CASE.10 殺人船長
ゲスト:笹野高史、三倉茉奈、春木みさよ、遠山俊也
脚本:深沢正樹
監督:長谷川康
なんだかんだと色々な話がありましたけど、私は結構最終回まで楽しめました。
別に少数派ではないと信じたいんですけどいいですかね。
今回の感想!
◆結婚を仄めかしてみても倫子ちゃんにはぐらかされるのは、浅輪さんに甲斐性がないからだと思います。もっと頑張れよ!
で、係長は何故そこで釣りしようと思ったの。しかもスーツ姿で本格的に道具を持参してるし。この人はそのうち、スーツ姿で片手に包丁を携えて狩りにでも行ってきそうだから困る。
◆山尾さんへの紹介。
浅輪さんのことは素直に「一緒に働いてる」と言えるのに、倫子ちゃんのことは素直に言えない係長。
そこで自分から「娘の倫子です」って言えるようになった倫子ちゃんを見てると、こう、なんていうか、かわいいな。心が温まります。いいよね。
◆なんか最終回は、やたら新曲?が多かった気がする。聞き覚えがない曲っていうか……気のせいですかね。
◆「マッコリ=女子力高い酒」みたいなイメージは一体どこから来るのだろうか。マッコリ、一度飲んだことあるけど正直美味しくないと思うんだよな……
あと小宮山さんのイメージ的には、マッコリでもカマトトぶってる(死語)感じですな。日本酒のビンを抱えて飲んでそうだ。非常に失礼な言い草だけど。
◆クラゲが漂うオサレバーに呼び出されて「君には俺が必要か」なんて言われたら、そりゃあいくら小宮山さんでも期待するという話です。だからそれが実際は異動の話だったなら、「そんな話」呼ばわりもしたくなろうて。
「でもさ、私の意見なんて関係ないんじゃない?」
それに対する村瀬さんの過剰反応は酔っぱらいの戯言だけども、「君には俺が必要か?」って問いに対しての返答がこれだから、村瀬さん的には「私にはあなたは必要じゃない」と返されたのと同義なのだよな。だから「残念だ、非常に」になるんだと。
それにしてもテレ朝刑事ドラマにおけるオサレ海の生き物バーの密会場所率は異常。密会場所といえば海の生き物オサレバーだと思ってんだろ。
◆なんか最近、小宮山さんのメイクが変わっちゃって違和感。似合ってなくね?
あと小宮山さん、いくら前の晩の出来事があるからって人の秘密をペラペラ喋りすぎ。浅輪さんのルームシェアのくだりといい、小宮山主任にゃあ内緒話はできねーな。
◆矢沢さんは海洋タウン計画のジオラマに興味津々。なんか矢沢家の財力だと、あのジオラマより豪華なものを家に飾れそうだから困る。
◆村瀬さんは気づいてるだろうか。小宮山さんがわざわざ「異動の話はどうするの」なんて聞いてる時点で、ある意味でオサレバーで問いかけたことへの答えなのだと。
村瀬「上が与えてくれた出世の道を拒む理由なんてないだろう」
小宮山「……そうね」
村瀬「俺は今まで合理的に生きてきた」
小宮山「ええ~? 合理的だったぁ?」
村瀬「……だから妙な感情に流される生き方は自分らしくない。そう思ったんだ」
小宮山「感情のまま生きてきたじゃない」
村瀬「はぁ?」
まー、小宮山さんもいらんこと言うなぁ。たとえそれを本当に思ってても、真実であろうと、言っちゃいけないことってあるよね。
◆青柳さんによる全力かつ鮮やかな嘲笑。
「いくら村瀬の講演がつまんないからって、依頼した本人が不参加っていうのは失礼よねぇ?」
「いくら村瀬の講演がつまんないからって、中座すんのは怪しいよねぇ?」
そこに係長が「最適だとおもったんだけどね」って言って傷口に塩を塗りこんだものだからガチ凹みする村瀬さん。係長には悪気はないんだけどねぇ。
