【特捜9 season7】第2話 感想

特捜9
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第2話 嘘つき

ゲスト:長井短、宮﨑香蓮、河井青葉

脚本:瀧川晃代
監督:豊島圭介

 いまだ2話の感想を書いてるってマジー!?
 それが許されるのは小学生までだよねー!
 はいすみません。3話はこれから……(そう言って書けないフラグ)

あらすじ

特捜班メンバー・高尾由真(深川麻衣)の高校時代の親友・寺本麻里佳(長井短)が営むカフェで刺殺体が見つかった!被害者は麻里佳の共同経営者である藤沢睦美(宮﨑香蓮)。浅輪直樹(井ノ原快彦)ら特捜班が調べを進めるうち、麻里佳が周囲の人間に沢山の嘘をついていたことが判明。麻里佳への疑惑がふくらむ中、由真は刑事として、最後まで真実を追求することができるのか!?そして苦悩する由真を見つめる直樹が取った行動とは!?

見どころ

◆お友達はいるの? 青柳さん

 由真ちゃんのお友達がテレビ出演、からのツッコまれる青ちゃん。
 矢沢さんに「いませんよ、この人には」とか言われちゃう……
 本人の申告通り、「俺にだってたくさんいるよ、お友達」な青ちゃんは、ちょっとこう、解釈違いなので……いない方でお願いします。私の萌えの話です。
 いるとしてもそれは、昔ワルやってたのを助けてあげた、面倒見てあげた人が多いのではないだろうか。刑事だからこその繋がり。

◆国木田「『親友』とは、互いに心を許しあった友達……だそうですよ。キーワードは『心の距離』。」

浅輪 「ああ……だからずっと会っていなくても、会ったら一瞬であの時に戻れちゃうのかもしれないね」

 ポエミー浅輪。そんなキャラだったっけ? いや、係長エミュの今ならそうなのか?

◆新藤「今週末、俺、大丈夫そうです」

 ナチュラルに自分も行こうとしてる新藤くんに、誰もツッコまない特捜班が平和で……

国木田「あっ、新藤くん、ダメですよ。科警研からお呼びで、昨年度の資料の整理がまだ残ってる……」

 このセリフ通り、今回はこれ以降、ラストまで出番なしの新藤くんであった。
 なんなの、新藤くんと国木田班長は一緒に活躍できない決まりでもあるの?
 まぁしかし、由真ちゃん回で彼女が落ち込むことがメインの今回に、新藤くんはちょっといづらかった可能性は高い。たぶん、今回新藤くんがいなかった理由はそれとは関係ないんだけど、結果的には新藤くんは救われたんじゃなかろうか。私の中での新藤くんは、今回のような由真ちゃん相手に、デリカシーある対応取れなさそうな人というイメージなんで……GJ科警研。

◆志保「由真ちゃんに相談したいこともあるしね」

由真 「えっ?」
視聴者「えっ?」

 なんか……フラグか?
 と思いきや、爆速で約15秒後には回収されててワロタ。深刻な話じゃなくてよかったー!

◆OPなし!!!!!!!!

 レギュラーメンバーの異動があった3話はともかく、2話は別にいいだろあっても! あの戦隊並びのOPええじゃろ! なんでだよ!!!!!!

◆谷根千!

 谷根千って雰囲気いいよなぁ、いつか行きたい。
 村瀬さんからのプレゼントが趣味じゃないこと、でも咄嗟に喜んじゃったことに悩む志保さん。
 ……高度な惚気か? まぁ、なんだかんだ、仲良さそうで何より。村瀬さん、別に志保さんの誕生日とか記念日でもなさそうなのにプレゼント買ってきてあげるとか、マメな旦那だな……
 しかしこのプレゼント話、別に今回の話に関係してたとは思えないんだけど、なんで今回に入れたんだろう……(私が読み取れてないだけなんだろうか)

◆特徴的な声は武器になる

 被害者、『遺留捜査』の綾子ちゃんか。声が特徴的でわかりやすい。
 声が特徴的ってことは、役者さんとして武器になるんだなぁ。

◆早瀬川「まぁ、いざとなったら受け止めてあげるんでしょ」

 早瀬川先生と志保さんの親友関係、好き。『9係』でこの設定が作られた最初のうちはやはりどこかぎこちないところもあった気がしたけど、そこはもう、中の人と同じく経過年数の賜物なのかな。
 しかし、志保さんに「思い込み激しい」って言われる由真ちゃん、相当だな。志保さんもなかなかだと思うんだけど……

◆勝手に店舗内の恋愛事情喋る店長、嫌だな……

 いくら警察相手とはいえ、あんな野次馬みたいな態度で勝手に働いてる人の恋愛事情喋る人、嫌だな……と思うんだけど、ああいう人って珍しくないらしい。そうなんだ……
 どうでもいいけど、演じてる方がなんか「ジェネリック高橋克実」みたいな風貌で、キャラ名も「岩瀬 克己」さんでワロタ。狙ってるw

