【京都地検の女】第5話 感想

京都地検の女
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第5話 主婦の勘vs坊主の勘

ゲスト:川野太郎、岡野真也、少路勇介、星野光代、正司照枝

脚本:難波江由紀子
監督:藤岡浩二郎

美奈ちゃんと成増さんの絡みが可愛かったから、それだけでよくね?

というか、この2人が可愛すぎたから、話の整合性とか、正直どうでもよくないですか。
よくないですか。そうですか。
でも、正味45分の中で、「鶴丸検事と成増刑事の別の視点からの捜査」、「成増親子と松尾親子」、「松尾親子の再生」の話を本筋の事件と絡めてテンポよくまとめてあったと思うんで、嫌いな回じゃないです。

そんなこんなで、本日も感想っ。


冒頭からいやに乙女ちっくな成増さん
鼻歌歌いながら、買い物帰りにこじゃれた喫茶店でアイスティー頼んでみたり。
女子か!
友子ちゃんからのメールを待ちわびて、そわそわしたり、鶴丸さんのいつもの軽口に落ち込んだり。
女子か!
なんか、可愛いぞ。いい年したオッサンに言う台詞じゃないんでしょうが、可愛いぞ。もう一度言う。可愛いぞ。

◆可愛いだけじゃなく、ちゃんと捜査もしている成増さん。
今回は娘の姿がダブったのか、「坊主の勘」を発揮して鶴丸さんを補佐する形で動いておりました。
その息のピッタリさは、北村さんの時の息の合った喧嘩とはまた違った『京都地検』の魅力とか、鶴丸さん・成増さんのキャラのよさを引き出してる感じで、よかったんではなかろうかと思うんです。
鶴丸さんがわからなかったことは、成増さんが。
成増さんが聞き出せなかったことは、鶴丸さんが。
どっちがあってるとか間違ってるとかじゃなく、こうやって補い合う形っていいよね。
この2人なぁ。そのコンビネーションを、いつもこうやって発揮できていれば……
ああそうか、そうなると太田さんと高原副部長がまとめて泣くのか。

◆悪人には容赦ない池内さん
……と思いきや、なんか捜査打ち切りとかなんとか言ったり、今回はものすっごいツンでしたね。あんなに非協力的だったっけ、池内さんって。
太田さんも高原副部長も、先週までの話ではデレたりしてたのに、今週はすっかり通常運転。
そうか。『京都地検』の男性レギュラーは、「デレポイント割り振り制」なのかもしれない。
最大値が100DP(デレポイント)。
今回は成増さんにDPが70DPぐらい割り振られてたから、残りの男性陣で30DPを分け合ったと。たぶん、今週の池内さんは5DPぐらい。
だから、今までの週でデレ確変起こしてた太田さんと副部長も、今回はデレではなかったと。それぞれ、10DPぐらいしかなかったんじゃないかな。
そう考えることにしました。
そう考えると、誰かのデレ回は、他の男性レギュラー陣がツンになるんだな。間違いない。

◆今週の太田さん:供述調書を捻り潰して叫ぶ
斉藤さんに「教育評論家か!」
そしてドアを塞いだら鶴丸さんに短足を指摘され、腹いせに「絞め殺してやる……!」とか穏やかでないことを呟きながら供述調書に八つ当たりしちゃって以下上記の通り。ぼそっとツッコむ斉藤さんが面白かった。
うんまぁ、「絞め殺してやる」はよくないね。気持ちはわかるけど。

◆今週の副部長:なんか壊れる
太田さんの叫び声で全てを察した副部長はさすがだと思います。いやまぁ、誰にでもわかりそうではあるけど。
奥さんへの愛と感謝の言葉は、毎日欠かさないそうで。いい旦那さんだよなぁ。
そしていい上司でもある。先週のデレといい、今週も(副部長の立場からしたら)、ワケわかんないことを言う鶴丸さんを叱らず(煙に巻かれて諦めてるだけだとは思うけど)、なんだかんだで見逃してくれてたし。
ただし、主婦と坊主が暴れまわることが確定して壊れる。
「今回は暴走馬2頭か。はははははは……! 笑うしかないだろ! あははははは!!」
そりゃあまあ、壊れたくもなるよな。わかるよ。うん。

「母性より食欲!」(by鶴丸さん)
ロールケーキをまるまる1本は……胸焼けするよ、それ……
しかも、綿密に証拠隠滅を図るとか。
口元にクリームつけるとかいう初歩的なミスも、「コンビニのケーキだから!」で逃れるとか。
これが巷で話題の、検事による証拠捏造問題なの……か……?