あと、係長の言葉は合ってると思う。浅輪くんはキャリアが足らんし、矢沢さんだとガチガチに緊張しちゃって無理っぽいし、小宮山さんだと微妙に脱線しそうだし、青ちゃんだと……そもそも講演にならなさそうだ。あとお腹壊す。
◆村瀬さんは気づいているのだろうか。小宮山さんが「気にすんな」と肩をたたいてくれることの意味を。
◆今期で一番驚いたのは、あのデカいディスプレイもタッチパネルだったことです。
◆村瀬さんが勝手に責任なりなんなりを感じている中、青柳・妙子ペアと矢沢夫妻の話。
私は屋台にゃ詳しくないですが、あんなデカい電飾看板携えて移動する屋台とかあるんか。
話しながら、さりげなくラーメンと冷やし中華を交換してる妙子さんと、
「俺も結構打算的なところ、あるよ」
「ありがとう」
「ん? それは何に対するお礼?」
「幸せをもらってるお礼」
「あっ、左様でございますか。それはそれは、こちらこそありがとうございます」
のやり取りがいいですね。この2人はもう事実婚ってことでいいです。
矢沢夫妻はといえば、青ちゃんと妙子さんがラーメン屋台なのに、こいつらは一家揃って蟹食ってやがる。
くそっ、セレブめ……! あとあの歳から蟹の味とか覚えさせてたら、福太郎くんは給食とか食べられるんですかね。でも最近の学校って給食美味しいけどね。
しかし、飲食店で漫画のネタ出しやるなよ。原稿用紙広げるなよ。色々ダメだろ、それ。
◆本放送時、一緒に見ていた母がずーっと「このマナカナさぁ」と個人のアイデンティティを否定するようなことを吐いていたので晒しあげておきたいと思いました。まあ、私も「マナカナのどっちか」とか言ってたのでお互い様だ。
◆係長とハモるまでになった浅輪さんの婿養子っぷり。
◆俳優って生き物は、デジカメを持つとアドリブしたくなるものなのかい?
◆唐突に「蟹……!?」とか言い出した矢沢さんに、さすがの係長も怪訝な顔。よかった、「蟹が凶器」とか言い出さないで本当によかった。
「たしカニ」
◆こういう「温度で死亡推定時刻をズラします」ネタをやる度に思うんだけど、なんでみんな「どれぐらい冷やせば(温めれば)どれぐらい時間がズレる」とかちゃんと計算できてんの?
私が知らないだけで、そういうのを導ける計算式みたいのは一般常識なの? それとも、そういうのを計算できるスクリプトがウェブ上で一般公開とかされちゃったりしてんの?
それを考えると、某作品でのネタ「死体を布で包んだらたまたま死体が温まってたまたま死亡推定時刻がズレてたまたまアリバイができた」は、「ねーよwww」加減ではマシ、なのかもしれない。
◆いくらコンプレックスだったっぽい父親のことを言われたからといって、あれだけ巨大ない計画についてたかが10分程度の会話で簡単に心変わりしちゃうようなヤツには、大学を存続させようとか思っても無理だったんじゃなかろうかと思うんですけど、どうでしょうかね。海洋タウン計画に乗っててもいいように扱われてただろうし、どっちみちコイツはダメだったニオイしかしねぇ。
◆「その築き上げてきたものってのは! あんたが大事にしてきた信用や地位は! 命より重いのか?」
これを犯人の胸ぐら掴みあげながら言える村瀬さんは、やっぱり刑事で生きていくべきなんでしょうなあ。
◆「大学辞めてどこ行くんだよ。中途半端にほっぽり出して、どこ行くんだよ。大学辞めてさ、生きていけるところなんてあるのか? 生きてくためには、責任とか、色んな物背負い込んで、あそこで生きていくしかないんだよ。それにお前、あそこ好きだろ? なあ。俺たちみたいにさ、ある歳になると、そうそう居場所のいいところなんて、ないんだよ」
係長の言葉を受けて、みんなちらっと村瀬さんを見てるところがなんか好きだ。
