして何より、亜矢さんの勝ち。百合子さんの傍にいて、彼女の心を狂気から引き戻した。
 S1の頃から、百合子さんが危ない目にあえば必ず身を挺して庇ってた亜矢さんだけに、今回百合子さんが撃たれちゃったことにめちゃくちゃ動揺してたのが、本当に亜矢さんにとっても百合子さんは大切な相棒なのだとわかっていい。
 亜矢さんは百合子さんが撃たれちゃったことを気に病むかもしれないけど、でも何より、百合子さんの心を守ったんだぜ……アンタが、MVPだ……!




◆百合子「嬉しいです……嬉しいけど……なんでだろ。今、同じぐらい虚しくて……寂しいです」


 復讐を成し遂げても、死んじゃった人たちは帰ってこないし、傷ついた人たちがすぐに癒えるわけじゃないからな……
 コウちゃんがやったことは、本人が思っている以上に、警察が把握している以上に、沢山の人たちを傷つけてきたんやで。




◆浜口刑事の怪しげな電話のオチ


 カミさんかよ!!!!!!!
 平和なオチでよかったw
 恐妻家だったんだな、浜口刑事。




◆「正義」の光あれば、「復讐」の陰あり


署長 「実は私、如月を殺すつもりだったんです。でもできなかった。あなたも谷崎を殺すつもりだった。でも騙された。私たちどちらも、あのふたりに上手くやられてしまったんです。このまま終わってしまうのはちょっと……悔しくないですか?

 百合子さんは確かに正しい正義の道を選んだわけだけど、それは正しすぎて、他の復讐心を煽ってしまった。
 とはいえ、署長のこの思いって見当違いの逆恨みも甚だしいんだけどな……
 っつーか竹宮さんはたぶん本人が言ってたとおり、このまま法によって裁かれるんだろうと思うんだけど、竹宮さんのことを煽ってどうするつもりなのだろうか。
 いやでも、ここでまだ署長が制服を脱いでおらず、県警葬にも出るつもりだったってところから、コウちゃんとの繋がりとかは明らかになっておらず、警察をクビになったとかじゃないんだろうか。まだ立場を失ったわけじゃないから、竹宮さんのことはどうとでもできるということなのか?
 実際のところ、署長がなんかやったかって言われるとわからん。コウちゃんに百合子さんや亜矢さんの情報を流してたぐらいじゃなかろか。それも、「如月確保のためのおとり捜査です」的なことを言えば、処分の対象にはなっても法に触れてるかとか、退職になるかっていうとわからん。
 そこんとこ、どうなんすかね。詳しい人、解説してくれ。
 まぁ何にせよ、この見当違いの逆恨みぶりは「如月の血だな……」って思う。コウちゃんは別に逆恨みしてたとかじゃないけど、今回のことでしそうではあるし、っつーか思考の幅というかぶっ飛び加減では割と似てる。血は争えないすぎる。




◆如月「とことんやられてしまったなぁ……あのふたりには」


 言葉のチョイスとか思考の方向性がめっちゃ似てる……これが……血筋……!
 でもコウちゃんのこの考え、ややもすると百合カップルに割り込めなかったゲスモブ男ムーブにも聞こえて笑う。百合子さんと亜矢さんの絆に打ち負ける百合作品に出てくるクズの恥。みたいな。我ながら酷い散々な言い様だと思うんだけど、でもそう見えるんだもん……
 コウちゃんのこの口ぶりからするに、理想の実現を諦めたわけじゃないけど、当分の間は牢屋の中でおとなしくしておこうみたいな、潜伏しておこうみたいな。なんだよコウちゃん、次シーズンではレクター博士ポジションでも狙ってるの?




◆最後の締めは


 S1最終回と同じ場所だよねコレ? オシャレである。
 百合子さんがタヌキモードで「亜矢ぴょん」って呼んでるのを見ると、トゥルーエンド感がすごい。仮にもレギュラーが死んだり逮捕されたりして、百合子さんも死にかけた上に、なんだか不穏な種も蒔かれてるので決してハッピーエンドではないんだけど、バッドエンドでもないトゥルーエンド。これはS1の時も思った気がする。でもS1のときよりは前向きなトゥルーエンド。
 言っちゃなんだが、なんかこのふたりにはあんまりハッピーエンドが似合わないとは思う。よくて今回みたいなトゥルーエンドだろうなって。亜矢さんも百合子さんも、明るく振る舞ってるけど陰や重たいものを背負ってるってのはS1から変わらんからなぁ。っていうか、S2で更に濃さも重さも増しちゃったし。




◆ひかりTVでS2全編見放題!


 要するに「円盤化はない」をマイルドに言うとこうなる。





さくっとまとめ


 副総理夫人の存在とか、放り出されてしまったな……いやまぁ、一応亜矢さんが最後に「助かった」って言ってたけど。
 コウちゃん編はぶっちゃけ自分の好みじゃないんだけど、そんな中でも「百合子さんの復讐譚とそれを止める亜矢さんの物語」として決着を付けてくれたので好きです。それに付随するもうひとり、署長の復讐譚の陰具合も好き。

 そんなわけで、約2ヶ月間、本当にありがとうございました!


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