◆親しき仲でも言えないことはある

青柳 「えっ。お前、親友なのになんも聞いてないの?」
由真 「その頃は、ちょうど会ってない時期だったんです!」
青柳 「会ってなくても連絡ぐらい取り合うでしょ」
矢沢 「いやいや、親友だからっていっても、なんでもかんでも話したりしませんよ」
志保 「そうよ。親しい間柄だからって、言えないことだってあるわよ」
青柳 「あれ? 小宮山さん、村瀬となんかあったの?」

 むしろ親しい仲だからこそ言えないこともある、という話。
 ……村瀬さんのアクセサリー話って、これが言いたいがためだけのヤツ? えええそんなことある????
 それにしても、このセリフの流れから志保さんと村瀬さんのことに勘付ける青ちゃん、刑事の勘とかっていうより、なんかもはやそれは……村瀬さん特有のセンサーかなんかじゃないの……略して「むらセンサー」みたいな……志保さんがわかりやすいとかは置いといてさ……
 まぁ、定期的に会えなくても、青ちゃんは変わらず村瀬さんのこと大好き、ってことなんでしょう。村瀬さんが刺されたシーズンとか見てみると、青ちゃん、ホント村瀬さんのこと大好きだよね。むらこみのことを一番応援してたのも実は青ちゃんかもしれないし。青ちゃん、なんだかんだで情が深いよねぇ。

◆青柳「お前も利用されてたらしいよ」

 そんな情が深い青ちゃんですので、麻里佳さんの疑惑を由真ちゃんに突きつけるシーンも別に考えなしに言ってたんじゃなくて、刑事としてとか、仲間として由真ちゃんを利用されたことへの憤りとか、そういうのもあったんじゃねぇのかって、そう考えると由真ちゃんも相当青ちゃんの寵愛受けてますわな……
 青ちゃんからすれば、由真ちゃんがキャンキャン吠えてるのがミニ村瀬さんみたいで可愛く見えるのかもしれない。いや、勝手な妄想ですけど。

◆空気読めないところが長所な三ツ矢くん

 由真ちゃんに突き飛ばされても「きゃっ!」で済ませられる上、特にそれ自体は気にしてなくて「高尾さん、何かあったんですか?」と気づかえるのは、むしろ空気読めてるのでは? とも思う。

三ツ矢「なるほど。犯人はあなたですね、青柳さん」
青柳 「ああはい。……っていうか、お前、ちょっとは空気読めよ」
矢沢 「まぁ、鈍感力が彼の良いところですから」
三ツ矢「俺、褒められてます? けなされてます?」

 鈍感力は現代を生き抜くうえで必須のステータスだって元同僚が言ってましたので、君はたぶん、図太く『9』シリーズを生き抜くことでしょう。がんばれ。

◆由真ちゃんを気遣う特捜班

 みんな肩ポンしていく中、ちゃんと言葉にしてあげる矢沢さんがイケメンすぎる。やっぱり、特捜班の中で一番のイケメンは矢沢さんなんだよなぁ!
 それはともかく浅輪さんと由真ちゃん。これは擬似的な父娘の対話と見ていいと思うんだけど、『9』シリーズにおいて父娘といったらそりゃ加納親子なわけで。その加納父(係長)から薫陶を受け、加納娘(倫子ちゃん)と夫婦になった浅輪さんが、特捜班末っ子である由真ちゃんを娘に見立てて会話する、ってのがエモの塊な気がする。
 そこまではっきりと由真ちゃんを娘に見立てるのは少しグロテスクな気はしないでもないけども。でも、今回の話の位置としては、浅輪さんは紛うことなく「父親」なんだよね。由真ちゃんの精神的父親。だからこそ由真ちゃんの公私混同を許すし、話を聞くし、彼女を信頼して今後どうするかを託す。ここの浅輪さんは、間違いなく係長エミュ。でもそれでも間違っていない、だって係長も紛うことなく皆の「父親」だったから。

浅輪 「信じるって、難しいよね。親友は人を殺していない。それを信じるのは大切なこと。でもさ……それって本当に、信じるってことなのかな?」
由真 「……じゃあ……何が信じるってことなんですか?」
浅輪 「それは……自分で考えないとさ。あっ、でも、ひとつだけ。高尾さんはまだ、できることあると思うよ。だって刑事なんだし。ねえ? 小宮山さん」

 そうすると、ふたりの話をこっそり陰で聞くぐらい心配していた今回の志保さんは、由真ちゃんの「母親」ということになっちゃうんだけど……まぁ、でも心配性の「姉」ぐらいでも収まるのかな。
 ちなみに、小宮山さんの高校時代のお友達が巻き込まれた事件は、これっすかね。→【新・警視庁捜査一課9係】season2 第7話 感想
 何年前の話してんの、約14年前ですよ。……自分が感想書いてる時期だけでも、だいぶ経ってるんですね(途中書いてない時期もあるけど)。『9』シリーズ18年、これマジでビビるわ。