◆すっごい地味なこと言うけど、今回、成増さんから着信があった場面で『成増』って表示だったんですけど、3話(だったかな?)では『成増さん』だったと思うんですよ。
いや、だからなんだよって話ですけど。ちょっと気になったので。

◆美奈ちゃんの素直さが、成増さんと鶴丸さんに対してでちょっと違うんですよね。
成増さんの前ではちょっと猫被ってた感じで、鶴丸さんの前では割と素直。
そこらへんが、なんだか母性も父性も求めてた(両親が大好きなんだ)ってことが表れているようで、可愛いなぁと。
いや。正直に言おう。見た目や、ちょっと意地っ張りな性格が、私のドストライクでした。
思い込みが激しくて、行動がちょっと過激なのを除けば、いい子じゃないの。そこが大きな問題だよね、って言われたら、そうかもしれないけど。

◆心が折れてると、何かに抗うとか、出来なくなるんだよね。
強い流れが押し寄せると、それに飲み込まれてしまうというか。
そういうこともあり、本人が言うように「奥さんへの後ろめたさ」もあって、金という強い力に飲み込まれちゃったんだろうなぁ。
とか考えると、すごく悲しく、やるせなくなってきた。
それでも、もうちょっとあの父ちゃんにはしゃんとしてほしかった、とも思う。悲しいのも虚しいのもわかるけど、やっぱり子を守らないといけない父親ですからね。
そのせいで、美奈ちゃんは命まで懸けようと思い込んでしまったんだから。

◆松尾親子の再生がメインだったので、忘れかけそうになってたけど
柿沼親子は相当えげつないっつーか、アホっつーか、なんつーか。
煙草のポイ捨てを松尾家の父ちゃんに叱られただけで、マジで放火してやんの。しかも(故意ではないけど)結果的に人を殺しちゃってますからね。
それで親父に金の力で庇われてるなんて、当時19歳で未成年とはいえ情けない。父親ともども情けない。
そりゃあ美奈ちゃんだって、自分の母親を殺したかもしれん男が罰せられず、へらへらと街を歩いていたらぶち切れもするわ。
柿沼親子に飲み込まれちゃった自分の父親へのやり場のない感情も含めて、若いあの子にとってはああするしかない、と思い込んじゃったのかなぁ……

「娘ってのは、鰻よりやっかいだからね!」
とかなんとか言っちゃう口が悪めな成増さんではありますが。
ラスト、友子ちゃんからメールが来て嬉しくて声が裏返る。
女子か!
『刑事のお仕事頑張って! 大好き!(要約)』というメールをもらって嬉し泣き。
女子か!
やっぱり今回は、成増さんが可愛かった回でした。
っつか、なんだかんだで鶴丸さんって、成増さんの転がし方を心得てるなぁ。

今回、残念だったなーと思ったのは、終盤の心情をそのまま説明するかのような台詞。
というか、成増さんと鶴丸さんの補足(美奈ちゃんへの説明=視聴者への説明)が蛇足だったかなと。
何というか、「言わずして語る」みたいな感じだった方が好みでした。
美奈ちゃんのパジャマのゴムを鶴丸さんが直してる場面から、松尾家の父ちゃんが美奈ちゃんに頭を下げるところ、喫茶店で会って云々、「黙ってついてきてくれた母さんに何も出来なかった」とかあそこらへんのエピソードでは涙腺潤んだのに、成増さんと鶴丸さんの説明的な台詞でちょっと涙が引っ込んじゃったんで。
まぁ、個人的な好みの問題だとは思うんですけどね。
でも、次の美奈ちゃんが泣いてるシーンで耐え切れなくなって涙腺決壊したので、とんとんです。たぶん。

ってことで、ストレートにベタで木ミスらしい、『京都地検』らしい回でよろしかったんではなかろうか、というのが個人的な結論でございます。
友子ちゃんの存在に触れられてた上、話の鍵になっていたのも好印象。
だいぶ成増親子+美奈ちゃん効果で評価が上がっている感じではあるけど、決して嫌いな回ではないかなー。

で、次回予告がだいぶカオスだった件。
死体の下にもうひとり死体が?
現場にカマボコ?
子を失っても明るい母?
なんか要素いっぱい詰まってますね。
次週も期待してますよっ!

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