その場所が好きなら、責任背負い込んででもそこで立っていくしかない。そういう風にしか生きられない人間もいるのだよ。
◆出歯亀の青ちゃんと矢沢さんに付き合う早瀬川先生も、なかなかお茶目ですな。そういうところ、好きだぞ。
その出歯亀3人に気づけよ! という状態の村瀬小宮山のメロドラマ風コント。
小宮山さんの秘密の棚から思い出のマグカップが出てきた。
小宮山「大事にとっておいたんだよーん」
8年間もマグカップをとっておくなんて、小宮山さんも案外乙女だな。でもそのマグカップのエピソードも、小宮山さんの記憶違いだったわけだが。
◆「俺は、この9係に残ることに決めた」
小宮山さんと青柳さんは拍子抜けしたみたいだが、私としてはこの村瀬さんの台詞には非常に意味があると思ってる。
今までも村瀬さんは「9係辞める辞める詐欺」をしてきたわけだが、結果として彼が今まで9係に残ることになったのは、誰かのせいで昇進取り消しだったり、一旦昇進したけど部下の不始末に責任取って辞めようとしたところを係長に救われただったりで、村瀬さん自身の意思だけで9係に残ることを選択したことって実はないんだよな。悪く言っちゃえば、抗いようのない力に流されてた。
しかし今回は、初めてそういう外的要因なしで、自分の意思で9係に残ることを決めた。これは大きいと思うなあ。出世の道を自分から蹴っ飛ばした選択ですもの。
これは久々にカッコいい村瀬さんだと思いました。つかさちゃんのお父さんについて踏み込もうとした時ぐらいにカッコいいと思ったよ。なんか笑いに持って行こうとしてる演出だったけど、私はああいうところが村瀬さんっぽいと思ってるよ。
なので、もうこれで村瀬さんの辞める辞める詐欺はおしまいにしてほしいです。これでまた異動どうので揺らいでたら、村瀬さんが笑えないただのバカになってしまう。
◆で、小宮山さんの棚の中身はなんだったんだ。村瀬さんが悲鳴あげて、青ちゃんも矢沢さんも早瀬川先生までドン引きしてるシロモノってなんだ。
青ちゃんの「アレ、身体にいいの?」とちらっと見えたビンからするに、何かの何か漬けとかそんななのか。トカゲの生き血でもすすってんの?
◆とうとうルームシェアを打ち明けた浅輪さんと倫子ちゃん。
しかしあの反応を見る限り、係長はルームシェアのことを知ってたのかどうか。勘づいてたような気がしてたけど、気のせいだったんだろうか。勘づいてたけどあの態度だったんなら、それはそれで係長が腹黒いなw
係長「そろそろ、ちゃんとした方がいいんじゃないかなー」
浅輪「『ちゃんと』って……?」
倫子「どーゆー……?」
係長「そりゃあ……君たちが考えることでしょう」
浅輪「ま、ですよねー」
倫子(浅輪をたしなめる)
そこで「倫子! 俺と結婚してくれー!」とか言えないところが浅輪さんのダメなところだな。あそこでプロポーズしてたら、さすがの倫子ちゃんもノーとは言えないだろうよ。
◆大物を釣り上げた時が、今期の係長の中で一番ハイテンションなシーンでした。それでいいのか係長っ
まー、愛人の子がどーとか、案外設定はドロドロした話だけどそこらへんは特にどうでもよかったな。あとはベタ。安定の犯人役の遠山俊哉。大体知ってた。
『9係』においては事件なんか飾りなので、ぶっちゃけどうでもいいんですが。
詳しくはまとめに書きますが、個人的には久々に『9係』っぽい話を見せてもらえたシーズンだと思いました。
村瀬さんの話が1話に収まっちゃったのが寂しいですけどね。なんだったら、ルームシェアネタみたいに村瀬さんの異動話も今期初回から最終回まで引っ張れば……いや、クドくなるのかなぁ。
何はともあれ、スタッフの皆様、3ヶ月間ありがとうございました!