◆イルカサブレ

 嘘の思い出話を麻里佳さんにして、取り繕って「あったねそんなこと」と嘘を付く彼女に、「……嘘。そんなこと、なかったよ……」と泣きそうな顔で由真ちゃんに言わせる、そうやって若年性アルツハイマーであることを示す、そんな非情な予想をした視聴者は皆手を上げるように。はい、すみませんでした(挙手)。
 由真ちゃんはさすがにそんなことしなかった。よくよく考えれば、そんなことする必要もなかった。
 イルカサブレをふたつに分けるという、綺麗なんだか残酷なんだかよくわからない思い出。もうちょっとこう、ふたつに分けやすい形の動植物とか、なかったんかね……

◆小林「指紋? 布なのに?」

 今や布からだって指紋が採れるのは刑事ドラマ界での常識。
 やはり刑事ドラマ……刑事ドラマは全てを解決する……!(二重の意味で)
 みんな、刑事ドラマを見よう。

矢沢 「樽谷さん、あなたの気持ち、正直困ってたみたいですよ」
青柳 「上司から恋愛感情匂わされて、断ったら仕事がなくなるかもって……うやむやにしてたらしいんですよ」

 男性から女性へのものばかりが話題になりがちですが、女性から男性、もっと言えば同性同士だってこういうのは全部「ハラスメント」ですからね。それはしっかりとわきまえて生きていこう、ということ。歳を取るってそういうことよね。

◆麻里佳「ごめん、睦美……気付けなくてごめん……」

 キャッシュレス決済の顛末自体はいい話だし、それを知って悔いる麻里佳さんもそれはそうだよね、いい友情だねなんだけど……
 その「ごめん」を、やはり劇中で(これ重要)由真ちゃんにも向けてあげてほしかった。
 由真ちゃんが頑張ったのは刑事だからこそもあるけど、友達だからでもあるんだよ。言葉にしなくても伝わってたからこその友情なんだろうけど、でも一方で、言葉にしなかったゆえの悲劇が今回の中でもあるんだからさ。
 確かに病気は辛くて苦しい。周りの人からの配慮は一定必要です。でも、だからって、できることをしなくていいってことには、ならないんじゃないかな。少なくとも、本人がそう思っちゃったら、それは新たなる悲劇の一歩になっちゃうんじゃないか。私はそう思います。
 由真ちゃんと麻里佳さんが仲よく終わったのはホントよかった。だからこそ、視聴者にも納得できる形で「友情」のこれからを見せてほしかった。そう思うのは、別に私の読解力の問題じゃないと信じたい。

◆最後のまとめ

早瀬川「私も何当事者の知り合いが何人かいるんだけど、最初に診断された時は、それこそ絶望的な気持ちになるんだって。中には、『恥ずかしい』と思って人を遠ざける人もいて……」
由真 「麻里佳みたいに?」
早瀬川「人に甘えるのが苦手な人は、特にね。でも、誰にでもなる可能性のある病気よ。決して恥ずかしくなんかないし、自分ができることをやってほしいって私は思う」
国木田「今は色々いい薬も出てるけど、一番の薬は、人間との関わりだって言いますよね」
青柳 「問題は、社会の偏見ってことかな……」

 これを人気ドラマがはっきりと言葉にしてくれるのが大事だと思う反面、「ドラマなんだから、ドラマ本編でわかるようにしなきゃ意味なくない!?」と思っちゃう私もいる。少なくとも初見時、このまとめを見て「洒落臭い」と思ったのは事実です。

◆三者三様の「プレゼント」の話

 村瀬さんのプレゼントの話にも、一応オチをつけてくれた。
 新藤くんは、「正直に言ってほしい」派。
 国木田班長は、「どんなに気に入らなくても、喜んでもらいたい。陰で噂されてても、私が知らなければOK」派。
 そして期待の浅輪さんはといえば、

浅輪 「じゃあ、こういうのどうですか? 『これも素敵だけど、次は一緒に買いに行きましょう』って言うのは?」

 この中での正解はたぶん浅輪さんなわけだが(Twitter(X)でも「それ正解!」と盛り上がってた)、そういうモテ男ムーブ、お前ホントにできるのか……?っていう疑念がある。
 たぶん倫子ちゃん相手だとできないだろうし、仮にできるんだとしたら『9係』時代にやっとけよ!!!!!」と言いたいわけだが……リアタイのファンとしては……

雑感

 由真ちゃん回、由真ちゃんを娘と見立てた時の浅輪さんの父親ムーブ(係長エミュ)回としては良かったと思うんだけど、いやでも麻里佳さんの描き方はそれどうなん? って感じするなぁ。私の読み取りの問題なのか?
 友情は甘えることでも隠すことでもない、ただ純粋に、相手を信じてさらけ出すこと、なのかもしれません。いやしらんけど。

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